提督はコックだった   作:YuzuremonEP3

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第百九十話

「なーんだよこれ。サブ島の作戦、俺がもたついてたから主力艦隊に遅れて、さらに刈谷提督が余計なことをして穴をあけて主力を逃がした。サブ島も自分が大活躍。北方においては…もはや嘘八百じゃねえか。金剛たち沈めておいて、的確な指揮を行ったおかげで三条提督の武蔵が活躍、ね。なにこれ?」

 

「大府提督…これはあまりにもひどすぎますね…」

 

横須賀鎮守府に帰って来てから2日後に刈谷提督からファックスが届いた。それは大府提督が書いたらしい戦闘詳報だった。実際には刈谷提督が書き上げたと言う戦闘詳報を司令部へ提出した。と言うか、違和感だらけの詳報だったため、刈谷提督へ直接連絡が行き、読み直したらまるで嘘だったので書き直したのであった。結果として玲司と刈谷提督の功績が認められ、昇格したし、大府提督は降格した。

 

呆れて物が言えない玲司と、ぺらぺらと詳報をめくる大淀。読み終わるや頭を抱える。膝の上では雪風が頬をぷくーっと膨らませている。

 

「がんばったのはしれえです!うそつきはわるいしれえの始まりです!!」

 

雪風はある日突然いつもの回避の「妖精の舞」を踊っていたら改二になった。少し背が伸びて大人っぽくなったと言うのに、甘えん坊な所は変わらず、膝の上に乗ってきたり、風呂に入っていると皐月たちと乱入してきたりと相変わらずである。今日もようやく南方海域のやり取りも落ち着き、久しぶりに甘えられる状態になったので甘えにきたわけである。ちなみに1時間前は皐月。その1時間前は文月が膝に乗っていたのだった。予定ではこの後は霰が乗る予定である。

 

「まあそれをちゃんと手直ししてくれた刈谷提督には感謝しているよ」

 

「えへへ、しれえにまた勲章です!お胸にいっぱい勲章をつけてもらうんです!」

 

「そうかそうか。その度に雪風達にも何かしないとな」

 

「雪風たちはお返しはいらないんですけど…」

 

「だーめ。みんなの頑張りがあったから俺は勲章をもらえるの。だから、この勲章はみんなの頑張った証なんだ。だから、みんなにお返しは必ずするの」

 

「しれえ…えへへ、しれえ。じゃあぎゅーってしてください!」

 

「ん?こうか?」

 

「んー…えへへ!しれえからお返しをもらいました!次は霰ちゃんにしてあげてくださいね!」

 

「わかったよ」

 

「今日の日記を書いて来ます!し・れ・え!今日はハンバーグがいいです!」

 

「わかったわかった!」

 

「では!」

 

朝から3人も膝にのっけているせいか足がしびれて立ち上がれない玲司。いででで…と足をさする。

 

「ふふふ、雪風ちゃん。少し大きくなったのに全然変わりませんね」

 

「まあなんだかんだ言って皐月たちと変わらんよなぁ…そこがかわいらしいんだけどさ」

 

「しれえとみんなをお守りしたいからと思ってたらなんか強くなっちゃいました!ですものね」

 

「改二になったりするときの基準がよくわかんねえんだよなぁ…」

 

「それでも、私たちの鎮守府の戦力が強くなることは良いことではありませんか。明石さんも首を傾げていましたけどね…あははは…」

 

「あの最古参の明石でさえだもんなぁ…改装設計図とか、どうなってんの…?」

 

「それ自体はなぜか以前の提督の時からそれなりにあるのですが…」

 

「あー、使う間もなく沈めてたもんな」

 

「はい…」

 

とはいえ、刈谷提督の所も話を聞くと突如改二になったりする艦娘が多いと聞く。一宮のところもそうらしい。改二になりました、と報告に来てお茶をこぼすことが多いとか。

 

「提督への信頼度が極端に高いとそうなるのかもしれませんね」

 

「んー、わからん。霰もそうだし…謎の改二軍団が増えていってるんだけどなぁ」

 

「儲けものですよ。資材も何も使わずに改二になれるのですから。鳥海さんも、この霧島もですしね」

 

ふんす、と言う擬音が聞こえそうなくらいどや顔を決めている霧島。まあ、そのおかげで南方海域に出すこともできたわけだが。

 

こんこん…改二のことについて悩んでいるとノック。どうぞ、と言って入室を促すと霰と神通がやってきた。霰は何も言わずに玲司の膝の上に乗る。帽子を机の邪魔にならないところに置き、撫でろと言わんばかりに胸に頭をこすりつける。

玲司は自然に頭を撫でる。ん…と気持ちよさそうな声を出して撫でられるがままだ。

 

霰も改二になって背が少し伸びた気がするが、甘えん坊なところは変わらない。たまに朝潮を連れて来ては「撫でて…あげて」と言ったり、朝潮型の艦娘を連れて来ては甘えさせると言うことをしている。

 

ちなみに朝潮は最初は遠慮しているが撫でるとふみゅふみゅ言いながら撫でられている。大潮はドーン!と膝の上に乗って来て撫でられる。満潮は「私はいいったら!」と言いながらも膝に乗って撫でられる。荒潮はんー、とキスして、と言う仕草をしてきたりませている。軽くいなされ、ふくれっ面になるが。

 

「やあ霰。よしよし。霰を撫でるのも久しぶりだな。南方海域で忙しくてかまってあげられなかったからな」

 

「ちょっと、寂しかった、です」

 

「ごめんな。しばらくは落ち着いているから、ルーチェに行ったり遊んだりしような」

 

「それなら、ご本…読んでほしい、です」

 

「わかった。もうちょっと落ち着いたらな」

 

「やくそく」

 

「神通、足はもう大丈夫なのか…?」

 

神通。レ級に片足を飛ばされたのだがドックにてトカゲの尻尾…ではないが、艦娘には不思議なことに処置が早ければドックに入渠することで妖精さんが作った足を縫い合わせ、きれいに傷痕一つ残らずに治るのである。

 

「はい。少しだけまだ違和感がありますが…提督、ご迷惑をお掛け致しました」

 

足が治って2日ほど絶対安静だったがようやく歩けるほどには回復したようである。

 

「そうか。まだ激しいのは禁止だからな。『茨の道』はまだ先だからな。川内が話があるそうだから、それを聞いて無理をしないようにな」

 

「はい…」

 

「神通や島風がいたから武蔵達が間に合った。神通達の奮闘のおかげでみんな生きて帰って来れた。ありがとう。おかげで助かった」

 

「いえ…私は…」

 

「神通さん…こっち…」

 

「……?」

 

霰に手招きされて近寄る神通。そして耳を貸して…と言う感じに見えたので霰に頭を寄せた。

 

「いま、だよ」

 

「ん。神通、よく頑張ったな。ありがとう」

 

「へぁっ!?」

 

実は霰の罠(?)であり、頭を撫でてあげてとぽそぽそと言っていたのだ。そうして神通は頭を撫でられ、顔がだんだんとゆで上がっていく。

 

「あ、あの!あの!こ、これは!?」

 

「いやな、霰が神通さんはいっぱい頑張ったから頭を撫でてあげるといいよって言うからな?確かにすごく頑張ったからな」

 

「あ、あうう…」

 

「ふふふ。神通さんは第二艦隊のMVPの1人ですからね」

 

「それならみんなMVPさ。だから神通も頑張ったなーって」

 

「う。ううううう!」

 

頭から手が離れるとシュバッと距離をとり、撫でられた頭を触りながらあうあう言いながら…。

 

「わ、私は川内ねえひゃんのところへ行ってまいりまふ!!!」

 

バターン!とドアを壊しそうな勢いで開けて逃げるように出て行った。

 

「相変わらずドアを破壊していきそうな勢いで出て行ったな」

 

「提督、蝶番が壊れていますよ」

 

「……壊れたのね…」

 

「司令官、霰も…なでなで…もっと」

 

「ん?ああ、そうか。ごめんごめん」

 

「はふー」

 

膝の上の霰を左手で撫でながら右手はペンを動かす。今回で出た資材を計算しているのだ。支援に大和、武蔵の出撃、損傷、大淀が唸り声をあげ、歯ぎしりをする出費だった。

 

「うぬぬ…ですが…全員ご無事で戻ってきたのが何よりの救い…」

 

「いや、そこまで資材ひっ迫してねえだろ」

 

「甘いですよ提督!妖精さんがまた建造させろとうるさいのです!!また大型建造でもされた日には!ああ!ああ!!」

 

「落ち着けって…もう大和も武蔵も出たしだな…」

 

「噂では装甲空母、大鳳と言う方が大型建造で出るようです。それと…信濃と言う空母が…」

 

「それは絶対嘘だ。信濃はいない。いいね?」

 

「は、はい」

 

「司令官、なでなで」

 

「あー、はいはい」

 

霰がなおもなでなでを催促する。あまりかまってあげられていなかった分、駆逐艦達はみんな構ってちゃんになっている。電も響も一緒に寝ると言いだしたりとみんな言いたい放題、やりたい放題。ただ、玲司としてもあまり構ってあげられなかったので一緒にいろいろと遊んだり寝たりお風呂で背中を流されたりしている。

 

北上が朝起きたら寝室で寝ている時はさすがに焦ったが。翔鶴が絶対零度の目で朝から自分を見てくるのでフォローが大変だった。

 

「い、いいんです…わ、私だけでなくみんなが玲司さんを愛して…皆さんをお嫁さんにしたとしても…私も愛してもらえれば…」

 

「いや、俺は翔鶴以外嫁にする気はないけど…」

 

「ま、まあ…」

 

「あのさー、恋愛小説のあんまーいシーンをあたしの目の前でやめてくんないかなー」

 

「ひぇっ!き、北上さん!」

 

「大丈夫だってー。玲司が忙しいのはわかってるし、夜は翔鶴と忙しいのはわかってるし、にしし」

 

「北上さん!!!」

 

「わー翔鶴が怒ったーにげろー」

 

そんなこともあった。

 

「しれーかん、かすみ、いいこにしてたよ」

 

「そうかそうか。よしよし、ほーらたかーい」

 

「きゃー♪」

 

霞はすっかり精神を安定させ、お姉ちゃんもいっぱいで毎日笑顔で過ごしている。時々紫亜と一緒にガーデニングをやっている。何を話しているのかと聞くと「ないしょー」といつも内緒話らしい。紫亜も「ごめんなさいね」と謝られて終わりだ。うーん、女の子の会話をそうズケズケと聞くわけにもいかないしな。と呑気なものである。

 

この時の霞は霞であり、別に零が出てきて会話しているわけではない。零があまり出てきすぎると霞の体に負担がかかりすぎるためだ。単に女の子の会話だ。

 

霞は霞で良く甘えてくれる。初めて会った時、思いきり噛まれた手の噛まれた痕。これは残っている。これもまあ、霞との思い出だな…とあの時の失敗を振り返るいい教材として残っている。

 

横須賀鎮守府は安久野が死に、まだ引きずっているところもあるが変わった。誰もが笑顔の絶えない鎮守府。ショートランドのあの賑やかなところとは違う、もっともっと笑顔が溢れる場所になったのだ。

 

「お、おーい玲司!た、たたた大変や!!!」

 

「何だよ龍驤姉ちゃん、ノックもなしに。何をそんな慌ててんだ?赤城さんでもまた来るって言いだしてんのか?」

 

「ちゃ、ちゃうねん!く、呉の堀内提督の抜き打ち監査やと!!!」

 

「何!?お、大淀!」

 

「い、いえ…そのような連絡は…」

 

「せやから抜き打ちやねん!!!堀内提督の抜き打ちはほんま突然来るねん!紫亜と茉莉をはよ隠せ!!」

 

「やべえ、それだ。霰、また落ち着いたら、な!」

 

「はい。霰、満足しました」

 

「よし、いい子だ。大淀!行くぞ!出迎えるぞ!」

 

「は、はい!!!」

 

突然の来訪。それは玲司を大騒ぎにさせるには充分であった。

 

………

 

「ほ、堀内提督…抜き打ちの監査とは一体…突然のことで何も準備ができず…」

 

「いいえ、だからこそ抜き打ちなのです。そうでなければ、何かを隠そうとしてもすぐにわかりますからね」

 

(やべえ…紫亜と茉莉は慌てて皐月たちの秘密基地に行ってもらった…そこは大丈夫と思うが…)

 

突然の来客は予想だにしていなかった呉鎮守府の堀内提督であった。堀内提督。大府提督の様に感情を表に出すことが滅多にない冷たい印象を受ける。しかし、刈谷提督がそうであったかのように見かけだけで判断してはいけない…そう思うのであった。

 

最初こそ絶対に相容れないであろう刈谷提督に「最近似てきた」と大淀や鳥海に言われ、落ち込むことが増えてきた。相容れないわけではないがあの人のような性格に…俺はなっちまうのか…?そう考えるとなぜかげんなりした。

 

「まあまあ、そう肩にチカラを入れずにマターリいきまっしょー、三条提督!」

 

「漣…?」

 

「ええ。私の初期艦であり、秘書艦です。用心棒も兼ねていますが…ここでは私が襲われる心配はなさそうですね」

 

庭を見渡し、走り回る駆逐艦を見て特に身構えることもない。そう思うのであった。

 

「す、すいません…南方海域が終わってひと段落したのでしばらく休暇を…」

 

「いえ、駆逐艦が元気なのは良いことです。駆逐艦は活気の指針。ああして元気に走り回る元気があるのでしたらここはとても活気がよく、やる気にも満ち溢れているのでしょう」

 

「え…」

 

「何か?」

 

「まーさかご主人様がこれしきでたるんでるーとか、お宅の鎮守府はどうなっとるのかねチミ、みたいに言われると思ったんじゃ?ご主人様はそんなこと言いませんよ」

 

「あ、ああ、そう…です、か」

 

呆気に取られているとボールが転がってくる。文月がしれーかーんと手を振ってやってきた。

 

「おー文月。ボール遊びしてるのか?」

 

「はぁっはぁっ、うん!皐月ちゃんと一緒に遊んでるんだ~!あれぇ、お客様ぁ?」

 

「ああ、そうなんだ」

 

「こんにちわぁ~。おじさんも司令官ですか~?」

 

「こ、こら!」

 

「ふふ、ええ。私も司令官です。こちらは漣です」

 

「どもー!」

 

「漣ちゃんだぁ~。文月たちの所にも漣ちゃんがいるよぉ~」

 

「マジで!?ぼのたんやぼろさんに潮っちもいる!?」

 

「潮ちゃんならいるよぉ。やーらかくてふかふかなんだよ~」

 

「あっはははは!!!!わかるぅそれ!」

 

「オホン」

 

堀内提督の咳払いにより、ハッとなる漣。そして目で「遊びに来たのではないですよ」と注意を受けた。

 

「文月。これから堀内司令官と一緒に鎮守府を回って大事なお話をしなきゃならないんだ。さあ、皐月が呼んでるよ、遊んでおいで」

 

「あっ、さっち~ん、ごめんね~。今行くよぉ~。じゃあ司令官、また今度遊んでね~」

 

「ああ」

 

ブンブンと手を振って元気に皐月の所へ走って…ああ、転んだ…いたいよぉ~と泣きそうになっている文月の下へ皐月が駆け寄ると同時に一緒に遊んでいた最上が現れて早速赤チンで消毒をし、絆創膏を貼って「慌てて走るからだよ」と注意を受けてごめんなさ~いと謝る文月。

 

何と言うか堀内提督は査察に来た雰囲気ではまるでなかった。ここは保育園か何かでしょうか…と思うほどの雰囲気である。しかし、この雰囲気は嫌いではない。むしろほとんどの泊地、基地などでは見たことがない光景である。

 

艦娘…駆逐艦が遊びまわり、提督を見かけると笑顔で走ってきてちゃんと挨拶もできて。遠くから皐月と最上がぺこり、と自分にお辞儀をしているのが見えた。おそらく挨拶のつもりだろう。

 

「何か…保育園みたいッスね…」

 

「すいません…」

 

漣が自分が言おうか言うまいかを悩んでいたことを言った。言ってくれた。これがかの危険な深海棲艦、戦艦レ級を追い払った鎮守府の雰囲気か。いや、まだわからない。まだ中も見ていないし演習も見ていない。ここだけ見たら…とさすがの堀内提督の脳もどう処理していいかわからない場面にフリーズするばかりであった。

 

「で、では演習をご覧になられてはいかがでしょうか?」

 

大淀が機転を利かせて提案を行った。ふむ、と堀内提督はつぶやいた。そうだ、あのレ級を撃退するような強さを誇る横須賀鎮守府の演習。どのような鍛錬を行えばそのような強さが身に着くのだろうか。少し見学が楽しみである。

 

演習場に着くと嗅ぎなれた硝煙の匂い。砲撃音。ドカバキと言う何かを殴る音…殴る音?

 

「やっべ」

 

隣に堀内提督がいるにも関わらず玲司はそんな言葉を漏らしていた。

 

「今は砲撃演習の時間ですよ!武蔵、ストップ!やめなさい!」

 

「ならばこのビッグセブンに言うんだな!」

 

「このヤマート型のセカンドシップに言え!!」

 

大淀が隣で頭を抱えていた。そう、ドカバキと言う音は武蔵とネルソンが殴り合っている音だ。「原初の艦娘」陸奥が教えた打撃をいたく気に入り、どうやって深海棲艦を殴り殺せるかを日夜研究中で、それを武蔵とネルソン、お互いに試し合っているらしい。

 

「はあああああ!!!」

「イヤアアアアア!!!」

 

バキィ!!!!

 

 

右手と右手が交差し、見事に武蔵とネルソン、お互いの拳が顔面に突き刺さった。

 

「やるな…ビッグセブン」

「貴様こそ、さすがはヤマートタイプ…」

 

その後はなぜかがっちりと固い握手をして大和に叱られながら砲撃の練習に入った。

 

「横須賀のご主人様…なんスか…あれ」

 

「聞かないでほしい…」

 

ジト目で見つめてきた漣から目を逸らす。言ったところでこの提督と漣にはわからないだろう…。

 

片や一方の演習場ではドン!と水柱を豪快に立てながら走る黒い髪の駆逐艦。あれは朝潮だろうか。朝潮は最初の一歩からいきなりトップスピード全開。あまりの速さに「おお!?」と漣も声を漏らすほどである。

 

「姉さん!そこ!」

 

「わかったわ!んん…おおっ!!」

 

強烈な急制動をかけたかと思うと踏ん張っていない方の足を蹴りだし、水の刃が前方の的へ飛んでいく。その刃は的にぶち当たってはじけ、的は粉々に吹き飛んだ。

 

「いいわ、姉さん!もう一本いける?」

 

「ええ、満潮。今日は調子がいいの。もう一回行くわ」

 

「よし!蹴散らせ!!」

 

「おお!!」

 

これまた見たこともない鍛錬…いや、世界中どこを探してもこんな朝潮はいないだろう。朝潮どころか艦娘もいない。

 

「ふっ…!」

 

「おそーい。轟沈3回目。てーかこんなことしてて大丈夫なの神通?」

 

「はい。問題は「ありありかもぉ!!!こらー!神通さん!まだ足は治っていても中はグチャグチャで繋がっていなかも!!!!練習禁止!即刻禁止かも!!!」

 

「か、秋津洲さん…いえ、その…あれです、りはびりと言うもので…」

 

「リハビリって言うのはこんな激しいことはしないかも!!『茨の道』まで使って何がリハビリかも!!!!今すぐ陸に上がるかも!!!」

 

「で、ですが…ね、姉さんも何か…い、いない!?」

 

「は・や・く!!!!」

 

「はい…」

 

………

 

「目標の的、4キロです!!!私の誘導なしに当ててみてくださいね!」

 

「………そこよ、ってー!!!!!!」

 

ドォン!と41cm砲が吼える。ヒュルルルル…と言う音が聞こえた後、ボゴォンと爆発音。

 

「おおー!グッドー!!!山城さん最近ますます精度が上がってますねー!」

 

「3センチずれた、と妖精さんが言っているわ。まだまだね」

 

「あー、ちょっと風に流されましたかね?」

 

「私の計算間違いよ」

 

「つ、次はうまくいきますってー!じゃあ、もう2ミリ右へ砲を…」

 

「ってー!!!」

 

「おっ、白旗!!直撃のど真ん中ー!!!」

 

「やっぱりあんたがいないとダメね」

 

「え、そ、それってこ、こくは…」

 

「バカ言ってないで続けるわよ」

 

「ぶー、ちょっとくらいのってくれてもいいじゃないですか」

 

………

 

「くぉら吹雪ィ!!なんやそのたるんだ対空砲火は!!!!そんなんであの磯風みたいになれる思たら大間違いや!!!!摩耶!!!お前も何やあれ!!!根性叩き直したる!!!」

 

「は、はいいい!すみません!!!」

 

「なんであたしまで…お、おっす!!」

 

「ちがああああう!!!!!もっかいじゃああ!!!」

 

「はい!」

「うっす!!!」

 

………

 

「五十鈴の目はごまかせないけれど深海棲艦ならしっかりごまかせるわね」

 

「ふふっ、ありがとうございます!」

 

「ゴーヤは…隙だらけよ!!!!」

 

「ぶはぁ!?な、なんでばれたでちか!?探信儀も装備してないのに…」

 

「言ったはずよ。五十鈴には丸見え。さ、もう一回隠れてごらんなさい。あとそことそこにヒトミとイヨ。まだゴーヤよりは隠れられているわ。上出来ね。はい、ゴーヤ、もう一回」

 

「も、もう疑似爆雷を当てられるのはいやでち…」

 

「嫌ならしっかり隠れなさい」

 

「もう…いっぱいでち…」

 

「つべこべ言わない!早くしないと今投げるわよ!あとイヨ、今集中が途切れた!出てきてもう一回!」

 

「ぷはっ…うう、五十鈴さんが教官の日は鬼だよぉ…」

 

「だーれが鬼ですって?」

 

「ひっ、な、何でもありません!」

 

「昨日お部屋でこっそりお酒をちゃんぽんしてたって聞いたわ、ヒトミから…爆雷の音で二日酔いの頭痛を覚ませてあげようかしら?」

 

「お、お許しを…ってか姉貴ぃ!内緒って言ったじゃーん!!!」

 

「イ、イヨちゃんが…悪い、よ。ダメだって…言ったのに…」

 

「そう言うわけだからゴーヤともう一回よ!!」

 

「そんなぁ…」

 

「イムヤとヒトミは上がっていいわ」

 

「鬼!悪魔!潜水艦の敵でち!!!」

 

「言ってくれるじゃない」

 

「あ、ああ…」

 

………

 

庭での出来事から一転、演習場は修羅場の如く怒号が飛び交ったりレベルが違いすぎる鍛錬を行っている艦娘達ばかりであった。

うちの戦艦ではああまでは当たらないであろう距離の砲撃を百発百中させる戦艦山城。それをサポートする村雨。

 

とてつもない数の演習用艦載機を飛ばして「とにかく墜とせ、ええから墜とせ」と鍛錬になっているのかわからない防空演習。しかし、その数、そして複雑な動き…通称たこ焼きと呼ばれる深海棲艦の艦載機のような動きをする艦載機をバタバタと撃ち落としていく吹雪と摩耶。

 

あの朝潮は何だ?ゼロからのトップスピード。そして急制動からのあの水の刃。戦闘詳報で読んだ足を吹き飛ばされた神通の意味不明な急旋回。

音もなく雷撃を四方八方に繰り出す北上。三本継矢を軽々とやってのける空母たち。

 

「あの…これほんとについこの間まで南方海域行ってた鎮守府ですかね…?」

 

「あー、その…しばらくお休みって言ったんですけど…動きたくてしょうがないって言ってですね…」

 

「お、あれは響っち」

 

何もないところに佇む響。見た目的に改二になった「Верный(ヴェールヌイ)だろう。目を閉じ、静かに立ち、風にたなびく白銀の髪が太陽に光に当たってキラキラ光って美しい。

 

「…!!」

 

ダァン!!と砲を撃つ。その瞬間撃った方向に的が現れ、そこに命中する。撃つ。命中。撃つ、掠る。撃つ、外れ。撃つ、当たる。

 

その攻撃の全ては的が水中から出てくる前に砲を撃ち、当てているように見える。その響の攻撃はまるで先読み…未来を見ているかのようだ。

 

「えんしゅうしゅうりょう。こんかいのひびきさんのてんすうは…おしい!75てん!!」

 

「む、まだダメか。うまくいったと思ったんだけどな」

 

「響ちゃんすごいのです!この間より15点も上がったのです!」

 

「むぅ、本来なら100点を目指したいね。でないと、朝潮に追いつけない」

 

「あの…本来ならそういうことは絶対無理なんですけど…」

 

「鹿島さん、今のを見てどう思った?」

 

「え?ええと…まず砲を片手で撃つのはダメと教えましたよね?左手をしっかり添えて狙いを定めて撃つ。あと少し焦りすぎですね。聴覚に頼りすぎて反応が遅いです。撃たなきゃ、と言う考えは捨てて、しっかりと的が出た方向を向いて撃つべきですね」

 

「スパシーバ。次の参考にさせてもらおう」

 

「響ちゃん、目指せ100点なのです!」

 

「ああ。次は鹿島さんの意見を参考にして頑張ってみよう。波もあるしね。その辺もしっかり考慮して撃つべきだね」

 

「響ちゃんは勤勉なのです!電も負けていられないのです!」

 

「失礼…今の響さんは…何をしていたのですか?」

 

「ほ、堀内提督!?お、お疲れ様です!!!」

 

慌てて敬礼をする鹿島。もちろん、大本営にいたのだから顔はよく知っているし、鹿島の特別訓練を受けた艦娘は呉にも多い。現地指導も堀内提督の熱意に応じてよく赴いたものだ。

 

「お疲れ様です、鹿島さん。して、あの響さんは…」

 

「は、はい。響さんは今、聴覚を頼りに先読みができないかと言う鍛錬を行っています。的は動くときに軋み音だったり、水を押し上げる音がするそうなのです。ですのでそれを頼りに的を狙って先制攻撃を繰り出す攻撃です。響さんは「Верный」になってから聴覚がさらに発達したみたいでして…」

 

鹿島が何を言っているか意味がわからない。何なのだここの艦娘は?あまりにも…練度だけでなく…異能が備わりすぎではないか?

 

「原初の艦娘」の「女王」と「二ノ名」を持つ艦娘だけでは対処しきれない深海棲艦が多くなってきた…それに伴って「女王」達が新たに生まれつつあるのか?だとすれば何とも驚異であり、脅威である。

 

万が一、三条提督が反旗を翻し、人間の敵に回ったら…大和型、普通とは違う艦娘達。それでいて練度が恐ろしく高い…。総力を以てすれば勝てるだろうがこちらの損害は甚大になるだろう。考えたくはないが。

 

「提督。もう演習は止めた方がいいかい?」

 

「ん、ああ時雨か。ああ、したいならしてもいいけど…でも後で神通はもう一回執務室に来るようにと。あと武蔵ね。あの2人は重傷者だったんだから休むよう命令しておいたはずだけど、何で鍛錬に参加してるのか問いたい、問い詰めたい。小一時間ほど問い詰めたい」

 

「て、提督…落ち着いて…わかった、伝えておくね…」

 

今のは時雨か。何だか彼女がこの鎮守府の良心ではないかと思う堀内提督であった。この後、さらに鎮守府内を案内してもらったが、昔見た横須賀鎮守府とはまったく様変わりしていた。人間が住んでいた寮は大きな図書館に。

ドックは魔改造され大浴場や露天風呂。さらにはサウナから水風呂まで。三条提督曰く「ス、ストレス解消になればと…」ともごもご言っていたが…。見るたび漣は「はえー…」とか「ほー…」とか目を白黒させるばかりであった。

 

ちなみにいつもの癖で見かけた潮の胸をわしづかみにし「ひゃあああああ!!!!!」と窓ガラスにひびが入るほどの悲鳴をあげられ、不知火に不届き者と一本背負いを喰らい、裸締めで締め墜とされそうになった。

 

他鎮守府の監査の艦娘であると説明を玲司がしたが「不知火に落ち度でも?」とまったく聞く耳を持たないでいた。この鎮守府の漣とは意気がぴったりだったが「潮っちのおっぱいもんだらこうなるからねー」とケラケラ笑っていたら、不知火に脇腹をつねられて悶絶していた。

 

堀内提督と漣を連れて執務室へ戻ってくると、鈴谷が待っていた。

 

「ん?鈴谷じゃないか。どうした?急用か?」

 

「あ、提督、ちーっす…って、わっ!し、失礼しました!」

 

「ああ、いえ…」

 

普段通りの挨拶をしようとしたら提督らしき人が続けて入って来て気まずそうにしていた。こういう提督と艦娘がオープンな場所はとても良い場所だ。そう思う。ここはオープンすぎるが。

 

「いいですよ。先に鈴谷さんの要件を三条提督へどうぞ」

 

「あ、いえ…す、鈴谷の話は長くなりそうなので…し、失礼しまーす…」

 

「なんだ、あいつ。えらく覚悟を決めてきたような顔してたけど」

 

「後で話を聞いてあげてくださいまし。鈴谷は本当に提督のために覚悟を決めたようですので」

 

熊野が一緒についてきたようだった。恥ずかしさのあまりすたこらと逃げて行った鈴谷のフォローをしていた。

 

「では、提督。ごきげんよう。後ほどまた鈴谷とお邪魔致しますわ」

 

「ああ、わかった」

 

「提督。今晩はざるそばを所望致しますわ」

 

「ぷー!!く、熊野さんがざるそば!?神戸牛のステーキとか言わないの!?」

 

「わたくし、ああいう脂の乗ったお肉は好みではありませんの。でも牛丼は好みですわよ!」

 

「所帯じみてるなぁ…」

 

「何か文句でも?」

 

「わかった。ざるそばね…あー明日でもいい?粉から打ちたい。今日は雪風のリクエストのハンバーグでがまんしてくれ」

 

「……ぶー…まあハンバーグなら我慢して差し上げますわ」

 

「がまんしてくれって」

 

「じゃあかつ丼とセットで」

 

「…かしこまりました」

 

「神戸のお嬢様がかつ丼セット…」

 

「では、期待しておりますわ!ごきげんよう!!!」

 

呉の熊野はしぶしぶであるがそう言うのを食べている。高級なお肉でないと体が受け付けませんの!とタカビーであるが…かつ丼にざるそば…ここの熊野は牛丼にチーズをかけたものが好きだったりもする。艦娘もいろいろ…漣は勉強になった。潮にしてもそうであった。「やだもう…漣ちゃんったら…ふふ」と妖しく嗤う「魔性の潮」と呼ばれているうちとは違った。

 

「いろいろ…いかがでしたでしょうか…」

 

「驚くことだらけでしたが…ですが…いずれ日本を牽引する天下の横須賀鎮守府に相応しい艦娘、施設でした。改築が度を過ぎていたり、艦娘がいろいろと常軌を逸しているのが気になりましたが」

 

「すみません…」

 

「いえ。いいのです。それだけ活気に溢れ、艦娘の練度も高い。さすがはレ級を撃退した鎮守府ですね」

 

「いいえ。あれは刈谷提督の支援もあってこそです。私の艦娘達だけではダメでしたでしょう」

 

謙虚な姿勢だ。刈谷君は「あいつらの艦隊だからこそできたな。俺らの艦隊だけでは無理だった。瞬殺だったろうさ」と言っていたし…似ているところがあるな。そう思った。

 

「刈谷君もそう言っておりました。貴方たちは似ていますね」

 

そう言うとなぜかズーンと落ち込んでいる様子だった。何かまずいことでも言っただろうか?

 

「て、提督!」

 

「あ、ああ。そうなんですか…刈谷提督もそういうところがありますからね…」

 

「ええ。ですが三条提督の艦隊は素晴らしい。そして活気があります。提督と艦娘の仲が驚くほど良い。こうでなくては人間と艦娘に未来はありません」

 

「未来…ですか」

 

「ええ。物のように扱い、ぞんざいにしている泊地や基地。そして、かつて安久野と言う愚か者が指揮していた時の横須賀はどうでしたか?」

 

邪魔が入りすぎて介入できなかった安久野の処断。司令長官に初めてここの艦娘が命からがら陳情をしたおかげで何とか追い出すことができた。横須賀にこだわった挙句、占拠に失敗し、海の藻屑となったいなくて清々した存在。まだこの海軍にはいて邪魔なご老体が多い。さっさと消えてもらいたいものだ。

 

薄暗い雰囲気をまとってしまったが、ここを見て安心した。なるほど、これなら問題はない。何か妙な気配も覚えたが…隠し事があるのだろう。それは黙って目を瞑っておくことにしよう。彼なら深海棲艦とでも…手を取り合えるのだろう。

 

「いろいろと言いたいことはありますが目を瞑っておきます。決して、公に見つからないようにして下さいね」

 

「……肝に銘じておきます」

 

「三条提督。今後、我々は総力で『第三次レイテ作戦』を計画しております。時期はまだだいぶ先になるでしょうが…その時は貴方にも参加していただくかと思います。それまでに…もっと練度をあげておいて…そして三条提督自身も腕を磨いておいてください」

 

「レイテ…ですか」

 

「ええ。また新種の深海棲艦が蔓延るなど放っておけない事態になってきております。艦娘を増やし、練度をあげ、貴方自身も中将と言う名に恥じぬ提督になってください。ですが、だからと言って驕らず、艦娘との絆を固めてください。それは貴方と艦娘の強さになり、そして何よりの宝物になるでしょう」

 

あの冷たいと思っていた堀内提督がここまで艦娘を良く言うとは思っていなかった。やはり、人はうわさや見た目で判断してはいけない。この人はこちら側。おやっさん側なんだな、と思った。わけあって「艦娘兵器派」に属して欺いているのだろうと思う。

 

「わかりました。艦娘は私にとって家族であり、戦友です。ですので、必ず今まで以上に慢心せず、邁進して参ります」

 

「その言葉が聞けて安心しました。艦娘の皆さんとお話があるのでしょう?これで最後にしておきます」

 

「え?」

 

「大府君が貴方に対して何かしら、危険な行動、もしくは予兆を感じたら迷わず私や司令長官、刈谷君でもいいでしょう。連絡をしてください。必ずですよ」

 

「大府…提督」

 

「刈谷提督から聞いてはいませんか?祖父が亡くなり、歯止めがもはやききません。彼を束縛するものは何もなくなった。ですから、刈谷君や大和さんや武蔵さんがいるここに何かを仕掛けてくる可能性があるのです。くれぐれも…お気をつけて」

 

「ありがとうございます。その際にはおチカラをお借りいたします」

 

「では、今後の活躍、期待しておりますよ、三条提督。漣さん、帰りましょう」

 

「ほいさっさー」

 

「返事ははいですよ」

 

「は、はーい」

 

「はい」

 

「はい」

 

「では、これで失礼します。お見送りは結構ですので」

 

そうは言ったが庭で遊んでいた皐月や文月、混じって遊んでいた雪風達が整列してビシッと敬礼をして送り出していた。後であの子達には何かしてあげよう。

 

「はああああ…緊張したー…」

 

「まさか…堀内提督…何を思ってきたんだろうかなぁ。んで、たぶん紫亜と茉莉の件はうっすらバレてる」

 

「えっ!?」

 

「けど目を瞑ってくれると言った。まあ…ほんとそこは堀内提督で良かった…」

 

「私も心臓がおかしくなるかと思いました…ですが、何もないのならよしと言うことで…」

 

「そうだな霧島。切り替えよう。よし、レイテと言う大規模作戦に参加が決まるかもしれないなら、それに向けて頑張っていくか!いつになるかわかんねえけど」

 

「そうですね。私たちもしっかり練度を向上して参ります」

 

「よーし!やるぞ!っとその前に…連絡、連絡。神通、武蔵、今すぐ執務室に来なさい。以上」

 

館内放送で2人を呼びだす。しばらく島風、扶桑、神通、武蔵…重傷だった艦娘は鍛錬を禁止していたのだが、演習場で見かけたからには注意せざるをえない。

 

呼びだされた神通はおろおろしているし、武蔵は飯でも振る舞ってくれるのか?と気楽である。

 

神通は提督に頭を撫でられて舞い上がり、もっと精進せねばと川内にストップをかけられたのに無理やり駆り出したらしい。川内は神通の鬼の気迫に負け付き合わされたそうな。武蔵は体を動かさないと落ち着かないとネルソンと手合わせをしていたらしい。

 

罰として神通は秋津洲が足が完治するまで付き添い、演習の絶対禁止。武蔵は夕飯の量減らし3日の刑となった。

 

「う、ううう…提督のご命令とあらば…」

 

「お、おい相棒よ!?そんなことをされたら餓死してしまうではないか!!」

 

「食ってんだから死ぬわけないだろ!?」

 

「わかった、もうせん!だから、せめて、せめてだな」

 

「だーめー」

 

「う、ううう…相棒のバカー!!」

 

「そこで大和が泣いた時みたいに子供化するな!?」

 

泣いた武蔵は姉と同じく、なぜか少し子供化する。たかが食べ物、されど食べ物。食べ物の恨みは恐ろしいのだ。が、大和がやってきて嘘泣きと見破るやいなや、半分の刑は1週間に増えてしまったとか。

 

鈴谷の話も気になるが、今は彼女たちを懇々とお説教する玲司であった。




突然の来訪者、堀内提督でした。前回まで張り詰めた話が多かったので常識はずれな横須賀のありのままを書いてみました。

さ、それとは別に覚悟を決めた鈴谷のお話とは何だったのでしょうか?それは次回に明らかにしたいと思います。次回をお待ちいただけますと幸いです。

それでは、また。
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