[凍結]私は真の英雄への道を歩む   作:りどれー

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今回は初めて2,000字超えましたが、区切りとか考えるとなかなか長く書けませんね。


第三歩  個性把握テスト(後編)

(……さて、今回は反復練習で徐々に習熟させる訓練でも、今まで培ってきたものを出す入試の時とも違う。あくまでこれは個性把握テスト(・・・)。自分の"個性"がどこまで使えるかを確認し、次回以降の訓練のための課題を見つけることが重要だ。"個性"の出力に肉体が着いてこないならばまだしも、"個性"の上限がわからないなどという結果はありえない。最近は1人での訓練ばかりで上限ギリギリの訓練はできていなかったし、実に良い機会だ)

 

 そんな風に少女(赤黒血尋)がこのテストへの取り組みを考察している間にも、急な除籍宣言という理不尽に納得できていない生徒が反論をぶつけていたが、一蹴されていた。

 曰く「そういった理不尽(ピンチ)を乗り越えていくのがヒーローだ」と。

 だからこその"Plus Ultra(更に向こうへ)"だと。

 

 

…………………………………………………………………………………………………………………

 

 第1種目 50m走

 

 個性把握テスト。文字通り個性を十全に使用して良いこのテストでは、今までの個性禁止のそれとは比べ物にならない結果が出てくる。そして、このテストは出席番号順で行う。そのため……。

 

『1秒20!』

 

「……はぁ、スタートの反応が悪いな。何をするかはわかっているんだ。動きの反射と最適化がまだまだ未熟だ」

 一番始めに少女(赤黒血尋)の出番がきた。

 

「すっげー!! いきなり1秒台出やがった!?」

「ジャージ姿の見た目と運動能力のギャップすげぇな」

「半袖ブルマでやり直せ、全裸でも可」

 

 周囲はその記録に騒めくも、すぐに自分の出番が来るためか、大騒ぎし続ける者はいなかった。また、一部煩悩に塗れた変態(変態)は、女性陣から距離を取られていた。

 

 

 

 第2種目 握力

 

『660kg!』

 

「……はぁ、この程度しか出ないか。パワーとスピードはあって困るものじゃない、要訓練だな」 

 

 なぜか納得していないが、十分凄まじい記録が出ている。少女の容姿からすると、何かの間違いであるような数字だ。

 

「あいつ、あれで不満そうって、どんな記録を目標にしてたんだよ……」

「訓練するなら俺の息子が付き合う。いや、むしろ突きあぐふぉ!?」

「……お前、さすがにそれはアウトだろ」

 

(……あいつらはさっきから何をやっているんだろう。おまけに、腹に蹴りを入れられるとは何があったんだろうか)

 幸い?テストの復習に集中していた少女は気づかなかったらしい。

 

 

 

 第3種目 立ち幅跳び

 

(……少し試してみるか)

 少女はまず、思い切り普通の立ち幅跳びをした。それだけでも10mは優に超える距離を出していたが、跳んでいる頂点あたりで後ろ(・・)に向けて蹴りを放った。

 

(……っく、今のままでは全力でやってぎりぎり、といったところか)

 

 後ろへの蹴りが推進力となったのか、飛距離を伸ばした少女だったが、その1回の蹴りのあとは普通に着地した。

 

『51m!』

 

「おい、赤黒。飛距離を伸ばしたキックは、2回以上はできないのか?」

「……そうですね。多少無理をすればある程度はできると思いますが、この後もテストが控えていますので。感覚は掴みましたので、効率の良いやり方を模索したいと思います」

「そうか、なら良い」

 

 担任とのやり取りのために、思考していた少女は気づかなかった。

 

 

「あれは、オールマイトのニューハンプシャースマッシュとそっくりじゃないか……」

 1人の少年の、呆然とした声を。

 

 

…………………………………………………………………………………………………………………

 

 さて、そうして種目を終えていったA組の面々であったが、1人の生徒が未だに普通すぎる記録しか出せていなかった。

 

「あいつ、このままだと最下位確定だぞ、大丈夫なのかよ」

「ハ! 無個性のザコだぞ、当たり前じゃねえか!」

「無個性? 君は彼が入試の時に何をしたのか知らないのかい!?」

 

(……何か騒いでいるが、確かに縮れ毛の彼の成績は普通すぎる。だが、入試を突破したのだから、このテストに応用できる個性ではあるはずだ。それよりも、先ほどの空中移動は良かった。()のように自由自在にとはいかないが、きっかけは掴めた。いつでもできるようにするためには、やはり教えを請うべきか)

 

 そうして思考していると、どうやら大記録が出たらしい。指を怪我しているようだが、恐らく個性の反動に体がついてきていないのだろう。その後もひと悶着あったが、そのまま個性把握テストは続いていった。そして……。

 

 

 

「んじゃ、パパッと結果発表。トータルは単純に各種目の評点を合計した数だ。口頭で説明すんのは時間の無駄なので一括表示する。ちなみに除籍はウソな。君らの最大限を引き出す合理的虚偽」

「「「はぁぁぁ!?」」」

(……いや、あの時の言葉は本気だった。おそらく見込みあり(・・・・・)と判断したからこそ、そういうことにしたのだろう。それにしても、テストが始まってからずっと見っていた(・・・・・・・・)ようだが、彼はこのクラスを担当してくれるのだろうか。だとしたら、嬉しいような、残念なような、複雑だな)

 

 そうして無事A組生徒は初日の受難を乗り越えたのだった。

 

 

 

 個性把握テスト 総合順位

 

 1位 八百万 百

 2位 赤黒 血尋

 3位 轟 焦凍

 

 




これの記録とか順位は、ある意味すごく悩みました。
記録は考えるのがめんど……できることがあまりなかったので、かなり端折りました。

今後の予定として、
戦闘訓練で個性の詳細をいくらか(わかりやすいですが)
USJで全力戦闘
あたりは書いていく予定です。

一応職場体験あたりまでは構想練ってますので、大体毎日更新できるかな、と。

まだ序盤も序盤ですが、読んでくださってる人がいて、嬉しい限りです。
ありがとうございます。
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