異世界来てまで戦いたかねぇですよ....   作:魔法少女フィジカルボーイ

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お披露目と信用?

〜 ???side 〜

 

 

 

「_____なんでこんな草原に劣化ヤマタノオロチ的なフロアボス風情がいるんです?!誰かお助け〜!!!」

 

 

進行方向の少し先の草原の方から三つ首の大蛇から必死そうに逃げてくる青年を目にする。

 

 

「っ、今助けます!」

 

 

仲間の声をかける前に体が勝手に動く。いけない癖だ。相手が誰であろうと困っている人がいると助けたくなってしまう。特に今回のように死にかけている人や危険な状態にさらされている人は、どうしても放っておけない。

 

 

ザシュッッッ!!!!!

 

 

僕はこの世界に来る前に女神様にもらったこの剣で三つの首を切りとばす。

 

 

「気を付けてください!その蛇の首は何度も再生します!」

 

「大丈夫!さぁ、今のうちにあの馬車の方まで走ってください」

 

 

 

〜 主人公side 〜

 

 

 

「大丈夫!さぁ、今のうちにあの馬車の方まで走ってください」

 

 

チョロいぜ、案の定ひっかかりやがった。しかしあの顔・虹彩・姿勢・骨格・肉付き・髪の毛その他諸々から見るに、僕と同種の者か噂に聞く〇〇転生とか転移とかいうのでこちら側に来た日本人ですね。しかも馬車を見るにどこぞの貴族位にいそうだ。あれは多分俺最強チート主人公くんか現在じゃあ珍しい貴重なモノホンの善人くんのどちらかだと思うが、ありゃあ多分後者だな。マジで善意しかねぇ。これを機にいい足がかりになってもらうか。

 

「見ず知らずなのに.....ありがとうございます」

 

「すぐ終わらせますので、少々お待ちを」

 

本当にすぐ終わらせやがった。俺は手加減して遠距離からチクチク爆撃してただけだったし補給の目処が立ってない現代兵器を多用するのは遠慮していたが、多少は殺す気でやって死ななかったあの蛇をこうもあっさり倒すとは。さすがにこの世界では先輩ということか.....、お手並み拝見といこうか。クフフフフフ______

 

 

 

 

「あのー....怪我はありませんか?」

 

「ありがとうございます、助かりました」

 

「いえいえ。気にしないでください。たまたま通りかかってよかったです」

 

 

助けてくれた少年をよく見ると白い鎧を着ていた。.....そういやここはリアルで剣と魔法の世界だっけか。

 

 

「隼人ー? 大丈夫だったー?」

 

「うん、何とか間に合ったよ」

 

 

隼人と呼ばれる少年騎士の後ろからトテトテと歩いてくるのは美人さんと胸は無いがスラっとした良い足の美少女。

 

 

「それにしてもなんであんたこんなところにいるの?」

 

 

それについてはまるまるくまぐま〜、と今まであった事をぐちゃっと話す。

 

 

「そんなわけでして、自称女神のせいで草原にポイされてスキルの使い方もわからず困っていたところあのよくわからん三つ首の蛇に追いかけ回されて.......。ですが結果的にみなさんに助けられまして、その節はありがとうございました」

 

「あ、ああ。えっと、うん。色々突っ込みたいところは多いんだけど。助けられてよかったです」

 

「ねえ、隼人......、この人......?」

 

「うん。多分ね。僕と一緒だと思うよ」

 

「そう......。じゃあ、街に送ってあげながら色々教えてあげたら」

 

「そうだね。そうしようか」

 

 

二人がなにやら神妙に話し合っているが、唇の動きも読めるし内容が全然聞こえて来るためアホみたいだ。

 

 

「ふぅむ....よくわかりませんが、街まで送ってくれるのでしょうか?」

 

「ああ。丁度僕達も目的がアインズヘイルでして。なので一緒に行きがてらこの世界のことをお話ししようと思います」

 

「それは助かります!あなた様には感謝してもしきれませんね」

 

「その代わり、色々聞きこともあるんですけどいいですか?」

 

「ええ、私が答えられる範囲であればなんでも答えますよ」

 

「わかりました。とりあえず馬車にいきましょう」

 

手をすっと出され、その手を握って立ち上がると馬車に向かって歩き出す。

 

 

やはりイケメソはどこの世界でもこんな恥ずいことを素面でやってのける。そこに痺れそうで真似はしないが憧れるねぇ....クフハハハハ。

 

 

 

 

助けられた僕は彼らと話すべく馬車の荷台に乗せてもらうことになった。

 

 

御者をしているのは先ほど出会った美少女さん。

 

 

それ以外にも、猫耳の美少女に人間不信みたいな怯え方をする美少女、そして耳の尖ったいかにもエルフって感じの美少女がいる。

 

 

流石イケメソ先輩、既に無自覚ハーレムを形成済みとは.......。全く恐れ入るぜw(←誰だお前)

 

 

さて、隼人少年の話を聞いて驚いたことがいくつかある。

 

 

まず、隼人少年は時間が少しずれていたが同じ地球の日本からの転生によってこちらに送られてきたらしい。

 

 

前世で事故にあい、姿形が同じままこの世界に自称女神によって召喚されたと言っていた。

 

 

「って感じで、僕はここにきて1年くらいになります」

 

「聞いてみると日本で学生やってたあなたがずいぶん大変な目にあっていますね....」

 

 

隼人少年はこの世界に来てすぐに冒険者になったらしい。

 

 

一人でダンジョンに潜っていると現れるわけの無い下層のボスが現れ、そこで離れて座っているクリスという少女に出会ったそうだ。

 

 

それ以外にも街で起こった貴族の背反を防いだりと、早くも物語の主人公のような活躍ぶりであった。

 

 

実は貴族の位も持っており、このまま行くと多分王様の娘辺りと結婚させられそうだなwとか思った。

 

 

「それで、あなたも.......えっと」

 

「ああ、すみません。紹介が遅れてしまいましたね。私の名前は神代空乃。気軽にソラノとお呼びください」

 

「じゃあソラノさん、あなたにも女神様に会ったのならユニークスキルがあるのでは?」

 

「ええありますよ。確か_____「ああ、言わなくていいですよ!」__そうですか?」

 

 

隼人少年が喰い気味で止めに入った。

 

 

「えっと、ユニークスキルはボク達だけのオリジナルなんです。だから手の内をさらす必要はないかと思います」

 

「別に、気にするようなものでもないですよ?」

 

「.......その、ですね。実は.......」

 

 

隼人少年は少し話しづらそうに、だがしっかりと俺に向かって話し始めた。

 

 

その内容は既に二人、僕たちと同じ転生者を殺めていること。

 

 

言い訳をするわけでもなく、ただしっかりと事実だけを言っているようだ。

 

 

そして「.......以上です」と神妙にいい終えると、ユニークスキルが他人に知られる危険性を説いたのだった。

 

 

「なるほどそう言うことでしたか。....それはあなたが気負う必要はありませんよ」

 

 

隼人少年をあやすように、励ますように頭をぽんぽんする。隼人少年の方はぽかんとした表情であった。

 

 

「えっと、あの僕は二人も.......」

 

 

「クハハハハハハ、そんなこと気にしないでいいんですよ。....なんて言っても無駄かもしれませんがね。しかし、それでも少年が生きていてくれたおかげで僕の命がまだあるわけで、悪いが見ず知らずのクゾどもより我が身が大事ですからね。俺は絶対誰も殺さないし、全員助けてやる!なんてのは、所詮夢物語で現実的じゃない。少年の判断は正しいよ。安心して、僕が証明するし少年の仲間もそうしてくれるさ」

 

 

そう言って笑うと、隼人は顔を伏せる。

 

 

どうやら.......っと、説明するのは野暮ですね。

 

 

少し時間がたち、隼人が顔を上げる。

 

 

「すみません。今まで出会った転生者がその二人だけだったので警戒していました」

 

 

突然の告白。どうやら転生者が力を使って好き放題するのは珍しくないと言うわけか。

 

 

だからユニークスキルを話すわけには行かなかったと言う。

 

 

「なるほど。だからそちらのお嬢さん方は私の一挙一動を威圧するように睨みながら観察していたのですね」

 

 

もっともその程度の生ぬるい威圧ではあくびが出るが。

 

 

隼人の両脇を固める美少女二人。

 

 

その二人は先ほど出会った美少女とはまた違った魅力があった。

 

 

透き通るような蒼眼のエルフ。

 

 

紅くたぎる瞳の露出が多い猫耳美少女。

 

 

なにやらこの二人が先ほどの転生者との関係がみたいだ。

 

 

問題を解決した後、彼女達が仲間になったのだろう(多分)。

 

 

隼人少年はどうやら僕のことを信用してくれるみたいだが、彼女達はまだ転生者であるというだけで警戒に値するようだ。

 

 

であれば、

 

 

「そこまで警戒するなら、ここいらで僕のユニークスキルを見せておこう」

 

 

クハハハハ、手札をみせてこその信頼関係よ。

 

 

それに命の恩人に敬意を見せずして、誰に見せると言うのか。

 

 

「え、いやでも.......」

 

 

「まぁ別に僕が見せたからといって少年が見せる必要はない。恩人に見せずして誰に見せると言うか。だがしかし、安心するといい、私んスキルは戦闘系ではないからな、....クハハハハハハハハ!!!」

 

 

話を聞く限りユニークスキルは戦闘面が強化されるスキルばかりだったらしいからね。

 

 

「『眷属召喚』! 来い、我が従者たちよ!!!」

 

 

「え」

 

 

「「「「「お呼びでしょうか、マスター/マイ・ロード/あるじさま/主君/ご主人!」」」」」」

 

 

「てめぇら、人様の前くらい呼び方揃えろや....」

 

 

そりゃあヒトがいきなり現れるんだ、驚きもするし視線も集中するだろう。それに加えてただでさえ5〜6人乗りであろう馬車の中にさらに5人も人が入るわけだ、当然狭苦しくなる。そこで僕は召喚と同時に時空間制御のスキルを使って馬車内の空間を気持ち大きめにする。

 

 

「え、あの.......それが、ユニークスキルですか?」

 

「ええ、前世では自作した小型の核爆弾で国を巻き込んで集団自殺したのですが、みなさんのことが心残りでしてね....ああ、みなさん。今回は顔合わせだけですので、アチラでゆっくり久しい休暇を満喫してください」

 

「いやまあ、確かに一度死んでいる人たちを呼べるというのは凄まじいですけど.......」

 

  

隼人が少し困惑したような、信じられないような顔で言いよどむ。

 

 

「僕は異世界に来てまで殺し殺されあう生活を続けたいなんて思いませんから、こちらではなるべく争いごとは避けられるように不必要な力は選んでないんですよ」

 

 

ユニークスキル以外のスキルを理由込みで説明する。

 

そうして説明していくうちに両脇の女性達も少しづつだが警戒が薄れたようだ。

 

 

「_______というような感じですね」

 

「本当に、戦闘スキルがないんですね.......。それにしても、どうして女神様はこんなスキルにしたんでしょう.......」

 

「ん? いえ、スキルは全て自分で選びましたよ?」

 

「え?」

 

「....?」

 

「えっと、僕は女神様からユニークスキルと、それに合ったスキルを女神様が選んで授けてくださったのですが、選べたのですか?」

 

「ええ。所持ポイントと取得ポイントがあって、その中で選びましたが.......」

 

「おー.......。何でしょう。羨ましいようなそうじゃないような.......」

 

「まぁスキルはこれで良かったですよ。大体のスキルは使い方がわかりましたし、まったりスローライフを送るのが目的ですし。ですが、生産系スキルは充実していますので、なんでもいってください。基本的になんでも作れますので」

 

「....嘘でしょ!?時空間制御っていうと空間魔法の最上位のさらに遥か上の神話の最高位の神様が世界を創造したときに使ったとされる神話級の魔法ですよ.......。多分、間違いなくこの世界でそれを行使できるのはソラノさんだけですって!」

 

ヘェ〜、そーなんだー。料理とか日常生活に使えそうだったから選んだのに」

 

「世界中探しても、そんな使い方するのはあなただけですよ....きっと....」

 

声に出てしまっていましたか....。しかし美少女に褒められてしましましたな、クフフフフフ」

 

「はぅぅぅぅ〜.......、やっぱり途中から声にでてますよぅ.......」

 

「さてそれでは、僕のユニークスキルもお教えしますね」

 

 

そういうと隼人は馬車の中で立ち上がった。

 

 

「んなっ、....恩人にそこまでさせるほど私は腐ってませんし自らリスクを犯しに行くような必要はないのですよ?」

 

「いえ、ちょうど信用の置ける生産職の方が欲しかったところですし、そのために必要なことですから」

 

 

隼人はそういうと御者をしていた少女に声をかけると馬車を止め、ちょうど前方から走ってくる魔物に対して剣を構えた。

 

 

そして隼人が剣を上段に構えるとその刀身が輝き、周囲から光が集まり刀身が伸びたように光が収束していく。

 

 

「はぁッ!」

 

 

その輝かしく長い剣を振り落とすと、光の奔流が生まれそれに魔物が飲み込まれていった。

 

後には地面に残る巨大な一閃の跡。

 

 

「どうでしょう。これが僕のユニークスキル『光の聖剣《エクスカリバー》』です」

 

 

隼人はくるりと振り返ると俺を見て少しやったった感のある顔で言う。

 

 

束ねる星の息吹?....それは違うか。どちらかというと『勝利すべき黄金の去勢剣《カリバーン》』だな。

 

 

「まさに物語の主人公にふさわしいユニークスキルをもらいましたね!」

 

 

それっぽい感想を口に出すと「いやあ、そんな.......」とまんざらでもないような恥ずかしがっているような顔をしていた。

 

 

「ねえ隼人? どうしてわざわざ出力を高くして打ったのかしら? 街道が酷いことになってるんだけど....(怒)」

 

 

そんな隼人少年の横でこめかみをひくひくと動かしている御者をしていた美少女。

 

 

これから進むであろう道を見ると、隼人少年の力によって抉り取られた街道。

 

 

街道と言うからにはこの道を商人などが通るのだと思う。確かにこのままにしておくわけにはいかないだろうねぇ?

 

 

「ご、ごめん! わかりやすいほうがいいと思って! あ、痛い! ごめんってば、叩かないで!」

 

 

ぴしぴしと馬を叩く鞭で叩かれる隼人少年らを、微笑ましく見守りながらもやはり主人公と雖も青春してるなぁと思い直した。

 

 

 

 

 




難しいですし大変ですなぁ、まったく。

毎日投稿している方は尊敬しますよ。....文才ないんで(泣)
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