バンドリの彩ちゃんがポケモンの世界を冒険するようです。   作:なるぞう

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今回は割と長めです。


第三十六話 参上!着ぐるみジムリーダーミッシェル!

リゲル団との戦いはひとまず終わりを迎えた。アヤとヒナはリュウコの石塔を去り、ホマチシティに向けて出発。その後、雨が降らない砂漠地帯『7番道路』を東に進んだ。さらに彼女たちはシンシュー最大規模の活火山『マグマウンテン』のふもとを通過。そして、ようやくシンシュー東部の街『ウセイシティ』にたどり着いた。目的は勿論、アヤにとって8つ目となるジムバッジを手に入れるためだ。ここでバッジを手に入れれば、ポケモンリーグに挑戦できる権利が生まれる。アヤとヒナの長かった旅も、ようやく終着点を迎えようとしていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ここがウセイシティジムか……」

 

アヤはウセイシティジムの前で固まっていた。もう、何度もジム戦に挑んでいるのに、いざジムに入るとなると途端に緊張感が襲ってくるのである。

 

「なーにしてんのアヤちゃん?さぁ、早くジムに入ろうよ!」

 

「そ、そうだねヒナちゃん……!よ、よーし!」

 

アヤは大きく深呼吸。そして、ヒナとともにジムの扉を開けた。

 

「えっ……?」

 

だが、ジムに入って間もなく彼女の足は止まった。ジムに入った彼女達を迎えたのはジムリーダーではなくキテルグマだったのだ。

 

「あ……、あの……どうも~」

 

何をしていいかわからず、とりあえずアヤはヒナと一緒に手を振ってみる。と、その直後、アヤは思いもよらぬものを目にすることになった。

 

「は~いどうも~!ウセイシティジムへようこそ~!私はミッシェル!ミッシェルランドからやってきた魔法のキテルグマだよ~!」

 

喋ったのだ。あろうことかキテルグマがしゃべったのである。しかも片言ではなく、人間並みに流暢な言葉で。

 

「えっ……、喋った……?ポケモンが喋った……?」

 

衝撃的な情報が、瞬時にアヤの頭に詰めかける。そして、彼女の頭はパンクした。

 

「あれ……、アヤさん……?もしかして、本物のキテルグマと勘違いしてます?あの、これ、着ぐるみですから。ほら、あたしです。リュウコの石塔でちらりと会ったミサキです!」

 

そう、喋ったキテルグマの正体はキテルグマの着ぐるみ。その中身はウセイシティのジムリーダーを務める少女、ミサキだったのだ。しかし、ミサキが着ぐるみの頭をとり、顔を出した時にはもう手遅れ。アヤは目を回し、ひっくり返っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 数分後、アヤはロビーのソファの上でようやく意識を取り戻した。

 

 「——ていうことは、さっきの喋るキテルグマはミサキさんがキテルグマの着ぐるみを着ていただけってこと……?」

 

「はい、その通りです。驚かれることには慣れていますが、気絶する人は初めて見ましたよ」

 

「うっ……」

 

状況をようやく飲み込んだアヤは、なんともいえぬ気分だ。だが、その傍らでヒナは着ぐるみを脱いだミサキと、着ぐるみに目を輝かせていた。

 

「ねぇ、ミサキちゃん!どうしてキテルグマの着ぐるみなんか着ているの?」

 

「やっぱり気になります?そうですねー、あれはあたしがジムリーダーとしてこの街にやってきて初めての年のお祭りの時でしたっけ?キテルグマの『ミッシェル』ってキャラクターがお祭りのマスコットとして丁度作られたんですよ。お祭りの日は、諸事情あって私がその着ぐるみを着て風船配りをすることになったんですけど、それが街の人に大好評で……。結局、『キテルグマのミッシェルをウセイシティの新しい名物にしよう!』って声や、『着ぐるみを着ながらジム戦をやれば注目度が上がる。ミッシェルとこの街の知名度もアップだ!』とかいう声に押される形でミッシェルの着ぐるみを着てジム戦をやるようになったんです」

 

「へぇ~、その着ぐるみ、ジム戦の時も着ているんだ~。変なジムだね」

 

キグルミジムリーダー誕生の由来に、割と刺々しい感想をヒナは言う。しかし、こういわれるのに慣れているのかミサキは少し笑っている。

 

「はい、よく言われます。まぁ、あたしもなんだかんだミッシェルのことは気に入っているんでそんな苦にはなってないんですけどね。さてと、アヤさんの意識も戻ったことだしジム戦を始めますか」

 

そういうと、ミサキは立ち上がりの着ぐるみの中に再び入るとフィールドの方へのっそのっそと歩いて行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ウセイシティジムのフィールドはいたってシンプルな構造だ。今までのジムは、フィールドに岩が設置してあったり、チョココロネのレリーフが壁に施されていたり、プールに水を張られたものや、観客に大量のウサギポケモンが詰め寄っていたりと、各地のジムリーダーの趣味嗜好が存分に発揮されたジムが多かった。しかし、ここには必要最低限のもの以外何もない。無論、『ジムリーダーが着ぐるみを着ている時点で普通じゃない』と突っ込まれたら反論する余地はないが……。

 

「よし……」

 

それはさておき、アヤはこのウセイシティジムのフィールドに立った。フィールドを挟んだ直線上にはミッシェルの着ぐるみに包まれたミサキがいる。

 

「さてと、それでは準備も整ったことだし改めて自己紹介を。あたしの名前はミサキ。専門はノーマルタイプです。ほら、ノーマルタイプって苦手な相手も得意な相手も少なくて、なんだか無難な感じがしません?このほどほどさがノーマルタイプの魅力というかなんというか……。ま、前置きはこれくらいにして、ジム戦と行きますか」

 

ミサキは言葉を言い終わるが否や、ボールをフィールドに投げた。

 

「グーマー」

 

出てきたのはキテルグマ。今度は着ぐるみではなく、正真正銘本物のキテルグマだ。

 

「なんだかキテルグマが2匹いるみたい……。でも、そんなこと気にしている場合じゃないね。いけっ!ドダイトス!」

 

対するアヤが繰り出したのはドダイトス——のつもりだった。が、出てきたのはどういうわけかヒナのラグラージだった。しかも、爆睡している。

 

「ど、ドダイトスは……?どうしてラグラージが……」

 

この時、アヤの中にふと昨日の夜の出来事がよぎった。実は昨晩、ポケモンセンターでアヤとヒナは荷物の整理をしていたのだが、うっかりしていて2人のモンスターボールを混ぜてしまっていたのである。間違いないく、これが原因である。

 

「そんな……!ヒナちゃん……!」

 

アヤは慌てて、フィールド脇のベンチに座るヒナにドダイトスを渡してもらおうとした。が、アヤはヒナのところにはいかなかった。なぜなら、ヒナの目の輝きが普段に比べて何倍も増しているのをアヤは見たのである。長い旅の中でアヤは、色々とぶっ飛んでいるヒナの考えがだいぶ読めるようになっていた。多分、あの表情は『私のラグラージを使ってアヤちゃんがジム戦か~。るんってきた~』的なことを考えているんだろう。こうなったヒナに言うことを聞いてもらうことは至難の業だ。アヤは腹をくくり、ラグラージに声をかけた。

 

「ラグラージ、起きて~」

 

「ラ~グ?」

 

アヤの声がすると大あくびをしながら目を覚ました。

 

「えっと……、あのいろいろあってラグラージにジム戦をやってもらいたいんだけど……、いいかな……?」

 

アヤが恐る恐る声をかけると、ラグラージはミサキとキテルグマを見て、ヒナを見た。そして、最後にアヤを見ると状況を理解したのか大きくゆっくりと頷いた。とりあえずいうことは聞いてくれそうだ。まずは一安心である。

 

「よーし、いくよラグラージ!え~っと、滝登り!」

 

ラグラージが頷くのを見ると、アヤは指示を飛ばした。ついに最後のバッジをかけた戦いが始まのだ。

 

「ラーグッ!」

 

ラグラージは叫びをあげると水をまとい、キテルグマに突っ込んだ。相手のキテルグマは棒立ち。これは上手くいったとアヤは心の中でガッツポーズ。——したのはよかったのだが、それはぬか喜びであった。直後、アヤは絶望のどん底に叩き落とされた。

 

「そんな!どうして……!?」

 

アヤは自分の目を疑った。ラグラージの渾身の一撃は、キテルグマに片手で受け止められてしまったのだ。

 

「どうですか、あたしのキテルグマは?結構強いでしょ?生半端なポケモンじゃ勝てませんよ!キテルグマ、ドレインパンチ!」

 

「グマァ~」

 

野太い声が響く。直後、ラグラージの額に強烈な拳がめり込んだ。

 

「グーッ」

 

ラグラージの巨体が一気に何メートルも後ろに吹っ飛ばされる。だが、キテルグマの猛攻は止まらない。ラグラージが態勢を整える前に物凄いパワーの蹴りが飛んできていた。メガトンキックだ。

 

「冷凍パンチ!」

 

この一撃は、アヤのとっさの指示で何とか防いだ。しかし、これはまだ序の口であった。ドレインキックにメガトンキック、強烈な技が息をつく間もなくラグラージに襲い掛かる。しかし、流石はヒナが育て上げたラグラージだ。ラグラージはそれに必死にくらいつき、ダメージを最小限に抑えつつ反撃に出る。だが、ダメージは確実にたまっていた。攻撃が長引くにつれどんどん反応が遅くなっているのが目に見えてわかる。そしてついに、ラグラージはキテルグマの一撃をもらってしまった。

 

「ラグラージ!」

 

「ラグッ……!」

 

アヤの呼びかけに対し、ラグラージはグッと指を立てる。しかし、息を切らしてかなり不安定だ。それに対するキテルグマは相変わらず涼しげな顔をこちらに向けてくる。その無表情なさまにアヤは恐怖を覚えた。

 

「アヤさんのラグラージ、中々やりますね。キテルグマの連続攻撃を耐え抜くポケモンなんて、中々いないんですけどね~。それじゃ、もう一回いきますか。キテルグマ、ドレインパンチ!」

 

「グマー」

 

ミサキの声が終わると同時に、キテルグマが再び飛び掛かってきた。今のラグラージの体力では、第二波を耐えきることは難しいことは一目瞭然である。

 

「グマー」

 

「ラーグッ!」

 

結局、うまい解決策が浮かばずラグラージは再びキテルグマの猛攻に巻き込まれた。どんどん増していくキテルグマの勢い。そしてラグラージの体力はゴリゴリ減っていく。ここママではまずい。アヤはそう思った。だが、この時彼女はキテルグマの戦法に違和感を覚えた。

(どうしてキテルグマはこんなに肉弾戦を仕掛けてくるんだろう……?今までのジムリーダーは遠距離からも積極的に攻撃を仕掛けてきたのに……。もしかして、遠距離戦に持ち込みたくない理由でもあるのかな?)

 

アヤがそう考えている間も、軍配はキテルグマに上がりつつある。考えている暇はない。アヤは一か八かで叫んだ。

 

「ラグラージ、冷凍ビーム!」

 

「ラグー!」

 

叫びがフィールドに響くと、ラグラージはキテルグマが腕を振り上げたタイミングを見計らい、ぶん殴られながらも氷の光線を発射。するとどうであろうか、キテルグマのバランスが大きく崩れたではないか。

 

「今だ、滝登り!」

 

バランスを崩したキテルグマに、滝登りがめり込む。キテルグマは受け身が取れず、ミサキの方へ大きく突き飛ばされた。

 

「グー……」

 

キテルグマは相変わらず無表情。だが、キテルグマは初めて膝をついた。間違いない、確実に効いている。

 

「あちゃー、キテルグマの弱点に気が付かれちゃいましたか。キテルグマの特性は『もふもふ』っていう特性で、接触技のダメージを大幅に減らす効果があるんですよ。その代わり特殊技や炎技には弱いんですけどね。だから、無理やり肉弾戦に持ち込んで、特殊技を使う暇を与えず倒そうとしたんですけど……」

 

「グマー」

 

「——こうなったら仕方ないですね。キテルグマ!地震!」

 

「マー!」

 

キテルグマが大きく飛び上がる。着地と同時に物凄い振動が地面からラグラージに伝う。

 

「グッ……!」

 

揺れに足をとられるラグラージ。キテルグマはそのタイミングを見計らい飛び掛かってくる。対するラグラージは冷凍パンチで応戦。しかし、キテルグマの腕は冷凍パンチのギリギリ上をすり抜け、ラグラージの腕をがっしり掴んだ。

 

「キテルグマ、ぶん回す!」

 

腕をつかんだキテルグマはその場でラグラージを振り回し、投げ飛ばそうとする。しかし、アヤは動じなかった。

 

「ラグラージ、冷凍ビーム!」

 

「ラージッ!」

 

空中であるうえ、ものすごい遠心力がかかっている。そんな最悪な状況の中でラグラージから放たれた冷凍ビームはキテルグマを貫いた。

 

「ラーグッ!」

 

キテルグマから解放されたラグラージは着地と同時にキテルグマに突っ込む。しかし、そのときには早くもキテルグマは態勢を整えていた。

 

「キテルグマ、かわしてメガトンキック!」

 

ミサキの声がすると、キテルグマは上に飛び上がった。ラグラージが真下を通過する瞬間、その背中にメガトンキックをお見舞いしようという算段だ。

 

「ラグラージ、地面に冷凍パンチ!」

 

対するアヤは冷凍パンチでブレーキを掛け、わざとスピードを落とさせた。タイミングがずれたことでミサキの作戦は失敗。早めに着地してしまったキテルグマは滝登りの餌食となり、宙を舞った。

 

「冷凍ビーム!」

 

さらにアヤは、彼女が指さす方へ冷凍ビームをラグラージに放たせる。しかし、それはキテルグマとは全然違うところに放たれ、床を凍らしただけだった。

 

「アヤさん、床なんて狙ってどうしたんですか?着地したタイミングを狙うつもりだったんですか?残念ながら、まだキテルグマは空中にいますよ?」

 

と、ミサキはまだ余裕そうな表情を見せる。だが、すぐにそれは崩れた。彼女はキテルグマが着地する地点に、氷が張っているのを見たのだ。

 

「グマッ」

 

キテルグマは着地の瞬間に、氷で足を滑らせバランスを崩した。アヤの計算通りの展開だ。

 

「今だ!ラグラージ、ハイドロポンプ!」

 

「ラーグーッ!」

 

アヤの声とともに、ラグラージの口から大量の水が激流となって放たれる。キテルグマは回避する間もなくそれに飲み込まれ、フィールドの壁に叩きつけられた。

 

「キテルグマ!」

 

ミサキが声をあげると、キテルグマは何とか立ち上がる。しかし、間もなく力尽き、前のめりに倒れた。戦闘不能である。

 

「やれやれ、どうやら勝負あったみたいですね……」

 

ミサキは動けなくなったキテルグマに、そして勝者のアヤにわずかな笑みを送るとキテルグマをボールに戻した。一方、勝利を収めたアヤは、ヒナと一緒にラグラージをほめちぎっていた。

 

「凄いよ、ラグラージ!ラグラージ!」

 

「うんうん、るるるるるるるんってしたよ~!ラグラージ!」

 

その褒めようといったら、ものすごい勢いだ。ちなみにラグラージはその間ずっと無表情でアヤとヒナの方を見ていた。多分照れていたのだろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  アヤとヒナがラグラージをほめ終わった時、着ぐるみを脱いだミサキがやってきた。

 

「いや~、まさかバトルに夢中になるあまり、フィールドの状況を見落とすなんて思いませんでした。私の負けですアヤさん。いいバトルでしたよ」

 

「そんな~、私はすごくないですよ。凄いのはこのラグラージですって」

 

「ははは、確かにラグラージもすごく強かったですね。ジムリーダーとして何回もチャレンジャーの相手をしてきましたが、ここまで育っているポケモンは中々いませんよ」

 

「でしょ~、私のラグラージはズドドドドーンって感じに強いんだから!」

 

と、ここで気をよくしてしまったうっかりいらぬ情報をしゃべってしまった。

 

「えっ……、『私のラグラージ』?これって、アヤさんのポケモンじゃないんですか……?」

 

ミサキが怪訝な表情になったのは言うまでもない。ヒナは慌てて口を手で覆ったがもう手遅れだ。

 

「あの……これは……、その……」

 

アヤは恐る恐る、ミサキに事のいきさつを話す。すると、ミサキは怒るのでもあきれるのでもなく笑いだした。

 

「あははははは、そんなことが……。2人ってなかなか面白い人ですね。で、ちなみにアヤさん。元々使う予定だったポケモンってなんなんですか?」

 

「ドダイトスですけど……」

 

アヤはヒナからドダイトスのボールを返してもらうと、ドダイトスを場に出した。ミサキはドダイトスが現れるとまじまじとその体を見だした。

 

「……なるほど、ラグラージに負けず劣らず良く育ったドダイトスですね。これならたぶん、ドダイトスを使われていたとしてもあたしは勝てなかったでしょうね。やっぱり、このジム戦はアヤさんの勝ちです。さぁ、これを受けとってください。あたしに勝った証『ミッシェルバッジ』です」

 

ミサキの手から、アヤの手に最後のジムバッジが渡った。

 

「これが最後のバッジ……」

 

アヤは緊張で震える手で、バッジケースを取り出し、もらったばかりのミッシェルバッジを空いているスペースにはめた。長い道のりの末、シンシューのバッジが8つそろった瞬間だ。彼女の目には8つそろったバッジは気のせいか、いつもより何倍も輝いているように見えた。

「ヒナちゃん!やったよ、私でも出来たんだよ!うわ~ん!」

 

と、アヤは急にヒナに抱き着きつき泣き出した。

 

「アヤちゃんったら本当に泣き虫なんだから~。でも、本当に頑張ったね。るんってするよ!」

 

「うん、うん!」

 

「あっ、でもポケモンリーグに挑むんだったらまだバッジ8個集めたんじゃ、まだスタートラインに立ったところなのかなぁ」

 

「えっ……」

 

アヤはヒナから離れ、顔をひきつらせた。

 

「なんかアヤちゃんがすごい嬉しそうだったからついつい褒めちゃったけど、冷静に考えたらジムバッジくらい私も10個以上は普通に持っていたし、もしかしたらそんなに凄くないのかな?」

 

「それはないよ~ヒナちゃ~ん……」

 

ついさっきの喜びから一転。まさに天から地の底に叩き落とされた気分だ。

 

「はははは、アヤさん、そんなに落ち込まないで。ジムバッジを8つ集められるトレーナーなんてほんの一握りですから。アヤさんは十分に凄いですって、ヒナさんの基準がおかしいだけで充分凄いですから!アヤさんならきっとポケモンリーグも大丈夫ですって!あたしはそう信じていますよ」

 

「そうなのかな~」

 

アヤはミサキの言葉に首を傾げる。するとミサキはさらに言葉を続けた。

 

「いいですかアヤさん、あたしの経験上バッジを8個集めたトレーナーとポケモンリーグ——少なくとも四天王の実力はそこまで差がないんですよ。ポケモンリーグだからといって特別力まず、気合を入れすぎず、いつも通りにやれば十分に勝機はあります。まぁ、チャンピオン戦にこのアドバイスが役に立つ保証はないですけど……」

 

「げっ……。チャンピオンってそんなに強いんですか」

 

「はい。あたしも去年、成り行きでポケモンリーグに挑んだことがあるんですけど本当に強かったです。四天王は運に助けられながらなんとか全員倒したんですけど、チャンピオンには歯が立たずそこで負けてしまいました。はっきり言ってあの強さは反則です。別次元といっても過言ではないですね」

 

「えぇ……」

 

「あっ、ちょっと脅しちゃいましたかね?まぁ、いずれにせよ無理は禁物です。練習しすぎてポケモンや自分の体を壊してしまっては元も子もないですからね。頑張りすぎない程度に頑張ってください。——ということで、応援の証にこの技マシンもあげます。これは『大爆発』っていう技で、大きな爆発を引き起こして周りにいるものすべてに攻撃する、ノーマルタイプ最強クラスの技なんですよ。まぁ、技を使うと使ったポケモンも気絶してしまうので使いどころは限られますが……。きっとアヤさんなら使いこなせますよ」

 

「ありがとうございますミサキさん!これからも頑張りすぎない程度に頑張ります!」

 

アヤは技マシンを受け取り、ミサキに満面の笑顔を見せるとヒナとともにウセイシティジムを後にした。次に目指すはポケモンリーグ。アヤの大勝負が今、幕を開けようとしていた。

 




おまけ:美咲(ミッシェル)のパーティー一覧(本気モード)
・多分殿堂入り後に何処かで戦えるであろう本気美咲ちゃんの手持ちです。名前の横に★が付いているのがエース。キテルグマに『ミッシェル』というニックネームをつけようとした、もしくは実際につけた人は正直に手をあげましょう。


★キテルグマ@ノーマルZ
特性:もふもふ
性格:意地っ張り
努力値:HA252

・ビルドアップ
・ドレインパンチ
・地震
・恩返し

☆メタモン@こだわりスカーフ
特性:変わり者
性格:臆病
努力値:HS252

・変身

☆オオスバメ@気合いの襷
特性:肝っ玉
性格:無邪気
努力値:CS252

・爆音波
・電光石火
・エアスラッシュ
・我武者羅

☆ポリゴン2@進化の輝石
特性:トレース
努力値:HB252

・自己再生
・毒毒
・イカサマ
・冷凍ビーム

☆ケンタロス@こだわり鉢巻
特性:威嚇
性格:陽気
努力値:AS252

・すてみタックル
・地震
・ストーンエッジ
・アイアンヘッド

☆ガルーラ@ガルーラナイト
特性:肝っ玉
性格:意地っ張り
努力値:AS252

・捨て身タックル
・猫だまし
・地震
・炎のパンチ
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