バンドリの彩ちゃんがポケモンの世界を冒険するようです。 作:なるぞう
ついでにお気に入り登録や乾燥、高評価をくれると私の涙腺が崩壊します。待ってま~す!
実はバトルフロンティアには『HAZAWAコーヒー』という名前のカフェがある。中々の名店としてシンシューに住むコーヒー愛好家たちの間でひそかに話題になっているらしい。だが、HAZAWAコーヒーにはもう一つの側面がある。それは、チャレンジャーの『運』を試す、バトルフロンティアの施設としての側面だ。ここではバトルの前にチャレンジャーがくじをひく。くじにはそれぞれ雨や砂嵐、毒や火傷などといったバトルにおいて重要な要素が書かれており、引き当てたくじの内容がそのままバトルに反映される。例えば『雨』と書かれたくじをひけば最初から大粒の雨がフィールドに降り、『火傷』というくじをひけば最初から互いのポケモンが火傷を負った状態でバトルが始まるのである。
全く異なる2つの側面を併せ持つ一風変わったこの場所は、内装や雰囲気まで変わっている。バトルが繰り広げられるフィールドは円形のステージのようになっており、その周りにはギャラリー席として、テーブルや椅子がおしゃれに配置されている。おかげで、ぱっと見はあまり他のカフェと変わらない。さらに、ここでのバトルを観戦する人は自由にHAZAWAコーヒーの自慢の手料理を注文できるというのだから驚きだ。
「ん~、ここのフライドポテトおいし~!」
そんなわけでヒナはフライドポテトを呑気につまみながら、アヤのカブトプスと、バトルカフェテリアのフロンティアブレーンである『ツグミ』が操るサンダーの激闘を観戦していた。
「よーし!いいよ、カブトプス!」
さて、2人目のフロンティアブレーンと戦っているアヤは、珍しく最初から好調であった。というのも、アヤは運よく最初のくじで、カブトプスと相性がいい『砂嵐』と書かれたくじを引き当てたからだ。外れくじを引きやすい彼女にとっては珍しいことだ。ちなみに、フィールドで吹き荒れる砂嵐等は特殊な技術でギャラリーには影響が出ないようになっているのでご安心を。
「カブトプス、ストーンエッジ!」
それはさておき、アヤは運を味方につけサンダーを追い詰めていた。
「サンダー、雷!」
「ンダーッ!」
もちろんツグミとサンダーだって指をくわえてこの状況を見過ごすわけない。必死にカブトプスに有利な雷撃で反撃する。だが、カブトプスはひるまない。砂嵐の影響で特防が上がっているからだ。こんな調子でサンダーは何度もカブトプスのペースで振り回し続けられた。ツグミのサンダーはひん死寸前だ。
「このまま畳みかけるよ!カブトプス!」
追い風に乗ったアヤは、止めを刺しにかかる。
「ッダ……!」
サンダーは最後の意地といわんばかりに雷で応戦。
「大丈夫!止めのアクアジェット!」
その反撃もむなしく、アヤはカブトプスを強引にその中に飛び込ませた。彼女が強化されたカブトプスの耐久を信じているからだ。しかし、この過信が命取りになった。
「トプッスッ!?」
サンダーの雷を突っ切った直後、カブトプスの速度が、急に鉛を持たされたかのように激減した。
「なにが……、起きたの……?」
空振るとどめの一撃を前に、アヤは戸惑う。よくよく見れば、かみなりの効果でカブトプスはマヒしてしまったようだ。サアヤと戦った時は追加効果が勝機となったのに、今度はピンチになるとは、何とも皮肉な展開である。
「いよいよ私たちに運が向いてきたみたいだね。アヤさん、悪いですけど、この勝負貰いました!サンダー、羽休め!」
防戦一方だったツグミがついに反撃に出た。手始めにサンダーを地におろし、体力を回復。マヒで上手く動けないカブトプスをあざ笑うようだ。
「カブトプス!えっと……えっと……!」
急な展開に追いつけないアヤ。それをしり目に、ツグミはさらに彼女を追い詰める。
「サンダー、熱風!」
相性のおかげで、カブトプスへのダメージ自体は大したことない。が、あんなに激しく吹き荒れていた砂嵐がきれいさっぱり吹き飛ばされてしまったのだ。バトルの流れを奪われた。かなりまずい展開である。
「カブトプス、滝登り!」
とはいえ、ボケっとしているわけにもいかない。とりあえずアヤは、ヒナのラグラージ直伝の新技を指示。だが、カブトプスは体が痺れて動けない。その隙をつかれ、カブトプスはサンダーによって上空に連れ去らわれ、落とされた。フリーフォールだ。
「今だよ!もう一度雷!」
「ンッダッー!」
ツグミの声が高らかに響く。と、空中で抵抗しようがないカブトプスに対する無慈悲な一撃がさく裂した。
「トプ……ス……!」
心優しいツグミのキャラに似合わぬ鬼畜なコンボだ。幸いにもカブトプスは辛うじて立っている。もはや、勝負は決まったようなもの。しかし、何もしないで負けを認めるなんてこと、アヤにはできなかった。
「カブトプス、アクアジェト!」
アクアジェットを選んだ理由に意味はない。苦し紛れの指示だからだ。ところが、この采配が思わぬ方向に転んだ。
(あれ?カブトプスの動き、マヒしているのに結構早い……?というか、いつもと変わらない?)
意外なアクアジェットの性能だ。そうと分かった瞬間、彼女の中に勝利の方程式が組まれる。カブトプスの体が痺れなければ十中八九勝てるはずだ。
「カブトプス!ワールズエンドホール!」
アクアジェットの勢いに乗り、カブトプスがサンダーの真下に潜り込むと同時にZワザを発動。そして、間髪入れずにストーンエッジの技名を叫んだ。
「ンダッ!?」
真上には自分に向かって落ちてくる巨大な岩。真下には岩の刃がフィールドからせり出し、待ち構えている。逃げるにも時間がない。サンダーはあっという間に岩と岩の間に挟まれ、力なく墜落した。
「頑張ったんだけど、運にはかなわなかったか……。ありがとう、サンダー。ゆっくり休んでね」
ツグミは残念そうに、サンダーをボールに戻した。
「カブッ!カブ!トプースッ!」
見事勝利を収めたカブトプスは、即座にアヤに抱き着く。勝利の喜びに満ち溢れているせいか、いつもよりも抱きしめる力が倍くらい強い。すなわち痛みも倍増だ。
「痛たたたたたたたたた!離れて!カブトプス!痛い!痛いってば!」
嬉しい呻きをあげるアヤ。そんな彼女のもとに、ツグミはそっと歩み寄ってきた。
「ふふ、2人とも凄く仲がいいですね。見ていて和みます。それでは、私に勝った証として、どんな運も味方につける絆を讃えて、『幸運のトロフィー』をあげましょう!おめでとうございます、アヤさん!カブトプス!」
こうして、2つ目のトロフィーがアヤの手に渡った。それと同時に、カブトプスは再びアヤに抱き着いた。
「痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い!カブトプス~離れて~!」
アヤの絶叫が再び響き渡ったのは言うまでもない。
おまけ:つぐみパーティー一覧
・つぐみの肩書は『カフェテリアオーナー』です。ちなみに、前回書き忘れましたが、沙綾の肩書は『ハウスキャプテン』です。
・手加減パーティー
☆ヌメルゴン
☆エレキブル
☆ブーバーン
・本気パーティー
☆ヌメルゴン
☆サンダー
☆チラチーノ
再戦するなら誰?(再戦時はダブルバトル)
-
りみ&たえ
-
麻弥&蘭
-
花音&薫
-
はぐみ&美咲
-
宇田川姉妹