聖者ホトケと神の孫ベル   作:カイバーマン。

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仏9号
二十五説 復活、破壊神


ここは蝋人形の館

 

下の階で尋常じゃない程にヤバい事が起きている一方で

 

上の階にいる仏達は一切気付かずに完全に勝利ムードでにぎやかに騒いでいた。

 

「よし、それじゃあこうしてね、ベル君達も助かりハーゴンもやっつけて、破壊神の復活も阻止して、何後も無く綺麗に事件も丸く収まった事だし」

 

色々とバレてしまった結果リューとリリに執拗にスネと脇腹を痛め付けられて結構なダメージを負ってしまった仏だったが、もうさっさと切り上げてクランクアップする事で頭が一杯である。

 

「後腐れなくキャストさんみんなが笑顔で終わる為に、打ち上げやってパァーッと締めよう」

 

「だ、大丈夫なんですか? 僕はなんとなくまだ嫌な予感がするんですけど……」

 

「心配ない心配ない、心配ないな~い、私に任せて、銀座は無理だけど新宿にいい店あるからそこ行こう、飲んでる最中にいきなり変なTシャツを買わされそうになるけど楽しいから絶対」

 

「いや僕が言いたいのはホントに事件は解決したのかなっていう……あれ? ていうか銀座とか新宿ってなんですか?」

 

もはやこれから何後も無くすんなりと片付ける事だけを最優先とする仏と対照的に

 

ベルはまだ不安そうに表情を曇らせ、さっきからずっと嫌な予感を覚えていた。

 

「なんか下の階から物凄く禍々しいモノがいるかの様な……今までに戦ったどんなモンスターとは比べモノにならない程の強烈なプレッシャーをずっと感じてるんですよね」

 

「ハハハ、全く”ボクの”ベル君は心配性だな~、大丈夫だよボクが傍に付いている限り何も心配いらないさ、女神であるボクがそんなの全く感じないんだし、ただの気のせいだよ気のせい」

 

「えぇ~そうですかぁ? だってさっきから不気味なぐらい静か過ぎるんですよ……なんか怪しくありませんか?」

 

「んも~そんな事でビビちゃって可愛いな~ボクのベル君は~! 怖い事なんてもうとっくに終わったんだよ、君を生け贄にしようとした悪魔はやられちゃったしもう不安な事なんて何もないってば」

 

危機察知能力が高いベルはまだ警戒する必要がるのでは?と危惧するものの、ヘスティアの方は全く心配しておらずむしろ上機嫌な様子で、彼の両肩に手を置きながら安心させようとする、だが……

 

「……君が感じている嫌な予感は当たってると思う」

 

「ア、アイズさん!?」

 

「くおらぁヴァレン某! またボクとベル君の甘い一時を邪魔しおってからに! どうして君は毎度毎度ボクとベル君の中を裂こうとするんだ!」

 

「私もさっきから下の階からきな臭い気配がする、この感じは私でも経験した事がない」

 

「本当ですか!?」

 

二人の下へすっとアイズが横から入って来て、キレるヘスティアを無視してベルの警戒に同意するかのように頷いた。彼女もまたさっきからずっと嫌な予感を覚えていたらしく、それはリリとリューも同じだった。

 

「確かにリリも感じますよこのどす黒くて生々しい嫌な気配」

 

「私もです、感じてないのは仏とヘスティア様だけなんじゃないですか?」

 

「えぇ~もしかしてボクってば仏なんかと同列扱いされてるのぉ?」

 

むしろどうして神であるのに感じられないのかと怪訝な様子でこちらを見つめるリリとリューに、ヘスティアは少しムッとした様子で両手を腰に当てる。

 

「あのね、ボクはコレなんかと違ってちゃんとした神だからね? 念の為に言っておくけどボクは真面目に働く立派な神様、あっちは働きもせずに遊んでばかりのぐうたらな駄仏、わかったかい?」

 

「え、ちょっと紐さん紐さん? 今なんかすげぇ面白い事言わなかった? ん? 自分が真面目に働く立派な女神? 何それチョーウケるんですけど~、いえーいナイスジョーク」

 

「はぁ!? なにもジョークなんて言ってないぞ! ボクはありのままの事実をこの子達に理解してもらおうと……!」

 

「えーと神様、こんな所で仏様と喧嘩するよりもここはさっさとこの場を立ち去った方が……ですよねアイズさん?」

 

仏の安い挑発にすぐさま反応して振り返り、ムキになった様子で反論するヘスティア。

 

そんな彼女にベルが後ろから声を掛けつつ、チラリとアイズにここはヤバいからさっさと帰ろうと目で訴えてみる。

 

だが彼女の方は相変わらず感情の読めない仏頂面で

 

「あなた達だけで帰って、私はまだ銀色ヌメヌメモンスターを探すから」

 

「えぇ!? まだ探すんですか銀色ヌメヌメモンスター!?」

 

「今よりもっと強くなるためには、どうしても倒しておかないと」

 

「でもこんなに探しても見つからなかったんですし、ここは一旦街に戻って立て直した方が……」

 

「ダメ、早く見つけないと他の冒険者に倒される可能性がある、今から街に戻る猶予は無い」

 

一緒に帰ろうと催促するベルだがアイズは何を言ってもここを一向に動こうとしなかった。今の彼女の頭は何よりも銀色ヌメヌメモンスターを倒して一気にレベルアップする事しか入っていない。

 

この短い付き合いの中で彼女の事がかなりの頑固者であるとわかっていたベルは、どうしたもんかと頭を抱えていると

 

扉の向こうからドタドタと誰かが勢いよく駆けて来る足音が飛んで来た。

 

「おい! なにグズグズしてやがる! さっさと得物抜いて戦闘態勢に入りやがれ!」

 

「うわ!」

 

すぐに扉が乱暴に蹴飛ばされ開かれると、そこにいたのはゼェゼェと息を荒げるベート。

 

いきなり現れた彼にベルが驚いたのも束の間、ベートはすぐにガッと彼の胸倉を掴み上げ

 

「呑気に驚いてる場合じゃねぇんだよトマト野郎! この俺様が親切に忠告してやってんだからさっさと動け!」

 

「す、すみません、でも一体どうしたんですか、いきなりそんな血相変えて……」

 

あの凄腕の冒険者であるベートがどうしてこんなに焦っているのか困惑するベル

 

するとベートの背後からまた一人の男がヌッと現れ

 

「……もうこの世には絶望しかいない、みんな死ぬしかない……」

 

「そしてなんか凄いネガティブな事おっしゃるこの方は誰なんですか!?」 

 

ベートだけでなくあのレベル7の冒険者・オッタルまでもが悲観に暮れて現れた事に更にベルは驚きの反応を見せ、周りの女性陣も何かただ事ではないことが起きたのだとすぐに把握した。

 

「お二人が動転しているのは恐らく、先程から我々が感じている威圧感の正体かもしれませんね」

 

「冒険者としても名高い二人がここまで……これはもうリリ達だけでは手に負えない事態なのではないでしょうか?」

 

リューの推測が正しければ確かにただ事ではないと、リリが眉間にしわを寄せ頭を悩ませている中、アイズもまた何かピンと来た様子でいつもより若干目を大きく開いて

 

「もしかして、銀色ヌメヌメモンスター?」

 

「いやただの銀色ヌメヌメモンスターでこの二人がそこまでビビるとは思えないんですが……」

 

ボソッと呟く彼女にリリがジト目でツッコミを入れた。

 

「ていうかいい加減「はぐれメタル」って名前で呼んであげて下さいよ、さっきあそこの悪魔に教えてもら……あれ?」

 

ふとリリがアイズが退治した悪魔ことハーゴンの方へ振り向くのだが、そこには既に誰もおらず辺りを見渡してもあの男の姿は忽然と消えてしまっていたのだ。

 

「ちょ! ちょっと皆さん! あの顔面白塗りの変な頭した悪魔がいませんよ!」

 

「こちらが別の事で警戒している隙を突いて逃げたか……」

 

リリの叫びを聞いてリューは若干苦い表情を浮かべる、彼がこのタイミングで消えたのは色々とマズイ。

 

「アレでも一応悪魔と呼ばれる存在です、また良からぬ事をしでかもしれない。やはり早急に私が始末しておけば良かったか……」

 

「色んなモンスターを操る事が出来るらしいですからね、みすみす逃がしてしまったリリ達のせいで他の冒険者にも被害が出そうですしまた捕まえないと……」

 

悪魔神官・ハーゴンの逃走を許してしまった事に深く反省するリューとリリ。

力は弱いが能力だけは確かに悪魔級の恐ろしさを持っている、一刻も早く対処せねば……

 

しかし彼女達がそんな事を考えているのも束の間

 

刻一刻と”あの者”がこちらに向かってゆっくりと近づいて来ていたのである。

 

 

 

 

 

 

「あ~数世紀ぶりの小便したらスッキリした~、デケェ方は全然出なくて焦ったぜチクショウ」

 

「「「「「!?」」」」」

 

 

急いで逃げたハーゴンを捕まえに行こうとしたその時、ベートとオッタルが入って来た扉から

 

呑気な声を上げながら見た事のない男が機嫌良さそうに入って来たのだ。

 

「あ、なんだよてっきりオイラの軍団がいるモンだと思ってたら、誰もいねぇじゃねぇかよコノヤロー、仕事もねぇクセにどこ行ってんだアイツ等」

 

「えーとあの……どちらさんでしょうか?」

 

「ん? ああ、オイラはね」

 

何者かと警戒しつつも恐る恐るベルが尋ねると

 

やや金髪気味の丸い頭をボリボリと掻きながら、男はこちらに向かってヘラヘラと笑った。

 

「ずっと昔にゼウスとかいう浮気ジジィに封印されちまった"破壊神シドー"っつうんだよ。まああんちゃんぐらいの年のガキはどうせ知らねぇだろうけどな、へへ」

 

「あ、破壊神シドーって名前ですね、初めまして僕はベル・クラネえぇぇぇぇぇ!?」

 

「うわビックリした! 急に耳元で叫ぶなよバカヤロー!」

 

破壊神シドーと聞いてベルは思わず素っ頓狂な声を上げて驚き飛び跳ねてしまう。

 

どう見てもどこにでもいそうな「年の割には元気なおじいちゃん」という印象の男がまさかの破壊神……一体いつ復活してしまったのだろうか……

 

「え、え~と破壊神さん? つかぬことをお聞きしますけど一体どうやってご復活なされたんですか?」

 

「おう、ついさっきオイラの生け贄にピッタリの逸材が向こうからノコノコとやって来たもんでよ、筋肉モリモリでパンツしかはいてねぇ変態野郎だったが、試しにその魂を喰っちまったらコロッと復活出来ちまってな」

 

「筋肉モリモリのパンツしかはいていない男って……まさか兄貴ですか!?」

 

「その通りだベル・クラネル」

 

破壊神復活の経緯を本人に確かめてみると、意外とすんなりと答えてくれたシドー。

 

そして一体誰が生け贄に捧げられたのかベルがすぐに気付くと背後にいた傷心気味のオッタルがゆっくりと話しかける。

 

「奴はあろう事かオラリオ、否、この世界になくてはならない存在である美の化身、兄貴を贄にして蘇ったのだ……!」

 

「えーと僕、あなたの事はよく知らないんですけど……もしかして兄貴ファミリア♂の人ですか? 兄貴の魂を奪われて随分とお怒りのようですけど……」

 

「絶対に許さん! この身尽き果てようとも奴だけはこの手で討ち滅ぼし! 兄貴の仇を取ってやる!」

 

「ああやっぱり兄貴ファミリア♂の人ですね、主神の魂を奪われたらそら怒るのも当然ですよね」

 

オッタルと面識がなかったベルは普通に彼の事を、フレイヤ・ファミリアではなく兄貴ファミリア♂の一人だと認識し始めていると、他の者たちもまた破壊神復活&登場を聞いてざわめき始めた。

 

「これはまた最悪な事態ですね、あろう事かクラネルさんに並ぶ純粋な魂を持った方が我々の傍にいたとは……」

 

「その前にリリはあの人が純粋な魂の持ち主だった事の方が驚きなんですけど……」

 

「あの野郎は見た目はただのオッサンだが、得体の知れねぇ不気味な何かを感じやがる……」

 

リューとリリに続いて、ベートは奥歯を噛みしめながら鋭く眼光を光らせてシドーを見据える。

 

「恐らくまだ野郎は何かを隠し持ってるに違いねぇ、相手が破壊の神だろうが本調子じゃねぇ今の内にとっとと殺すべきだ、その為にはアイズ、テメェの力を奴に……」

 

「すみません、銀色ヌメヌメモンスターの事知ってますか?」

 

「アァァァァァァイズ!!!」

 

普段は格下相手の事を雑魚呼ばわりしてとことん見下す性格であるが、相手が格上だと見抜くと人一倍に警戒心をあらわにし、冷静に対処法を考える事が出来るのがベートという冒険者。

 

そしてそんな優秀な彼の忠告も全く聞かずに、誰よりも力に執着し、誰よりも力を得る為なら相手が破壊神であろうとトコトコ自ら歩み寄って呑気に尋ねるのがアイズという冒険者である。

 

「あなたを復活させようとしていた顔面白塗りの悪魔がどこかにいると言っていたんですが、銀色ヌメヌメモンスター」

 

「銀色ヌメヌメ? あ~いたなそういや、でもアイツあんま群れるの嫌いみたいでよ、俺が呼んでもすぐには来れねぇんだわ」

 

アイズの質問に対しシドーは首をひねりながら、今すぐその魔物を呼ぶのは難しいと律儀に答える。

 

「代わりに枝豆と板前呼んでやろうか? アイツ等もはぐれモンだし殺せばちょっとは経験値貰えるかもしれねぇけど」

 

「銀色ヌメヌメでお願いします」

 

「いやー、今空いてる子で紹介出来るのはこれぐらいしか残ってないんですよねー、あ、三又かやかんもいますよ? コイツ等ならもうどうぞ好きなだけ殺っちゃっていいから」

 

「銀色ヌメヌメでお願いします」

 

「あの、だからねお客さん、お気に入りの子がいるなら、ちゃんと前日からの指名予約をお願い……ってなんで俺が風俗の受付係みたいになってんだよコノヤロー!」

 

 

頑なに同じ子を指名しようとするアイズに思わず雰囲気に流されて怪しい店の受付係みたいな説明になっていた事にノリツッコミをかますシドー。

 

そしてそんなどことなく仏と似た臭いがする破壊神が全く反応しない彼女にゲラゲラと笑っていると……

 

「うぉいヴァレン某! なに破壊の神なんかと仲良くお喋りしてるんだい全く! そいつはこの世界を一度滅ぼしかけたとんでもない奴なんだぞ!」

 

「あ? なんだいオイラの事を知ってるのかいお嬢ちゃん?」

 

「おうともさ! ここで会ったが百年目! 今こそこの世界を混沌に陥れかけたお前をこの手で倒してやる!」

 

こちらの方へ振り返ったシドーに、勇ましく叫びながら前に出るのは現在、神の力を一切出せない状態のヘスティア。

 

しかし自分がそんな状態だという事も忘れて、ヘスティアは破壊神の復活と聞いて怒りを露わにする。

 

「何を隠そうボクこそはあの女神・ヘスティア! 仮にも神であるならば知らないとは言わせないぞ破壊神!」

 

「……いや全然知らねぇけど」

 

「……あ、そうなんだ。いや自分では結構神様の中では名が知れてるとは思ってたんだけど……」

 

「そもそも昔会った神の事なんざあんま覚えてねぇからな~、そもそもオイラは元々この世界じゃなくて”余所の世界の神様”だしよ」

 

「おかしいな、ボクって神の中ではマイナーな部類に入るのかな、自信あったんだけど……え?」

 

あっさりと知らないと一蹴されてちょっとショックを受けるヘスティアだが、サラリと呟いた破壊神の一言にキョトンと目を丸くさせる。

 

「ちょっと待って、今他所の世界から来たって言った? え? もしかしてボク達の世界出身じゃないのね破壊神って」

 

「おう、もうずっとずっと昔の事なんだけどな、元の世界にいた時は創造の神として働いてたんだけどよ、「創るの飽きたしそろそろ転職してぇな~」と思ってたら、その頃のダチにこの世界をおススメされたからここに来たって訳よ」

 

「……じゃあもしかして、君がこの世界にやって来て散々暴れ回り破壊の限りを尽くしたのって、この世界をおススメしたその友人が元凶って事なのかな?」

 

「まあ破壊神に転職したのはオイラが決めた事だけどな、創るの飽きたから今度はいっそ全部ぶっ壊してやろうかと思って」

 

創造神から破壊神に転職とは随分思い切った決断である、ヘスティアの質問に対し愉快そうに笑いつつ、懐かしむように遠い昔の事を思い出すシドー。

 

「あん時にダチによ、「バカンス気分でゆっくり羽目外してこいよ」って言われたからさ、その言葉通りに俺は思いきり羽目外しただけな訳で……ん?」

 

しかしその昔話の途中でふとシドーは小さな目で一人の人物を捉えた。

 

それは同じく彼が現れた瞬間からずっと固まって珍しく黙り込み、ただただシドーを凝視し続けていた仏であった。

 

まるで遠い昔の友人といきなりばったり出くわしてしまったかの様な驚いた表情を浮かべたまま

 

「え、もしかして……”タケちゃん”? え? マジ?」

 

「お……おいおいひょっとして、”ホトちゃん”?」

 

破壊神シドーとは違う名を呟きながら目を見開く仏に、シドーもまた愛称らしき名で呼びながらゆっくりと歩み寄り

 

「なんだよ久しぶりだなホトちゃん! なんかどっかで見た様なツラだと思ってたけどこっちの世界に来てたならちゃんと連絡しろよコノヤロー!」

 

「うわマジでタケちゃん!? いやいやいや! なにこの偶然! めっちゃ久しぶりじゃん!」

 

突然みんなの前で感動の再会といった感じで互いに二人は笑い合うのであった

 

もしかして先程シドーが言っていた友人というのは……

 

「昔から全然変わってないなお前! 相変わらずデカいツラしやがって! 相変わらず食ってばっかなんだろどうせ!」

 

「いいよそこは余計なお世話だよ! そっちはなに! 何か随分と変わったみたいじゃない!? 昔は創造の神だったのに今は破壊神になってるとかどんだけだよ!」

 

 

 

 

 

 

「……ってあれ? 破壊神? タケちゃんが破壊神? あれ? てことはひょっとして……」

 

「いやーホント懐かしいなー、あ、ご紹介します」

 

そして懐かしき友人との語らいの中で、仏はふと何かに気付いて固まると、シドーは上機嫌な様子で彼の肩に手を置きながらここにいる全員を見渡しながらニコニコと良い笑顔で

 

 

 

 

 

「コイツ、オイラのダチの仏、そんでこの世界をおススメして送り込んだ張本人で全ての元凶、以上」

 

「えぇぇぇぇぇぇ!? ど、どういう事ですか仏様ぁ!?」

 

「おうおうおうおうおうお~!?」

 

まさかの衝撃の新事実に一番先に声を上げて驚いたのはベル。

 

そしてその事に関して自分自身でもわかっていなかった当の本人の仏も

 

今まで以上にキョドりながら目をあちらこらちに泳がせ始めるのであった。

 

 

次回、真の黒幕、仏。

 

 

 


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