もしも異世界に召喚されたのが日本ではなくジオン公国だったらなお話。
さらっとしたあらすじというか報告書?みたいな感じになってます。
ジオン公国は宇宙世紀0078の10月に転移している設定。
ここどこ?地球連邦は?(ジオン政府)
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どの国も弱っちいな。征服するか(ギレン・ザビ)
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でもいきなり武力で訴えるのはいかんでしょ(ドズル・ザビ)
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一番弱くて資源とか食糧溢れてる国あるじゃん!実質的な属国にして取り込もう!(キシリア・ザビ)
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とりあえず地上での拠点築くか。お、ここ(ヤマト)いいじゃん!(デギン・ザビ)
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マ!拠点作った後にクワ・トイネ公国に行って来い!(キシリア・ザビ)
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HLV降下
幅広く見渡せる海、済み渡る青空を一匹の
その騎士はクワ・トイネ公国軍の竜騎士、名をマールパティアと言う。
彼は公国の北部から東部にわたって広がる海の監視、つまり哨戒任務を任されていた。
隣国のロウリア王国との緊張状態が続く現在、彼以外にも多くの竜騎士が監視の目を光らせているのだ。
「ん?なんだ・・・?」
マールパティアの遠くまで見渡せる自慢の目が、遠い東方の空から落ちてくる物体から放たれる複数の小さな光を捉える。
隕石だろうか、複数同時に落ちてくるのは珍しいが、だけども隕石だとしても何かおかしい。
まるで蝋燭の火をつけたり消したりするように不規則に瞬いているのだ。
彼がその奇妙な隕石について考えていると、やがてその光は水平線上の果てに消えて行った。
確かあそこは列をなしているように小島が点在する海域だ。
ヤマトという少数民族が暮らしており、征服して拠点を置くにも微妙な場所だとして、周辺国家から無視されてきた場所だ。
「なんとも奇妙な隕石だったな。」
そうつぶやき、顔と意識を北へと向ける。
彼に課せられた使命を全うするために。
彼は知らない。
その隕石の中に潜んでいた者たちを。
彼は知らない。
その隕石こそ、この世界に大きな波紋を広げる石だったということを。
彼はまだ知らない。
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奇妙な隕石が落ちて来た1カ月後。
クワ・トイネ公国に3機の航空機が飛来していた。
側面に国旗が描かれた翼のないコンテナのようなそれは、公都クワ・トイネの郊外に着陸した。
クワ・トイネは即座に軍を出動させ着陸したコンテナを包囲した。
クワ・トイネ軍が固唾を飲んで見守っている中、コンテナの前面が開いて行く。
巨人だ。
中に立っていたのは緑色の鉄の鎧を着込んだ巨人だ。
それを見た瞬間コンテナの前方にいた兵たちは一歩後ろへ下がった。
やがてその巨人は歩きだし、コンテナの中から出てくると包囲全体がさらに一歩下がった。
3つのコンテナからそれぞれ2体、合計で6体の巨人が出てくる頃には包囲網は包囲網と言えないほどにスカスカになっていた。
その場から逃げ出さない者がいないだけ優秀だ。
巨人たちはコンテナを守るように円形になっている。
≪クワ・トイネ軍諸君、急に領地領空へ侵入してきたことを謝罪する。
我々はジオン公国の特使であり、敵対を望まない。≫
そう大きな声が響き渡る。
その声のした方へ顔を向けると、紫色の髪が特徴的な一人の男がコンテナの上にいた。
≪私の名はマ・クベ。
先にも言ったがジオン公国の特使である。
我が国と貴国との国交締結の申し入れを行うべくここへやってきた。
急な話で悪いが、どうか会談の場を設けさせていただきたい≫
クワ・トイネ軍の司令官はすぐさま通信を繋ぎ、政府へ対応を問うた。
ジオン公国特使、マ・クベとクワ・トイネ政府との会談が行われたのは1時間後の事だった。
――――――――――――――
奇妙な隕石、もといジオン公国の
ジオン公国とクワ・トイネ公国、そしてクイラ王国との間でほぼ平等と言っていい同盟が締結され、クワ・トイネ公国とクイラ王国はこの1カ月の間で目覚ましい成長を遂げていた。
最初は宇宙にある国家だと聞いた時は両国共に半信半疑どころかありえないと否定した。
しかしジオン公国へ使節団を派遣することでそれが真実であるとわかると、両国の政府の誰もが慌て、そして恐れた。
「空の向こうにある国家など、戦ってどう勝てと言うのだ。」
最初から戦う予定も気持ちも無かったが、恐ろしいほどの国力の差を見せつけられたクワ・トイネ公国の外務卿であるリンスイはそう呻いたという。
とにかく、両国政府首脳陣の心をぽっきりと折ることができたジオン公国公国軍総帥ギレン・ザビは、自身の影響下にある議会にあえて大幅に譲渡した条約をクワ・トイネ公国とクイラ王国に結ぶように指示した。
結果、クワ・トイネ公国は大量の食糧を、クイラ王国は鉱物を筆頭とした大量の資源をジオン公国へ譲渡し、見返りにジオン公国の技術力と兵器を提供することとなった。
具体的には、ザクⅠがそれぞれ10機、ザクⅠの兵装である105mmマシンガン15丁と弾薬を筆頭とした軍事技術を与えられ、西暦1900年代頃の軍事兵器を作れるようになったのも大きかった。
ちなみにパイロットの育成はランバ・ラル大尉が担当した。
また軍事技術以外にも建築や科学技術などの技術も譲られた結果(首都や規模の大きな街だけとはいえ)巨大建築物の建造ラッシュが発生したのだ。
今はまだ基礎工事の段階ではあるが、20mほどの低いビルならもう1カ月もすれば完成することだろう。
そんな時だった。
クワ・トイネ公国の現状を知るよしもないロウリア王国が侵略してきたのは。
ロウリア王国は周辺国と比較して軍事力の高い国家だった。
しかしジオン公国によりクワ・トイネ公国とクイラ王国の軍事力が一気に跳ね上がった結果、相対的に軍事力第3位にまで急落したのだ。
そして先にも書いたが、ロウリア王国はその情報を全くと言っていいほど掴んでいなかった。
元々まともに国交を結んでいない上、ジオン公国も接触を全くしていなかった。
結果から申し上げると、陸上ではジオン公国の手を借りずに侵攻してきたロウリア陸軍約30万の兵を殲滅した。
いくらパイロットの錬度が(ジオン軍パイロットと比較して)低くとも、魔法もワイバーンのブレスも弾くザクⅠの装甲と巨体、105mmマシンガンの威力によるロウリア軍の狼狽。
そして近代化された歩兵部隊の火力によりクワ・トイネ軍は数人の死者が出る程度の損害で、ギムにたどり着く事すらできずにロウリア陸軍は殲滅された。
しかしその優位さは陸上にのみ発揮された。
海上はジオン公国軍が海の無い宇宙コロニーで作られた事とクワ・トイネ海軍の脆弱さも相まって戦力的に劣勢を強いられた。
しかなく、ジオン公国は水中用MSの試作機、ザク・マリンタイプを5機投入した。
不具合なども多数出たが、それでもロウリア海軍の艦船4400隻のうち3000隻は予期せぬ水中からの攻撃により次々に沈められ、大敗を喫した。
(水中のMSとはいえたった5機で3000隻も沈められるのかと思われるかと思うが、木造船なら船を支える竜骨を破壊するだけで操舵不能になったり自壊してしまうので、時間はかかるがこれといった被害なく容易に達成できる。)
なおこの戦闘は水中用MSの丁度いい実地試験にもなったため、ジオン公国は水中用MSの戦闘データをほぼ被害なく得られたのでむしろ得をしたとも言える。
そして、侵略戦争で大敗したロウリア王国をジオン公国が見逃す事は無かった。
ジオン公国はHLVを用いてザクⅡ30機をロウリア王国の首都ジン・ハークと主要都市近辺へ降下させ、一気に侵略した。
生き残った陸軍兵からもたらされた情報にある緑の巨人が唐突に空から降ってきたのだ。
混乱の渦に叩きこまれたロウリア王国は碌な抵抗もできずに地図からその名を消し、新たにジオン公国の名が刻み込まれる事となった。
クワ・トイネ公国とクイラ王国に渡したザクⅠの武装は105mmマシンガンのみ。
それだけでも国防には十分だし、ザクⅠもマシンガンも生産は無理だから手をかまれる心配なし。
ファット・アンクルも急きょ作られた急造品という設定。
なのでザクⅡを乗せるスペースも3機分から2機分に減らしている。
続きを書くつもりはありません。
でもジオン公国へ来た使節団のお話は書きたいかも。
その後の展開を大雑把に書いておきます。
旧ロウリア王国を任されたガルマ・ザビとルミエス元王女が出会ってラブロマンス。
パーパルディア皇国の侵攻は新たに量産されたゴッグとドップで壊滅。
お約束となりつつあるHLVを使ったザクⅡによるパーパルディア皇国侵攻とガルマ様、愛と怒りのアルタラス王国解放。
パーパルディア皇国にてクーデター発生。
クーデター政府、ジオン公国に降伏し属国化。
ジオン公国、ザクⅠ型&105mmマシンガンをばらまき同盟国や属国を強化。
先進11ヵ国会議に出席する際、新造艦のザンジバル級機動巡洋艦の1番艦ザンジバルと2番艦マダカスカルで登場し、各国家の代表の度肝を抜く。
グラ・バルカス帝国、ジオン公国の技術力に警戒し動けず。
そうこうしてる間にラヴァーナル帝国復活するも、ミノフスキー粒子による情報の遮断、核弾頭バズーカ装備のザクⅡC型を用いた都市殲滅、陸上戦闘では生物兵器をグフやドムなどで蹂躙され、一方的に叩きのめされる。
頼みの綱のコア魔法も、そもそも本土が宇宙にあるためどうあがいても届かず、驕り高ぶる光翼人のプライドをベッキベキに圧し折ってラヴァーナル帝国併合。
神なる存在が接触してくるも、どうでもいいとギレンは興味零で異世界をジオン驚異のメカニズムで制して、コロニ―とか作りまくって大体50年後のギレンの死後、統一国家解体されて戦国時代になっていやー乱世乱世で終わり。
これ書き切る自信ないんで、もし書きたいって人は好きにこれ使っていいよ。
許可とかいらないんで。
私は好きにした、君たちも好きにしろ。