あの日の不幸のおかげ 作:だっちゃん
僕は、ある日.....拳銃で頭を撃たれた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
僕は、人と会話をするのが得意ではない。道端で話し掛けられても、上手に話すことが出来ない。道を聞かれても答えられない。僕はそんな自分が嫌いだった。特技もない。趣味もない。僕は生きてる価値があるのか?いつも疑問に思っていた。
友達はいない。正直友達を作ろうとも思わない。友達を作ってもいつか別れる時が来る。
それなのに、作る理由があるのか?
僕は普段からそのような事を考えている人間だ。この現代社会に友達など必要であるのか?仕事をするのに友達は必要なのか?先輩後輩はあっても良いと思う。でも...友達は必要ない。人それぞれには価値観というものがあるから、友達が必要という人もいるだろう。そんなことを考えているうちに日が明けてしまった。また同じ朝が来る。
「
「はい」
毎日同じ朝が訪れる。僕はこの毎日に飽きている。少し楽しい事でもあればいいと思う。
僕は学校に行く支度を済ませて、1階のリビングに向かった。
朝ご飯を済ませ、顔を洗い、家を出た。学校までの距離はそう遠くない。徒歩で10分程歩けば、学校に着く
何も無い道をひたすら歩き続けた。この道にも飽きた。
「キャー!!!!!!」
何処からか叫び声が聞こえた。その叫び声だけではどの場所か判断は出来なかった。辺りの人は、何も変わらず歩いていた。その声を反応したのは僕だけだった、後ろを振り返った。
その時既に僕は撃たれていた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
僕は目を開けた。窓から光が入ってきている。眩しい。僕は一体何処で何をしているのか?ここは何処だ?
「正!起きた!無事だったのね.....良かった...もし正までこの世にいなくなったら......お母さん.....」
「あれ?お母さん?どうしたの?」
「2週間ずっと病院のベットで寝ていたのよ」
「そんな......」
何故僕はベットで寝ているの?なんでお母さんは泣いているの?2週間も寝ていたなんて.....僕に一体何があったの?
「事故の事覚えてないの??」
「事故?」
事故?事故って僕が?僕にはそのような記憶は残っていなかった。お母さんが何を言っているのかはわからない、けど病院にいるってことは、僕に何か被害があったって事だろう。
「あっ...!痛い....頭が.....あああああ!」
「正????正!!!!!」
痛い、頭に何かが入って来ているような痛み.....キーンと鳴っている。
僕はそのまま気を失った。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「今回の事故はとても残念なことですが、生きていることは奇跡と言ってもいいでしょう」
「正は大丈夫なんですか?」
私はそれだけが気になった。私の周りからこれ以上人を消さないで、夫には逃げられる。友達もいない。近所付き合いなんてあるわけがない。毎朝、正の顔を見て一日が始まり、正の顔を見て一日が終わる。私にはそのぐらいしか楽しみがなかった。その正が、いなくなったら私はどうすればいいのだろうか....
「今のところは何も無いのですが.....寿命は3年ぐらいだと思われます。本当に残念です......3年生きるのも奇跡です。」
「3年.........嘘.......3年で私の前から正が消えるなんて......考えられない。」
「残念ですが、それが真実です。」
私は涙が止まらなかった。ずーっと泣き続けていた。
3年で私は何をすればいいの?正の3年間を大事なものにするには、私がしっかりしないと......私が泣いていれば、正も悲しい顔をしてしまう、正の前ではなるべく明るい顔で振る舞うことにした。
「あと........今回撃たれたのが頭でしたが、奇跡的に大きなダメージはなかったと思います。ですが....弾が当たった場所の近くに、側頭葉があります。側頭葉に、もしかすると被害が出る可能性があります。側頭葉は、言語、記憶力、聴覚の役割を持っていて、その役割が低下してしまう事もあります。もそれに気づいたら相談してください」
「わかりました」
奇跡は奇跡かもしれない。でも......悪夢が呼んだ奇跡である。勿論喜べるわけがない。残りの正の生活を楽しいものにする。私はそれを誓った。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「通り魔の容疑で捕まった、
あの事故から2年がたった、事故と言っても、僕にその記憶はない、思い出そうとすると頭に激痛が走る。僕はその事故のことを思い出さないようにしている。この2年間何もなかった.....2年間ベットの上で過ごした。もしあのまま学校に通っていたら、大学生になっていただろう。僕はお見舞いの度に本を買ってきてとお母さんに頼んでいる、そのぐらいしかベットの上できることがない。この2年間で僕はどのぐらいの量の本を読んだのだろうか?
100冊は余裕で超えているだろう。沢山本を読んでいるうちに、本を読むのが唯一の楽しみであった。色々な作者の本を買ってきてくれる、作者によって作風が違くて読んでてとても楽しい。
もし僕が事故に巻き込まれていなかったら、僕は今何処で何をしていたのだろうか?今よりは楽しい毎日を過ごすことが出来たのだろうか?
残りの寿命は1年ぐらいである。それを聞かされた時は驚いたが、今は普通だ。怖いという気持ちがある訳でもない。特に寿命については興味が無い。死んだら死んだで僕の人生は終わりだ.....
コンコン.....
ドアをノックする音が聞きえた。お母さんが来てくれたんだろう。
「どうぞ!」
「正!今日も本買ってきたよ!」
「ありがとう......」
今日もお母さんが本を持って来てくれた。毎日のように、お見舞いに来てくれている。仕事見あるのに、僕はお母さんの体が心配だ。休むのも大事だと思う。2年経って景色はどう変わったのだろうか?いつも歩いていた通学路は変わったのか?家の家具の配置は変わったのか?急に外の景色が気になった。でも.....外にはれられない。いつ、倒れるかわからない。もし倒れたところに人がいなかったら?そんなことを考えて、僕を外に出てくれないんだろう。
「じゃあ帰るね!」
「はい....ありがとう」
「うん!また明日!」
この天井も2年経てば流石に飽きる。何か楽しいことはないのだろうか?
今までに経験してないことを味わってみたい。残り1年しかない。僕が2年間病院で過ごしている間も、他の人達は新しいことを学んでいるだろう。
そんなことを考えると少し悲しなった。
次の日
また同じ朝がやってきた。朝8時には朝食が運ばれてくる。その時に起きることが多い。今日も朝食が運ばれてきて、目が覚めた。
今日のメニューは鮭の塩焼き、ご飯、豆腐の味噌汁、胡麻サラダ、野菜の漬物であった。
毎日同じメニューだ。体には良いとは思うが、流石に毎日食べていると飽きる。一汁三菜になっていた。病食で油っこいものや、体に害があるものを食べさせたりしないだろう。
食べたければ外に食べに行くしかない。でも外には出してもらえない。
「いただきます」
昨日よりは美味しいかな?毎日同じ人が作ってる訳では無いので、作る人によって味が変わっていることがわかる。2年もいればそのぐらいはわかるようになってきている。残りの1年の間に、美味しいもの食べられたらいいな??
コンコン!!!!
「どうぞ!」
お母さんが来たのかな?あまりにも時間が早いけど....ドアが開いた。
そこに立っていたのは.........???
見知らぬ男性だった。
こんばんわ!だっちゃんです!!今回初めてシリアスに挑戦しました!素人で上手くは書けませんが読んでもらえるととても嬉しいです。この話は短編にしようと思っています。5話ぐらいを予定しています!よろしくお願いします。