けもの勇者部っ‼︎   作:バーテックスケベ

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今回の勇者はちかげっ。
クールな顔立ちと、すらりとしたスタイル。
まだ15歳のこの少女は、私の用意した赤面シチュに耐える事が出来るでしょうか……。

それではご覧ください



はなゆいちほー
ちかげキャット 前


ここは四国、に似た異世界。

人類を守護する神々の集合体『神樹』の内部世界。

 

「はっ‼︎やっ‼︎せいっ‼︎」

「そこだぁぁぁあ‼︎」

 

普段の街並みは、現在、樹木の根のようなものに覆われた特殊な結界『樹海』と化していた。

 

「はぁぁぁあ‼︎」

「いくよ、結城ちゃん!」

「うん、わかったよ高嶋ちゃん!」

「「ダブル、勇者パーンチ‼︎」」

 

そこでは造反神が造りし異形『バーテックス』と、

神が見初めし無垢なる乙女『勇者』の戦いが繰り広げられていた。

 

「ハァ……ハァ……これで、最後か?」

「……ふぅ、レーダーに反応ありません。おそらく、今ので最後です。皆さんお疲れ様です。」

「だぁぁぁ……タマは疲れたぞ……」

「あたしもっス」

「……樹海化が解けるわね」

 

戦いが終わり、緊張の解けた勇者たちを見下ろす人影が一つ。その人影は鏡のようなナニかを勇者たちに向けると、それは激しい光を放つ。

しかし、その光は樹海が解ける光に紛れ勇者たちは気付かない。

 

 

〜〜〜〜〜 勇者部部室 〜〜〜〜〜

 

 

部室では、戦う力は無いが神託を伝えるなど勇者をサポートする『巫女』、上里ひなたと藤森水都が勇者たちの帰りを待っていた。

 

「……皆さんお疲れ様でした。どうかゆっくり休んでくださいね」

「冷たい飲み物も用意しておきましたよ。うたのんは蕎麦茶もあるからね」

「サンクス!流石、私のみーちゃんね!」

「わ、私の、だなんて…も、もう、うたのんたらっ///」

「はいはい、いつものね」

「ビュオオオオオオ!」

「おぉ、涼しいな!」

 

部室へと戻り、一息つく勇者一同。

 

「……にしても、ここのところずっと似たような感じで嫌になるにゃあ」

「拮抗……というよりは膠着状態といったところでしょうか」

「攻めたくても攻めきれなくて、相手も本気って感じなんよ〜」

 

各々の思ったことを述べ、今後の作戦を練るが、これといった作戦は思いつかず沈黙が降りる。

そうこうしているうちに下校のチャイムが鳴り響く。

 

「ワッツ⁉︎いつの間にかこんな時間に……」

「はぁ…しょうがないけど、今日はもう終わりにしましょう」

「そうですね、幸い明日から学校は夏休みです。皆さん、休むこともお役目のうちですよ」

「というわけで、各自しっかりと休むこと。いいわね?んじゃ、解散!」

 

 

寮への帰り道、若葉とひなたは調べものの為に残り、球子と杏は何やら小学生組にお呼ばれしたらしく昇降口で別れ、珍しく2人きりの下校となった。

 

「ねぇねぇ、ぐんちゃん」

「なにかしら、高嶋さん」

 

少し日が落ち、あたりを夕日のオレンジ色が染める静かで穏やかな優しい時間。

ふと千景に話しかける友奈と、友奈の問いに即応答する千景。

 

「明日って、空いてるかな?」

「えぇ、大丈夫よ」

「ならさ、一緒にお出掛けしようよ!私ね欲しいものがあるんだ」

「分かったわ。一緒に出掛けましょう」

 

 

その夜、千景はいつものようにゲームをしていたが、ふと感じる眠気。普段なら眠くなることのない時間。

 

「んぅ……今日はもう、寝ようかしら」

 

しかし長引く膠着した戦況に疲れがたまっていたのだろうと考え、明日の為に早めに就寝することにした。

 

 

〜〜〜〜〜 翌朝 寮の廊下 〜〜〜〜〜

 

 

友奈が自分の部屋からでたところで、道着姿の若葉と普段よりラフな格好のひなたに出会った。

 

「あ、おはよー、若葉ちゃん、ひなちゃん。お休みなのに二人とも早起きだね!」

「あぁ友奈か、おはよう。これから日課の鍛錬なんだ」

「おはようございます友奈さん。友奈さんも早起きですね」

 

しっかりと挨拶を交わす3人。ひなたの返答に嬉しそうにはにかみながら早起きの理由を答える友奈。

 

「えへへ、実は今日ぐんちゃんとお出掛けなんだ!それが楽しみで早く起きちゃった。これからぐんちゃんの部屋に行くところなんだ」

「千景とか……そうか。日中は暑くなるそうだから、体調には気を付けるんだぞ」

「うん!じゃあまたね」

 

 

〜〜〜〜〜 千景の部屋 〜〜〜〜〜

 

 

「すぅ……すぅ……んぅ……ふわぁ」

 

カーテンの隙間から光が差し込み、明るくなったことで千景が起床する。

 

「ん……そういえば今日は高嶋さんと出掛けるんだったわね。はやく、準備しないと」

 

眠気覚ましのために顔を洗いにゆっくりとした足取りで洗面所へと向かい顔を洗う。

 

「……ふぅ、よしっ。大丈b……ん?」

 

顔を洗って意識がはっきりとしたことで鏡に写った自分の異変に気付く。

頭頂部で存在を主張する2つの三角形。

 

(……何、これ……猫の、耳?もしかして私まだ寝てる?)

 

混乱した思考でテンプレのように自分の頬をつねってみる千景。

 

「いふぁい…じゃあ……これって本物……にゃのかしら…⁉︎、にゃ、にゃんで喋り方まで変にゃ⁉︎」

「ぐーんちゃーん、起きてるー?」

「た、高嶋さん⁉︎」

(なんでこのタイミングで……って、もうこんな時間だったの⁉︎)

 

 

「ぐんちゃーん、起きてるー?」

 

ドアのまえで部屋の主の起床を確認する友奈。

ちなみに以前、千景が徹夜でゲームをして遅刻しかけたことから、友奈は千景の部屋の合鍵を持っている。

 

(ど、どうしましょう、こんな姿を高嶋さんに見せる訳にはいかないわ)

 

思いつく選択肢は3つ。

 

1、隠れてやり過ごす

2、服を着てごまかす

3、仮病を使う

 

(まず1は無理ね、この部屋の広さだと隠れる場所に限りがあるわ。

そして2は、そもそもこの耳と尻尾が隠せるような服を持っていない。

よって取れる選択肢は3の仮病しかない……‼︎)

 

そう決断するやいなや、頭まで布団を被り壁側を向き寝たふりをする千景。

 

「ぐんちゃん、おっはよー!…って、あれ?ぐんちゃんどうしたの⁈具合悪いの?」

 

案の定、心配してかけよる友奈に心が痛む千景。

 

(高嶋さん、ごめんなさい。それでも私は貴女に……!)

 

「にゃ、にゃんでもないわ高嶋さん。す、少し体が…だるいだけよ」

「えぇ⁉︎それはなんでもなくないよ!ぐんちゃん、ちょっとこっちを向いて顔を見せてよ!」

 

そう言って千景が被る布団をどかそうとする友奈。

 

「ほ、本当に大丈夫だから……!」

 

それに抵抗する千景。

 

「大丈夫って……ダメだよ、ぐんちゃん!」

 

友奈の悲しさを含んだ声に布団を握る手から力が抜ける千景。

 

「高嶋さん……」

 

(っ!……抵抗が弱くなった)

「…ぐんちゃん、ごめん!」

 

その一瞬の隙を突き一気に布団を取り上げた友奈は、目の前の光景を見て手からパサリと布団を落とした。

 

 

そこには仰向けになり目を潤ませた千景がいた。

額にうすく汗をにじませ、少し乱れた肩口から覗く白い肌や頬は桃色に上気している。

恥ずかしそうに伏せられた、髪と同じ黒色のネコ耳。

足の間で不安げに揺れる黒く細長い尻尾。

さらに胸の前で握られた両手は、ネコの手のような形になっていた。

 

 

「…………」

た、高嶋さん…その……これは

 

突然目の前に現れた大切な仲間の艶やかな姿に思考が追いつかず、しばし呆然とする友奈。

 

その呆然とする友奈になんとか説明しようと、顔を赤くし弱々しくも言葉を紡ぐ千景。

 

朝方といえど日が昇れば暑さを感じる季節に、布団を頭から被れば当然暑いので汗をかく。

そこへ友奈との布団をめぐる攻防で服が乱れたのだ。

 

様々なことが重なり出来上がった奇跡の瞬間、この景色を友奈は決して忘れないだろう。

 

互いに動けず見つめ合う。数秒がとても長く感じる。

窓の外の鳥のさえずりさえ聞こえるほどの静寂が訪れていた。

 

 

そんな静寂を切り裂く樹海化警報(アラーム)

 

 

敵の襲来を知らせるそれに一気に意識が切り替わる2人。

 

「「 っ、樹海化警報‼︎ 」」

 

自身の異変を忘れ、跳ねるように立ち上がり友奈と並ぶ千景。

互いに目を合わせ、うなずき合えば想いが伝わる。

どんな敵にも負けない勇気が湧いてくる。

 

そして世界は戦いの舞台へと、『樹海』へと塗り替わる。

 

樹海に入った後、いつものように勇者アプリを使い勇者へと変身するが、いつも通りの桜を模した勇者服の友奈に対し、千景の勇者服が使い手と同じように変化していた。

 

臙脂(えんじ)色主体の白とのツートーンで、服の(そで)やスカートの(すそ)などに白いフリルが装飾されたもの、いわゆるメイド服になっていて、頭上の右ネコ耳の耳元には、服と同じ臙脂色のリボンが結ばれていた。

 

にゃんにゃのよ…これ……

「ぐんちゃん…それは……?」

「っ‼︎た、た、高嶋さん⁉︎その、これは違くて朝、気付いたらというか、私にも分からにゃk」

「ぐんちゃん‼︎」

「ひゃいっ‼︎」

 

友奈に見られてしまい、うつむき早口で言い訳をするように説明する千景だったが、突然友奈に両手を掴まれ名前を呼ばれる。

 

「今のぐんちゃん、とーーーっても、可愛い‼︎」

「…………へっ?」

 

可愛い、そのような反応が来るとは予想していなかった故に、今度は千景が呆然とする番だった。

 

「あ、今のって言っても、いつも可愛いんだけどね!あ、でもね、さっきの部屋でのぐんちゃんもあまりに可愛いくて言葉がでなかっ……って、あれ?ぐんちゃん?ぐんちゃーん?お、おーい」

 

マシンガンのように千景に話しかけていた友奈は、固まっていた千景に気付き、目の前で手を振ってみたりしたが反応は無かった。

途方にくれたその時、千景の後方遠くから若葉、球子、杏が跳んできた

 

「おーい、友奈ぁ!」

「友奈さーん!」

 

球子と杏が友奈を呼び、手を振っている。

3人は近くに着地し、友奈と千景のもとに集まる。

友奈は咄嗟に千景を背後に隠すように動いたが、3人は気付かない。

 

「良かった、まだ敵は来てないみたいだな。……そういえば千景と一緒じゃなかったのか?見当たらないんだが、どうしたんだ?」

「あー…その、ぐんちゃんは……」

「…何かあったのか?」

「何かあった、と言えばあった…かな?」

「なんだよぉ?妙に歯切れが悪いじゃないか友奈。そういう時はタマに相談しタマえ、な?」

「そうです。悩んだら相談、ですよ友奈さん」

 

歯切れの悪い返答に真剣な表情になり心配の言葉をかけてくれる仲間たち。

 

「その、この子が、ぐんちゃん、です」

 

そう言って未だに動かない千景の正面に回りこみ両肩に手を置く友奈。

 

「「「 へっ? 」」」

 

唐突なカミングアウトに気の抜けた声が出る3人。

1番早く復活した球子が友奈の隣に立ち確かめてみる。

 

「ほんとに千景なn……ひぃっ⁉︎」

「っ、どうした!球子!」

 

確認した球子が小さく悲鳴をあげ、慌てて残った2人も確認しに行く。

 

「おい、球子!どうしたんだ…と……千景ぇ⁉︎」

「ち、千景さん!しっかりしてくださいぃ!」

 

綺麗な黒髪の間から覗く千景の目は死んだ魚のように光がなく、地面をぼんやりと見つめ何やら呟いていた。

 

「……見られた…高嶋さんや伊予島さんならまだしも土居さんと乃木さんに見られるだなんてふふっ末代までの恥ねあぁ私の家が私の代で終わればその限りでもないのかしらあははは

「若葉ちゃんたち来たら、こんな感じになっちゃって……」

「この千景は初めて見たぞ…おっタマげた……」

 

敵襲を受けているというのになんとも微妙な空気が流れる。

そこへ今度は風たち神世紀組らがやってきて勇者部の全員が揃った。

 

「若葉っ!バーテックスは?」

「あ、あぁ、風さん。バーテックスはまだ見えないが…緊急事態なんだ」

「緊急事態っ⁉︎…一体何があったのよ」

「その…千景が…」

「ちーちゃんがどうかしたの?」

「千景が……壊れた」

「「「 …………はっ? 」」」

 

若葉の説明に呆気にとられ、疑問符がもれる。

 

「いやいやいや、壊れたって、なによ」

「…とりあえず見てくれれば分かると思う」

 

要領を得ない答えに夏凜がつっこむと、そう言って千景の方を向く若葉とそれにつられるように同じ方向を向く全員。

 

「あ、ほんとだ、全然反応しない。てか、これ本物?」

 

そう言って千景の周りを回ってみたり、目の前で手を振ってみる雪花。

 

「あれ?千景さんの格好、なんかフリフリしてません?」

「わぁ、千景先輩のネコ耳とってもかわいいんよ〜」

 

千景の普段との違いに気付き疑問を口にする銀、同じく違いに気付き目を輝かせる園子(小)

 

「わぁ、アレってこうなるんだー、ほんとに似合ってるよ」

「っ‼︎あんたは、赤嶺友奈……‼︎」

「はーい、みんなー、赤嶺さんちの友奈だよ」

 

そう言ってバーテックスの上に立つ彼女は不敵な笑みを浮かべていた。

 




てなわけで、いつぞやに後書きで言った、温めていたネタでUA2000突破記念のお祝いに息抜きとおふざけでした。

息抜きのはずがノッちゃって前後編になったのは言わないで

このネタ自体はゆゆゆ×アギト以前に思いついていたので、思い切っての投稿という感じです。はい


あ、そうだ(唐突)


この前のゆゆゆいガチャの昇段1段目でSSR6枚抜きしました(自慢)
バイオリン園(中)と徹夜ゲーマーぐんちゃんが新しく我が勇者部に入部しました。
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