デレマス◇ラブストーリーズ《完結》   作:室賀小史郎

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長らくプレイしてきたアイドルマスターシンデレラガールズの甘々なお話をこの度新しく書いていきたいと思います!

そんな第1話目は島村卯月ちゃんです!


はじまり
島村卯月編


 

 アイドルというお仕事は

 華やかな反面とても大変

 

 でも大変だけど

 とてもやり甲斐があるお仕事

 

 ファンを笑顔にすること

 

 私の声を聞いてもらうこと

 

 自分を支えてくれる人たちがいること

 

 そして

 

 ―――――――――

 

 ピンポーン

 

 お家のインターホンが鳴る。

 寝癖も直したし、あの人の好みのお洋服も着た。

 あとはあの人が好きと言ってくれた私の笑顔であの人をお出迎えするだけ……。

 

 ガチャ

 

「おはようございます、プロデューサーさんっ♡ どうぞ、入ってくださいっ♡」

 

「あぁ、おはよう、卯月。お邪魔するね」

 

 この人は私専属のプロデューサーさん。

 なんの取り柄もない私を一生懸命にプロデュースしてくれて、私を本当のアイドルにしてくれた魔法使いさん。

 いつも優しいのにいつも自分のことは二の次っていうところがあるけど、私の大切な大切な恋人でもあります……えへへ♡

 

 ―――――――――

 

 私がプロデューサーさんに恋をしたのは、プロデューサーさんと出会って、彼が私をプロデュースして初めて臨んだオーディションの時。

 

 結果は不採用。

 正直なところ私は不採用という結果に慣れちゃってて、ショックではあったけど、そんなに辛くはなかった。

 

 なのに―――

 

『ごめん……本当にごめんな。僕の力が足りなかったばかりに……!』

 

 ―――プロデューサーさんは自分のことのように泣きながら謝ってきた。

 

 悪いのは私なのに。

 気がついたら、私は自分が思ったままをプロデューサーさんに返してた。

 

『そんなことないっ! 卯月は今日も最高に可愛かった! でももっともっと君を僕が可愛くしないといけないんだ!』

 

 ()()()なんて本気で……泣きながら言われたのは初めてだった。

 それと同時に―――

 

 

 

 

 

 ―――胸の奥が痛かった

 

 

 

 

 

 それからの私はプロデューサーさんのためにも、本当の意味で頑張ってアイドルを目指した。

 いつかあの輝くステージに立てるように、指切りをした時のあの日から。

 

 これまでも自分なりに努力はしてきたけど、結局は努力をしてた()()()だったみたい。

 真剣に気持ちを込めてやるレッスンは辛かったけど、楽しかった。

 

 ずっと憧れてた場所を

 もう見ているだけにしたくない

 

 今更なんて言い訳はしたくない

 

 この人と一緒に見たい

 夢だけで終わらせないために

  

 この人が褒めてくれた

 私らしさで

 アイドルになりたい!

 

 だって

 

 振り向けばすぐ後ろで

 

 大好きなプロデューサーさんが

 

 私に勇気が出る魔法をかけてくれるから

 

 ―――――――――

 

 それからいつしか、私はこの人の特別でいたいって思うようになって、そんな彼の特別な女の子になれた今はおとぎの話のヒロインになったみたいに最高の気持ちです!

 

「さぁ、プロデューサーさん! 今日は私以外、家族は夜まで帰ってきませんよ!」

 

 そんな今日は朝からプロデューサーさんとお家デート♡

 

 いつもなら私がプロデューサーさんの住んでるマンションのお部屋にお邪魔するんだけど、今日はお母さんにお願いして私のお家に呼んじゃった♡

 私とプロデューサーさんの関係は家族の中ではお母さんにだけ教えてあって、お母さんは私たちのことを応援してくれてる。

 

「う〜ん……とりあえず、上がらせてもらっていいかな?」

「うゆ?」

 

 どういうことか分からずに首を傾げる私に、

 

「いや、ほら……まだ玄関に入っただけだから……」

 

 苦笑いするプロデューサーさんがそう言ったから、私はハッした。

 だって会えた嬉しさで私がプロデューサーさんに抱きついちゃってたから、まだお家に上げてなかったんだもん。

 

「ご、ごめんなさい……私、プロデューサーさんを私のお家にご招待出来たのが嬉しくて……」

 

 恥ずかしい。顔も熱い。

 変な子だって思われたらどうしよう……。

 恐る恐るプロデューサーさんのお顔を見てみると、

 

「謝る必要はないよ。僕だって卯月からお家に呼んでくれて嬉しかったから」

 

 いつもの優しい笑顔を向けて、プロデューサーさんはいつものように優しい言葉を私にくれた。

 それと同時に私の髪をその大きな手で優しく梳いてくれる。

 嬉しい……プロデューサーさんも私と同じ気持ちなんだもん。

 でも、なんか私ばっかり慌ててちょっと悔しい……。

 

 ーーーーーー

 

 私は一先ずプロデューサーさんを自分の部屋に案内した。

 家族とは一応顔も合わせてるし、もし急に帰って来たとしても次のレッスンやお仕事の「打ち合わせ」って言えば怪しまれない。

 お父さんはそれでもプロデューサーさんをちょっとは睨むんだろうけど……。

 

「お茶持ってきました〜♪」

 

「あぁ、ありがとう」

 

「はい……あ、お茶菓子も欲しかったら言ってください! この日のために昨日クッキーを焼いたんです!♡」

 

「お、嬉しいね……じゃあ――」

 

 ぐぅぅぅ

 

 あれ?

 今何か聞こえたような……?

 

 私がふと聞こえた音にキョトンとしていると、プロデューサーさんが恥ずかしそうに頭を掻いた。

 つまり―――

 

「えぇ、プロデューサーさん! もしかしてまたですか!?」

 

 ―――プロデューサーさんは昨日も遅くまでお仕事してて、朝食を抜いてまで私のお家に来てくれたということ。

 

 これは前からよくあることで、それだけ私のために頑張ってくれてるのも分かってる。

 でもプロデューサーさんが私のことを一番に考えてくれてるのと一緒で、私だってプロデューサーさんのことを一番に考えてる。

 

「ご、ごめん……今朝やっと上に提出する企画書を完成させて、それを提出してから帰宅してシャワー浴びたらもう出なきゃ間に合わない時間帯だったから」

「むぅ……昨日の夜、電話を切る時は『もう帰るから』って言ってたのに……。プロデューサーさんの嘘つき」

「め、面目ない……」

 

 年下の私に責められて、しょんぼりと肩を落とすプロデューサーさん。正直、ちょっと可愛い♡

 プロデューサーさんはずっとこんな調子で私のために頑張ってくれてる。

 だから―――

 

「じゃあ、私、そんなプロデューサーさんにお仕置きしちゃいます!」

「え?」

「これから"私の手料理を食べる刑"です! 私は響子ちゃんやまゆちゃんみたいにお料理上手じゃありませんからね!」

「僕にとってはご褒美でしかないよ……」

 

 ―――私は私なりにプロデューサーさんのために頑張って尽くしちゃおう♡

 こうして私は部屋を出てキッチンに向かった。

 

 ―――――――――

 

 家庭科の調理実習とかお母さんのお手伝いとかでお料理はそれなりに出来ると思うけど、ちょっと不安。

 お菓子作りならかな子ちゃんや愛梨ちゃんたちからいつも教わってるから自信はあるんだけど……。

 そして何より―――

 

「おぉ、卯月のエプロン姿……可愛いなぁ♪ 今度こういう企画でも提案してみようかな。卯月のまた違う可愛さをファンのみんなに知ってもらうために!」

 

 ―――部屋で待たずに、私のあとをついてきたプロデューサーさんに見られてるのが恥ずかしい。

 でもなんか新婚さんみたいでちょっと嬉しい、かも……えへへ♡

 

「プ、プロデューサーさん……」

 

「何かな!? あ、そうやって困り笑顔で振り向いてるのも画になるね! 可愛いよ卯月!」

 

 完全にお仕事モードのプロデューサーさん。

 少しでもお仕事から離れて私との時間を過ごして欲しいって思うけど、それは贅沢なこと。

 だってプロデューサーさんはどこまでもいっても私のプロデューサーさんなんだもん。

 

 でもこのまま引き下がる私ではないのです!

 私だって結構バラエティ番組のお仕事をしてきたんだから!

 

「…………あなた、またそうやって調子のいいこと言って……おだてても朝はキスまでしかしてあげませんからね?♡」

 

 ふふん、どうだ!

 この前ラジオのお仕事でセクシー系の声優さんが言ってたのをやってみた。

 プロデューサーさん、どんな反応してるか―――

 

「うぐぉ!?」

 

 ―――な? え? えぇ!?

 いきなり胸を押さえて苦しんでる!?

 どうしようどうしよう!

 

「…………っぶないところだった。あまりの可愛さに心臓発作を起こすところだった……」

 

 へ?

 

「完璧だ……ここまで可愛い新妻卯月なら世の男性ファンたちを虜に出来るぞ!」

 

 むぅ……。

 流石に頭に来た。

 だって、さっきからプロデューサーさん、お仕事のお話ばっかりなんだもん。

 

「プロデューサーさん!」

 

「へ……あ、何かな?」

 

「今の私はアイドルの島村卯月じゃありませんからね! プロデューサーさんの恋人の島村卯月なんですから!」

 

「……そうだね……」

 

「だから、お仕事のお話ばっかりするプロデューサーさんにはお料理の前に新たな罰を与えます!」

 

 そう言うと私はプロデューサーさんの胸に飛び込んだ。

 普段の私なら恥ずかしくてこんなこと出来ないけど、今は私のことだけでプロデューサーさんの頭をいっぱいにさせたい。

 

「う、卯月……?」

「私のことしか考えられないように……お仕事のお話なんて忘れるくらい、"私を抱きしめる刑"です!」

「相変わらずご褒美だね……」

「むぅ、お手手が休んでますよぅ?」

「あぁ、ごめんごめん。こうでいいかな?」

 

 プロデューサーさんは小さく笑うと、私の背中と腰に手を回して、ぎゅうっと力が伝わってくる。

 

 苦しい……

 息が出来ない……

 あなたを好きな気持ちで溺れちゃいそう……

 

「相変わらず、こうして抱きしめると卯月は可愛く笑うなぁ」

「えへへ、だって嬉しいですから♡」

「大好きだよ、卯月」

「私もです……プロデューサーさんのことがとってもとっても大好きです!♡」

 

 それから私はプロデューサーさんのお腹の虫さんがまた怒り出すまで、ずっとずっとプロデューサーさんに幸せにしてもらってた♡

 あ、ちゃんと手料理も作って食べてもらったの!

 あとはお部屋で一緒に映画を観て、また抱きしめてもらったりして……魔法に掛かったみたいな幸せな時間を過ごしちゃった♡

 今から次のデートが楽しみ♡―――

 

 島村卯月*完




島村卯月編、終わりです!

次からキュートは五十音順になります!

お粗末様でした☆

※お知らせ※
全員書き終わったあとでキュート、クール、パッション、その他という形で章を作る予定なのでそれまでは分けずにアップしていきます。
ご了承ください。
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