デレマス◇ラブストーリーズ《完結》   作:室賀小史郎

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上京してる設定です。
ヘレン哲学への理解度が皆無なのでその辺は薄いです。
またビザ等の難しい話はスルーしてます。
ご了承ください。


ヘレン編

 

 世界レベルは

 

 様々なジャンルに

 

 分けられている

 

 でもね

 

 ジャンル別の世界レベルなんて

 

 そんなの世界レベルじゃないの

 

 世界レベルとは

 

 その全てにおいて

 

 世界レベルでないと

 

 世界レベルとは呼べないのよ!

 

 そして

 

 それは1人の力では無理

 

 様々な支えがあってこそ

 

 そのレベルに行けるのよ!

 

 ―――――――――

 

「ワンツースリーフォー、ワンツースリーフォー……」

「っ……っ……!」

「はい、そこまでー!」

「ふぅ……ありがとう、トレーナー。今回もいいレッスンになったわ」

「あんたは相変わらずしごき甲斐があるね♪ ほらストレッチしてやるから、そこに座んな」

「お願いね♪」

 

 世界レベルのヘレンこと私は、初のソロでの全国ツアーライブを控えて最後のレッスンを終えたわ。

 明日はオフだけど、明日から全国ライブの……ヘレン伝説日本編第4章の始まりの地、沖縄へ向かうの。

 もちろん、私だけでなく―――

 

「お疲れ、ヘレン。ストレッチしながらでいいから、明日の予定確認させてくれ」

 

 ―――この私専属のプロデューサーと一緒にね!

 

 ―――――――――

 ――――――

 ―――

 

 プロデューサーは私のパートナー。もちろん、公私共にね♡

 ただこの関係は世界レベルの私に世界レベルの彼がいるとなると世界が震撼してしまうから、まだ隠してるの。

 でも、事務所の仲間たちには話してあるわ。味方は作っておいて損はないし、私たちも仲間たちを信頼してるから。

 

 彼は最初こそ私をプロデュースするのには器が小さいと思った。

 でも、世界レベルの私の目を持ってしても、彼のレベルを甘く見ていた。

 

 初のレッスンで私が彼に試練を与え、彼はその試練を今も平然とした顔で続けてる。

 私を……世界レベルの私を……世界レベルのアイドルにするためにね!

 

 だからなのかしら……こんなにも頼もしい存在を私は今まで出会わなかったし、私の隣に居て当たり前となる人なんていなかったから、私は彼に惚れ込んだんだと思う。

 いや、世界レベル同士だからこそ、私と彼は出会う運命にあったんだと思うの。

 私1人の力ではこんなにも早く日本という国で私の名はここまで轟いていなかったでしょうから。

 

 ―――

 ――――――

 ―――――――――

 

 だから彼は私の隣に居て当然なの。

 寧ろ、今から代わりなんて連れて来られても願い下げよ。まあそんなの居ないでしょうけど。

 

「それじゃあ明日、マンションまで迎えに行くから」

「えぇ、よろしくね」

「うん。じゃお疲れ」

 

 彼は簡単な確認をするとすぐにレッスンルームを去っていく。

 

「相変わらず忙しそうだなぁ」

「当然でしょ。世界レベルの私をプロデュースしてるんだもの!」

 

 トレーナーの言葉に私が堂々と返すと、トレーナーは「あんたらには誰も敵わないだろうね」と笑ってた。

 そりゃあ世界レベルだもの。誰にも負けないわ。だって世界レベルだもの!

 

 ―――――――――

 

「ん〜、来たわね! ヘレン伝説日本編の第4章の始まりの地、沖縄!」

「今レンタカーのキー預かってくるから、少し待ってて」

「気をつけてね♡」

「ありがと」

 

 軽くキスをして暫しの別れをした私たち。

 名目的には先に現地入りして明日に控えたライブの準備をするって訳だけれど、本当の所は別。

 だって沖縄よ? リゾート地よ? だったら今日は世界レベルのデートをするに決まってるじゃない! せっかく二人きりなんだもの!

 

 そもそも私は世界レベル。それは恋愛でも世界レベルよ! 相手の彼も世界レベルなんだもの……最高の一時が私たちを待っているのよ!

 

 その時の私はそうなるはずだと思ってた―――

 

 ―――――――――

 

「ヘレン、大丈夫? 顔が凄く赤いよ?」

「だ、だだだだ、大丈夫よ……私、世界レベルだものののの!」

 

 ―――んだけど、車に乗って数分経った私。今の私は助手席に座って、プロデューサーに対して言葉を返すのがやっとって感じ。

 実際プライベートで二人になると、私は世界レベルで奥手になるの。笑ってやってちょうだい。

 

 駄目なのよ。この人と一緒に、二人きりになると。

 だって彼から愛おしげに注がれる視線やかけられる声で、私はただの女になってしまうのだから。

 

「プライベートのヘレンは恥ずかしがり屋さんだね。いつもはあんなに世界レベル世界レベルって押せ押せなのに」

「うぅ〜……だってぇ……♡」

 

 世界レベルの恋人が隣に居て、しかも世界レベルのデートしてるのよ? それだけ私はあなたに惚れ込んでいるのだから、これは必然的な反応なのよ。

 

「そんな可愛いヘレンを見れる俺は世界1の幸せ者だな」

「ぁぅぁぅぁぅ……♡」

 

 私だって世界1幸せなんだからね?♡

 

「さて、ホテルに着いてチェックインしたらどうする?」

「あ、あなたに任せるわ……♡」

「いいの?」

「うん……あなたと一緒なら、どこでもそこは世界レベルのデートスポットだもの♡」

「ヘレンって本当に可愛いよね」

「な、ななな何、急に!?」

「だって可愛いんだもん。いや本当に、真面目に可愛いんだよ」

「ぁぅぁぅぁぅぁぅぁぅぁぅ……♡」

 

 どうしよう。顔が熱い。恥ずかしいのに、嬉しくて頬が緩んでるのが分かる。心臓もライブを終えたあとのように高鳴ってる。壊れてしまったのかと思うくらいに。

 

「でもそうなると悩むね」

「本当にどこでもいいのよ?」

「うん、ヘレンが心からそう思ってくれてるのは分かるよ。だから悩んでるの」

「そ、そんなに?」

 

 私がもっといつものように主張出来れば良かったのかしら。

 

「まあ、とりあえずチェックインしたら部屋で少し休もうよ。せっかくのオフなんだから」

「えぇ、そうね♡」

 

 ―――――――――

 

 泊まるホテルにチェックインした私たち。一応は2部屋取ったのだけれど、実際に使うのは1部屋だけ。無駄な出費かもしれない。でも今はこうした方がメリットがあるの。

 因みにプロデューサーが1番安い部屋で私はスイートルームね。この方が1番私たちらしい部屋割なの。

 でも実際は違うのだけれど♡

 

「いやぁ、スイートルームってだけあってベッドも広いね〜」

「そ、そうね……♡」

「オーシャンビューだし、ビーチもホテルのすぐ目の前だね」

「う、うん……♡」

「ほら、ヘレンもいつまでも出入り口にいないで、こっちに来て見てみなよ。いい景色だよ?」

「…………♡」

 

 差し伸べられた手を私が取ると、彼は優しく私を導いてくれた。

 そして私の目の前に沖縄の綺麗な海が広がると、私は思わずため息を吐いたわ。

 それと同時に、この景色を愛する彼と二人きりで見れた喜びで私の胸がより一層高鳴ったの。

 

「……綺麗。流石世界レベルね」

「あそこのビーチに世界レベルのヘレンが立てば、更に世界レベルだね」

「っ……もう♡」

「あはは、だって事実だからね♪」

 

 彼は笑ってそんなことを言うと、私の腰に手を回してくる。

 

「俺、ここに来るまでヘレンとどんなデートしたいか、すっごく悩んだんだ」

「……聞かせて、あなたの悩みを♡」

「手を繋いであのビーチを歩きたい」

「私も♡」

 

 もう考えただけで私の気分は最高だもの。きっと最高の一時になるはずだわ。

 

「この細い腰に腕を回して、苦しいって言われるまで抱き締めたい」

「……♡」

 

 いつもしてくるくせに♡ それに苦しいって言っても止めてくれないくせにぃ♡

 

「色んな人にヘレンのことを見せびらかしたい」

「もう♡」

 

 そんなのもうしてるじゃない。今の私はアイドルよ。世界レベルのプロデューサーにプロデュースされてる、世界レベルのアイドル。だからそんなこと思わなくても、もうしちゃってるのよ♡

 

「でも逆に誰の目にも写らない様に、どこかに閉じ込めたい」

「ふぇ……♡」

 

 されたい♡ あなたにだけしか写らない場所があるなら、そこはもう世界レベルで最高の場所じゃない♡

 

「ほら、これだけ悩んで、まだ答えが出てないんだ」

「…………♡」

「ヘレンが嬉しいことばかり俺に言うからだよ?」

「だ、だってぇ……♡」

「だってじゃない。こんなにも俺を悩ませて、ヘレンは世界レベルで悪い子だ」

「わ、私は本当のことしか……♡」

「世界レベルで可愛いのも考えものだね、本当」

「あ……♡」

 

 プロデューサーにきつく抱き寄せられた私は、何も出来ずに……ただ彼にされるがままになった。

 徐々に強まる彼の両腕。それに対して私は鼓動が早くなる。それは苦しさからではなく、きっと私が彼の愛に沈んでいっているから。

 

「あ、なた……っ♡」

「苦しい?」

 

 優しくそう訊いてくる彼に、私は必死に首を横に振る。だってもし頷いてしまったら、彼はこの力を緩めてしまうかもしれない。そうなったら私が寂しくなるの。

 

「苦しそうなのに?」

「あ、あなたの愛のせい、よ……♡」

「世界レベルだからね。この気持ちは」

「嬉し、いぃっ♡」

「もう立ってられないの?」

 

 今度は少し悪戯っ子のように笑った目で彼は訊いてくる。だから私は必死に頷いてみせた。

 そうすれば―――

 

「素直になれたご褒美……ちゅっ」

「んむぅっ♡」

 

 ―――彼は更に私を甘い愛に引きずり込んでくれる♡

 

 彼とのキスが私は大好き。彼のモノであるかのような、絶対的な愛を身体に叩き込まれる瞬間だから。

 

「っ……んっ……んはぁ、はぁ♡」

 

 彼とのキスが終わると、私はもう足腰がガクガクしてて……それを彼はコロコロと笑って見てる。その笑顔が私の心を掴んで離さない……いや、離す気は毛頭ないと言われてるみたい。

 

「蕩けた顔のヘレンも世界レベルで可愛いね」

「はぅ……恥ずかしいわ♡」

「お顔には嬉しいって書いてあるよ?」

「うぅ〜♡」

「よし、デートプラン決まった」

「教えて?♡」

「世界レベルで可愛いヘレンを俺だけが堪能するデートにする」

「…………♡」

 

 何、そのデート?♡ 絶対に最高のデートじゃない♡

 

「それじゃあ先ずは二人で海を眺めながらお風呂入ろうか。ここにお風呂あるし♪」

「…………♡」

「それにヘレンの大事な場所、染みになってるからね」

「……あなたのせい……♡」

「ヘレンは感じやすいもんね♪」

「それも……あなたのせい……♡」

 

 私がそう言うと、彼はまたコロコロと笑って「全部俺のせいだね」なんて言ってくる。でもそうなんだもの。私はあなたのせいでこうなってる。あなたを世界レベルで愛しているからこそ、よ♡

 

「それで……デートにご意見は?」

「ないわ♡」

「なら早速デートに向かおうか」

「うん♡」

 

 こうして私はプロデューサーと世界レベルでデートを楽しんだ。楽しんだと言っても、私はプロデューサーに世界レベルで愛されたから、何もかもプロデューサーの愛に負けちゃったわ♡―――

 

 ヘレン♢完




ヘレン編終わりです!

ヘレンさんは惚れた相手の前ではいつものヘレン節が出ないって設定にしました♪

お粗末様でした☆
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