ご了承の上でお読みください。
うちは人の笑顔が好きたい
誰の笑顔もキラキラしてて
そいば見るとうちも楽しくなって
もっともっと笑顔にしたばいって思える
そげなうちの願いば
後押ししとってくれた人がいるたい
―――――――――
「………………っ!?」
「だっはっはっ、こんなん笑うな言う方が無理やん!」
「卑怯ですってぇ、これぇ!」
『全員アウト〜』
デデーン!
うちは今、年末に放送される某超有名バラエティ番組の収録に臨んでる!
うちの出番は最初1回だけやったばってん、プロデューサーしゃんが上の人と交渉してくれて、2回目の登場ば果たしたとこたい!
結果は勿論、1回目も2回目も全員アウトば取ったばい♪
1回目はスフィンクスのキグルミで、2回目は芸人さんたちの控室で弁当箱のキグルミを持って弁当を配った……しかも笑いの神が舞い降りて、2回目の方は扉のとこで突っ掛かってしもたから、1度で2度オイシイ感じになりよったか!
芸人の人たちはうちのしぇいでケツ叩かれて可哀相なこつになっちしもたばってん、うちはうちの仕事ば頑張った結果だから満足しとる!
―――――――――
「お疲れ様でしたー!」
うちの出番も無事に終わり、うちはスタッフしゃんたちに挨拶して収録現場ばあとにしゅる。
するとプロデューサーしゃんが待つ場所にさっき交渉しよった上の人が来てた。
挨拶しよっとかいな? そんならうちも挨拶しなきゃ!
「お疲れ様です! 今回はありがとうございました!」
うちは2回も出番ばくれた上の人に心から感謝の気持ちば伝えると、
「鈴帆、喜べっ! 次は『コミカルニューイヤー』で歌を披露する時間を貰えたぞ!」
プロデューサーしゃんのそげなこつば言うてきよった。
コミカルニューイヤーは仁奈ちゃんと瞳子しゃんば加えて出来たトリオ。
これからどっかでライブイベントばってんするんかいなってうちは思った。
だけん、
「番組内で今度は3人で歌っていいって! 本社でもゴーサインが出て、今仁奈ちゃんと服部さんが担当プロデューサーさんたちと現場に向かってるんだ!」
まさかの3度目の出演が決まったっちゅうことらしい。
プロデューサーしゃん、うちばどこまで喜ばしぇてくれるん。
「キグルミでもいいし、正真正銘のアイドルとしてステージ衣装での出演でもいい。それはプロデューサー君に任せるから、いい画を頼むよ」
「はい、お任せください! ありがとうございます!」
「う、うちからもありがとうございます!」
「期待してるよ。ステージ入りにはまだまだ時間があるから、それまでは休んでていい。ただ、時間厳守……場所は今伝えた通りだから。変更とかの場合はこちらから連絡させるし、そちらも何かあれば担当スタッフに連絡してくれ」
上の人はそー言って手ばヒラヒラさせながら現場に戻っていった。
「よしよし、んじゃ鈴帆、どこかで昼食を食べながら作戦を練るぞ!」
「了解たい!」
―――――――――
そいからうちはプロデューサーしゃんの運転でステージの近くにあるお弁当屋しゃんでお弁当買っち、車ん中で食べるこつにしたばい。
「ん〜……仁奈ちゃんと鈴帆はいつも通りのキグルミで服部さんだけステージ衣装にして笑いを誘うってのもアリだけど、やっぱりプロデューサーとしては鈴帆の本当の可愛さもみんなに知って欲しいんだよなぁ……むむむむ」
「もぐもぐ……」
プロデューサーしゃんは買っち来よったお弁当も食べんで、ずっとこうして色々うちのために考えてくれとう。
うちはそれがとても嬉しくて、幸せで……こん人に出会えて良かったって心から思う。
ばってん今は二人きりの時間なんやから、ちょこっとはうちのことば構っちほしか。
うちとプロデューサーしゃんは事務所には内緒にしとるけど、付き合ってるんだから。
「鈴帆はやっぱり笑いを取りたいよな? でもやっぱり俺としては鈴帆の可愛さを世に――」
「――プロデューサーしゃん、とても考えてくれとうんは嬉しかばってん、しょろしょろご飯食べて。冷めちゃうちゃ? そいでうちのこともちょこっと構っち?♡」
だからうちは素直におねだりする。
すると、
「鈴帆は本当に可愛いなぁ……分かった、まずは腹ごしらえからだな!」
プロデューサーしゃんは優しい笑顔ば見しぇてくれた。
大笑いとはちごうとるけど、こうして微笑んでくれるのもうちは好き。
これも好いとぉ人の笑顔だからなんかな?
そもそも"可愛い"だなんて嬉しかばってん、もぉー♡
「ん、冷めている……」
「だから言うたろーが。自業自得」
「鈴帆のことで頭がいっぱいだったから……」
「ばってんいっぱい考えてくれてありがとう。すいとーよ♡」
「俺も鈴帆のこと好きだよ」
「うちの方が先に告白したけん、うちの方が好いとーに決まっとーと♡」
「告白されるなんて思ってもみなかったからな……」
「反論は受付まっしぇん♡ うちの圧勝♡ 覆しぇまっしぇん♡」
「これから俺が逆転するんだよ」
「期待してましゅ、プロデューサーしゃん♡」
そいでうちらは食事ばして、ちょこっとイチャイチャしてから現場入りしたばい。
―――――――――
ステージの控室に着くと既にそこには仁奈ちゃんと瞳子しゃんたちが来てて、プロデューサーしゃん同士はどげんするか話し合うために別の所に向かった。
「鈴帆ちゃんおはようごぜーます!」
「お仕事もらってくれてありがとうね、鈴帆ちゃん」
「お礼はうちのプロデューサーしゃんに言うてくれんね。うちはただ笑わしぇただけやから♪」
残されたうちらは雑談しながら待つことにしたばい。
こうしてトリオのお仕事しゅるんは久々だし、うちもこうして二人に会えて嬉しか。
「キグルミは何がいいでごぜーますかねー? それともフリフリの衣装でごぜーますかねー?」
「どっちになるのかしらね……私は多分普通のアイドル衣装になるんだろうけど。鈴帆ちゃんはやっぱりキグルミで出たい?」
「うちはどっちでもよか……プロデューサーしゃんがうちのために決めてくれたことば全力でやるだけたい♡」
「ふふっ、相変わらず鈴帆ちゃんはプロデューサーさん大好きなのね♪」
「しょ、そげなこと……」
「お顔がデレデレしてやがりましたよー!」
うわぁ、うちの思いバレバレ?
うちってそげんプロデューサーしゃんの話ばしとる時ってデレデレしよっと?
顔熱かーっ!
「今度はお顔が真っ赤っかになりやがりましたねー?」
「バレちゃって恥ずかしいのよね?」
「……勘弁しちゃんない」
そいからプロデューサーしゃんたちが戻るまで、うちは二人にからかわれた。
仁奈ちゃんに至っては幼いがゆえにストレートな言葉が来るから、本気で恥ずかしかった。
―――――――――
結局、トリオでの出演は仁奈ちゃんだけロケ地であるご当地キャラのキグルミでうちと瞳子しゃんは普通のステージ衣装。
ばってん芸人しゃんたちは『今度は君、普通の衣装なんかい!』ってツッコミば入れてくれて、自然に笑ってくれた。
やっぱりプロデューサーしゃんはうちば輝かしてくれる魔法使いばい!
―――
「ありがとうございました!」
「ありがとうございました」
「ありがとうごぜーました!」
出番も無事に終わって、スタッフしゃんたちやうちに3度も出番ばくれた上の人にも挨拶して、うちらは現場ばあとにしたばい。
そいでみんなで軽く打ち上げして、仁奈ちゃんたちば駅んホームまで見送ったあとで、うちもプロデューサーしゃんの車で家に送ってもろうてた。
―――――――――
「いやぁ、今回は大成功だったな、鈴帆!」
「そーやね。これもじぇんぶプロデューサーしゃんのお陰ばい♡」
家の側に車ば停めて、うちらは別れ前のおしゃべりば楽しんでる。
仕事のあとはいつもこうしておしゃべりするんやけど、実はうちこの時間が1番の楽しみやったりする。
ばってんこの時間はアイドルのうちとプロデューサーしゃんやなくて、恋人同士のうちらになれるから♡
「いやいや、鈴帆が良かったからだよ。笑いも取れて、持ち前の可愛さも伝えることが出来て本当に良かった」
「うちも楽しく仕事の出来よるちゃ。ありがとう♡」
「おう、明日は休みだしゆっくり休んでくれ」
「なら、帰る前にご褒美もろうてもよか?」
「あぁ、勿論。何がいい? 頭ナデナデ? ハグ?」
「うち、ちゅう……したいばい♡」
「いいよ……」
チュッ♡
「んっ……むぅ」
「あれ、ダメだった?」
「大人のがよか……」
「上目遣いだなんて……どこでそんな可愛いテクを身に着けたんだ……」
「こぎゃんことプロデューサーしゃんにしかしなか♡」
「末恐ろしいな、将来どうなることやら」
「うちはこれからもプロデューサーしゃんだけばい?♡」
「俺も鈴帆だけだよ。これから先もずっと」
「すいとー……ちかっぱすいとー……プロデューサーしゃん♡」
チュッチューッ♡
そいから暫く、うちらは車の中でキスばっかりしてて、気がついたらかなり時間が経っとった。
ばってんしょんないちゃね。プロデューサーしゃんとキスしとると気持ち良くて、時間の経つんば忘れちゃうもん♡―――
上田鈴帆⦿完
上田鈴帆編終わりです!
博多弁で頑張って書いてみました!(あってるか不安ですが)
でも方言ってやっぱりいいですね♪
お粗末様でした☆