デレマス◇ラブストーリーズ《完結》   作:室賀小史郎

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静岡から東京の事務所に通ってる設定です。


土屋亜子編

 

 アイドルになったのはお金のため

 

 お金がないと何も出来ないから

 

 そして友達との約束のため

 

 そのための努力は惜しまない

 

 現実では何事も

 

 自分から動かないと

 

 いい方にはいかないから

 

 失敗するかもって不安はあるけど

 

 最高の魔法使いが

 

 アタシの味方だから大丈夫!

 

 ―――――――――

 

「ふぇ〜、やっとホテルに着いたよ〜」

「朝から歩きっぱなしだったものね。流石に私も疲れたわ」

「アタシは食べ歩き出来たから大満足や! 明日の撮影も楽しみやわ〜♪」

 

 どーも! アタシはアイドルの土屋亜子! そんで今回のお仕事は東京の下町の観光名所巡りってことで2日間の撮影! 親友のさくらと泉とで組んでるニューウェーブでの出演やからいつもよりめっちゃはしゃいでしまったわ……たはは。

 

「チェックインは済ませたが流石にみんな歩き通しだったし、ロビーで一休みしてからにするか?」

 

 アタシらが泊まる部屋の鍵を持ってきてくれたのはさくらの担当プロデューサー。泉の担当プロデューサーは事務所に報告の連絡してて、アタシの担当プロデューサーちゃんは……

 

「全くだ……休ませてくれ。亜子が鬼のように買い物するから脚だけじゃなくて両手もパンパンなんだ……」

 

 ……この大荷物を両手にぶら下げてきた人。まあほとんどアタシの荷物なんだよね。両親に色々と買い物頼まれて、撮影中やったけど買い物してもいいってことだったからついでに済ませちゃった。

 

「ははは、お疲れ」

「もう慣れたよ」

 

 同僚同士笑って話してるけど、流石に全部持ってもらったのは悪かったかなぁ。あとで何か飲み物でも奢ろ。

 

「あ、それじゃあ私たち先に荷物を部屋に置いてくるね」

「それもそうね。亜子は自分のプロデューサーを休ませてあげて、さくらのプロデューサー手伝って」

「はいよ」

 

 そして泉のプロデューサーも戻ってきて、みんなして荷物を泊まる部屋に運びに行った。

 どうしてみんながアタシたちをロビーに置いて行ったのかというと、

 

「…………なんか、気ぃ遣ってもらっちゃったね♡」

「素直に受け取ればいいだろ」

「うん……♡」

 

 アタシとプロデューサーちゃんが恋人同士だから♡

 

 アイドルが自分の担当プロデューサーちゃんと付き合ってるのはヤバイとは思ってる。当然事務所には黙ってる。

 でもアタシはこの人がいなかったらアイドルになってなかったし、今みたいに親友とアイドルユニットなんて組めてなかった。

 アタシの思い描いてた夢を次々と現実にしてくれる人……それがプロデューサーちゃん。

 ならそんな人に惚れるのはしゃぁない。それにアタシらだけじゃない。さくらだって泉だって自分を担当してるプロデューサーとそれぞれ付き合ってる。だからみんな共犯者で協力者なんや。

 流石に今回みたいな時には堂々と同じ部屋には泊まらないけどなぁ。

 

「にしても亜子」

「なぁに?」

「今回は友達と一緒だからテンション高かったな。撮影陣もいい画が撮れたって喜んでたよ」

「そっかそっか! いやぁカメラ回っとるとお店の方もちょっと色付けたりしてくれるから、調子乗ってしもたわ!」

 

 いつもは守銭奴なアタシも今回は結構財布の紐を緩めてしもた。そこは反省点なんやけど、友達と買い物するだけのお仕事なんて楽しいだけやん? しかもギャラも出るし、+か−で言えばアタシの方が+やったからついつい買ってもうた。

 

「楽しんでるなら企画した甲斐があるよ」

「あったり前やん! ありがと、プロデューサーちゃん♡」

「でも俺は亜子と二人きりになれた今が最高に楽しいよ」

「〜っ♡」

 

 アカンアカンアカンアカンアカンアカン! 今それ言う!? いや今やからか……ってちゃうわっ! んぁ〜! めっちゃキュンキュンした! 怖いわぁ、プロデューサーちゃん怖いわぁ〜。アタシの胸キュンポイントガリガリ削ってきよる!

 

「亜子」

「な、なぁん?♡」

「顔……にやけてる」

「プロデューサーちゃんのせいやんか!」

 

 ズビシ!

 

 アタシがツッコミを入れてもプロデューサーちゃんは変わらずヘラヘラと笑っとった。でもアタシ自身もめっちゃにやけてるの分かってたから、それ以上は何も返せへんかったわ。

 

 ―――――――――

 

 それからアタシらは泊まる部屋に行って、明日に備えて休むことにした。アタシが部屋に戻るとさくらはいつも通りニコニコしてて、泉はニヤニヤしてて……そんで二人揃って『もういいの?』って言ってきたから軽く小突いた。それでも二人は『図星〜?』って言ってきたからイラッときた! 二人だってどうせアタシらが部屋に行く前イチャコラしてたくせにさ!

 

 ―――

 

「はぁ、お風呂空いたよ〜。ごめんね、先に使わせてもらっちゃって」

 

 夕飯も済ませて、明日の軽い打ち合わせも終わらせ、アタシらは順番に部屋にある風呂に入って明日に備えることにした。

 一番最初をさくらに譲ったアタシと泉。そして暫くしてからさくらが風呂から桜色の可愛いパジャマ姿で出てきた。

 

「ええてええて。なら次はアタシが入るか〜。泉はまだ戻らへんし」

「? 泉ちゃんどうしたの?」

「担当Pとイチャコラ中〜」

「あ〜……」

「さくらも泉が戻ってきたら行ってきたら?」

「いいのかなぁ?」

「いいも悪いもあらへんやろ。せっかくすぐ近くにお互いいるんやから、恋人同士の時間もあったってバチはあたらへん」

「そっかぁ……えへへ♡」

「イチャコラする前ににやけんなや」

「あ、ごめんね……えへへ♡」

 

 さくらは本当可愛いなぁ。同性のアタシから見ても彼女にしたらずっと頭撫でてたいタイプやわ。

 

 トントントントントン

 

「お、噂をすれば泉戻ってきたわ」

「あ、なら私がドア開けるから亜子ちゃんはお風呂入ってきて」

「そうするわ〜」

 

 ―――――――――

 

 そんな感じでアタシは風呂を済ませて、さくらと入れ替わる形でプロデューサーちゃんに会いに行った。

 さくらから『ごゆっくり♪』とか言われたけど、言われへんでもごゆっくりしてくるわっ! アタシだってプロデューサーちゃんとイチャコラしたかったんやから!

 

「ふひひ、プロデューサーちゃ〜ん♡」

「亜子は相変わらず甘えん坊だな」

「ええやん♡ アイドルに擦り寄られて幸せやろ〜?♡」

「否定はしない」

「ふひひ〜♡」

 

 アタシらが今回泊まってるホテルはビジネスホテルやけど屋上に庭園があって、そこは死角も多いからこうしてイチャコラできんねん♡ 都会なのに星も見れるし、夜景をバックにイチャコラ出来るとか最高の気分やわ♡

 

「亜子って見た目とは裏腹に結構胸あるよな」

「そう? 泉と2センチしか変わらんで?」

「亜子はユニット1の巨乳だもんな」

「ニューウェーブでは、の話やろ……」

「可愛さも一番だ!」

「恋人贔屓やで、それ♡」

「恋人贔屓で何が悪い?」

「なんも……めっちゃ嬉しいで♡」

「そうだろうそうだろう」

 

 誰かに聞かれてたらヤバイ話をしてるのは知ってる。でもそのせいでドキドキがいつもより凄くなるから、ヤバイと思っても止められない。

 まあそうならないからプロデューサーちゃんが率先してそんな話題振ってきてるから、アタシも安心して話せるんやけどね。

 プロデューサーちゃん何も考えて無さそうでそうじゃないからなぁ。カモフラ用に台本(仮)持ってきてるし。

 

「時間、平気か?」

「うん。さくらはもう寝とるやろうけど、泉はまだまだ起きてるからなぁ」

「まあ部屋に戻れなくなったら俺たちの部屋に来ればいいしな」

「なんか怖いなぁ♡」

「それはそれでありかもって顔してるぞ?」

「ふひひ、バレた♡」

 

 他のプロデューサーも彼女いることやし、しかもそれぞれ彼女とラブラブやし襲ってはこうへんやろ。アタシとしてはずっとプロデューサーちゃんと一緒にいたいし……まあでも、そうなったらさくらたちに悪いからそうならないように部屋に戻るけどな。二人だって彼氏とずっと一緒にいたいやろうし。

 

「亜子」

「ん〜?♡」

 

 ちゅっ♡

 

 名前を呼ばれて返事をした途端、アタシはプロデューサーちゃんからキスされた♡ 唇じゃなくて口元に……もっと正確に言えばアタシのほくろのとこ♡ プロデューサーちゃんって唇よりこっちにする方が多いんよなぁ。まあどっちでもアタシは嬉しいからいいんやけど♡

 

「相変わらずプロデューサーちゃんは急やなぁ♡」

「今はしてもいい時だからな」

「唇にはしてくれへんの?♡」

「今する」

「うん……して?♡」

 

 ちゅっ♡

 

 あぁ、キスってええなぁ♡ もうこれだけで何時間も過ごせる自信あるわ♡ 好きな人の温もりを感じて、好きな人の匂いがすぐ側でして……今この瞬間だけは二人だけの世界なんやって強く思える。

 

「…………一回で終わりなん?」

「そんな可愛い顔するな。色々と歯止めが利かなくなる」

「助平やな♡ まあアタシは今から何されてもいいんやけどね♡」

「うるさいぞ。いつからそんな小悪魔になったんだ?」

「プロデューサーちゃんの前でならずっとそうやったで?♡ 振り向いて欲しくて頑張ってたんやから♡」

「……亜子は可愛いな」

「誤魔化してもダメやで♡」

 

 可愛いって言えばなんとかなると思って……可愛いでなんとかなるのは付き合う前くらいくらいや。付き合ってからはちゃんと言葉にしてもらわんと、こっちが嫌や。アタシだって結構ドキドキで余裕ないんやから。

 

「…………今からでも亜子を抱きたい」

「ええよ♡」

「でも今夜はダメだ。お互いのためにも」

「ぶーぶー」

「明日、仕事が終わったらな?」

「……なら、許したる♡」

 

 ふひひ、明日も東京に泊まるって親に言わな♡ 明後日に朝イチで新幹線乗るんはキツそうやけど、これが初めてじゃないしなんとかなるやろ。

 

「なあなあ♡」

「どうした?」

「部屋に戻る前になぁ、もう一度キスしたい……♡」

「いいよ……ちゅっ」

「んっ……短い。やり直し」

「ったく……ちゅっ……んっ」

「んっ……ぁ……ちゅっ♡」

「ぷはぁ、どうだ?」

「愛が足りひん。やり直し」

「これいつまで続くんだ?」

「さぁ、いつまで続くんやろなぁ♡」

「亜子」

「ふひひ、ごめ〜んちゃい♡」

 

 それからアタシは何度もプロデューサーちゃんとキスしてそれぞれ泊まる部屋に戻って、幸せな気持ちのままその日を終えた。

 あ、因みになんやけどな。次の日仕事が終わってからアタシはプロデューサーちゃんのマンションに泊まったんやけど、朝イチで駅に行ったらさくらも泉もいて、みんな考えることは同じなんやって笑ったわ♪―――

 

 土屋亜子⦿完




土屋亜子編終わりです!

いつも元気なキャラですが、元気なだけあって可愛い彼女になると妄想して書きました♪

お粗末様でした☆
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