デレマス◇ラブストーリーズ《完結》   作:室賀小史郎

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上京してる設定です。
少しグロい描写があります。ご注意ください。


並木芽衣子編

 

 旅が好き

 

 見たことのない風景や町並み

 

 そしてそこに暮らす人々に会えるから

 

 アイドルになる前は

 

 基本一人旅だったんだけど

 

 今は大勢で行くことが普通

 

 アイドル仲間のみんなとね

 

 でも実は

 

 二人だけで旅するのが

 

 一番の楽しみだったり……♪

 

 ―――――――――

 

「ん〜、今日も楽しかった〜! ね、プロデューサー!」

「うん、楽しかったな」

 

 どうも、皆さん。アイドルの並木芽衣子です。私は今、専属プロデューサーと二人きりで二泊三日のプライベート旅行としてパラオという南国に観光へ来てます。

 定期的な直行便が無くて通常だとグアム経由で10時間以上掛かるんですが、ハワイやグアムに負けないキレイな島国なんですよ。

 

 え? どうしてプライベートでプロデューサーと二人きりなのか? それはその……私とプロデューサーがお付き合いしてるからです、はい。事務所には内緒で……。

 

 私がプロデューサーとお付き合いするきっかけは簡単。私がプロデューサーのことを好きになっちゃったから。アイドルとプロデューサーだから色々と障害はあるけれど、それが更に燃えるっていうか……そんなのに負けないぞ!って感じでいっぱいアピールして告白してもらいました……♡

 

 事務所には内緒にしてると言いましたが、同じ事務所のアイドル仲間には色々と相談に乗ってもらったので、知られてます。でも皆さん、私たちの恋愛を応援してくれてます!

 今回の旅行だって行き先はプロデューサーと決めましたが、惠さんや夏美さんにアドバイスをたくさんをもらったんです。夏美さんに至っては元キャビンアテンダントなので、前の仕事仲間さんたちに色々と聞いてくれて……かなりスムーズに機内まで案内してもらえました。だからアドバイスをもらった方々には他のみんなよりちょっと奮発したお土産を買いました♪

 

「それにしても明日に帰るのは残念ですね〜。今度はもう少し長く滞在したいです」

「仕事のスケジュールとかもあるからな。今回は少し早いお盆休みってことでなんとかなったが……まあ色々とこっちで考えておくよ」

「お願いしま〜す♡」

 

 プロデューサーは本当に頼りになる人。私をアイドルにスカウトした際に約束してくれた素晴らしい景色をたくさん見せてくれましたし、今回の旅行が実現したのもプロデューサーのお陰です。

 それなのに私は欲張りになってしまって、もっともっとプロデューサーと色んな景色を見たいって思っちゃって、いつもプロデューサーに甘えてばかりです。

 

「あぁ、俺も芽衣子と旅行したいからな」

「……♡」

 

 でもプロデューサーからそう言われちゃうと、それでもいいのかなって思っちゃいます。だって好きな人との旅行って一人でする旅行より二倍以上に楽しく思えるから♡

 

「にしても、芽衣子はよく日焼けしなかったな。俺なんてかなり焼けちゃったよ」

「プロデューサーに言われた通り、ちゃんとケアしてましたから♪」

「でも暫くは水着の仕事は入れられないな」

「? どうしてですか?」

「どうしてってそりゃあ……背中に俺の……な?」

「あ……♡」

 

 そうだった。旅行中、プロデューサーにたくさんキスマーク付けられちゃったんだった♡

 プロデューサーは最初は駄目って言ったんですが、私がどうしてもってお願いして背中なら目立たないからって背中に付けてもらったんです♡ だってそうしたら、鏡で背中を見る度に『私はプロデューサーの彼女なんだ♡』って実感出来るじゃないですか♡ それにこういうの前から憧れてたんです♡

 

「何照れてんだよ。自分から頼んできたくせに」

「プロデューサーだってお顔真っ赤だよ?♡」

「当たり前だ!」

 

 ふふふっ、プロデューサー可愛い♡ 私より八つも年上なのにとってもピュアなんだもん♡ なのにベッドの上とかでは優しいのにガンガン来る……最高っ♡

 

「こほん……まあそのことはもういい。それより明日は帰るんだから、今夜はもうゆっくりしような」

「え」

「え?」

 

 シーーーン

 

「え?」

「え?」

 

 シーーーーーーン

 

「今夜何かラストイベントみたいな予定あったか? スケジュール帳には何も……」

「旅行最後のとびきり甘い夜はないんですか?」

 

 だって明日からはもう普通の甘い夜なんですよ? なのに今日はこれでもうお終いなんてあんまりじゃありませんか?

 

「……そういうのはだな――」

「――やっぱり大切ですよね♡」

「…………芽衣子って思ってた以上にえっちな子だな」

「でもそんな私がプロデューサーは大好きなんですよね?♡」

「………………そうです」

「ふふふっ、私もそんなプロデューサーが大好きです♡」

 

 良かった♡ 今夜もいっぱい甘えちゃうんだから♡

 

「何にしても、とりあえず身支度だけは済ませておこう。明日の朝バタバタしなくて済むから」

「は〜い♡」

 

 ―――――――――

 

 身支度を済ませた私たちはホテルのレストランで今回の旅行で最後のディナーを過ごして、またお部屋に戻って、お部屋に付いてるちょっと狭いお風呂に一緒に入ってきました。

 今はお部屋の窓際のソファーに座って、缶ビールを飲みながら今回の旅行の思い出に花を咲かせています。

 

「事務所のみんなへのお土産は数が数だから結構な出費だったな」

「ですね〜。でも私もプロデューサーもそれなりに稼いでますからね!」

「俺の場合は芽衣子様々って感じだがな」

「私はプロデューサー様々です! まさにWin-Winですね!」

「まあそうだな」

 

 私たちのどちらかが欠けてしまったら成り立たない。プロデューサーがいてくれるからアイドルの私が大きなステージに立てるんですからね。

 

「そういえば、今回の旅行でも芽衣子はたくさん写真撮ってたな」

「はい! 思い出は大切です!」

「それは同意するが、芽衣子はキスし過ぎだったと思う」

「え〜、そうですか〜?」

「そうだよ。記念撮影の時に大抵俺のほっぺにキスしてたじゃないか。現地の人たちに日本語で『仲良しだね』なんて言われて恥ずかしかったぞ……」

「いいじゃないですか〜。現にとっても仲良しなんですから〜」

 

 いっぱいいっぱい好きだからキスしたくなるんです。それにプロデューサーからは全くしてくれないから、私が代わりにしてるんです! それに何より、どの記念写真だってプロデューサー笑ってますもん! 今更文句言っても遅いですよ〜だ!♡

 

「芽衣子は今回、どこが一番良かった? やっぱりあのマッシュルーム型のロックアイランドか? めっちゃテンション高かったから」

「いやぁ、だって写真で見たまんまだったんで『うお〜!』ってなっちゃいまして……でもロックアイランドよりはヘリコプター遊覧で眺めたマリンレイクが一番でしたかね〜」

 

 パラオは広大な海に点在する400以上の島から成り立つロックアイランドに囲まれた国。各種のビーチからクルージングで気軽にロックアイランドを眺められ、マリンレイクに至っては外海に面していない海が「マリンレイク」と呼ばれています。

 その中には地殻変動によって、完全に海と隔離されたジェリーフィッシュレイクなどの観光地化してるマリンレイクもありまして、どれも本当に素敵でシャッターを押す指が止まりませんでした。

 

「逆にプロデューサーは何が良かったですか?」

「…………素直に言う」

「はい!」

「ビキニ姿の芽衣子」

「ふぇ?♡」

 

 そこでそう来ますか……予想外でしたが、素直に嬉しいです♡

 

「あのキレイな白いロングビーチと青い海にオレンジのビキニ姿芽衣子……今思い浮かべるだけでも天に召されそうだ。それでいて『あぁ、この天使が俺の恋人なんだ……』って思ったら、そりゃあもう……!」

 

 うぅ、そこまで言われると流石に照れちゃいます♡ でも確かに昨日の夜は、その水着姿で夜通し可愛がってもらっちゃいましたもんね♡ 頑張って新しい水着選んで良かった♡

 

「またいつでも着てあげますから、遠慮しないでくださいね♡ プロデューサーにしか見せない私のプライベートの水着姿ですから♡」

「この上ない贅沢だな〜」

「じゃあじゃあ、他にはありますか? ミルキーウェイでの泥パックとかイルカと握手したこととかガラスマオって滝を見てきたこととかジェリーフィッシュレイクを泳いだとかいっぱいありますよね?」

「あぁ、どれも良かった。旅行するにしても行き先が決まってない人にはパラオを推すってくらい好きになった」

「ですよねですよね!♡」

 

 私もプロデューサーと同じ意見です♡ 嬉しい♡

 

「だが、俺は後悔したことが一つある」

「? なんですか?」

 

 何か嫌なことあったかなぁ? 反省して次から注意しないと。

 

「インスタントの味噌汁を持って来なかったことだ!」

「ふぇ?」

「俺海外旅行って今回が初じゃん?」

「はい。でも私もですよ?」

「芽衣子は逞しいから良かったかもしれない。でも俺は味噌汁が飲みたくて堪らないんだ!」

「あ〜、よく聞く海外旅行あるあるですね〜。でも確かにインスタントのお味噌汁くらいは持ってきても良かったかも」

 

 次からインスタントのお味噌もキャリーバッグに入れとこ。フリーズドライのお味噌汁でおすすめ探しとかなきゃ。

 パラオってご飯もふっくらと炊けてて美味しいし、お魚のお刺身も煮付けもあって日本食に近かったです。

 面白いお料理でウドンというのがあって、それは日本のうどんとは違って茹でたスパゲティーをスープに入れて食べるものでした♪ それに美味しいって現地語で言う時は「アジ、ダイジョーブ!」って言うと伝わります。

 他にも色んな面白くて魅力的なところはあるんですが―――

 

「でもどうも慣れなかったのはコウモリのスープだな」

「あぁ、それは確かにそうですね……」

 

 ―――やっぱり驚くお料理もありましたね。私たちに出されたのはもろにコウモリさんが一匹入ってまして……あれには驚きました。食べた感じ、鶏肉に近かったですね、はい。

 

「まあ、色々あったが楽しかったのは事実だ」

「そうですね♡」

「んじゃ、改めてツカレナオースとしよう」

「ですね♪」

 

 ツカレナオースというのは現地語でビールを飲むこと。イッショニツカレナオースはそのまま一緒に飲みましょうって意味です。面白いですよね♪

 

「これ飲み終わったら、デザートもありますからね♡」

「こほんこほん!」

「ふふふっ、期待してますからね〜♡」

「そう急かすなよ」

「急かしてませんよ〜、デザートは逃げませんから♡」

「逃げられたら困る……」

「えへへ〜、絶対に逃げませ〜ん♡」

 

 こうして私たちの旅行は甘いフィナーレを迎えました♡ 気が早いですが、大好きなプロデューサーと次の旅行計画を立てるのが楽しみです♡―――

 

 並木芽衣子⦿完




並木芽衣子編終わりです!

アウトドア派の芽衣子さんとの旅行はきっと相当な甘い思い出になるはず!

お粗末様でした☆
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