デレマス◇ラブストーリーズ《完結》   作:室賀小史郎

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依田芳乃編

 

 あいどるとはー

 

 不思議なものでしてー

 

 ふぁんの気持ちでー

 

 気が浄化されましてー

 

 とても嬉しくなるのでしてー

 

 でもこの力はー

 

 わたくし一人では無理でしてー

 

 この力を実現させるのはー

 

 心良き魔法使いがー

 

 一緒にいるからなのでしてー

 

 ―――――――――

 

 わたくしー、依田ー、芳乃でしてー。あいどるをやらせて頂いてましてー。近頃は忙しくも楽しき日々を過ごさせて頂いておりましてー。

 本日は近々あるわたくしの単独ライブに向けてー、厳しいれっすんをしましてー、わたくしはへとへとなのでしてー。

 

「それで、芳乃。ここは俺のオフィスなんだけど、どうしてこうなってるのかな?」

「愛しきそなたのぱわーをー、わたくしめに注いでもらっているのでしてー♡」

 

 なのでー、わたくしはー、愛しきわたくし専属ぷろでゅーさーに抱っこをしてもらいー、疲れを癒やしているのですー。

 あいどるとぷろでゅーさーではあるもののー、わたくしたちは互いが求め合う関係。ならば、結ばれるのが当然の流れでしてー。わたくしもこの方をひと目拝見してからというものー、恋という病に冒されましてー、大変だったのですー。

 けれどもー、このようにして結ばれてしまってからはー、それがとても心地よくー、くせになってしまっていましてー。

 

「疲れたのは分かった。それで甘えてるのも。でもいつ誰が訪ねてくるか分からないから、離れような」

「何者かがわたくしたちの元へ来る気はないのでしてー。安心していちゃいちゃするのでしてー♡」

 

 ぷろでゅーさーからは離れるよう言われてしまいましたがー、そんなのわたくしは嫌でしてー。わたくしはなすすべもなく下ろされてしまいましたがー、すぐに体を翻しー、愛しき方の背中にくっついてお顔をすりすりするのでしてー。愛しき方の尊き香りがわたくしの鼻をくすぐりー、もっとこうしていたいという思いが強くなりましてー、我慢出来ずにわたくしはー、ぷろでゅーさーの首筋に噛み付いていましたー。

 

「おわっ、よ、芳乃!?」

「〜♡」

「吸うな! 跡が残る!」

「〜〜〜♡」

 

 残るようにしているのでしてー。皆様にー、『この方はわたくしのですよー♡』という証拠を残しているのでしてー。

 

 ぷろでゅーさーがあいどるに跡を残せぬのならばー、代わりにわたくしがそうするしかないのでしてー。

 

「〜〜〜……ちゅぱっ♡ 綺麗に出来ましてー♡」

「くぅ、なんて可愛い笑顔で……可愛いから文句言えない!」

「嫌でしてー?」

「嫌じゃないけど、俺の方が歳上なのに芳乃にいいようにされて悔しいというか、情けないというか……」

「そなたは自ら行動するのが難しい身ー。なので、わたくしからしてるのでしてー、お気に為さらずー♡」

「16歳の女の子にいいようにされる29歳のおっさんって……」

「……そのように自身を蔑むのは良くないことでしてー。わたくしの尊き方はー、素敵な殿方でしてー」

「ありがとう。でも本気でそろそろ離れような」

「まだ言うのでしてー? では、また失礼してー♡」

「おわっ! こ、今度は反対側かよ!」

「〜〜〜♡」

 

 結局のところー。わたくしたちの元へは誰も訪れる気配がありませんでしたのでー、わたくしは3つほどー、ぷろでゅーさーの首筋にー、きすまーくをつけてしまったのでしてー。えへへー。

 

 ―――――――――

 

 その後もわたくしはー、ぷろでゅーさーの背中にひっついておりましたー。わたくしたちは結ばれる運命にある身ー……故に遅かれ早かれ今のようになるのは必然でしてー。

 

 わたくしはずっとわたくしを探しているという愛しき方を探していました。

 そして彼に声をかけてもらった時に、わたくしたちの時計の針はやっと時を刻み始めたのです。

 やっと出会えた喜び、やっと感じられた温もり、聞くことの出来た優しき声……すべてにおいて、ぷろでゅーさーはわたくしが感じていたままの殿方でした。

 

 あいどるは使命のようなもの。すぐに彼と婚姻の契を結べぬことを苦々しく思う日々もありましたが、焦る必要がないと感じることでその気持ちは薄くなりました。

 今はわたくしと彼が互いに求め合い、恋愛をする期間。ならば存分にその時間を満喫することに決めたのです。

 人の一生とは長いようで、短い。だからこそ、その短き時の中で、色美しい物語を残したい。彼とわたくしの恋物語を。

 

「…………芳乃が俺の部屋に入り浸るのも日常的なことになったなぁ」

「それがわたくしの幸せでしてー♡」

 

 ぷろでゅーさーのお勤めが終わりー、わたくしは彼の後ろについて彼のまんしょんのお部屋までやってきてー、存分に恋人との甘い時を満喫していましてー。

 ここはまさに理想郷。わたくしたちしかいない空間ー。いちゃいちゃするにはもってこいなのでしてー。

 

「ねーねーねー、そなたー♡」

「?」

「愛を語らいましょー♡」

「愛してるよ、芳乃」

「わたくしも心からそなたのことを愛してましてー♡」

「でもまだ結婚は無理だからな?」

「…………」

「無理だからな?」

「わたくしはー、今すぐにでもー♡」

「無理だと言ってるのに構わずぶっ込んできたな」

「それだけ待ち焦がれておりましてー♡」

「俺には正直、スピリチュアルなことはさっぱり分からん。でもこれだけ好いてくれてる相手に不誠実にあることはしない。口約束しか出来ないけど、今はそれで我慢してくれ」

「ならばー、いつものようにぷろぽーずをー♡」

 

 するとぷろでゅーさーはわたくしを膝から下ろし、わたくしをソファーに座らせると、彼はわたくしの目の前で膝を突き、わたくしの両手をその逞しくも優しき温かい両手で包み込んでくれました。

 

「芳乃、愛してる。いつか共にアイドルの高みから同じ景色を見渡すことが出来たその時、俺と結婚してほしい」

 

 紡がれた言葉はもう何度も聞かせてもらいましたが、何度聞いても良いものでしてー。心が踊ってしまいますー。

 

「本日も聞けましてー♡」

「もう毎日プロポーズしてるんだが?」

「飽きることなんてありえませぬー♡ ですがー……」

「?」

「……まだ誓いのきすをされておりませぬー♡ ぷろぽーずはきすまでがぷろぽーずでしてー♡」

「…………じゃあ、目を閉じて」

「してくれぬ可能性も無きにしも非ずでしてー、このままお願い致しくー♡」

 

 ぷろでゅーさーは恥ずかしがり屋さんでしてー、見張っていないと心配でしてー。逃げてもすぐに捕まえますけれどー。探しものは得意でしてー。

 

「もう逃げないよ。もう腹は括ってる。恥ずかしいけど……」

「ならばわたくしの手をー♡」

「はい、こうして繋いでればいいんだろ?」

「はいー♡ ではきすをー♡」

「芳乃、愛してる……ちゅっ」

「んーっ♡」

 

 きすとは真、良き行いでしてー。互いの愛を深め、より結び付きを良くし、幸福を分かち合えるのでしてー。

 

「…………はぁ、これでいいですかね、シンデレラ?」

「はいー♡ そなたの愛で満たされましてー♡」

「芳乃は本当にぽやっとしてそうで、狡猾に外堀を埋めて追い込んでいくよな」

「褒められましてー♡」

「……はぁ、芳乃には敵わないな」

 

 なでなでされるのは嬉しいのでしてー。しかし、何やら子ども扱いもされてる気がー。わたくしはーそこまで子どもではありませぬー。いずれはばば様たちのうら若き頃のように、わたくしもないすばでーになるのでしてー。

 

「ではではー、本日も将来の妻としてのお勤めをさせて頂きたく思いましてー♡」

「いつもごめんな」

「これがわたくしの幸せでしてー♡ 寧ろこのお役目を奪われると困るのでしてー♡」

 

 わたくしがこれからすることはー、ぷろでゅーさーのためにお料理を作って差し上げることでしてー。

 幼き頃より、いつ出会って嫁いでもいいよう、ばば様たちに教わっておりましてー。得意料理は現代には遅れていて煮物ですがー、ぷろでゅーさーの胃袋はがっちりと掴んでましてー。

 

「…………♪」

 

「エプロン姿の芳乃っていいなぁ」

 

「…………♡」

 

 そんなに穴が開くほど見つめられるとー、面映ゆいのでしてー。しかし、わたくしに夢中なぷろでゅーさーも真に愛らしくー、お胸の奥がきゅんきゅんするのでしてー。

 

「フリルのついたエプロンもいいけど、シンプルなエプロンもいいかもなー。前に料理番組で着てた割烹着姿の芳乃もそれはまた可愛くてヤバかったけど」

 

「そなたー、それほどまで言うのでしたらー、もっと近くにー♡」

 

 もう我慢出来ませぬー。早くわたくしの側にー。

 

「では、お言葉に甘えて……」

「後ろからー、ぎゅうっとー♡」

「はい」

「んーっ♡ 幸せでしてー♡」

「怪我しないようにな?」

「寧ろ愛のぱわーで包丁も砕けましてー♡」

「いやいやいやいやいや」

「わたくしー、皆が言うちーとでしてー♡ ほら、そなたのお顔を見ながらでも手元は一切狂いませぬー♡」

 

 しゅばばばばばっ!

 

「見てるこっちが心臓に悪いから手元見て!」

「はいー♡」

 

 焦る表情もまた愛しきことこの上なくー。どんどん結婚したい気持ちが募りましてー。

 

 ―――

 

「今宵の献立はー、なめこのお味噌汁とー、鮭のきのこあんかけ焼きー、青菜と油揚げの煮浸しー、そしてそなたの好物のじゃがいもの煮っころがしでしてー♡」

「おぉー……!」

「それではお手を合わせましてー……♡」

「いただきますっ!」

 

 ぷろでゅーさーはそう言うとー、どんどん箸を伸ばして食べてくれましたー。

 わたくしはそれが嬉しくてー、これを見ないことには家に帰れないのですー。寧ろ帰りたくなくー、このまま共に過ごしたくありましてー。家族も了承していますしー。

 

「あぁ、これだよ。この煮っころがし! 毎日でも食いたい!」

「ご希望通りに毎日作っておりましてー♡」

「本当にありがとうな」

「将来の妻としては当然でしてー♡」

「俺、芳乃と結婚したら絶対ダメ男になる自信がある……芳乃ってすごく俺に尽くしてくれるから」

「一生面倒見ましてー♡ 遠慮なくー♡」

「そこまで言い切られるとなぁ」

「そなたはそう言って、落ちぶれる方ではないのでしてー♡ わたくしが支えますから、そなたはそなたらしく、邁進してくださいましてー♡ その隣には必ずわたくしめもおります故ー♡」

「芳乃……」

「それだけ愛しておりましてー♡」

「……俺も愛してるよ」

 

 その後わたくしたちはー、一緒に洗い物をしましてー、食後のいちゃいちゃをしましてー、ぷろでゅーさーに家まで送って頂きましたー。

 離れるのは毎回辛いですがー、次の日を待ち望むことが出来ますのでー、受け入れてましてー。

 

 ですが必ずやー、毎日を彼のすぐ隣で送れる生活を送りますー♡―――

 

 依田芳乃⦿完




依田芳乃編終わりです!
そしてや行終わりです!

や行ラストは芳乃ちゃんでした!
プロデューサーと出会うべくして出会った彼女なので、うんと妄想が捗りました!←

次回はら行・わ行です!
それが終わりましたら、新しく実装されたアイドルを書き、トレーナー勢、ちひろさん、美城常務を書きます!

お粗末様でした☆
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