里奈語が独特で使い方が難しいので少なめです。
ご了承ください。
人生ってマジイミフ
テキトーに楽しく
それなりに生きてければ
それでいいと思ってたのにさ
アイドルになってんだもん
マジウケるー☆
でもさ
ホンキ出すと
人はなんでもできんだよね
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「オケで自分の曲歌うとかマジ卍☆ テンション上がる〜☆」
アタシ、今日はひっさびさのオッフ〜☆
だから〜、ひっさびさにオケしにきたってカンジ☆
「上がるのは結構だが、もう少しマイクの音量下げてくれ」
アタシ専属のプロデューサーとね! プロデューサーっていつ遊んでんの?ってくらい真面目ちゃんだから、こうしてアタシが遊びに誘ってあげてんの☆
まあ、ホントのとこはアタシがプロデューサーとデートしたいってだけなんだケド♡
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――――――
―――
その日、アタシはその時やってたバイトの現場作業を終えて帰るとこだった。
オンナだからってナメられてらんねーから、意地張ってバイトしてきたんだけど、帰りが寒くてチョージゴクだった。
そんな時にアタシに声をかけてきたのが、プロデューサーってワケ。
最初はナンパかと思ったし、名刺を渡された瞬間キャバかなんかのスカウトだと思った。
でもさ、アタシなんかをマジでアイドルにしようって思ってたらしくて〜、マジでスカウトしてきたの。
真剣な人には真剣に向き合うのがフツーっしょ? だからちょっとお話聞いたの。
それを聞いたらさ、アタシもやりたくなっちゃったワケよ。
だってアイドルの話をしてるプロデューサー、めっちゃお目々キラキラしててさ〜、めっちゃ楽しそうだったんだもん。
そんなのノるしかないじゃんね☆
ただ、アイドルをやるって決めたのはいいケド、アタシ見た目ヤバめじゃん? アタシは好きでそのカッコーしてるケド、アイドルとしてはダメぽじゃん?
だから、初っ端偉そうな人に言われたの―――
『それで売れたら奇跡だ』
―――って。マジでコイツなんなん?って思った。でもアタシはプロデューサーに迷惑かけないようにニコニコちゃんしてた。
でもね―――
『その奇跡を起こすのが私の仕事ですから』
―――ってプロデューサーってばマジの顔で言うの。
それには偉そうな人も面食らってアホ面晒してて、ウケた。
でもその時プロデューサーが言ってた言葉がすっごく嬉しくて、ずっとアタシの中に残ってて、だからホンキ出せたんだと思う。
―――
――――――
―――――――――
そんで気がついたらアタシ、めっちゃプロデューサーのこと好きだったの。だからどちゃくそアピって、一ヶ月前に落とした☆ あ、もち事務所にはヒミツね。でもアイドル仲間のみんなはアタシらの味方☆ やっぱ持つべき物は友達だよね〜☆
「アゲアゲフライドポテトとテン唐揚げになります」
「あ、どうも」
入ってきた男の店員さん、めっちゃアタシのこと見てる。
アタシのこと知ってんのかなって思ってウィンクすると、めっちゃお辞儀してくれた。なんかうれぴ♪
「あ、あの……」
「はい?」
「アイドルのりなぽよですよね?」
「はい。私はそのプロデューサーです。息抜きに付き合ってるんです」
「あの、自分ファンなんですけど……」
「きっと本人も喜びます。ちょっと待っててください」
なんか話してたプロデューサーが手招き来てきた。
『なぁに、プロデューサー?』
「マイクで話しかけるな。この店員さん、里奈のファンだってさ」
『マジ卍☆ これからもリナのこと応援してね〜☆』
「は、はい!」
「だからマイクで叫ぶな。何かファンサービスしてあげなさい」
『じゃあじゃあ、どっかにサインしてあげる☆』
「ま、マジすか!? えーとえーと、あ! この中に来てるシャツに!」
『シャツとかマジ〜?☆ いいよ〜☆』
店員さんに言われた通りにサインすると、店員さんはめっちゃ嬉しそうにお礼言ってくれてスキップする勢いで出て行った☆ なんかこんなとこにもアタシのファンがいるってチョーうれぴ☆
「カラオケボックスなら人目は気にしないでいいと思ったが、やっぱり里奈くらいになるとどこにでもファンがいるなぁ」
『プロデューサーがプロデュースしてくれたお陰でねー☆』
「んぁ〜! だからマイクで喋るんじゃな〜いっ!」
「あはは、ゴメンネ♡」
「ったく……」
プロデューサーはなんだかんだアタシには優しいからどちゃくそすこ♡ こういう人って彼女からするとマジP(ポイント)高め♡
「ねえねえ、プロデューサー♡」
「今度はなんだ?」
「ポテトちょーだい♡」
「あぁ、好きなだけ食えよ」
「まじなえー。空気読めし」
「すまん、日本語に似た言語は習得してない」
「だーかーらー! 食べさせてよ!」
「なら最初からそう言えよ」
「ぶぅ〜! 彼氏なら分かれし! つか分かって当然じゃね?」
「俺との歳の差を考えてくれ」
「12だけどそれ考えてなんかある系?」
「それだけ離れてるとな、恋愛の仕方とかギャップが出るもんなの」
「あぁ、ジェネギャってやつ?」
「そ、だから俺にも分かる日本語で頼む」
「あ〜い♡」
は〜、マジ卍♡ プロデューサー好き好き過ぎて、きゅんきゅんする♡
「それで、結局してくれない系?」
「あぁ、悪い……ほら」
「あむっ……ふひひ、うれぴ♡」
「そうか」
「っ♡」
んもぉ〜、何その笑顔!? やばたにえんにして直撃したアタシはつらたにえん系なんだけど!? つか、その笑顔マジ卍のきゃわたんな件♡
「プロデューサー、マジすこ♡ すこすこのすこ♡」
「何語なんだよ……」
「アタシがプロデューサーのことマジで好きってことぉ♡」
「ならそう言え……俺も好きだよ」
「んはぁ〜♡」
そのイケボで脳ミソとろける〜♡ アタシ、この人の女でマジ良かった♡ アイドルじゃなかったらみんなに自慢したい!♡
「何変な声出してんだよ」
「プロデューサーのせい〜♡」
「人のせいにするなよ」
「だってそうだも〜ん♡」
「おい、そんなにくっつくな」
「よゆーよゆー。だってここ死角だし〜♡」
「そういうとこは抜かりないんだな」
「当たり前じゃん♡ デートしてるのにイチャつけないとか終わってるっしょ♡」
「もう好きにしてくれ……」
「うん♡ てか、言われなくてもする〜♡」
とりまこんなカンジでアタシはプロデューサーとオケデートを満喫した♡
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それでそのあとは―――
「プロデューサー、もっと脚広げて〜」
「はいはい……ほら」
「へへっ、この体勢マジすこ♡」
―――プロデューサーが住んでるマンションに行って、正真正銘のイチャラブタイム突入〜♡
プロデューサーを床に座らせて〜、あぐら掻いた脚のとこにアタシが入れば、マジサイキョー♡
「後ろからぎゅってして〜♡」
「はいはい」
「ん〜、これこれ〜♡ 耳元でなんか言ってくれてもいいよ〜?♡」
「豚バラ100グラム98円〜」
「ちょ、何それじわる。しかもそこまで安くない件」
「なんか言えって言うから」
「空気読めし……くはは♪」
「ウケてるっぽいからよきじゃね?」
「それ使い方ビミョー」
「やっぱ若者言葉はわからぬ」
「あ、それよき」
「そかそか」
ただぎゅうされてだべってるだけなのに、楽しい♡
やっぱアタシはプロデューサーのこと大好きなんだなぁ。じゃなきゃこんなに楽しくないもん。
「ねえ、プロデューサー」
「ん?」
「マジで、ありがと。あの時声かけてくれて、ホントにアイドルにしてくれて……」
「なんだよ、急に?」
「こういう時くらいしか言えないじゃん? アタシ、見た目もヤバめで手もゴツゴツで……アイドルってカンジ0だったじゃん。そんなアタシをホンキでアイドルにしてくれたの、ホント感謝してるの。いつもそう思ってる」
「里奈……」
「アタシ、自己評価くっそ低いの知ってっしょ? なのにさ、プロデューサーはそうじゃなかった。最初はナンパとかだと思ったけど、めっちゃ真面目で誠実な人で……アタシにはマジ縁のない人だった」
「…………」
「そんな人がさ、ホンキ出してアタシを今のアタシにしてくれた……そんなプロデューサーだから、アタシは惚れた」
「俺は何事にも一生懸命な里奈に惚れたよ」
「っ……んなこと今言うなし、泣けてくるじゃん」
ヤバ……ホントに涙出てきた。もっともっと伝えたいことたくさんあるのに、バカだから何も言葉が浮かばない。はぁ、マジ語彙力。
「里奈、体こっちに向けて」
「やだ。今のアタシ、マジヤバいから」
「彼氏の言うこと聞いてくれないのか?」
「うぅ……バカ♡」
こんな時ばっか彼氏面して……泣き顔見て冷めたらグーパンだかんな!
「……向けたケド?」
「涙でメイクが崩れてるな」
「言うなし」
「でも、そんな里奈も俺の彼女であることには変わらない。好きだよ、里奈」
「〜〜〜! プロデュ〜サ〜……っ」
柄にもないセリフと一緒にぎゅ〜ってしてくれたプロデューサー。マジ好き。マジ大好き。マジ愛してる。絶対にこんないい人離してあげない。一生アタシのにするし。
「メイクでシャツ汚れちゃう系……」
「洗えば済む」
「じゃあ、もっとスリスリしていい?」
「好きなだけどうぞ」
「〜〜〜♡」
遠慮がちにするアタシを、プロデューサーはさらにアタシの頭を手でちょっと強く自分の胸に当てるようにしてきた。もうメイクもグッチャグチャ。つけまも多分取れてる。
でも―――
「……素の里奈も俺にとっては可愛いよ」
―――プロデューサーはそんなアタシのことも"カワイイ"って思ってくれる。
アタシはそれがすごく嬉しくて、胸がきゅんきゅんして……またプロデューサーのことを好きになるの。
「メイク落とすからちょっと待って……」
「うん」
彼氏の目の前でメイク落とすのって変かもしれないけど、アタシはもうプロデューサーにならどんなとこを見られてもいい。だってプロデューサーが見ててくれるなら、それでいいんだもん♡
「落ちた?」
「うん。すっぴんの里奈も可愛い」
「でしょ?♡」
「あぁ、こんな可愛い彼女がいて、俺は幸せだよ」
「へへっ♡」
気兼ねなくアタシがプロデューサーにまた抱きつくと、プロデューサーは自然にぎゅ〜って返してくれる。それが心地よくて、アタシは自然とプロデューサーの頬と自分の頬を擦り合わせちゃう。
「プロデューサー、ちゅう♡」
「なら今は名前で呼んで」
「〇〇、ちゅうして?♡」
「喜んで……」
「あ……んっ♡」
プロデューサーの唇がアタシの唇に当たると、アタシは早く欲しくなって口を開けちゃうんだ。するとアタシの口の中にプロデューサーの舌が入ってきてくれるの♡
もうそれだけでゾクゾクして、気持ちよくなっちゃう♡
「ん、っふ……んん……ん、ちゅっ、ちゅぷ、ちゅむぅ……♡ ぷぁああっ、あっ、ん……ちゅ……っ♡」
息継ぎでプロデューサーが離れても、すぐにアタシが吸い付いて、重ね合わせる。
お互いの舌が、唾液が、混ざり合って変な音がしてる。でもそれがいい♡
「……ふぁっ、はぁ、はぁぁ……っ♡」
「ふぅ……相変わらず、だな」
「〇〇……っ、好き、好きぃ……っ……すき、なのぉ♡」
「十分伝わってるよ」
「もう我慢出来なぁい……ここでシよ?♡ アタシが〇〇の彼女だって体に今夜もじっくり教えて……♡」
「分かった」
「えへ……えへへ、幸せぇ♡」
それから何回シたは覚えてないけど、好きって気持ちがいっぱい伝わって幸せな時間だった。
これからもプロデューサーと一緒にアイドルを頑張って、いつかホントに一緒に暮らしたいな。
それが将来のアタシの目標♡―――
藤本里奈*完
藤本里奈編終わりです!
派手めに見えて実はとてもいい子。それがふじりなのいいところ!
お粗末様でした☆