デレマス◇ラブストーリーズ《完結》   作:室賀小史郎

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上京してる設定です。


アナスタシア編

 

 私は日本人とロシア人のハーフ

 

 日本人として生きてきたけど

 

 まだまだ言葉は難しい

 

 そんな未熟な私を

 

 アイドルという輝く星にしてくれた

 

 偉大な太陽さんがいます

 

 ―――――――――

 

「ふむふむ、なるほど。では最後の質問です。アナスタシアさんは将来、どんな方と結ばれたいですか?」

「ンー……優しい人、私を支えてくれる、私を温かく見守ってくれる太陽みたいな人……がいいですね♡」

「おぉ、いいですね! 今の笑顔もとても良かったです! 頑張っていい記事にしますね! 今日はありがとうございました!」

「こちらこそ、Большое спасибо……本当にありがとうございました」

 

 今日のお仕事は雑誌のインタビュー。

 事務所の来客室だったので、とてもリラックスして出来ました。

 

「今回もいい取材が出来ました! 本当にありがとうございました!」

「いえ、こちらこそ。これからもうちのアナスタシアをよろしくお願い致します」

 

 お仕事が終わるとプロデューサーと取材に来た人たちは挨拶をして、私とプロデューサーは皆さんを事務所の玄関まで送りました。

 プロデューサーは前までは何人ものアイドルを担当していましたが、今では私専属のプロデューサーになってくれています。

 前に一緒に星を見に行った時に約束してくれた「私を星のように輝かせてみせる」ということを、今もちゃんと覚えていてくれて、私のためにいつも頑張ってくれて支えてくれてます。

 さっきのインタビュー……最後の質問。あれはプロデューサーのことを考えて答えました。

 だってプロデューサーはэто мой парень……私の彼氏さんですから♡

 

「さて、アナスタシアの仕事は終わりだな。午後からはレッスンも無いし、久々にゆっくりと休んでくれ」

「…………Нет(いいえ)

 

 なのにプロデューサーは未だに私のことを『アーニャ』とは呼んでくれません。

 友達は勿論、好きな人には愛称で呼ばれたいのに……。

 

 ―――――――――

 ――――――

 ―――

 

 私がプロデューサーを一人の男の人として意識し始めたのは、私がデビューして初めてサイン会をした時。

 私がかっこいいアイドルになろうとしたのに、プロデューサーは『そのままの君で』と言ってきました。

 そして―――

 

『そのままの……純真なアナスタシアをみんなは応援してくれるし、応援したいと思ってくれる。それが俺が君をアイドルにした理由だ。そのままのアナスタシアが一番だ』

 

 ―――こう言ってくれたんです。

 

 ハーフだからとか、ロシア人みたいだからとかではなく、私の中身を一番だと言ってくれたんです。

 そんなことを言ってくれたのは家族以外ではプロデューサーが初めてで……あの時のプロデューサーの真剣な眼差しは今でもハッキリ覚えてます。

 それにあの眼差しを思い出すと、私のсердце……心はとても温かくなります。

 

 そんなことがあってから、私はプロデューサーのことが好きで好きでとても大変でした。

 一緒にいるとドキドキして、楽しくて……でも胸がとても苦しくて……。

 それを電話でママとパパにも相談したし、ミナミやみく、ランコにも相談したんです。

 そうしたらみんな同じことを言ってました―――

 

『後悔だけはしないで』

 

 ―――と。

 

 私はアイドルだからプロデューサーにこの気持ちは伝えちゃいけないって、そう思ってた。

 でもみんなは想いは伝えた方がいいって、そう言ってくれました。

 

 ―――

 ――――――

 ―――――――――

 

 だから私は思い切ってプロデューサーに私の……そのままの私で告白したんです。

 そうしたらプロデューサーも同じ気持ちでいてくれて……事務所には内緒でお付き合いしてます♡

 でも私の年齢がまだ若い?とかで、バレたら大変だとミナミたちに言われたので事務所ではあまりラブラブ出来ません。

 大好きな人を目の前にして、お預けは辛いです……。

 

「……いいえってどういうこと?」

「……アナスタシア、ダメ。アーニャと呼んでください」

「え、いやでも……」

「アーニャ」

「…………せめて二人きりの時で」

 

 いつも凛々しいプロデューサーがお顔を真っ赤にして恥ずかしがってます。

 かわいい……♡

 でも私は負けません!

 

「……アーニャと呼ぶまで見つめます」

「…………」

「なんなら今から抱きついても――」

「――さぁ、戻ろうかアーニャ! 帰り支度しなきゃな!」

「っ……Хорошо♡」

 

 やっぱりЛюбовник……恋人から愛称で呼ばれると気分がいいですね♡ ハグのチャンスを奪われたのは残念でしたけど……。

 

 ―――――――――

 

「プロデューサーは午後からもお仕事ですか?」

「予定通りならそうだったんだけどな。でも相手の方が忙しくて流れたんだ」

「Да……そうですか」

 

 ん? ということは……

 

「……プロデューサーも午後はお暇ということですか?」

「まあ、そうなるな」

「っ!! ならデートしましょう! プロデューサーのアーニャはお暇ですよ!? 両手広げてお誘い待ってますよ!♡」

 

 カマンカマン♡ あなたのアーニャをデートに誘ってください!♡

 

「んなことする訳ないだろ。アイドルとプロデューサーなのに」

「ガーン……!!」

「いや、口で言うなよ」

 

 うぅ、プロデューサー酷いです。

 私のこと嫌いなんでしょうか……何か私はプロデューサーに嫌われるようなこと―――

 

「あ、アナスタシア、ちょっといいか?」

「……なんですか?」

「次の仕事の台本がさっき届いたんだ。寮へ持って帰って熟読するように」

「…………Да」

 

 やっぱりプロデューサーは大人ですね。

 私のためにお仕事を頑張ってくれているので強くは言いませんが……でもやっぱり恋人としては寂しいです。構ってほしいです。

 

 ―――――――――

 

「…………?」

 

 プロデューサーと別れた私は荷物を取りにロッカールームへきました。

 そこで私が別れ際に受け取った台本をカバンに入れようとした時、台本からメモ用紙みたいな紙が挟んであるのに気が付きました。

 プロデューサーはマメな人ですから、よくアドバイス等をメモ用紙に書いてこうして挟んでくれます。

 

 でもこのメモ用紙には―――

 

『午後は暇だからデートしようか。もしデートしてくれるなら俺のスマホに着信入れといて。待ち合わせ場所はいつもの公園で』

 

 ―――と、書かれていました♡

 

 良かった……プロデューサーはやっぱり私のことを考えてくれていました♡

 そのメモ用紙の裏には『事務所内でデートのお誘いなんて出来ない。誰に聞かれてるか分からないからな』って書いてありました。

 確かにそう言われると、私の方がハイリョ?に欠けていたと思います。

 今度からはメールにしましょう♡

 

 それから私はすぐにプロデューサーのスマホに着信を入れて、待ち合わせ場所へ向かいました。

 

 ―――――――――

 

 私たちの待ち合わせ場所は事務所の最寄り駅から二駅先の駅前にある広くてキレイな公園の東口。

 ここは広いからあんまり目立たないってことで待ち合わせ場所になっています。

 それとここは……プロデューサーと恋人になって初めてデートした場所でキスをした場所でもあります♡

 

「お待たせ」

 

「プロデューサー♡」

 

 私が到着してから少しして、プロデューサーも車で来てくれました。

 私はプロデューサーに会えた喜びと、さり気なくデートに誘ってくれた喜びを伝えたくて、プロデューサーにギューッとハグをしました。

 するとプロデューサーもちゃんと私の腰に手を回してハグを返してくれました♡

 

「ン〜……プロデューサー、さっきはごめんなさい。そしてありがとう♡ 大好きです♡」

「俺の方こそごめんな。嘘でもアナスタシアにあんなこと言って……」

「Нет……いいんです♡ こうしてちゃんとデートに誘ってくれましたから♡」

 

 でも―――

 

「私のことがアナスタシアに戻ってることは許せません♡」

 

 ―――こればっかりは許してあげません。

 

「えぇ〜、恥ずかしいんだよ、愛称で呼ぶの」

「慣れれば平気ですよ。今だってハグしてるのに……愛称を呼ぶ方が簡単だと思います」

「…………アーニャ」

「もう一度」

「……アーニャ」

「私の目を見て」

「アーニャ」

「気持ちを込めて」

「アーニャ!」

「Хорошо♡ 合格です♡ これからもその調子でお願いします♡」

「は、はらしょー……」

 

 こうして私たちはデートへ向かいました。

 

 ―――――――――

 

 私はプロデューサーの車に乗って、どこか適当なレストランへと向かっています。

 

「何か食べたい物とかあるか?」

「ンー……プロデューサーと食べるご飯はどれも特別ですから、悩みます」

「…………ならお家デートってことで、俺の部屋でなんかご馳走するか?」

「Хорошо!♡ ナイスアイデアです!♡」

「なら適当なスーパーにでも寄って食材買うか」

「お菓子は500円までならいいですか?」

「遠足じゃないんだから……プロポーションを崩さない程度に食べたいの買えよ」

「分かりました♡」

 

 プロデューサーの手料理楽しみです♡

 それにお家ってことはラブラブし放題です♡

 Хорошооооооо!♡

 

 ―――――――――

 

「…………なぁ、アーニャさんや?」

「はい、なんですかプロデューサー?♡」

「今俺刃物扱ってるんだよ」

「指を切らないようにしてください♡」

「そう思うならさ――」

「〜〜〜♡♡♡」

 

 プロデューサーの背中、広くて温かくて安心します♡

 

「――背中をグイグイ押さないでくれないかな!?」

「Да……分かりました。ならスリスリしないでハグしてます♡」

「…………もうそれでいいよ。俺が怪我する分には構わないが、アーニャに怪我をさせる訳にはいかないからな」

「それは私がアイドルだからですか?」

「彼女だからに決まってるだろ……今のアーニャは俺だけのアーニャなんだ」

「嬉しいです♡」

 

 恥ずかしそうにしててもプロデューサーは二人きりの時はちゃんと言葉にしてくれます♡

 だから分かってても、ついついああやって訊いてしまうんです♡

 これはもうあのお菓子みたいに"止められない止まらない"です♡

 

「ご飯を食べたら何をしますか?♡ キスですか、ハグですか、それとも……アーニャを食べますか?♡」

「どこでそんな台詞を……」

「ランコの持ってたマンガにありました!」

「……食べてほしいなら食べます」

「食べたいなら食べてください♡」

「…………あとで美味しく頂きます」

「優しくしてくださいね?♡」

「当たり前だ……アーニャも優しくしてくれよな? まだこの前の歯型が右肩にくっきり残ってるんだからな」

「なら今度は左肩にします♡」

「おい……」

「だってプロデューサーとするととても幸せで止められないんです♡」

「…………そうか」

「Да♡」

 

 それから私はプロデューサーの心のこもった美味しい手料理を食べて、ギリギリまでプロデューサーとラブラブしました♡

 

 アナスタシア♢完




アナスタシア編終わりです!

意外と押せ押せなアーニャたそって新鮮でいいかなと思ってこんな感じで書きました!

お粗末様でした☆
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