エイリアンヒーローとオカルト研究部   作:神の死者

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宇宙からの落とし物

広く暗い宇宙の中、赤と黒の宇宙船、青と緑の宇宙船、二つの宇宙船が戦いを繰り広げていた。

 

その戦いはどこか追いかけっこに見えなくもない。

 

赤い宇宙船は大きく青い宇宙船の何倍もあり青い宇宙船にはこの戦いは不利に見える。

 

青の宇宙船は逃走するように大量に漂うデブリを避けその速力を上げて前進していくがそれを逃すまいと赤の宇宙船はビームを連射する。

 

青い宇宙船は玉数が多いの避け切れず放たれたビームに直撃し大破してしまった。青の宇宙船はその大部分を破壊されたためか前進していた速力は次第に落ちとうとう止まってしまう。

 

赤い宇宙船は逃げ惑うウサギを捕まえる獣のように青い宇宙船に近づいていく。

 

その時だった。最後の抵抗だと言わんばかりに青い宇宙船は残りのエネルギーを使って赤い宇宙船にビームを放って見せた。

 

い宇宙船はそれを船長室らしき場所に喰らいこちらも動きが止まってしまうが反撃し先端以外の部分を吹き飛ばす。

 

とその最後の抵抗をしたと同時に青い宇宙船は小さなポッドのようなものをとある星に飛ばしたのだった。

 

 

 

 

駒王学園のとあるクラスにとある一人の少年が机にある解答用紙を紙飛行機にして教卓の前、背を向ける教師に向かって投げた。紙飛行機は見事に教師の後頭部に命中し少年はばれないように手元の教科書で顔を隠す。無論教師にはバレバレだが。

 

少年の名前はベンジャミン・テニスンといい学校のみんなや彼の親はベンと呼んでいる。年齢は16才で容姿は整っていて性格は子供っぽく、先ほどのいたずらなどがあるため学校の先生から問題児扱いをされているが根はやさしくいじめられっ子をヒーロー気分で助ける、なんてこともある(もっとも勝てた試は一度もないが)。彼は日本人ではなくアメリカ人だ。6年前彼の親の仕事の事情で日本へ。言語も特に問題なく覚えられ、板面などはよくするが周りから浮くことはなく問題なく日本での生活を送っていた。

 

それから何だかんだで学校の終業のチャイムが鳴り響きベンは席から立ち上がると机にかけてある鞄を手に取り自宅に帰ろうしたが

 

「おい見ろ!流れ星だ!」「本当だ」「すげぇ」「願い事しなきゃ!」

 

何やらクラスメイト達が騒がしい。

 

「流れ星?」

 

クラスメイトの一人がそう言っていたのを聞いていたベンは鞄をいったん机に置くとそうオウム返しのようにそう呟いた。窓を見てみると確かにオレンジ色の光が流れるのが窓越しに向かってしっかりと見えた。最初はベンもすげぇと眺めていたがあることに気付く。

 

「あれ?あの流れ星、うちの近所の山に向かって流れていってないか?」

 

クラスメイト達は気付いていないのかただ騒ぐだけで、しかしベンはそのことに気付いているためか眉をひそめる。が同時にそれがベンの子供心、好奇心を激しくくすぐった。ベンは机に置いた鞄を乱暴につかむと急いで学校を出て自宅から山へと路線変更し急いで向かった。

 

途中ベンの一番仲のいい友人である兵藤一誠が何やら綺麗な女子生徒と話しているのを目撃し一度足を止めた。恰好から見るに駒王学園の生徒ではない模様。ベンはそんなイッセーの状態に珍しいと思いつつも明日聞いてみるかと考えその場を後にする。

 

早々山に到着したベンはここにくるまでに走ったせいか息が荒く額からは汗がにじんでいる。

 

ベンは右手で額の汗をぬぐうと生き生きとした表情で流れ星が落ちたであろう場所に向かった。向かっていくうちにだんだんと何かが焦げたような匂いがしてくる。山の深い場所まで来たベンだったが足を止めた。

 

そこにあったのは巨大なクレーターと

 

「なんだこれ…?人工衛星か何かか?」

 

流れ星の正体であろう謎の球体が黒煙を立たせ、クレーターの中央にたたずんでいた。

 

ベンは好奇心に誘われクレーターに近づくとうわぁ!と足を滑らせ球体のところまで滑っていってしまった。不意に球体の上の部分がウィーンと機械音を鳴らしながら開いた。ベンは多少警戒しつつもその中を覗き込むように見つめた。するとなかに緑色に光る何かを見つける。

 

「時計だ…」

 

中に入っていたのは緑に光る妙な時計だった。しかしその時計には針もなく時刻を表す数字もなかった。ベンはなんで宇宙から時計が?と疑問を抱くもあふれ出る好奇心に駆られて球体の中で光る時計に手を伸ばした。が

 

「うわッ!?」

 

なんと突然時計がベンの腕に飛びついたのだ。流石にこれには動揺するベン。時計が張り付いた手をぶんぶんと振り回し取ろうと掴んで離れろと叫ぶ。無論、時計は離れない、むしろベンの手首にしっかりと装着されている。周りに落ちていた頑丈そうな木の枝でひっかけ取ろうとするも全く離れる気配はなくビクともしない。

 

はぁ…とため息をつくベン。諦めたのか、それとも好奇心がよみがえったのかしばらく自身の手に張り付いた謎の時計を見つめるとベンは時計をいじり始めた。

 

しばらくいじっていると独特な機械音が鳴り響き、真ん中の不思議な模様の書かれた部分がぼこっとポップアップしボタンとなる。すると模様は人型のシルエットへと変わった。ベンはカッコいい…と声を漏らすと人差し指でポボタンを押した。

 

瞬間、ベンの体は強力な光に包まれ

 

「え?う、うわぁぁぁぁぁあああああああ!!??燃えてるよ!?燃えてるよ!?」

 

気付くとベンの体、いやベン自体は人間でない別の生き物へと変身していた。体は溶岩のようなものでできており隙間からマグマのようなものが見える。手足は完全にマグマで頭や顔は溶岩で燃えている。その容姿はまるでエイリアン(宇宙人)のようだ。

 

ベンは慌て騒ぐがふと気づく、自分は何ともないと。

 

「燃えてるけどなんか大丈夫だ…」

 

ベンは口をニヤッとさせ笑みを浮かべた。

 

「こりゃ驚いた、まさにホッドな男…ふふはははッ」

 

ここでベンは火の玉でも出してみようと考えたが彼もいくら性格が子供でも高校生、そんなことすればその後どうなるかくらい予想はつく。まぁ仮に彼が正真正銘10才の子供だとしたらやっていたかもしれないが。

 

「さてどうしたもんかなぁ…こんな化け物みたいな姿で帰るわけにもいかないしってまてよ?これ元に戻れるのか…?」

 

腕を組んで考えてみるが今さっき見つけた物の使い方なんてわかるはずもないベンは思考に苦しむがあることに気付く。時計が腕からなくなっているのだ。

 

「あの時計どこ行った!?」

 

慌てふためくベン。しかし時計はすぐに見つかった。時計は胸の中に埋まっていた。

 

「まじでこれどうすんの?」

 

そう呟いてから胸の中に埋まる時計を何度かつついてみるがうんともすんとも言わない。このまま帰るわけにもいかないベンはとりあえず山のふもとまで降りてみることに。なにも変化がないのなら今日は帰らずこのまま一晩…なんてことを考えていた矢先の事だった。胸の時計が赤く点滅しはじめ変身した時のように激しい光に包まれた。

 

「もとに戻ってる!」

 

気が付くとベンは人間の姿に戻っていた。同時に時計も左手首に戻っている。ベンは顎をさすりながらこの時計、ウォッチが一体何なのか考えてみる。とにかくほど変身したあれはエイリアンだということはなぜだか自然と分かった。このウォッチがエイリアンに変身できるアイテムだということも分かっているがなぜそんなものが降ってきたのか?という疑問だけは晴れない。宇宙人が気まぐれで落としたのか、はたまた宇宙人同士の争いが起きてそれで落としてしまったのか。なんにせよその答えは宇宙人のみぞ知るということだ。

 

ベンは考えをいったん保留し一度自宅に帰ることにした。

 

 

 

 

自宅に帰ったベンは自室にこもってウォッチをいじっていた。調べてみると操作方法も分かり、あのエイリアン以外にも変身できるらしくその種類は10体。変身は時間経過で解けるようだ。もっともまだあの火のエイリアンにしか変身していないためほかのエイリアンがどういう姿でどういう能力を持っているのかはわからない。

 

ベンはベットの上転がるとウォッチを見つめる。

 

「これがあれば僕は口先だけじゃない、困った人を助けられる本物のヒーローになれるんだ…!」

 

もともとヒーローというものに憧れのあるベンはこのエイリアンに変身できるウォッチがあれば自分はk地先だけではなく、アニメや特撮などで登場するようなヒーローになることが出来ると、そう強く思っていた。

 

そんなことを思っていると不意にポケットのスマホからメールの着信音が鳴った。メールの送り主はイッセーだった。そういえば山に向かっている途中イッセーが綺麗な女の子と話していたことを思い出しベンはスマホをポケットから取り出しイッセーからのメールを確認した。

 

ベンはえ?と思わず声を零した。

 

始めに言うが兵藤一誠という男子高校生はとてつもない変態である。ベン同様に根はやさしいが基本的にかなりの変態で女子の着替えなどは何のためらいもなく覗きに行くほどの変態で、無論女子生徒からは敵視されているような人間だ。

 

ベンは目をこすると送られてきたメールを再度確認する。

 

メールにはこう書かれていた。

 

『俺、彼女できたわ』

 

と。その彼女とやらとイッセーが一緒に写っているツーショット写真も一緒に送られてきたためそれが嘘ではないことは明白だ。間違いない、あの時イッセーと一緒にいた子だとベンは呟いた。つまりあの時あの場では男女がやるいわゆる告白が行われていたわけだ。

 

「あいつは確かに根はいいやつだけど基本変態の化身みたいな奴のはず…なんか怪しいな」

 

流石に怪しいと思ったベンはいたずらなのかと最初思ったがいくら何でも友達でもなければ知り合いですらない相手、それも他校の男子にいきなり愛の告白なんてたとえ罰ゲームでもするわけがない。では何なのかと思うが正直分からない。

 

ベンはとりあえずイッセーにお祝いのメールを返信した。

 

さてとベンはイッセーのことを置いておいて話を戻すように左手に引っ付いたウォッチを眺める。ベンはウォッチの手前のボタンを押すとポップアップした中央のボタンを回し

 

「やっぱ使ってみないとな!」

 

手のひらで強く押したのだった。

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