光速竜狼の冒険!   作:林檎アメ

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好奇心あふれる少年光と、いつでもツッコミ担当!どこでも出てくる少女瑞樹。そして怪しい少年
シエルと謎の少年少女二人組。日常の終わりを告げて、新しい物語の始まりを告げる。


最後の日常

そういえば、君ってさ。ここに来たばっかだよね。

そんな君にいいこと、教えてあげるよ。

この学校にある鏡をのぞいてごらん。自分の姿が見えない鏡を。

 

「うわぁぁ!」

またこの夢か。

最近同じ夢ばかり見る。

「光、もう放課後だよ。誰のせいで私が居残ってんだと思ってんのよ。」

「うっせぇなぁ。」

「うるさいとは何よ!」

 となりに座る瑞樹。その目が怒りでつりあがっているのが分かる。

「どうしてそんなに怒ってんだよ。そもそも俺を待つ必要なんか・・・」

「あるに決まってるでしょ! 同じとこに住んでるんだもの。あんたの世話は、私に任されてんのよ!」

 そう。俺、大光寺 光と、こいつ、水川 瑞樹とは同じ孤児院の仲間だ。

「ほら、早く帰るわよ。あ、あとよだれ拭いときなさいよ。」

 瑞樹に急かされる形になって俺たちは席を立つ。

 その時の俺は、夢のことを忘れていた。

 

 俺たちが住んでいるこの孤児院。山の中に建てられていて、自然とふれあうことで、りぜられーしょんとかいう思いっきりカタカナな効果を発揮するとかしないとか。

 そこで俺がくらすのは男子寮のB棟。さすがに男女混合でくらさせるわけにはいかないらしい。

「そういえば、不気味なやつが転入してきてたっけ。」

 男子のくせに、長い髪。いつもニコニコしている気味の悪いやつ。たしか、いつもぬいぐるみを作ってたっけ。

「今日あいつに話しかけてみようかな・・・」

 そうつぶやいた時だった。

 ドンッとだれかにぶつかってしまった。

「うわっ」

 俺はぶつかったことより相手に驚いてしまった。

 なんとあいつは、俺が話してみようと思っていた、兎子尾 空だった。

 兎子尾とかいてとしおと読み、空とかいてシエルと読むらしい。

「あれ、光君じゃんか~、初めましてというところかな?」

 話し方もなんとなく女々しい。

「よ、ようシエル。と、ところでさ、そのぬいぐるみってなんだ?」

 シエルが抱いているぬいぐるみ。なんか簡単に言うと頭が三つある兎だった。そんな異形なぬいぐるみ、俺じゃなくたって絶対質問してるはず!(あんた以外は絶対質問しないわよ! by瑞樹)

「あぁ、これか~。これね、僕の両親の形見なの。」

 ものすごい事実をぬけぬけと話すシエル。お前の両親に一度会ってみたい。しかし、おそらくそれは無理であろう。ここの孤児院にいる子供たちは、親が死んでここに引き取られた奴が多い。おそらく、シエルもそうだろう。そもそも形見といったんだ。そうとしか思えない。

「このぬいぐるみ、僕の身代わりになってくれるんだ~。」

 お前の思考回路に俺はとても興味がある!

 そういいたいのを必死にこらえて俺は

「あ、あぁそうなのか。じゃ、じゃあな!!」

と言って走りだした。

「え、あ、うん」

というあいつの言葉を聞きながら。

 走りながら思い出した。俺があいつに聞こうとしたことを。俺が悪夢を見だしたのはあいつが転入してからのことだった。

 

 

 ここは、光と瑞樹がくらしている、孤児院の近く。

 とても大きい木の上で一人の少年と一人の少女が座っていた。

「ねぇ、アシュラ~。いつ作戦実行に移そっか?」

「まだいいだろう。勝手に動けば俺たちはすぐに始末されるかもしれん」

「・・・でも、大丈夫かな? さすがのあの子達でもまだ・・・」

「心配するな。フラワ。いざとなれば俺たちが助ければいいだけの話だ。」

「そっか~。じゃあしばらく尾行になるのかぁ。」

 そう言って、少年たちは姿を消した。

 洋風な孤児院の鐘が静かに鳴った。




今日から(アマチュアの)作家!と意気込んでる文学少女です。
おもしろくなりますよ~に と願いを込めて書きました。
その思い、伝わってくれればと思います。
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