ルールが淑女を創る   作:Анна

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話がコロコロ変わるのは、秘封倶楽部の頭の良さを再現しようとした結果であります、ですのでその話の読みにくさも含め楽しんでいただけると幸いであります。




第3話

勉強とは、蓮子にとって邪魔なものでしかないとは、言うまでもないことであろう。

 

10聞けば15を知れる蓮子は普段、私達(著者含め読者の皆様)が見ている世界とは全く違うようだ。

 

 

「メリー?今日は何を聞いていたの?」

 

この2人にとって、音楽とは生活に強い影響を及ぼす大切なものだ。

 

「んー…今日?今日はなんだったかしら…」

「言わないで!!当ててあげるわ?」

「でた、名探偵蓮子」

 

蓮子はオールラウンダーと言えるだろう。J-POPなどに限らず民謡、童謡、ジャズまで、幅広い範囲を聴く。だが唯一聴かないジャンルがある。

それは…

 

「んー…あ!わかった!クラッシックね?」

「私がクラッシックしか聴かないことを知ってるでしょうが!」

「あり?」

 

クラッシックを聴かない理由とは、口頭ではただ好きではないというが、本当はメリーがクラッシックのことを教えてくれるその姿が好きなだけであるとは、蓮子の心の中だけに止めておくべきものだ。

 

「じゃあそうだなぁ…昨日聴いたのはなんだった?」

「昨日は…2つのヴァイオリンのための協奏曲、ニ短調ね」

「……モーツァルト!」

「バッハよ」

「くそぉぉお?!」

 

女大生が居酒屋で話す内容としてはどうなのだろうか?2人で酒を飲みながら話す内容、しかもそれが華やかな女大生だとしたら、相応しいのだろうか?

 

そもそも、淑女として居酒屋に来るのはどうかと。しかし蓮子はこういうだろう。

淑女が居酒屋に来ちゃいけないなんてことは無い。それが瀟洒であれば。

つまり、ここにはこだわりはないのだろう。

 

「今日聴いた曲…あなたには分かるかしら?」

「んー、ヒント頂戴!!」

「そうね、ヴァイオリンの曲で…速い曲よ。オーストリア出身の作曲者がつく」

「はいはい!!!」

 

メリーは自分の発言を遮られたことに少しイラつきを覚えたが、それをさっき頼んでいま届いたサマネをぐいっと飲み込みイラつきを腹に落とし込んで蓮子の声を聞くことにした。

 

サマネは度数が50のウォッカであり、ライ麦100パーセントの珍しい酒だ。冷やしてロックかストレートがおすすめ。

 

「あ、いい匂いね?それなに?」

「サマネ」

「…あなたが聴いた曲はクライスラーのPrelude and Allegroでしょ!」

「なんでわかるの?!」

 

胸をはり、メリーのサマネを横取りしてくぅーっと淑女あるまじき声を上げる迷探偵に蓮子の呑んでいたメーカーズマーク(赤)のウーロン茶割りというなんとも不思議な味がしそうなそれを舐め、顔を顰めた。




私が好きな漫画のひとつはレモン・ハートです。
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