アビス・ダイアリー 作:深海好き
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今日は珍しい…っていうか、初めてのものを見た。ある意味では初めてではないけど。
浮上するときに、何かが頭に当たったからなんだと思ってみてみたら、なんとそれは…死体、みたいな艦娘だった。
あれは酷かったね。全身真っ赤で。どこも欠けてないのが不思議なくらい。
いっつも撃ち込んでる私たちが言えたことじゃないかもしれないけど。
まあ、どうすればいいのかわかんなかった。目見開いてうめき声出してたし同情はしたけど。
とりあえず、見た目がなんだか普通のほうの空母の妹に似てる気がしたからそいつのとこに連れて行ってみよう…としたんだけれどね。
艦娘って潜れないんだな。潜水艦がいるくせに。めっちゃ苦しそうだった。それともあれはもう沈んでるのと同じだった?
しょうがなかったから、集積地のとこに持ってった。港湾のほうがいいんだろうけど。あいつのほうが優しいし。でも集積地のとこのほうが近かったしね。
まあでもあいつ一人でも人員は多いほうがいいって前に言ってたし。逆に一風変わったやつが入ってきて内心大喜びだったりして。
まあおいてって、そのまま帰ってきたわけだけれど。集積地がどうやってあの艦娘直したりするのかは気になるところだったかな。
…もしかして、こういう時が一番の艦載機の使いどころだったり?でももう遅いか。
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そういえば、最初に開けた箱に入っていたアレは何だったのだろうと思う。
日記の拾い主である私の監視だとかしたりするわけでもなく、ただ単に飛び立っていっただけだったのだが。
…ひょっとするとだが、この日記の拾い主が誰だったのか知らせに行ったのではないか?わざわざ日記と同封したあたりその線が濃い気がしてきた。拾ったら殺される類のものであれば、そのまま爆撃すればいいはずだし。
「全機発艦!目標、
「俺は関係ないだろおおおおおおぉぉぉ!?」
「瑞鶴、あんまり提督には迷惑かけちゃだめよ…」
「いーの!こうでもしなきゃ怒りが収まんないし!」
「よくなああああぁぁい!!!」
そこそこ普通に仲がいいからか、また一航戦と喧嘩でもしたのか気分が悪い五航戦の妹の八つ当たり先になって逃げ回っている哀れな無実な提督の声を聞きながら、「艦載機の使い方ってなんなのかねぇ」と思った。
…とりあえず、次提督に会ったらとりあえず労いの言葉を一言ぐらいかけることにしよう。さすがに不憫だと思った。
思いついたらあんまり見直さずに書いていくスタイル。
逆に言うと思いつかないと全く書けない。