世紀末(風味)ダイバーズ  ユックリ実況   作:エーブリス

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募集企画で集まったガンプラ達が後半登場します。



今回はタイトルにもあるようにエクハザールが適当に作ったアカウントで生配信する内容(正確には配信のアーカイブ?)です。
昔の鍵括弧の使い方忘れた。


エクハザールのこっそり配信

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 アカウント名:納筋

 2日前にアカウント作成

 概要欄:よろしく。

 

 

 配信中【初配信】

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

 

「あー、 人いるかな?

…居ないか、無告知だったからね。フォースのメンバーにも言ってないし」

 

エクハザール、自機の頭部に腰を掛けてインターフェースから自分の配信を確認中。

ガンプラは第二次有志連合の時のものとは別物である模様。

 

「……………まあいっか、ぼちぼちと」

 

メニュー欄からここら辺で受けられるミッションを適当に受領、丁度ミッション地点だったためすぐさま戦闘開始。

 

以下、淡々と敵モブを倒す映像が続く。

 

 

 

「…あ~、早くコックピットカスタマイズ出来るようにならないかな?

こう…バーチャル感マシマシなのもいいけど…雰囲気合わないんだよね、なんか…その…それ…あれだ、世紀末って感じと」

 

以下淡々と(略)

 

 

「……今閲覧数いくつだ?

――――0人か。まあこんな印象薄いアカウントの配信なんて見ないか」

 

漂う身内ワイワイ系学生配信者感。

 

「もう慣れてくるとここいらのミッション全部作業だよね。

ぶっちゃけ試作プラモの動作チェック用…」

 

というかコイツ誰も聞いてないのに何喋ってんだ?

以下淡々略。

 

 

時々思い出したようにコメント欄を確認する。

 

 

「…暇。

偶にでいいからバグって最強メリクリウスが割り込むアクシデントとか起きねえかな?」

 

サラの一件とか考えると中々不謹慎な発言である。

 

「まあGBNの運営って、ガンダムゲーの運営の割にいい仕事しまくるし、それに前の事件の云々でサーバーの性能も良くなってるからありえねーか。

―――――――――マジで配信のネタがねぇ。行き倒れのELダイバーでも居ねぇかな?できれば…せやな、ボッキュッボンのちゃんねーのELダイバーとか。ロリッ娘はお腹一杯ってか守備範囲外じゃい」

 

失言のオンパレード。そして誰も聞いちゃいない。

とうとうミッションも終わり、暇の最高潮に達したエクハザールは配信中であることを忘れて曲を流しだした。

 

選んだのはT〇E AL〇EEの英〇の詩。

せめてガンダムにしろや。

 

 

「…カァシオ~ペア~さぁえ~もつかァめたァア~。

またTVシリーズにミライ込でメビウス出ないかなぁ、ウルトラマン」

 

役者が引退しているので難しいですハイ。

というかガンダムどうしたガンダム。

 

 

「…これ、プレイヤー視点のカメラしかねぇの?

つべ使うの初めてだから分からん…」

 

設定を弄りだすが、余計なことになるのを恐れて余り細かく弄れないエクハザール。

ついでに配信中であることに気が付いて(思い出して)音楽を止める。

 

 

そして本当にやることのなくなったエクハザール、待機状態の自機の肩に腰かけて黄昏れ始める。

7分置きには「暇…」とつぶやく。

 

 

 

「そういえばコメント来てんのかな?」

 

思い出したかのように確認。

…だがコメント数は安定のごとくゼロ、このまま暇な時間が終わり配信終了も近い――――――――と思われたが。

 

 

 

 

 ◆――――――――――――――――――――――――――――◆

      コメント欄

 

TAKEZO:初見です

 

 ◆――――――――――――――――――――――――――――◆

 

丁度良く初コメ及び初視聴者が来た。

 

 

「うおッ!!人来た!

えっと、TAKEZOさん?こんちわ、ゆっくりしてってなー。

…やべえ、何すればいいんだ?」

 

無計画に始めた企画のため、いつもの世紀末テンションが出せず困惑するエクハザール。

そこへ本日二つ目のコメント。

 

 

 ◆――――――――――――――――――――――――――――◆

      コメント欄

 

TAKEZO:良かったらガンプラの全体像を見せてくれますか?僕はまだビルダー始めたばかりなので参考にしたいです!

 

 ◆――――――――――――――――――――――――――――◆

 

どうやらTAKEZO氏はビギナーである様子。

 

「あ、初心者さんね!

どうぞどうぞ!俺なんかのガンプラでいいなら…ちょっと移動するから待ってて」

 

エクハザール、丁度いい感じに自機がまるまる移る地点へと移動。

 

 

 ◆――――――――――――――――――――――――――――◆

       コメ欄

 

TAKEZO:インターフェースの設定からカメラの調整ができますよ。

TAKEZO:[カメラの変更]という項目があるハズなので。 

 

 ◆――――――――――――――――――――――――――――◆

 

 

「え、何それ」

 

突然の新情報に困惑しながら、取り敢えずコメントの通りに操作を始める。

 

 

 ◆――――――――――――――――――――――――――――◆

       コメ欄

 

TAKEZO:おすすめは[ボールビューカメラ]です。 

 

 ◆――――――――――――――――――――――――――――◆

 

「ボールビューカメラ…。

あ、これね――――――――うわッ!なんか出た!なんだこのボール、頭にビームローター付けてやがる!」

 

設定を変更すると、半透明のハロサイズのボールが虚空より出現してエクハザール及び彼の自機の周囲を飛び回った。試しにインターフェースをもう一つ開き自身の配信を見るとしっかりとボールがガンプラの全体を映しているのが分かった。

 

「いいわ、コレ。

いやーありがとね?TAKEZOさん」

 

 ◆――――――――――――――――――――――――――――◆

 

TAKEZO:いえいえ。

TAKEZO:ところでガンプラ凄いですね!すごく作り込まれてて

 

 ◆――――――――――――――――――――――――――――◆

 

「ははっ、それほどじゃないって。

ただのミキシング機だよ、これスペックね…えっと、たしかインターフェースを配信に貼る時は…」

 

配信画面にガンプラの詳細が表示された。

…名前は【G3ガンダムX】、青いボディのヒロイックな機体だ。

 

 

「まあ、名前にもあるけど…G3ガンダムとガンダムXのミキシングに色々足しただけなんだ。あんまり参考になるか分からないけど…」

 

 ◆――――――――――――――――――――――――――――◆ 

 

TAKEZO:そんなことないですよ、とっても参考になります!

TAKEZO:でもG3ガンダムの面影もガンダムXの面影もありあせんね。

 

 ◆――――――――――――――――――――――――――――◆

 

 

「え、まあ…そ、そうかな?」

 

とぼけてはいるが、(もはやお察しの通り)実はこのガンプラはミキシング機の皮をかぶった別物で、G3ガンダムとガンダムX(正確にはXディバイダー)の素材をもとに作成した「仮面ライダーG3-X」の再現改造である。

G3ガンダムとガンダムXを使ったのは(言うまでもなく)駄洒落由来。

 

 

「…あ、TAKEZOさんGBN始めたばっかりなんだよね?

良かったら色々紹介するよ?」

 

と、視聴者サービスに忙しむエクハザール。

だが…

 

 ◆――――――――――――――――――――――――――――◆

 

TAKEZO:ああ、僕はビルダーが始めたばかりなのでGBN自体は友達のガンプラで前からやってました。

TAKEZO:やっぱり自分で作ったガンプラを操縦したいなって思って最近ビルダーも始めたんです

 

 ◆――――――――――――――――――――――――――――◆

 

 

「ああ、そうなんだ…。

プレイヤーから入る人もいるんだね、GBN。俺は…まあGDP時代…よりもずっと前からのちょいおっさんだから、そういうビルダーが後になるのって新鮮かな」

 

なんだか雑談配信みたくなってきた。

とは言え元々配信の方向性なんて無かったので別に間違ってはいないかもしれない。

 

 

 

 ◆――――――――――――――――――――――――――――◆

 

TAKEZO:GDPから。すごい先輩だなぁ

TAKEZO:そういえば納筋さん

 

RYA:初見でっす

 

 ◆――――――――――――――――――――――――――――◆

 

 

「お!二人目だ!

初見さんいらっしゃーい…えっと、りゃ…さん?」

 

ここにきて二人目の視聴者。

意外とペースがいい様子だ。

 

 ◆――――――――――――――――――――――――――――◆

 

RYA:読み方は「らいあ」のつもりですの。

 

TAKEZO:RYAさんこんにちは

 

RYA:TAKEZOさんこんちゃいな~

 

 ◆――――――――――――――――――――――――――――◆

 

「こん、ちゃいな…なんか面白い人来たなぁ。

二人も視聴者来ちゃったけど…いまだ何するか決まってないのよねw」

 

若干失笑気味に現状を説明するエクハザール。

この時、ボールビューカメラが再び彼のもとに戻ってた…つまりたった今カメラがエクハザールのアバターを映しているのだ。

 

 

 ◆――――――――――――――――――――――――――――◆

 

RYA:あれ?RIのエクハザール?

 

TAKEZO:え?エクハザールってあの…世紀末の人?

 

RYA:TAKEZOさん気がつかなかったの? 

RYA:ああ、始めたばっかりだったのねん。

 

 ◆――――――――――――――――――――――――――――◆

 

「ば、ばれたぁ…。いや、TAKEZOさんの反応が奇跡的だっただけか。

私、他の上位ランカーほど雑誌とかの媒体で扱われないし」

 

意外と「知る人ぞ知る」的な側面のあったRIである。

 

「あー…RYAさんとTAKEZOさん、ツイッターとかに言いふらすのはやめてね?

今俺、他のメンバーにバレない様に配信やってるんで…協力して?お願い!ほんとお願いだから!」

 

傍から見ればボールに対して必死になってるようにしか見えないエクハザールである。

 

 ◆――――――――――――――――――――――――――――◆

 

RYA:りょです。なんか面白そう

 

TAKEZO:分かりました!ツイッターも何もやってませんけれど。

TAKEZO:ところで、エクハザールさんって事は今オーストラリアサーバーですよね?

 

 ◆――――――――――――――――――――――――――――◆

 

 

「よかったぁ。

――――――――え?オーストラリア?うんそうだよ?」

 

 

 ◆――――――――――――――――――――――――――――◆

 

TAKEZO:よかったら紹介とかお願いできますか?

TAKEZO:あのサーバー、ちょっと初心者だと入りづらくて…

 

RYA:ああ、確かにオーストラリアってミッションも難しいのが多いし、プレイヤーも強くてヤバそうなのばっかりの修羅の国だからね。

 

 ◆――――――――――――――――――――――――――――◆

 

 

どうやらオーストラリアサーバーの敷居は相当高く見られてしまっているらしい。

まあ拳王軍みたいなのが根城にしてたら当然な気もするが。

 

だが実際の所RIは(リーダーのエクハザールが良識的なおかげか)見た目がヤバいだけで本当にヤバいやつは全然居なかったりする。

 

「修羅の国www。

なんか俺らのせいな気もするけどww…ハハッ、なんか、すまん…」

 

謎の罪悪感で乾いた笑いと共に微妙な謝罪が思わず漏れてしまうエクハザール。

 

 

 

 

「…まあ、今回は…ね?多分ここ(オーストラリアサーバー)の敷居を高くしちゃった一端としてお詫び、っつったらおこがましい気もするけど…まあそれ以上にやることもない配信だったから、オーストラリアサーバーの促進活動としてサーバーの特徴とか、ここら一帯の難関ミッションの攻略方法とか全部…やっちゃいましょう!」

 

そう声を張り上げるのと同時に、カメラが砂煙を巻き上げて接近するトラックをとらえた。

しかし敵襲ではない…カラーリングはG3ガンダムXと同じ青と銀であることからきっとSFSに似た付属機か何かだろう(それにしてもデカいが)。

 

何より車体の横に思いっきり『G3-X』とペイントされてあるのがとても分かりやすくてポイント高い。

 

 

 ◆――――――――――――――――――――――――――――◆

 

RYA:G3-Xってwww本体といいコレといい狙ってるでしょwww

 

TAKEZO:やっぱりこのガンプラ何かモチーフとかあるんですか?

 

RYA:あのねTAKEZOさん、仮面ライダーにG3-Xってのがいるのよねん。

 

TAKEZO:あーwwwそれでG3ガンプラとガンダムXのミキシングかwwww

TAKEZO:G3ガンプラになってた。G3ガンダムだったw

 

RYA:とは言えこの人いっつもこういう事してるから別段珍しくもないってのがwww

 

 ◆――――――――――――――――――――――――――――◆

 

 

「いやw、いやいやいやいやw、これはね?これはね?wwwこのガンプラはね?ただただG3ガンダムとガンダムXをミキシングしただけだからw。ちょーーーーっと実戦的にするために色々足しただけであって、別に特撮作品は何も関係ないから、ねwww?」

 

見苦しい言い訳である。

因みに彼はレイドボス時も実はあのマドロックの化け物の中にこういった再現ガンプラを仕込んでおり、あの時リクが思いっきりド派手な必殺を決めていなければこの男のモノマネに全て持っていかれていただろう。

 

 

因みにRI内でもこうしたウケ狙いのガンプラが多くみられるようになり、中には「プラモでロボットなら何でもいい」という考えでガンプラどころか財団Bの製品を使ってすらないダイバーも居たりするという別の意味で世紀末と化している。

当初エクハザールはそれに対してやや難色を示していたが、「何だかんだ見てみるとゴチャゴチャしててRI感あるからこれでもいい」と開き直っている。

――――――――おかげで某掲示板では「もはやレディ・プレイヤー1」「俺はガンダム以外で行く」「ガンダムしろ」と(一応親しみを込めて)言われてている。

 

詳しいあだ名はある動画投稿者のあだ名・通称・罵倒集にまとめられている。

 

 

 

エクハザールはG3ガンダムXに乗り込み、そしてそのG3ガンダムXはGトレーラーの上に乗った。

…ちなみにGトレーラーとか言っているが見た目はどう見ても日本製トラックではなく、むしろソ連製の軍用トラックの方が近い。あのミサイルとか運ぶ8輪ぐらいの馬鹿でかいやつである(名前忘れた)。

 

 

「ってか、こういうガンダム外からモチーフ持ってくる感じのガンプラは…もう、GPD時代からやってたかなぁ…?何なら一番最初に作ったガンキャノンも壊しすぎて最終的にドゥームガイみたいになったから…いやアレは意図してなかったけど」

 

 

 

 ◆――――――――――――――――――――――――――――◆

 

RYA:思ったよりもずっと常習犯だったw

 

TAKEZO:その頃のガンプラって残してたりしますか?

 

 ◆――――――――――――――――――――――――――――◆

 

 

「え?いや…もうあの頃のガンプラは残ってないね。

形は残してない、って事だけど…ホラ、俺のゲテモノあるだろ?主力…アレ、昔っから修復と増築を繰り返してきた…なんつぅか、ウナギ屋のタレみたいなやつなのよね」

 

 

 ◆――――――――――――――――――――――――――――◆

 

RYA:ウナギのタレすっごくしっくりきた

RYA:うな重たべたい

 

TAKEZO:やっぱり練習あるのみかな、ビルダーって。

 

 ◆――――――――――――――――――――――――――――◆

 

 

「RYAさん、さては食いしん坊か?

―――――――――――――――…で、練習…ねえ、見た目だけでも納得いくの作れるようになるまで…ああ、ここら辺は人の才能にもよるか。ま!出来ることから初めて、少しづつ高度な技術に手を出していけばいいよ。別に必ずしも形から入らなきゃいけないって訳じゃない。最初は接着剤なんか使えなくてもいい、塗料もマッキーでもいい、ヤスリ掛けも知らなくていい、なんならゲートなんかやらなくたっていいさ。後々、ちょっとずつちょっとずつ、そうやってバトンみたいに繋いできゃ、そうやって作ったガンプラが一番強くなる…。

―――――――――っと、私は思ってます!はい俺いいこと言った!」

 

最期で台無しである。

そして最後のセリフと同時にクエスト地点にたどり着いた。

 

 

 ◆――――――――――――――――――――――――――――◆

 

TAKEZO:ありがとうございます!エクハザールさん!

TAKEZO:先ずは友達から初心者向けと勧められたMGのディープストライカーから頑張ります!

 

RYA:おいバカやめろ!死ぬぞ!

 

 ◆――――――――――――――――――――――――――――◆

 

 

「なんてひどい友達だ…。

何はともあれ到着したし、装備整えないとな」

 

Gトレーラーの貨物部分が展開した。

そこから数々の銃火器が露わになり、それらは軽く武器商売ができそうな光景を作り出した。

 

重機関砲にショットガン、二連装の短銃身携行散弾砲、ビームライフル、グレネードランチャー、ガトリング砲、リニアキャノン、大型高周波ブレード、コンバットナイフ、バリスタ兵器とその弾薬(矢)、ミサイルランチャー、よく分からないすごく大きいクソッタレ砲、その他諸々がズラリと並んでいる。

そして肝心なG3-Xらしい武装がグレネードランチャーと近接兵装にガトリング程度しか見当たらない(ミサイルランチャーはG4)。

 

 

彼はそのうちショットガンと重機関銃、そして方にビームライフルとグレネードランチャーを背部のハードポイントに接続し、ついでに高周波ブレードを腕部に装着した。

 

 

「ここのミッションはとにかく敵の種類が多い、一般的なガノタがズラッと出してくるMS並のバリエーションだ。

稼ぎ効率は滅茶苦茶いいけど、あまり目標を絞った組み方をするとすぐ死ぬからそこ注意ね」

 

 

 

 ◆――――――――――――――――――――――――――――◆

 

TAKEZO:具体的にはどんな敵が?

 

 ◆――――――――――――――――――――――――――――◆

 

 

「んー、具体的…例えば、一般雑魚枠でハイザックとゲルググキャノンが出てきて、厄介雑魚枠でエアリーズと頭がゾルディオス砲みたいになったモック…あ、でもゾルディオスモックは特定の方法でまとめて瞬殺できるから、後で説明する。んで中ボス枠にはアグリッサとビームマグナム持ったGブルが出てくる、特にGブルはマジで強いから注意ね。アグリッサは攻略法教えるからその通りにやればノーダメでハメられる」

 

エクハザールは解説をしながらクミッションエリアに足を踏み入れた。

―――――その瞬間、問答無用でミッションが開始され、空中から大量のゲルグルキャノンとハイザックが降ってきた!

 

 

 ◆――――――――――――――――――――――――――――◆

 

RYA:うわ、ヤバ

 

TAKEZO:え?多すぎね?

 

 ◆――――――――――――――――――――――――――――◆

 

 

彼は降下中のソレを躊躇なく、重機関銃とビームで狙いうつ!

 

「この一般雑魚は降下してる間は何もしないから!その間に数を減らせ!

じゃないと後で糞みてえな猛攻喰らう!俺はソレで初見時秒殺された!」

 

地上が地に足つける前に撃墜されたMSの残骸で埋まる頃、遂にエアリーズとモックがエリア内に現れる。

 

 

モックはその特徴的な丸い頭部…その中央の赤い眼球から荷電粒子の塊を射出し、エアリーズは空中からライフルの斉射でG3ガンダムXを攻めたてる。

 

弾丸と加速粒子の弾幕が舞い、その影響で地面が削れ辺り一面が砂煙が舞い上がり、そして砕けた岩山の破片も弾幕に混じって飛び散る中でエクハザールは、その場で弾幕を凌ぐのではなく、あたかも分かっていたかの様に真っ直ぐ進んだ。

 

 

 ◆――――――――――――――――――――――――――――◆

 

RYA:ホントだ、ゾルディオス砲だwww

 

TAKEZO:RYAさんもAC知ってる感じですか?

 

RYA:うんうん、NXからやってるよーん

 

TAKEZO:僕はFAから始めました

 

 ◆――――――――――――――――――――――――――――◆

 

 

「俺はAAから」

 

さらりと会話に混じるエクハザール。

その最中にも重機関銃やショットガン、グレネードランチャーにビームライフルで敵を蹴散らしながらある場所へと向かう。

 

 

「あ、エアリーズが出てきた時点でもう向こうの岩山向かうようにして、あそこは唯一後ろから敵が出てこない場所だから」

 

言葉通りに岩山に滑り込むと、重機関銃の折りたたまれた銃身を装着し、スコープを起こしてスナイパーライフルに変えた。

 

 

「うっし…今からモックの瞬殺法やるからちゃんと見ときー。一瞬だからねー」

 

彼は照準を一瞬でモックの赤い一つ目に合わせ、引き金を引いた。

――――――――見事一つ目を撃ち抜いたその瞬間、モックが大爆発を起こして周囲のモックやハイザックにゲルググキャノン、そして低空飛行していたエアリーズをも巻き込んで蒸発させた。

 

「無論、モックに近接はご法度な。

巻き込まれて諸々吹っ飛ぶのはトビだけでいいから」

 

 

 ◆――――――――――――――――――――――――――――◆

 

RYA:トビさん何やってんだ…

 

TAKEZO:何やってんだよ!団長!

         

 ◆――――――――――――――――――――――――――――◆

 

 

「キボーノーハナー。

あん時はほんッとあっけなさ過ぎて笑ったわ――――あ、アグリッサ出てきた」

 

丁度よく2機のアグリッサが出現と同時にプラズマキャノンを連射しながら出現した。

それと同時にコメント欄にも変化が訪れる。

 

 

 ◆――――――――――――――――――――――――――――◆

 

祈願花:初見です、こんにちわ

 

RYA:初見さんいらっしゃーい(尚、自分も初見)

 

TAKEZO:祈願花さんこんにちわ初めまして

 

祈願花:皆さんこんにちわ

祈願花:オーストラリアサーバーの稼ぎミッションですか。ここ慣れると効率が良くっていいですよね。

 

 ◆――――――――――――――――――――――――――――◆

 

 

「お、えっと…祈願花さんこんちわー!

そうそう、ここのやつ滅茶苦茶イイのよ。これハマるともう他の稼ぎじゃ満足できない身体になるわ。マジで」

 

なんか変な言い回しをしながらアグリッサの足をショットガンで一つ一つ撃ち砕きながら、全ての脚が破壊されたと同時にアグリッサのイナクト部分が飛び出し、その瞬間にビームライフルでそのイナクトが撃ち抜かれ爆散した。

 

「はいこんな感じ。

もっと早い方法があるけど、慣れない内は足砕いてから殺すと効率いいよ」

 

 

 ◆――――――――――――――――――――――――――――◆

 

TAKEZO:なるほど。

 

祈願花:そう言えばRIのエクハザールが真下に潜り込んでイナクトごと撃ち抜く戦法をやってましたね

 

RYA:エクハザール本人なんだよなぁ、配信主

 

祈願花:え?マ?

 

 ◆――――――――――――――――――――――――――――◆

 

 

「あ、うん。マジ。

ホレ…えっと、これでアバターの顔写せるのか」

 

配信画面の左下にコックピット内を写した映像が映し出された。

 

 

 ◆――――――――――――――――――――――――――――◆

 

祈願花:マジだ、この細いイモータンジョーは間違いなくエクハザールだ

 

RYA:因みにツイッターとかガンスタにチクるのはルール違反だからねー

 

祈願花:なるほど。完全に理解した

 

 ◆――――――――――――――――――――――――――――◆

 

 

「ソレ理解してねえ奴の著名なセリフだろ…。

まあいいや、潜り込んで下からぶち抜くの、リスナーサービスでやっちゃいますか!」

 

G3ガンダムXはブースターを強烈に吹かし、最大速度でアグリッサへと突撃した。

迫るプラズマキャノンの弾幕など彼にはかすりもしない。そのままアグリッサの足元へ到達した彼はその速度を維持したまま真下へとスライディングし、プラズマフィールドが発生するよりも早く上のイナクトごとアグリッサをビームライフルで打ち抜いた。

 

そして滑りぬけた先には両手にビームマグナムを装備したGブル3機が待ち構えていた。

すかさずスライディングの勢いを生かして前方上斜め方向へと跳び上がり、あっという間にマグナムもキャノンも届かない絶妙な位置を通り抜けて3機のうち1機にとりついた。

 

Gブルのコックピットへショットガンを接射で打ち込み、残りの2機はスナイパーライフルとグレネードランチャーをノールックで射撃して撃ち沈めた。

 

 

「ほい、いっちょ上がり…あっそうだったコレ追加のアグリッサとモックが来るんだった。

―――――――――――――――――――と!アブな!モックか、今のは」

 

 

 ◆――――――――――――――――――――――――――――◆

 

RYA:すげえ、マジで下から撃ちぬいた

 

祈願花:でもあれミスるとプラズマフィールドの餌食なんだよね←経験済み

 

アニジャ:初見です

 

TAKEZO:アニジャさんこんにちはじめまして!

 

クローチェ:初見ですはじめまして

 

RYA:今日すっごい初見さんくるね

RYA:あ、今日が初配信だった

RYA:クローチェさんはじめましテンプレート

 

クローチェ:テンプレート…?

 

アニジャ:あれ?左下の方ってあのエクハザールではないですか?

 

祈願花:そうですココはエクハザールの秘密の部屋です

 

RYA:この配信のルールとしてTwitterやガンスタへのチクりは厳禁となっておりますのでご了承ください

 

クローチェ:すっごい所に来ちゃった…。

 

 ◆――――――――――――――――――――――――――――◆

 

 

「はいはーい、RYAさんありがとうね。

モデレータにしちゃお―――――――――――――――――――と!あぶねえ!」

 

RYAをモデレータにする操作をしている途中、ハイザックが切りかかって来たのでエクハザールは回し蹴りで迎撃し、その後方から迫ってきた他のハイザックもまた華麗な体術で捌いた。

 

蹴りの直撃したハイザックの頭部はグシャリと拉げ、強靭な拳より繰り出されるボディブローでコックピットに風穴が空いて、最後に神速のかかと落としで残った1機は左右に“切断”された。

 

 

 

 ◆――――――――――――――――――――――――――――◆

 

RYA(モデレーター):さっすがG3-Xが元になってるだけあって運動性能もピカイチだなー

 

祈願花:エクハザールさん、何か格闘技とか習っていました?

 

 ◆――――――――――――――――――――――――――――◆

 

 

「格闘技?習ってたよ。実家が空手(?)の道場でさ、子供のころから武術習ってたね…親父に、他の生徒に混じって。親父がその手の格闘技の権威っぽい人だったし」

 

意外なところでカミングアウトされる、エクハザールの生い立ち。

まあそれはさておき、すでに敵の数は指で数えられる程度であり、ゲルググキャノンが2機、アグリッサが1機、Gブルが2機と既に彼の脅威とはなり得ない程度の数だ。

 

 

手始めに左腕の高周波ブレードでゲルググキャノンを解体して、その次にアグリッサの頭部へノールック狙撃を決めた次にGブルへとまた先と同じ方法で接近した。

 

 

 

 ◆――――――――――――――――――――――――――――◆

 

TAKEZO:本当に習ってたんだ、格闘技

 

RYA:リアルガンダムファイターじゃん

 

アニジャ:というより先ほどからノールックの射撃を連続でいともたやすく行っているのがすごい…

 

クローチェ:まあ、いつぞやのレイドバトルでバグったモブを連続でヘッドショットしてた人だし…

 

 ◆――――――――――――――――――――――――――――◆

 

 

コメント欄がにぎわう頃、すでにミッションは終わっていた。

 

「はいおけ~。

…じゃあ次のミッションは近い所に――――――――――――――――あ、ここかぁ」

 

次のミッションを確認した途端、エクハザールは難しい顔をした。

 

「ここなぁ…最低六人必要なんだよなぁ。

皆オーストラリアサーバー、来れる?というかGBNログインしてる?」

 

 

 ◆――――――――――――――――――――――――――――◆

 

RYA:私大丈夫ですよー、というか私のガンプラ見せたいので是非とも笑っていいとも

 

祈願花:懐かしいなあいいとも

祈願花:あ、自分も大丈夫です

 

アニジャ:僕も大丈夫でーす。

 

TAKEZO:僕いま自分のガンプラが無いので…

 

クローチェ:私もいけますよー

 

 ◆――――――――――――――――――――――――――――◆

 

 

 

「あー、TAKEZOさんだけ行けない感じか。

まあビルダー初心者だもんね、ディープストライカー頑張って…本当に頑張って・

―――――――――――――――――――それにしても後一人、どうしよっか?知り合いは呼ぶわけにも行かないからなぁ」

 

 

 ◆――――――――――――――――――――――――――――◆

 

RYA:私の方で行ける知り合い探してみよっか?

 

アニジャ:僕も暇な弟を探してみます

 

祈願花:自分も試しておきます

 

YARUWO:我初見也

 

RYA:ごめん無理だった

RYA:あ

 

アニジャ:ダメだどの弟とも連絡がつかな…あ

 

クローチェ:あ

 

YARUWO:手こずっているようだな、尻を貸そう

 

祈願花:(尻はいら)ないです

 

 ◆――――――――――――――――――――――――――――◆

 

 

「尻じゃなくて手を貸して下さいYARUWOさん。

…というか、行けるの?マジで?本当?マジでありがとう」

 

 

 ◆――――――――――――――――――――――――――――◆

 

YARUWO:問題はない、今すぐ向かおう

 

アニジャ:コメントから強さがあふれ出てるなぁ…

 

 ◆――――――――――――――――――――――――――――◆

 

 

何はともあれ人数はそろった。

それを確認した彼はカメラにマップを映し、次の目的地をマーキングした。

 

「じゃあ、次の目的地はここ、この妙に窪んでる所が次のミッション地点だから…とりあえずサブ画面にマップ表示しておくか」

 

マップを見てみると、そう遠くない場所にあるのは勿論、異様な地形から次のミッションは尋常では無い事もリスナーたちは感じ取った。

 

 

「次のミッション、本当に難しいから“コレなら大丈夫だ!”ってガンプラで挑まねぇと秒でネギトロにされるぜぇ!?注意しやがれぃ!。

―――――――――――――――――――あ、急に世紀末テンション戻ってきた」

 

何故か今になって千〇繫風のテンションを取り戻したエクハザール。

 

 

 

 ◆――――――――――――――――――――――――――――◆

 

RYA:急によく知ってるテンションになった

 

祈願花:世紀末テンションがデフォルトじゃなかったのか…

 

 ◆――――――――――――――――――――――――――――◆

 

 

 

「このテンションがデフォルトだと只の変な人じゃねーかよ!

んじゃあ、目的地までフルスロットルってな!ターボとニトロのご加護を!V8を崇めよォ!」

 

Gトレーラーのブースターが爆炎と大量の煙を吐き出し、そのパワーが生み出す推進力でトレーラーは尋常ならざる速度でオーストラリアの砂漠を駆けた。

 

玉鋼のようなタイヤが大地を削り、砂煙を巻き上げるその様子はまさにMADMAX!

巨大な岩山をハンドル捌きで躱し小さな岩はタイヤで踏み砕く。

 

 

しかし、このトラックという巨大な化け物であろうとも、大空からカメラで覗いてみればソレもこのオーストラリアサーバーの砂漠の一部でしかないことを実感するだろう…世界は広い。

 

 

 

 

―――――――――それはともかく、ボールカメラが上空からGトレーラーの山火事のようなアフターバーナーを映す間、コメント欄もまた、このアフターバーナーのように盛り上がっていた。

 

 

 

 

 

 ◆――――――――――――――――――――――――――――◆

 

シアラ:初見です!

 

泥雷:お初にお目にかかる

 

RYA:シアラさん、泥雷さんこんにちは。

RYA:あれ?泥雷ってあの泥雷?

 

アニジャ:あの著名な傭兵ダイバーの一人でしたっけ?

 

泥雷:たしかに某はそのように呼ばれているでござる

 

RYA:あ、ここの配信はTwitterやガンスタへの呟き、宣伝は配信主の意向で禁止となっております

 

泥雷:それは何故…

 

シアラ:もしかして著名なダイバーさんの隠れ家みたな?なんて

 

TAKEZO:そうなんだよなぁ

 

 ◆――――――――――――――――――――――――――――◆

 

 

「そういうことさ!」

 

そう言ってエクハザールは地図をコックピット内カメラに切り替えた。

 

 

 ◆――――――――――――――――――――――――――――◆

 

泥雷:なんたる僥倖…エクハザール殿であったか。

泥雷:先週のショーセー殿との決闘の立ち合い、感謝いたす

 

シアラ:え?本物?本物のエクハザール?

 

RYA:そうだよ(語録)

 

アニジャ:僕も最初驚きましたよ

 

TAKEZO:あ、僕も参加できるようになりました!

TAKEZO:友達が「これで参加してこい」って言って試作のガンプラくれたので

 

 ◆――――――――――――――――――――――――――――◆

 

 

「おおそうか!TAKEZOさん、友達優しいな!―――――――――いや、初心者にディープストライカー押し付ける奴か。

そんで…泥雷!泥雷じゃないか!いやあまさかショーセーさんと引き分けるとはなあ…」

 

この話は後日語られるだろう。

 

 

 

気が付けば目的地は間近、視認も出来る。

…既に二機が待機していた。

 

一機はF91に似た軽量のMS、もう一機は常に空をぐるぐると飛ぶエイのようなMA。

その向こうからもう一機、正党系ガンダムタイプの機体だ。

 

 

エクハザールは減速用パラシュートを開き、バックブースターを絞って吹き出しながら徐々に速度を落とし3人(3機)へと接近する。

完全にGトレーラーが停止したのを確認して、G3ガンダムXをトレーラーから降ろした。

 

 

 

「よう!初めまして…でいいんか?これ」

 

『大丈夫だと思いまーす。あ、私モデレーターのライア(RYA)でっす』

 

「おー、ライアさんか。

…つかそのエイ止まれないの?」

 

『私のエビルダイバー、ミノフスキーフライトで飛んでるから止まると落ちちゃうんですの』

 

「エイっていうかマグロだな…つうかエビルダイバーって。ライアってそういう。

…で、そっちのガンダムタイプ二人は…えっと…」

 

『俺が祈願花で…』

 

『僕がアニジャ…アニ・ジャソ・ノモノです』

 

「ああ、F91が祈願花さんで…νガンダムがアニジャさんね」

 

『そうそう。僕のは頭だけですけどね、ガンダムトリスタン。

胴体はジムカスタムです…』

 

「ああ!なるほど~、そういう感じなのね。

へえ、名前は…RGM-79N(G) Nガンダム、ねえ…随分中身が凝ってるなぁ。そっちがガンダムF91-χか。なるほどなるほど。軽量化が徹底されている…スピード特化か。

どうする?一度皆降りるか?」

 

『いいねえ、おりちゃいまショッカー戦闘員』

 

『了解です』

 

『わかりましたー』

 

各自、機体から降りて砂漠にその足をつけた。

 

 

 

如何にも世紀末な男が一人、連邦系ノーマルスーツの男が一人、大分鋭角なスク水の女が一人、そして…雪見だいふくみたいな白い何かが一つ。

オーストラリアサーバーの大地に降り立った。

 

 

「おぉ…マジモンのエクハザールだ…」

 

「初めてこんな近くでみた…」

 

「こう見てみるとイモータンジョーの再現度高いですね…」

 

何だかんだでこの男も著名なダイバーであり、皆がこうして感動的な反応をするのも頷けるものであった。

―――――――――で、その著名な彼の反応がこれである。

 

 

「え、え?何この白いの?」

 

「あー、後ろ向きで失礼しました。

これ後退しかできないので…えっと、あーよっこいしょ」

 

雪見だいふく―――――――――否、戦車(?)は大きくUターンして、その体を前に向けた。

…それは、まごうことなき戦車…いや、やわらか戦車だった。

 

 

「どうも、アニジャです」

 

「マジか…やわらか戦車じゃん」

 

「なっつw」

 

 

 

「わー、やわらか戦車だー。

つんつん、つんつんつん」

 

「あっちょ、やめて!突かないで―!

突いたところから腐っちゃうから!」

 

「しってるー。おでんつんつん」

 

ライアがアニジャを突いて遊んでいる間も祈願花とエクハザールの二人は笑い転げていた。

 

 

「ってか、どうやってコックピットで操作すんの?伸ばすの?」

 

「ほんそれ」

 

 

「あー、それは…こーーーんな感じに、キャタピラをファナすんです」

 

「ファナれwwwファナれたwwwwwww」

 

「原作www再現www」

 

 

さて、男子二名が砂漠に寝転び思いのまま笑い転げている間にもう一つの機影が迫る。

 

 

 

 

「あ、いたいた!みんなー!初めまして-!クローチェだよー!

…そこの二人は何で爆笑してるの?」

 

「これ」「あ、持ち上げないで!?」

 

「やわらか戦車じゃん、なつかしー」

 

「だよねー」

 

出会って即友達、という風に自然な会話をする初対面の女子二人。

そしてその頃ようやく笑いが収まったエクハザールが腰を起こして深呼吸した。

 

 

「あ”~、今年一番笑ったわ。

…つうかまたゴリゴリなの来たな」

 

「そう!火力いっぱいにしましたー!

ガンダム・フルバレルって言いまーす」

 

肩と腕にそして背中にもビーム砲を持ち、その手にもGNバズーカを装備したその姿はまるで要塞。全門一斉にビームを放てばそれは強大な芸術となるだろう。

 

―――――――――――――――――――が、やはり世界は広い。重武装というだけならさらに上が存在する。

 

 

 

 

「その重武装、見事だ…だが、その重武装は日本じゃ2番目だ」

 

突如崖の上から声が響いた。

姿は太陽が逆光となって見えない。

 

「なに!?じゃあ一番は!?」

 

急な快傑ズバットのネタに対応できるクローチェの実年齢が少々気になるところではあるが、それはともかく先の声の主は崖より高く跳び上がり、空中で身を捻りながら見事着地した。

その際に砂煙が巻き上げられ、一時的にエクハザールたちの視界を奪う!

 

 

 

 

―――――――――――――――――――現れたるは、鋼鉄。

鋼鉄の山脈、鋼刃の群れ。それらの言葉が詳しいこの男こそ、先の助っ人!

 

 

 

…そのグレイズは、鋼鉄の塊であった。

 

 

「貴公らの助太刀は、このヤルヲとグレイズリヒターが引き受けた!」

 

そしてそのグレイズのダイバーは、筋肉の塊であった。

頭はいい…何のゲームのキャラクターかは定かではないが、ヒヨコみたいで可愛らしい。だがそこから下が問題、問題すぎるのである。

筋肉、筋肉、筋肉!見苦しいまでの筋肉!全裸でないのが救いである。

 

 

 

「…お、おう。

すっげーマッシブだな…」

 

「わー、筋肉ー」

 

「すっごーい。かたーい」

 

「フフフ、美しいであろう。

…しかしこれでもまだ7割程度の装甲だ、リアルはこれ以上だ」

 

「マッジかよ…これ以上とか」

 

「アバター作成の限界があってな…。

それでは…これで全員なのか?」

 

「…あ、ああ…いや、まだTAKEZOさんが来てないな。

もうそろそろ来る頃だと思いたいが…」

 

 

「そっかぁ。

―――――――――――――――――――あれ?あの機体は?」

 

ライアが何かの機影を見つけ、その方向へ指をさした。

そこにいたのは、GN粒子を振りまきながら飛翔する1機のMS。

 

「ん?…クアンタ、のようだが…」

 

「いや、頭に変なトサカがあるね…それも2本」

 

「クアンタ、トサカ…いやまさかな」

 

 

その機影はみるみるこちらに近づいており、やがてその姿がはっきりと視認できるまでに接近した。

青い上半身に赤い下半身、頭部に2本のソードビットに額にエメラルドグリーンの丸い小さなカメラ。左肩には銀色の鳥のような大きな盾。

 

それがゆっくりと着地すると、エクハザール一行に手を振った。

 

 

「どうも、タケゾウです。

…あ、この機体は[クアンタゼロ]っていう、友達から借りた奴です」

 

どうやらTAKEZO、改めタケゾウであったようだ。

 

「クアンタ、ゼロ…」

 

「ドストレートすぎやん」

 

「ロストヒーローズかな?」

 

 

 

「え、え?僕何かしちゃいました?」

 

「お前は何もわるかない。友達が…羽目外しすぎたな…うん」

 

 

 

 

何はともあれ人数はそろった。

では…という事でエクハザールがG3ガンダムXに戻り今回のミッションの説明を開始した。

 

 

「今回のミッションは二段階に分けられる、さっきのごちゃごちゃしたのとは違う…敵の数も少ない。

ざっくり分けると、雑魚の掃討とボス戦だ…雑魚は数も種類もそこそこだがぶっちゃけ問題ない、だがボスがかなり問題だ。このサーバーじゃ有名な、あの【最強メリクリウス】が出てくる」

 

「最強…メリクリウス…」

 

「通称リヴクリウス、か…」

 

 

 

 ◆――――――――――――――――――――――――――――◆

    その頃コメント欄

 

泥雷:ふむ、あのメリクリウスでござるか

 

シアラ:知っているのか!?雷泥

 

泥雷:名前が逆だ、シアラ殿。

泥雷:あのメリクリウスは某も勝利した覚えが無くてな…

 

 ◆――――――――――――――――――――――――――――◆

 

 

 

 

 

「そうだ祈願花さん。

此奴はあのチャンピオンでも一人じゃ難しいって言われるほど強力なボスだ、俺ごときじゃまずソロは無理だ。

―――――――――――――――――――つまりだ、このミッションは誰かが脱落すると難易度が二乗する、程度にはヤバい」

 

「二乗…!?」

 

「そんな…………」

 

恐ろしいミッションの実態に驚愕するアニジャとタケゾウ。

 

 

「――――――――大丈夫だ、数は十分すぎるほどそろっている。

それに例え相手が協力だからといって自分らが無力ではない、我々はチームだ。数さえそろえば如何に強力な敵がいようともそれを上回る」

 

「ありがとう、ヤルヲさん。

という訳で作戦の説明をする。先ずは―――――――――――――――――――」

 

以降、エクハザールが事細かに作戦の説明をした。あのメリクリウスと何度も戦ってきた記憶を元に編み出された戦法を幾つも練り込んだ作戦を。

 

 

作戦の説明が終わると皆無言で頷き、自分の機体へと乗り込む。

エクハザールはその上にGトレーラーに乗り込んだ。どうやらトレーラーごとミッション領域に突っ込むようだ。

 

 

 

 ◆――――――――――――――――――――――――――――◆

 

泥雷:始まるか…

 

シアラ:見てるこっちまで緊張してきた

 

 ◆――――――――――――――――――――――――――――◆

 

 

 

ミッション領域へと踏み込んだ瞬間、多くの敵が出現した。

種類としてはドップにマゼラアタック、セイバーフィッシュにコアファイター…そして61式戦車5型等々、MSは見当たらないが姿形も様々な兵器がズラッと並んでいる。

 

――――――もう引き返せない。死ぬか、生き残るか。

 

 

 

 

「準備はいいな?

―――――――――――――――――行くぞォオオオオオオオーーーーーーッ!!」

 

エクハザールの掛け声と共に皆一斉に飛び込んだ。

 

 

 

「ハァアッ!

このッ…!落ちろ!」

 

一番槍はパワーウェイトレシオに優れる祈願花のガンダムF91-χだ。

圧倒的な加速力で飛び回ってはすれ違いざまにビームライフルを接射するか、ビームサーベルで斬り裂く、またはビームシールドで叩き潰す等して自分の足跡に屍を積み上げながら陸空関係なく誰よりも早いスピードで吹っ飛んだ。今の所彼がトップスコアである。

 

 

「我に乗れぬ波は無い!せやぁああああッ!」

 

「乗ってるだけでしょー!

はいドーン!」

 

その次にライアのエビルダイバーに乗ったヤルヲがファイナルベント宜しく波乗り状態で敵に突貫し次々に航空機を轢き潰しながら、ヤルヲ本人も愛機グレイズリヒターでハルバードを振るいながら両断していく。

 

 

「いっけぇええええええッ!」

 

「元気いいなぁ…。

――――――――おっと、危ない!」

 

突如、大地より光の柱が伸びた。

その閃光は如何なる敵をも貫き、彼方此方に暴れて何物をも断ち切って無に帰す。

無論、クローチェのガンダム・フルバレルである。戦闘経験の若干薄い彼女はベテラン(一応)のアニジャの援護の元、気兼ねなく彼方此方へと最大火力をぶちかますのだ。

 

 

「いいか!目の前に来た敵だけを落としていけばいい、焦るなよ?」

 

「はい…!」

 

ハードポイントに重機関銃を複数設置し、タレットとして運用しているGトレーラーの上でタケゾウのクアンタゼロがゼロスラッ――――――ソードビットをどうにか動かしながら牽制を行っている。

大方の敵はタレットが撃ち落とすので初心者のタケゾウの荷はそれほど重くない。

 

「くッ…!(多い…!)」

 

「大丈夫か?

無理はするなよ、落ち着け…一つ一つだ」

 

「はい!

一つ、一つ…!」

 

 

まだ操作の覚束ないタケゾウは、言われた通りソードビットを一つ一つ丁寧に動かしながら航空機を着々と落とす。

―――――――――――突然彼の下へ1機のセイバーフィッシュが突撃してきた!トラックの上という狭い足場では彼に躱す余地はない。

 

…だが、エクハザールはソレを見越して過剰なタレットの設置を行ったのだ。

彼の思惑通りタレットが瞬く間にセイバーフィッシュをズタズタにして只の鉄屑にした。

 

その後に頭上を通り過ぎていったガンダムF91-χがトレーラー周囲の敵を粗方落とし、クアンタゼロの相手を極力減らして去っていった。

 

 

 

 

「ち…!

鉄屑だらけでおっかなびっくりだぜ…おっと!」

 

タイヤの巻き込みを避けるため、彼は残骸の間を針の穴を通すようにハンドルを捌いた。

巻き込み対策はしていない訳では無いが万全ではない、信じ切るのはナンセンスである。

 

 

そして躱しきること数分、ようやく目的地に到着した。

ミッション圏外ギリギリのその場所は、彼の調べではこの後のボスの攻撃が届く可能性の低い場所である。

 

そこへマゼラトップが突撃してきた――――――――――が、運転席より飛び出したG3ガンダムXの見事なライダーキックによって撃墜され、続いて来たドップも手に持った重機関銃のスナイパーライフル形態によってコックピットを一撃で撃ち抜かれて撃墜した。

 

その後も膝立ち状態のまま航空機や戦車等を撃ち抜きつつ、時に立ち上がって未熟なクアンタゼロを援護しつつ、その場で多くの敵を捌き続けた。

 

 

「タケゾウ!作戦は覚えているな!

ついてこい!」

 

「はい!」

 

ある程度の雑魚敵を片付けた後、再び所定の位置へと走った。

…が、その道中を大量の敵に阻まれてしまい突破困難な状況が出来てしまった。

 

 

「ちぃ…!(ショーセーさんの援護が無ければこんなものか…!)

タケゾウ先に行け!コイツ等は俺が引き受けとく!」

 

「ッ…!

分かりました!生き残って!」

 

「ッたりめーだ!ォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!」

 

流石にこの数を相手取るのは面倒くさいと感じたのかスナイパーライフルを投げ捨てて、腰部にマウントされていた大型ガトリング砲を構えて掃射を開始した。

バラララと吐き出される無尽蔵の弾丸が文字通り敵を“追いかけて”適格にダメージを与えて撃墜していく…弾丸はまるで蜂の大群のようであった。

 

 

…その背後にて一瞬、グレイズリヒターを乗せたエビルダイバーとガンダムF91-χがすれ違う。3機はそれに構わず自分の標的を次々撃ち落としていく。

 

 

 

「ライアよ、世話になったな。

私はここで乗り換える」

 

「あいよ!

いってらー…ッ!」

 

エビルダイバーがミサイルと尻尾代わりのヒートロッドで周囲の敵を撃ち落とした後、グレイズリヒターが飛び立ち偶々近くを通り過ぎようとしたセイバーフィッシュにワイヤーガンを打ち込んでぶら下がり自らの足とした。

 

ぶら下がりながらすれ違う航空機を次々とショットガンで撃ち落としつつ、用が済んだセイバーフィッシュにナイトブレードを突き刺してトドメをさし、そのままワイヤーガンを離して自由落下した。

 

 

その際にすれ違ったガンダムF91-χは先程と同じく猛スピードで敵を葬り続けた後、一度地上へ降りて苦戦しているクローチェのガンダム・フルバレルとアニジャのNガンダムの援護へ向かった。

 

2機に群がる雑魚共をスピンさせながら投擲したビームサーベルにビームライフルを撃つテクニック、通称ビームコンフューズを行って一度に敵を殲滅した。

 

 

「大丈夫か!?」

 

「はい…ありがとうございました」

 

「すっごい…ビームコンフューズが出来る人初めてみた…。

アニジャさんも出来るの?」

 

「いやぁ僕はちょっと…あ!なんか来た!あの光ってるの!」

 

「は?…!、マジだ」

 

「嘘…まだモブが残ってるのに出るの…!?」

 

 

 

 

「クッソ、想定より早く気やがった…!

―――全員モブ相手は中止だ!アレを撃て!」

 

エリア中央の上空からオレンジ色の煌きを放って下りてくる球体の中央に立つ、異形のメリクリウス…その周囲にはプラネイトディフェンサーのつもりか、5つのブレード型ユニットが浮遊しており、まるでそれらのユニットはメリクリウスを護る守護神の様だ。

 

 

そしてメリクリウスは、出現するや否や、有無を言わさずビームキャノンとGNミサイルをバラまいて来た!

 

「来やがった…全員退避!」

 

「うわあ!?

ビームライフルが!?」

 

各々がこの強烈な弾幕を避ける中、弾幕に巻き込まれた航空兵器や戦車などのモブすらもお構いなく爆散させていく。

 

 

 

「ええ!?敵味方見境なしとか!?」

 

「ッ!?

避けろ!クローチェ!」

 

「え!?うわっ、ちょ…そんな!?」

 

「くッ…!トァアアアアッ!」

 

ヤルヲの指示でマゼラトップの特攻に気付き、咄嗟に横に飛ぼうとしたクローチェだが、運悪く足が絡まってしまいその場で転げてしまった。

絶体絶命!という所でヤルヲは咄嗟に盾を構えてクローチェの前に立ち、マゼラトップを止めた後にハンマーチョッパーで両断した。

 

その直後にクローチェも腕部ビーム砲で空中からグレイズリヒターを狙っていた航空機を薙ぎ払って先程の大チョンボを帳消しした。

 

 

 

そしてその頃、エビルダイバーとガンダムF91-χがメリクリウスに対して空中戦を挑んでいた。

 

「流石に硬いな…!ビームスプレーガンじゃ無理があるな。

バズーカでも担いで来ればよかった」

 

「アレ実体武器で攻撃したらダメなフィールドだよね?

虎の子の尻尾が使えない…!」

 

「流石に接近戦は分が悪すぎからな…ビームサーベルがあっても使わない方がいい…!」

 

 

 

 ◆――――――――――――――――――――――――――――◆

 

シアラ:泥雷さん、本当に近接は危険なの?

 

泥雷:あの周りの光は単なるプラネイトディフェンサー故無害也、しかし刀一本で挑んだ身としてお答えするが、危険すぎる。

泥雷:先ずあの浮遊ユニットをすり抜けなければならぬ故に余程自身が無い限り挑まぬが良いであろう…某も一瞬の隙を突かれ斬り裂かれた

 

シアラ:やっぱりLiVだからブレードも持ってるのか。

 

 ◆――――――――――――――――――――――――――――◆

 

 

 

ガンダムF91-χは再度地面へ降り立ちエクハザールが捨てていったスナイパーライフルを拾い、先ずはブレード状のユニットを狙撃した。

 

………7発、8発、9発と全弾直撃させても攻撃が通っている感覚がない。

 

 

 

「全弾喰らいやがれ!クソッタレ!」

 

――――――突如、ガンダムF91-χの頭上を巨大なミサイルが掠めた。

それはGN粒子を大量に撒き散らしながら一直線にメリクリウスへと向かい、ミサイルを発射した人物――――エクハザールの思惑通り全弾命中した。

ミサイル4発は同時に爆裂し、圧縮されていたGN粒子が一斉に噴き出してメリクリウスを襲った―――が、その効果が見られる様子は一切なく只々王者の様にただそこへ立つだけだった。

 

しかしそんな事はエクハザールも想定内で、今度は地面に置いた大型リニアキャノンを拾い、再びメリクリウスへと向かって撃ち始めた。

 

「来るなら来い!さっさと落ちろ!」

 

何発かリニアキャノンを喰らい続けて流石に不味いと感じたのかメリクリウスは回避行動に移り、再びミサイルとビームキャノンの弾幕を浴びせた。

 

「当たるかよ!」

 

しかしメリクリウスと戦い慣れた彼にパターンの決まっている攻撃が掠りもするはずがなく、全て地面を焦がす程度に終わった。

そして彼と入れ替わるようにガンダム・フルバレルがGNフィールドを展開した状態で全ビーム砲を一斉射撃し、クアッドキャノンのような収縮ビームを放った。

 

 

「こんのぉ!フルバレルって、眩しいんだから!」

 

一度はかわしたメリクリウスだが、その後の軌道修正によりマトモに直撃を食らってしまった!

ビームを照射し続けて、ついにブレードユニットの一枚が剥がれた!

 

その1枚分の合間をエビルダイバーとバックパックのユニットを使って接続したグレイズリヒターがエビルダイバー共々通り抜ける!

 

 

 

「ぬかったな!

セイヤァアアアアアア!」

 

メリクリウスの背中がバトルアックスによって斬り裂かれる!

致命傷にはならなかったものの、有効なダメージであったのは確かでそれを確認したのと同時に2機は素早く離脱した。

 

 

「ビームライフルの仇!」

 

次にアニジャが側面より飛び出して、ユニットの合間を狙ってバズーカを放った!

…が、運悪くユニットに当たってしまって本体へのダメージは与えられなかったが、そのユニットの破壊には成功した。

 

 

 

「大分ダメージは与えたはずだ!

畳みかける!」

 

「待て!タケゾウ!近づくな!」

 

 

 

2本のソードビットを手にして隙だらけのメリクリウスに近づくクアンタゼロは、経験不足故にメリクリウスのわずかな兆候を見逃した。

 

ガバリ、と3つのユニットがメリクリウスの背後に回り、メリクリウスも両手の大型ビームブレードを展開してクアンタゼロに接近した!

タケゾウは己の早とちりを恥じ、後悔した。斬られてしまう、という意識が脳内を満たす中で。

 

 

 

 

―――――――――――――――――――ブレードが目の前に迫った、その時だった。

結果から言えばブレードは空を斬って不発に終わった。

 

 

「危なかった…!」

 

「祈願花さん…?」

 

…そう、斬られる直前にガンダムF91-χがその猛スピードを生かして救出していたのだ!

 

 

 

「ありがとう、後、ごめんなさい」

 

「手柄が欲しいのは分かるけどタイミングを間違えないようにな。

…で、あのメリクリウスまだピンピンしてそうだな…」

 

「ああ…むしろユニット数が残り3枚になると今みたいに高速で斬りかかってくる」

 

「あ!しまった!

僕があの時バズーカで…」

 

「いやあ、ぶっちゃけブレードモード封殺は慣れてないとキツイから―――――――――――――――――――っと!おちおち話してもられねえな!

…タケゾウ!いいか、何度も言うが先ずは基本だ!難しいのは後!最初は誰でもできるような事からだ!」

 

「は…はい!気を付けます!」

 

ミサイルやパルス砲をバラまきながら接近してきたメリクリウスや、その他の雑魚敵の接近を察知して皆散り散りに回避した。

 

 

「んぐッ…!」

 

「ヤルヲさん大丈夫!?」

 

「問題ない、左腕に掠っただけだ!」

 

途中、グレイズリヒターの左手にパルス砲が直撃したが、厚い装甲とナノラミネートアーマーのおかげで事なきを得た。筋肉は伊達じゃないようだ。

 

 

「本気モードってか…危なっ!」

 

超速を誇るガンダムF91-χも流石にパルスの弾幕はかわしきれないようで、途中何度かビームシールドを使って攻撃を防いでいた。

 

 

「祈願花さん!

…!うわッ!?。た、盾が溶けてる!?」

 

Nガンダムもコマンドシールドをつかってパルスを防いだものの、耐熱限界を超えていたようであっという間にシールドがチーズフォンデュ直前の穴あきチーズと化した。

 

彼は盾を捨てて何処から拾ったのかG3ガンダムXの装備である大型二連散弾砲を構えてメリクリウスに向かって撃ち放った。

 

 

その強烈な勢いで飛んで行く散弾はメリクリウスどころか周囲のモブすらもまとめて掃討して数を減らした。

 

 

 

「な、ナニコレ…強力すぎるよ…!」

 

「はいそこボサッとしない!働け働け~!」

 

「うわぁ!?クローチェちゃん!?」

 

「基本、基本、基本…基本ってなんだー!?」

 

景気よくビームキャノンを連射するクローチェ…その後ろには基本について思い悩みながら戦うタケゾウの姿があった。まあアイスラッガーとウルティメイトイージスしかないこの機体で基本もクソもないだろう。

 

しかしそんな機体をそこそこ上手に操れている彼は素養はあるみたいだ。

 

 

 

そしてエクハザールもまた景気よくガトリングから弾丸を吐き出させてメリクリウスへと集中攻撃を行う!

 

「ハッハー!

まだまだ行けるぜぇえええああああああああ!」

 

 

実弾という鋼鉄のスズメバチたちの攻撃で徐々に傷が目立ち始めてきたメリクリウスへ、ビームライフルを連射しながらガンダムF91-χが突撃した!

あっという間に飛び込むとビームライフルを捨て、ビームサーベルを抜いてメリクリウスの胸部を溶断した。

 

 

「ヤルヲ、後は頼む!」

 

「任された!

ヌゥオオオオオオオオオアアアアアアアアアッ!!!テヤァアッ!!」

 

「これもオマケするぜぃ!」

 

エビルダイバーのミサイルと、そのエビルダイバーをフライトユニットとしてグレイズリヒターが突撃した!

両手のソードメイスでバッサリと残ったユニットを叩き伏せて、メリクリウスがミサイルを斬り払った隙に小回りの利くハンマーチョッパーとグシオンチョッパーで白兵戦を仕掛けた!

 

 

 

 

「さてと、後は此奴で片を付けるか…!?」

 

「うわ!?またでっかいのが出てきた!?

何ですかそれ!?」

 

「え?BFG」

 

「BFG!?えええ!?」

 

「あ、ビッグでファッ〇ングなガンでBFGね」

 

「知ってますけど!

それもう別作品じゃないですか!」

 

「今更だろ」

 

何やら不穏なモノを抱えたエクハザールは、同じく不穏な笑顔を浮かべて前線へと突撃を開始する。

 

 

 

 

 

 

 

―――――――――その頃、ヤルヲは剣劇の末、自らの不覚を悟った!

一瞬の隙を突かれたグレイズリヒターは腹部への刺突を許してしまう!!

 

…が、駄目ッ!

ナノラミネートアーマーはビームでは貫けない!

 

 

「ハハ、ハハハハハハハハハ!

ラミネートアーマーはビームでは貫けん!行けぃ!祈願花!」

 

「うぉおおおおおおおおおおおおオオオオオオオオオッ!」

 

ガンダムF91-χの渾身のタックルは、肩アーマーの破損を引き換えとしてメリクリウスをそのままぶっ飛ばした!

グレイズリヒターは胴体が大分黒焦げになったようだが、大したダメージは無いようだ。

 

 

「このまま!…ッ!」

 

メリクリウスを押し去ったままの体制で地面に急降下し、メリクリウスを思いっきり叩き付けた!

すぐさまガンダムF91-χはメリクリウスより離脱し、その入れ替わりでタケゾウのクアンタゼロとクローチェのガンダム・フルバレルが現れた!

 

 

「本日二度目のフルバレル…!」

 

「ここで仕留める!」

 

「丸焼きになっちゃえ!」

 

「デュアァアアアアアアッ!!!」

 

 

ガンダム・フルバレルのクアッドキャノン…ならぬセクスタプルキャノンとクアンタゼロのワイドショットのツインビームでメリクリウスは更に焼かれた!

 

照射が終わった頃にはその装甲はズタボロであったが、まだ行動を封じるまでには至っていない。

 

 

再びメリクリウスがむくりと起き上がり、あの2機を葬らんと飛び立とうとしたその時、Nガンダムがビームサーベルを構えて突貫しメリクリウスの懐へ飛び込もうとした!

 

「ぁあああああああああッ!」

 

しかし踏み込みが十分ではなく、このままではブレードに切り払われて終わってしまう…が、そのブレードが突如宙を舞った!

 

 

「へへーん、エイの尻尾は毒針があるんだってね」

 

ヒートロッドで溶断されたメリクリウスの腕はボトリと地面に落ち、ユニットも失ったメリクリウスにはもう抵抗する術がなかった。

 

 

「ええええええええええええい!!!!」

 

Nガンダムの一太刀!

アニジャの執念はこの一太刀に乗ってメリクリウスの両足を溶断した!

 

 

 

 

そして最後の〆は勿論この男である!

Nガンダムを踏み台に跳び上がり、巨大な大砲…BFGを槍のように構え、最早何も出来ないメリクリウスへダンクシュートのように銃口を叩き付ける!

 

…BFGへ、サテライトシステムによるスーパーマイクロウェーブ照射が行われる。

段々とエネルギーを充填しつつあるBFGは、緑色の強烈な光を放っていた!

 

そして今!BFGのエネルギー充填が完了した!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「じゃあな、クソッタレが」

 

エクハザールは引き金を引くと共にその場を離脱し、その直後メリクリウスとBFGは大地が揺れる程の大爆発を起こしてこのクレーターと共に無と化した!!!!

 

 

「やったのか!?」

 

「おいやめろ」

 

「だが、あの状態のメリクリウスが生き残ることは最早叶わぬだろう」

 

「でも…もしかすると再生とかするかなーって、いつぞやのマスダイバーみたいにさ。

―――――――――――――――――――ホラ!なんか出てきた!」

 

 

黒い爆煙の中からシルエットが浮かび上がる。

その姿は、このメンツの誰もがしるソレであった…!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「よう、トドメは頂いたぜ」

 

 

             [MISSION CLEAR]

 

 

出てきたのは、エクハザールだった。

同時にミッションの完了が通達され、皆が終戦を実感した。

 

 

「か、勝ったー…!!」

 

「長かった~」

 

「うおっ…ビルドコインがすごい事になってる…」

 

「い、生き残れた!?そういえば僕、生き残ってる!?」

 

「やった!またランクあがった!」

 

「今日もまた、筋肉の糧を得た…」

 

 

 

 

それぞれが喜びを見せ、そして疲れも見せた。

この規模の戦闘なのだ…無理はない。

 

「ふう、今日はもう帰って寝ようかな。

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――あ!」

 

「ん?どうしたんだ?ライア」

 

 

「えっと、やばい、やばいやばいやばいやばいやばいよやばい」

 

「何、出〇の物まね?」

 

「そうじゃなくって…。

あの、コメント欄…が、ヤバい」

 

 

「コメント欄?」

 

エクハザールはライアの言葉を聞いて、直ぐにコメント欄を確認した。

…それは、彼にとって絶望を与えるにふさわしいモノであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ◆――――――――――――――――――――――――――――◆

 

ゲイリー:乙!

アダムスキー:乙!

ノイエン:乙した!

ビッター:すごかった!エクハザールも皆も!

ヴェルナー:すっげー戦いだったぜ!

RAYSavage:乙カレー

ホルヴァイン:ゼーゴッグの参考になるものばかりだったぜ!

エルヴィン:お疲れ様です、見事な戦いでした!

キャディラック:お疲れ様ー

to.Bちゃんねる:乙乙wwwなんかこっそりやってるから宣伝しときましたwwww

辛い傭兵アストラ:おっつん

泥雷:むう、大所帯となってしまった

シアラ:ですねえ

マチュウ:乙です!

フィックス:乙

アコース:お疲れ様!!

ステッチ:お疲れ様!お疲れ様!お疲れ様!お疲れ様!お疲れ様!

ヘイブ:乙!

マーチ:おつおつ

カラハ:おつかれぃ

バタシャム:乙!

 

  以下略

 

 ◆――――――――――――――――――――――――――――◆

 

 

 

「…え?」

 

まあつまりだ、この配信の目的はエクハザールの隠れ家としてフォースメンバーの誰にも知られずにこっそりと配信しながら遊ぶ事であったので、完全に当初の目論見は崩壊しているのだ。

 

そして彼は、この大事件の首謀者もまた知ることとなった。

 

 

「あ、これトビさんも居ますよ。

…宣伝した、と言ってますが…」

 

「ほんとだ、ガンスタにもTwitterにもこの配信のURLがあらぁ」

 

「獅子身中の虫、だな」

 

 

「…トビぇ、お前、お前ぇ…」

 

まさか、というより予想のど真ん中を突き抜けた人物の手によるものだと知ったエクハザールは、拳に力を込めて額に青筋を浮かべ、あからさまに怒っている状態であった。

 

 

 

 

 

「聞けぃ!次のミッションはトビとかいうナメ腐った野郎の討伐だ!

遠慮はするな!武器もなんなら貸してやる!ぜぇったいに!こ・ろ・せえええええええええ!」

 

「うわぁ、マジ切れしていらっしゃる」

 

「まあいい…行くか」

 

「え?え?ヤルヲさん行くの!?」

 

 

 ◆――――――――――――――――――――――――――――◆

 

エリック:あ、トビ死んだ

マンスフィールド:トビルルォ!逃げルルォ!

ロバート:逃げて!超逃げて!

ギリアム:まあこの際だから一回死んでみては?

ギャビー:その、頑張れ★

ハザード:トビ…お(か)しい奴を亡くした

エリオット:にげろおおおお!

レム:アア、オワッタ

イアン:これは…にげられんな。

グレーデン:駄目だ、逃げられん…!

 

to.Bちゃんねる:こんな所で死んでたまるか!僕は逃げさせてもらう!!!

 

 ◆――――――――――――――――――――――――――――◆

 

 

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

   配信終了

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 




今回の募集終了後に投稿した二人はどうにかコメント欄でのみ出すことができました。
そして募集に参加してくれた皆さまありがとうございます。


そして次回分のガンプラ募集も既に開始しております。
今回でた作者オリジナルガンプラみたいにイロモノの極みでも構いません、むしろそういうのがいっぱい来てほしい。

あなたの好きなNGは?

  • あ、やべ…
  • 設計ミス
  • バカッターのノリ
  • どこいくねーん
  • 俺はガンダム以外で行く
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