※2021年3月13日改定、クオン及びザクムラ、イオリ等のキャラクター周辺の設定のみフリー。下記URL参照
https://syosetu.org/?mode=kappo_view&kid=257156&uid=235029
ちなみに私は近年のウルトラマンは知らない。
後、募集企画の新しいやつが始まっていますのでよろしくお願いいたします!
ここはロッテンアイアンのフォースネスト。
シドニー湾を取り囲むように位置するそれは、ちょっとした町のような雰囲気があった。
クレーターより引き揚げたであろうコロニーの残骸を主材料とし、威嚇か雰囲気付けか磔になった数々のMSによって飾られた防壁を抜けると、そこはまるで、砂漠版の地獄の黙示録だ。
カーツ大佐の代わりにエクハザールという過去に第7機甲師団に所属していた男がこの王国を治めているのだ。
―――――――――――――――――――まあこういうと世紀末の一大勢力のようだが、実際はエクハザールをリーダーとして世紀末というテーマを元に皆好き勝手やってるだけである。
「もっと右だ!そこはタワーと被る!」
「ここら辺りか!?」
「そうだ!降ろせー!」
今はフォース内の模様替えを行っているようだ。
どうやら新しく手に入れた装飾品の配置を数人がかりで相談して決めているらしい。
「どうだ?一応設計図通りだが」
「んー、やっぱり窓は…これでもいいか。
よし!あとは全部繋げるだけだ、クレーン上げろ!」
「おう」
こちらは最近アプデで追加された「オブジェクト改造ツール」を使ってコンテナの中身をくりぬき、窓や扉などを追加して住居のようにしたそれをピラミッド型に積み立ててゆく。
「なんか…全体的にザクムラのフォースネストみたいになってきたな」
「アレよりやべえよ…モノは散乱してるし」
「俺の部屋みたい「片付けろよ」言うなってそれ…たまにウチまでやってくるお袋にも言われてんだからよ」
「ていうか廃材どうするよ?
まさか切り取った部分が残るなんて思わなんだ」
「それ。
…リーダーに相談して置き場所作るか」
「せやね。
じゃあ…とりあえず片付けるか、後が楽になる」
「わかった。その後に内装にとりかかるぞ!」「「「「おー!」」」」
まるで工事現場のようなフォースネストの一角に一つ、即席の会議室のような場所があった。まるでアーサー王伝説の円卓のように丸いテーブルをグルリと囲むように座る面々の中に、リーダーであるエクハザールが居た。
「…やっぱこの装甲車、問題は加速力と旋回性能だよなぁ。
攻撃力は後ろの5連バーストの迫撃砲が遠距離用に、前面に大型散弾砲が計6門、そして中距離兼対空迎撃用に近接信管型炸裂弾に切り替え可能なガトリングターレットが2基と申し分ない
総合的な防御力もそうだ、特に前面のは理論上砲撃長の全力ハイメガキャノンを3発まで耐えれる。走破性能に最大速度も防御型の車両としては十分すぎる程高い。なんなら俺のトラルテクトリにも十分ついてこれる。ノヴェン太のアルゴノッサのホバー形態についてこられるかは謎だがな。
だが…重いんだ、とにかく」
現在、エクハザールを中心としたRIの戦術研究チームは、変わりゆくガンプラの戦術や特性に対応すべく彼らの戦術の要となる兵員輸送車についての研究を行っていた。
彼曰く、「アドバイスするためのノウハウが欲しい」とのことだ。
ついでに割と有名になってきた自分のフォースをブランドとして自分らのチームのおりじなオリジナル主力量産機みたいなのを作りたいらしい。
「前々から旋回と加速は生存能力に関わる事は分かっている、いくら装甲が強くても車両である以上はこの二つを欠かす事はできない。
…で、だ。先ずこの加速力と旋回の原因…となるかは分からないが、そうと思われる部分を発見したんだ。まずコレ」
エクハザールは装甲車のキャタピラを指した。
…よく見れば(恐らく現代車両のプラモデルから抜き取ったであろう)通常のタイヤに履帯を巻いただけの簡素なものだ。
世紀末らしいお粗末さである。
「これ、さ…車輪が履帯をちゃんと噛まないんじゃねえか?
滑ってるんじゃないかな?」
「確かに。
我々のロールプレイと、経験の薄いビルダーのために比較的簡単に作れるものを採用したのですが…それと速度も出ますし」
「そもそもこの履帯の積載能力も限界があるから…」
「ついでにコレ耐久性も結構お粗末だからね。横から撃たれたら多分…ダメ」
「――――やっぱり履帯はしっかりと作らないとダメですね。
やはり61式やヒルドルブから持ってくるしか」
「それだと今度は最高速度に問題がある。
ブースターを積むにしてもブースター自体の重量だってあるんだ、しかもブースターでは旋回性能(特に超信地旋回)の解決になり辛い」
「ええ…いっそのことV2ガンダムの胴体でも無理やり接続するのも手かと」
「V2は仕上がりによってミノフスキードライブの差が出る上に耐久力もあまり高くない。それに履帯に無理させると摩擦で擦り切れる恐れもあるんだ」
「ミノフスキー…使うしかないかな」
エクハザールが一つの設計図を表示した。
それはひし形戦車の履帯のようなものだ。
「これは…っ!履帯が付いてない!?」
「見えないんだ、履帯が。
マーク4戦車をバラして、ミノフスキークラフトの応用で作ったんだ、斥力をタイヤや履帯替わりに地面に噛ませるからホバーみたいに滑ったりしない。
それにコレ自体の装甲も中々厚い、取っ手を付ければ縦にだって出来る。
作りも比較的簡単だ、切り貼りするだけで出来た」
「流石リーダー!
…でも、最初にこれを出さなかったって事は…」
「ああ。ちょいとコストが重くてな」
「ふむ…確かにGBNで取ろうと思ったらかなり難易度の高いか所要時間の長いものばかりだ…流石に一般向けとは言えませんな」
「それにこのパーツ…組み立てに使う部品が非常に小さい事で有名だったはず」
「本当にそこら辺なんだよなぁ…俺もコレうっかり落として家の床を穴が開くぐらい睨みながら徘徊したことあるし」
「とは言え、重要性のないパーツだ…所要時間もビルダーならば気にせず挑むのが筋というものでしょう」
「そうなんだけどね。
基礎になるべき機体だからあんまり難しい事させたくないんだよなぁ」
「一応量産型という名目ですからね。
他のパーツで代用できないでしょうか?」
「んー、今度やってみるかな…?でもウチねえ由来不明のジャンクパーツだらけだからなぁ―――――――――――――――――――まあ、とりあえず此奴を採用した場合どうなるか、って話よ」
「ですね。
…しかしコレ、装甲車とのサイズが合わないようですが」
「そこは問題ない、ぶっちゃけマーク4戦車のパーツは外装だから。
中身さえあればどんな形でも応用できる。例えば…まあ、ここに、こーんな感じに…」
「成程、無限軌道自体の剛性をそのまま側面の盾に使うのか!
これなら回り込まれても対応が出来る!しかも乗せたMSのカバーアクションにも役立つ…!」
「しかもなんだかんだエンジンを積むよりもパワーロスが少ない。
更にこれだけあればブースターすら要らない…なんというキャタピラだ」
「コストが高いだけあるのよ、それ。
―――――――――――――――――――で!ここからどれだけダウンサイジングして性能が落ち込むかってのも「リーダー!リーダー!!」ん?」
技術屋たちの会話がヒートアップしていた頃、会議室に一人の男が突撃してきた。
…頭に幾多のガスバーナーを装着し、その全てを随時最大火力で噴出させているあらゆる意味で頭の可笑しいガスマスクの男…名を【スルド】という。
「スルド!?どうしたそんな焦って…ちゅーか、あっつ!あつぅい!熱いよお前の頭!」
「あ、すまん。
…それよりも大変だリーダー!タキウォーンがまた暴れだし「エクハザールゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ!!!!!」げぼばぁ!?」
この所々塗装の禿げた、白い強化プラスチック風のボディを持ち赤いスカーフを巻く人型機械のような男が【タキウォーン】だ。
彼は目の前にいたスルドを蹴飛ばしてエクハザールに迫る!
「スルド!?スルドがやられた!?
おいマツd…じゃなくて、タキウォーン落ち着け何があった!」
「聞けよエクハザール!
あんたのトラルテクトリを全領域対応させるキットが完成した!」
「はぁ!?どんな滅茶苦茶だよ!?」
この陸戦特化を信条とする(上に不定形で後付けの装備を想定していない)エクハザールのガンプラを陸海空宙全てに対応させるキットだ、さぞかし想像を絶するものだろう。
そしてその頃蹴飛ばされて伸びたスルド(ついでにガスバーナーも鎮火した)を、水牛を模したジャングルグリーンの鎧で身を包んだ男【シグルト】が丁重に運び出していた。
「見ればわかるさ、さあ早く!
テストも兼ねて【終末を喚ぶ竜Ver2.0】に挑みにいくぞ!」
「ファッ!?
おま、おま!?!?!?なんちゅうもんを!」
「なんだ?何か不満か?」
「そういう問題じゃねえって…!」
終末を喚ぶ竜Ver2.0といえば、【1桁への壁】と名高いランク13のダイバー【クオン】が配布する超難関クリエイトミッションだ。数々の難関ステージを潜り抜けた先にはクオンが操る強力な機体【ジャバウォック】を倒さなければならないという常人ではまずクリアなど夢にも見ないようなミッションに、タキウォーンは“試運転”へと行くと言うのだ。狂ってるか、自身の発明に余程自信があるのか。
「まあまあ、君は立派なランク詐欺ダイバーの一員なんだから…」
「ぜって―ランク通りの実力しかねえって」
ちなみにエクハザールのランクは19、クオンより下である…が、これはこの2年間ランクバトルは防衛戦しかしておらず、自分から上がりに行くことも無かったので後進達に抜かれに抜かれた結果であるので若干信用できない部分がある。
そんなエクハザールはタキウォーンに引っ張られて、会議室の外まで出てきた。
彼の目の前には…タキウォーンと同じく白い装甲をもった、ハイゴッグのような肩幅を持つ60m越えの大型の機体がたたずんでいる。
「何、アレ…」
「エムエーノヴァ…いやもうこんな名前は要らん!エムエス、エムディー…違うな、もう既存のジャンルは当てはまらん…アメイジングリアクションモビルストライクユニット…略してARMSだ!」
興奮が冷めやらぬタキウォーンは、ものすごい早口で謎のジャンルを立ち上げて行く。
「お前そのネーミングセンスはどうにかならなかったのか…?」
「何、結局の所ARMSに当てはまればなんだっていいのさ」
「言いやがった…」
「さあ見たまえ、我が【テスカトリポカ】…いや、せっかくARMSだし…【バンダースナッチ】の性能を…!」
白い機体…バンダースナッチは人型を崩し、徐々に様々なパーツへと分化してい行く。
「ARMS…バンダースナッチ…お前そのネタ、若い子たちにはホンットに通じないからな?スプリガンも通じねえよ?」
「牙狼よりもか?」
「お?お前戦争か?その先は戦争ぞ?
割と傷ついたんだからな?メンバー全員キバで全く反応しなかったの」
「キバで思い出したが、貴様のマスター呀を強化するシステムも此奴に搭載してある。自在に心滅獣身が出来るようになるぞ」
「キバに心滅獣身させんのかよ…(困惑)」
「む?なんか設定的に可笑しかったか?牙狼はパチスロでしか知らなくてな…牙狼新台二度とやらねえ」
「おい口調、口調」
「そんなことよりエクハザール、さっさとトラルテクトリを出すんだ」
「あーはいはい」
エクハザールは空きスペースに自らの機体【トラルテクトリ】を配置した。
するとバンダースナッチのパーツはトラルテクトリに積雪のように纏わりつき、赤黒く混沌としたボディを白色で統一させてゆく。
「ふ、ふは…!
素晴らしい…!名付けて…名付けて……………」
「いやそこ無理すんなよ」
上手い名前が思い浮かばずプルプルと震えるタキウォーンを尻目にエクハザールはトラルテクトリに乗り込んだ。
何だかんだでタキウォーンの身勝手に付き合うらしい。
エクハザールの上斜め後ろにもう一つ座席が出現し、タキウォーンが乗り込んだ。
「あー、よいしょと」
「え?お前も来るの?」
「当たり前だろ、半分は私の傑作だぞ?」
「いや…あのミッションって一人用じゃなかった?」
「だったら合体させるだけさせてあるから、私は下りればいい。
…さあ行け!エクハザール!門を開けろ!」
「おめえリーダーじゃねえだろうが。
…あー!正門開け!正門開け!」
エクハザールがスピーカーで外の皆へと開門の指示を出すや否や、前方のビックトレーを用いた門が開き、大きな道が出来る!
既に周囲の人員は退去済み、大きな道が開かれてある!
「いけぇ!」
「お前が言うなアアアアアアアアアアア!!」
光が通り過ぎるような速度でフォースネストを飛び出し、オーストラリアサーバーを疾走し始めたトラルテクトリ(バンダースナッチ装備)はゲートをくぐり、クオンのいる場所を目指した。
果たして終焉の竜に挑むのは、氷点下を纏った大地の主か…それとも最強の暗黒魔戒騎士か…それとも…。
機体解説
【トラルテクトリ(バンダースナッチ装備)】
トラルテクトリがバンダースナッチのユニットを装備した姿。
全身に面制圧兵器を装備した上に、直進能力及びカーブ能力も格段に上がった出鱈目な性能を持つ機体
しかしその性能ゆえ開発者のタキウォーンはおろかエクハザールですら完全には扱いきれない。
元ネタは漫画【ARMS】の【バンダースナッチ】。
【マスター呀】
牙狼シリーズの最初で最強の暗黒騎士【呀】こと【バラゴ】を元にした機体。マスターガンダムを元にしたのはバラゴが主人公となるスピンオフ【呀-KIBA- 〜暗黒騎士鎧伝〜】の主題歌より。
元ネタのような超常的な強さに加え、原作再現として倒した機体を“喰らう”事で性能を格段に強化する能力を持つ。しかし捕食した敵の数が千体を超えると…?
因みに心滅獣身(牙狼シリーズの鎧の時間制限を超えたときに起きる暴走状態)をキバが起こすことに疑問を感じていたのは、そもそも(少なくとも初代の)暗黒騎士がこの心滅獣身を特定の手順を踏まえたうえで起こした先の状態(闇落ち)であるため。
ps 青いカンテラさんありがとうございますた。