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僕は、中庭にある桜が好きだ。いつも教室から眺めている。
あんなに綺麗な花を咲かせることに、どこか神秘的なものを感じる。
ふと思いついて、僕は外で桜を見ることにした。
…なるべく人に見つからないように。
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「ねえ、君。」私はそう声をかけた。相手はビクッと体を跳ねさせたと思うと、「な、なんですか?」と、今にも消えそうな声で聞いてきた。「いや、この桜を見に来る人が私以外にもいたんだなって思ったから、声をかけてみることにしたの。」相手は「は、はぁ…」と、言ったかと思うとそれっきり俯いてしまった。私は、なんだか親近感が湧いて「ねえ、君。少し私と駄弁らない?」と、彼をお喋りに誘うことにしてみた。
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…驚いた。今でも手が震えてる。急に話しかけられ、思わず素っ頓狂な声を小さくだが、あげてしまった。でも、驚いたのはそこだけじゃない。昨今の高校生なんて桜には見向きもしない。だから、桜を見に来るのなんて僕みたいな物好きだけだと思い込んでいたが、どうやらそうではないみたいだ。そんな事を考えていると、相手からお喋りに誘われた。僕は危うく意識が飛ぶ所だった。コミュ障の自分が、見知らぬ女子と2人でお喋り?そんなの、考えるだけで卒倒しそうになる。でも、これも僕のこんな性格をなおすいい機会かもしれない。僕は、思い切って彼女の誘いに乗ってみることにした。
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誘ったはいいけれど、何を話そうか。私はそんな事を考えていた。
自分から誘っておいて、無責任な話だ。「えっと…まずは自己紹介しようか。私は須藤麗華。2年1組よ。呼び方はなんでもいいわ」私は、極端的に自己紹介を済ませた。相手は吉田太陽と名乗った。偶然にも、私と同じ2年生だと言う。そこで私は吉田に「趣味は?」と尋ねた。すると吉田は「あ、あの。えっと…」と言いよどむばかりだ。あまり、コミュニケーションが得意ではないらしい。私は「落ち着いて、ゆっくりでいいわ」と言った。すると吉田は大きく深呼吸して、「し、趣味は特にありません…」と言った。あれだけ間を貯めたのに、答えがこれで、私は少しガッカリした。すると吉田も「す、須藤さんは?ご趣味は…」と聞いてきた。そこで、私はハッとした。自分も同じく、趣味など無いからだ。何がガッカリだ…と自分に言った。しかし、嘘をつく訳にもいかないので「特に無いわ」と答えた。改めて考えると、やはり虚しいと思った。
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「趣味は特に無い。」それが約30秒近く考えてやっと口から出た言葉だった。考えてみたら情けない。僕は、女子一人とすらまともに会話することさえままならないのだろうか。今にでも逃げ出してしまいたい。ずっと冷や汗をかいている。でも、ここで逃げ出しては意味が無い。もう逃げるのはやめたいんだ。そして、僕は思い切って相手にも同じ質問をしてみた。すると、返ってきた答えは「特に無いわ。」僕は、厚かましいと思いながらもこう返してみた。
「同じですね」と。
どうも。暁1等憲兵です。恋路第2話。いかがでしたでしょうか?
まだまだ拙い文章ではありますが、たくさんの人に見ていただけると、書いている身として、これ以上の幸せはありません。
どうぞこれからもよろしくお願い致します。
私も、少しでも良い文章が書けるよう、奮励努力して参ります。
では、次回をお楽しみに。