征兎side
4月--。
今日は俺と和海、一夏が強制入学させられたIS学園の入学式当日。
式が終わり、今日からさっそく授業があるために教室の自分の席に座っているのだが……。
「なぁ……征兎……」
「なんだ……和海……」
「これ、どうにかできねぇのか……?」
「俺もどうにかしたいけど……まぁ、しばらくは無理だろうな……」
「「……はぁ」」
そう、視線がキツイ。珍しいのはわかるけどこれはちょっと……。
さらに言えば、席の位置も悪い。
真ん中一番前が一夏。その後ろに俺。その隣が和海だ。
ちなみに一夏は俺たちのように話す相手がいないからなのか、緊張してるからなのかは知らないが、さっきからずっと固まっている。
そして……同じクラスに万丈がいる。
あの女、ホントに実技試験の結果のみで受かったらしい。……どんな動きしたのかチョー気になるがな。
そして中学の先生たち、めちゃくちゃ喜んでた。万丈の合格を聞いたその日は学校が半日で終わり、先生たちは午後からみんなでどこかに食事だか飲み会だかしらないが行ってしまった。
「そういや、征兎」
「ん? どうした?」
「お前の専用機の……ベストマッチ……だったっけか?あれからみつけられたのか?」
「まぁな。基本のアレを入れて、確か7つぐらいか……みつけたぜ」
「そこそこ増えたじゃねーか。この前訓練に行ったときは3、4つぐらいだったろ」
「あぁ。これで武器ができればそこそこは戦えるはずだ」
「そこそこなのかよ。そこは、いける! ……って言うところだろ」
「お前の専用機よりちょっとだけ性能に劣るみたいだからな。武器の設計図といっしょに強化プランも渡しておいたけど……完成時期は未定だそうだ」
そう・・・実は専用機の詳しい説明を聞いたところ、俺のビルドは和海の専用機より少し性能が劣ってしまうらしい。
だからビルドの強化アイテムのプランを考え、玄乃さんに渡しておいたのだが……さすがにそれなりには時間がかかってしまうみたいだ。
「そんなことしてたのかよ……。まぁ、確かにそうかも知れねぇがその分俺のはまだ完成してないからな。お前の武器が完成するほうが早いだろ」
「それはあるかもしれないが、玄乃さんのことだから別のものを作ってるかもしれないぞ?」
「……ありえるな。昔からそういうとこあったからな」
玄乃さんも束さんも思いついたら即制作って感じのとこあったからなぁ~。
「それにあの話が本当ならヤバイだろうからな」
「あの話……か。ないと思いたいが警戒はしておくべきだろうな」
先日、nascitaで開発していた俺たちの専用機とは別のシステムのデータが盗まれていたらしい。……トランスチームシステムだったか?
盗まれたのは数年前みたいだが、あまりに巧妙に隠されていたため誰も気づけなかったらしい。
さらについでと言わんばかりに当時、先行開発済のフルボトルも何本か偽物とすり替えられていたみたいだ。
「あのnascitaにそこまでできるヤツ……か」
「かなりヤバイ相手なのは間違いないな。……頭も恐ろしく回る。厄介なヤツかもな」
そんなことを話ていたところ、ようやく先生らしき人物が教室に入ってきた。
--ってか一夏はいつまで固まっているんだ?