征兎side
「全員揃っていますね。それではSHRを始めますよ」
緑色の髪をした色々アンバランスな先生が教壇に立ちそう告げる。
・・・あの人が担任か?
「皆さん、今日からこのクラスの副担任を務めます 山田麻耶 といいます。よろしくお願いします」
副担任だったか・・・。
・・・ってか誰も反応してないな。ちょっとかわいそうだ。
「じゃ、じゃあ、自己紹介をお願いします。えっと、そちらの席の人から」
・・・なんか・・・ドンマイです。
そうして自己紹介が進んでいき、ついに一夏の番になったのだが・・・、
「・・・・・・」
・・・あれ? ・・・一夏?
「織斑くん?」
アイツ・・・まだ固まっていたのか・・・。
「織斑くん、織斑一夏くん」
「は、はい!?」
・・・あ、ようやく反応した。
周りではみんな笑っているが、俺と和海はあきれている。
それからオドオドしながら自己紹介をお願いする山田先生を一夏がたどたどしく落ち着かせ、ようやく自己紹介に入った。
「え~・・・えっと・・・織斑一夏です」
さぁ、ここからなんて言うのか。
クラスの女子たちは待っているぞ!
「・・・以上です!」
ズゴーーーーーー!?
そりゃあないよ一夏~!?
一夏のまさかの自己紹介にあきれていると・・・
--スパァン!
という素晴らしい音とともに一夏がやられていた。
「まったく自己紹介もまともにできないのか、おまえは?」
あ・・・あの人は・・・。
「げぇっ、関羽!?」
--スパァン!!
「誰が三国志の英雄か」
・・・一夏、アホだろ。
「あ、織斑先生。もう会議は終えられたんですか?」
「あぁ、山田先生。クラスへの挨拶を押し付けてすまなかったな」
「い、いえ。副担任ですからこれくらいは」
なるほど、このクラスの担任は千冬さんか。・・・これはまたなんとも。
それから千冬さんの登場、過激な自己紹介により教室内は黄色い声で溢れかえった。
まぁ、かなり鬱陶しそうにしていたが・・・。
「で、挨拶もまともにできんのか、お前は?」
「いや、千冬姉、俺は・・・」
--ズガァン!!!
「織斑先生と呼べ」
「はい・・・織斑先生・・・」
・・・一夏・・・学習しろよ・・・。というかまだ立ってたんだな・・・。
「さて、自己紹介の続き・・・といきたいところだが、もうすぐSHR終了の時間だ。まだしていない者は空いた時間で各自で済ませておけ。次から授業があるので用意しておくように」
な、なにーーーー!?
この天っっ才物理学者の自己紹介が無しになるなんてーーー!?
そんな思いむなしくチャイムがなり響いた。
「クッソオ~」
「なんだ?おまえどうした?」
「俺の自己紹介が一夏のせいでなくなったんだ」
「別にいいだろ、面倒がなくなって」
「なんか・・・すまん」
和海と一夏がなんか言ってきてるが、それどころじゃない。
「それより、一夏はそのままだが・・・お前は改造してきたんだな」
「・・・なにを?」
「・・・制服だ」
「そういえばそうだな」
「相変わらず器用なやつだな」
IS学園の制服は改造OKなのだが、和海と一夏は改造せずにそのまま着ている。対して俺は、上着をコートのように改造してみた。
「白い上着だからな。コートのようにかつ、白衣をイメージして改造してみた。やっぱ天っ才物理学者の俺、桐生征兎にはこれしかないだろ!」
思わず立ち上がって意気揚々と言ってしまったが問題ない。この改造のすばらしさを知らしめることができるんだからな!
「「・・・・・・」」
だが、一夏も和海もあきれた表情でこっちを見ていた。
「・・・よかったな」
「・・・? なにが?」
「自己紹介。・・・できたんじゃねぇの」
「・・・え?」
そう言われ周りを見てみると・・・みんなこっちに注目していた。
おやおや・・・。
「みんなこれからよろしく!」
なんかいたたまれなくなったので、そう言って締めくくった。
・・・・・・万丈のヤツは笑ってやがったがな。