征兎side
なんやかんやあったが、ようやく初日の授業がすべて終了した。
しかし、初日からこんなで先が思いやられるな~。
「ようやく・・・終わったな・・・」
「あー・・・ダメだ・・・全然わかんねー・・・」
和海と一夏が終わって早々なんか言っている。
一夏に至っては机に突っ伏しているし・・・。
「ホントに全然わかんないよね~」
さらにそこに万丈が加わる。
「おまえはそもそも授業ちゃんと聞いてないだろうよ」
「だって聞いたって全然わかんないんだもん」
まったく・・・相変わらずだな、コイツは。
「それより・・・3人ともどうするの?」
・・・ん? どういうことだ?
「廊下・・・すごいことになってるけど?」
そう言われ廊下を見ると・・・他のクラスの人たちだろうか?なんかいっぱいいる・・・。
「マジかよ・・・」
「もう勘弁してくれ・・・」
和海と一夏もウンザリしている。
まぁ、教室を離れようとするたびこれだからな・・・。
昼休みも大行列だったし。
「あぁ織斑くんたち、まだ教室にいたんですね。よかったです」
廊下のヤツらが減るのを待ってたら、山田先生がそう言いながら教室に入ってきた。
一夏と和海もそちらに視線を向ける。
「えっと・・・ですね。寮の部屋が決まりました」
・・・え~、1週間は自宅からって言ってたじゃん。
そこは一夏と和海も疑問に思ったらしく先生に理由を聞いている。
まぁ、説明された内容はとりあえず感満載だったけど・・・。
最後に政府から聞いているか聞いたってことは、そういうことなんだろうな。
玄乃さんも言ってたけど、やっぱりアイツらは無能連中なんだな。
1人は女子と相部屋らしくどうするかってなったけど、同じ企業所属云々で和海と同室になるよう押し切った。
「はぁ~・・・じゃあ、俺たちは荷物を準備しなくちゃなんでこれで失礼します」
「あ、いえ、荷物なら・・・」
「私が手配してやった。ありがたく思え」
--と不意に千冬さんの声が聞こえてきた。・・・というかいつのまに。
「まぁ生活必需品だけだがな。着替えと携帯の充電器があればいいだろう」
そう言って、荷物の一つを一夏に渡す・・・が当の一夏は微妙な表情をしていた。
・・・確かに趣味嗜好のものが何一つないからな。・・・ドンマイ。
「こっちのはお前たちの荷物だが・・・随分しっかりとまとめてあったな?誰の入れ知恵だ?」
「・・・あぁ、玄乃さんにこうなるだろうって言われていまして・・・」
「アイツか・・・。まったく・・・」
・・・そう、俺と和海は玄乃さんに言われてあらかじめ荷物を用意しておいた。
どうせあの無能共のことだから云々・・・と長々と語っていました・・・。
それから寮の食堂の使用時間と大浴場が使用できない旨を言われたのだが・・・
「え? なんでですか?」
などと一夏が言っていた。
コイツ・・・変態だったのか・・・。
「え~私、一夏といっしょに入るのはちょっと~」
なんか万丈が言っているが、言わんとしていることは間違ってないのでほっとく。
まぁ、そこから山田先生の暴走とそれを落ち着かせようと一夏が頑張ったりしていたが結局暴走したりしていた。
「・・・まぁ・・・征兎となら・・・いいかもだけど・・・」
「・・・お前も大概だな。もうちょい素直になればいいのに」
「--っ!? ・・・なんで聞いてるの・・・!?」
「こんな近くで言われりゃイヤでも聞こえるわ・・・」
「・・・うぅ~~・・・」
「まぁ・・・がんばれよ。・・・昔から言ってると思うけどな」
「・・・うん・・・」
色々あったけど無事、寮の部屋に行き一日を終えた。
ちなみに一夏は箒と同室になり、なんかやらかしたらしい。やっぱアホだな・・。
万丈はなんとのほほんさんと同室だとか・・・。大丈夫か、その部屋?
--とある会社の社長室--
「【--で、俺の提案を飲む気にはなったか?】」
「何度言われても答えは変わらない! その要求を受け入れる気はない!」
ここで赤いパワードスーツ--ブラッドスタークと高級なスーツを着た男が話していた。
と言ってもスタークの要求を男が突っぱねているだけだが・・・。
「【困ったなぁ~。何が気に入らないのかねぇ】」
「すべてに決まっているだろう。貴様の要求に従ったら我が社はただの軍事企業になってしまう・・・」
「【別にいいだろ? ISなんてものを作ってる時点で大差ないだろうよ】」
「それとこれとは別だ!」
「【まったく・・・イグニッションプラン・・・だっけか? そのどうでもいい計画から外されそうなんだろ? なら、なおのこと俺の提案は魅力的だと思うけどなぁ~】」
「たとえ、計画から外されたとしても・・・貴様の要求は断固拒否する! もう諦めろ」
「【俺もそういうわけにはいかんのよ。・・・あぁそういえばお前、娘がいるんだったな】」
「なっ!? ・・・あの子に何をするつもりだ!?」
「【さてね。そこはお前さん次第ってとこだな】」
「ふざけるな! あの子に手は出させん!!」
「【今すぐにはどうこうするつもりはないさ。今日はもう帰るからな】」
「もう二度と来ないでくれ・・・」
そんな言葉は聞こえてないかのように、スタークはカレンダーを指し示す。
「【そうだな・・・次はこの日に来るとするか。】」
「・・・・・・」
「【次が最後だ。娘のためにもいい返事を今度こそ聞かせてくれよ。Ciao】」
そう言って、スタークは頭部のパイプから霧を出し、消えた。
「・・・・・」
「・・・あなた」
「・・・あの子を学園に送る準備を急いで進めよう」
「やっぱり・・・やるのね」
「あぁ・・・キミにも苦労をかける」
そうやりとりする男と女は覚悟を決めたような表情をしていた。