×××side
「・・・ん?」
目を開けたらそこは真っ白な空間だった。
いきなり目の前が光り、おもわず目を閉じた。そして、光が収まり目を開けてみるとここにいたというわけなんだが・・・。
こういう場合はどうすればいいのか・・・。
そういったことを考えているうちにだいぶ時間が経っていたのか--
「もしも~し。聞こえてるかしら?」
--と女性に声をかけられていた。・・・まったく気づかなかったな。
「あぁ、すまない。聞こえている」
「よかった、やっと気づいてくれたわね。
・・・で、会って早々で悪いんだけどあなたもお仲間ってことでいいのかしら?」
「・・・そう言うってことはもしかしてあなたも?」
「えぇ、いつのまにかここにね。
う~~ん、困ったわね。お仲間がいるとはいえ、ここがどこかもわからないことにはねぇ・・・」
「まぁな。いちおう俺も考えてはいたんだが、皆目見当もつかない」
などと話していたら突然---
「やぁやぁ、揃っているねおふたりさん」
---という声が聞こえた。
声がした方を向くと、上下白い服を着た金髪のやつが浮かんでいた。
「どちらさまかしら?」
「ん? ボクは君たちでいうところの神様ってやつだよ。よろしくね」
・・・神様ねぇ。
だからなのか知らないが、声を聞いても姿を見ても男か女かわからないな。
「おまえが俺たちここに連れてきたのか?」
「うん、そうだよ」
やはりそうなるのか。
「君たちには別の世界に転生してもらおうと思ってね。
まぁ拒否権なんてないんだけどね」
「転生? なんでまた私たちなの?」
「君たちを選んだ理由? ボクがある条件をもとにランダムに選んだんだよ」
「ある条件?」
「なんなの、それは?」
「ん~、それはおしえな~い。
それはそれとして協力してほしいことがあるんだよね」
何も教えずに協力しろとは・・・さすが神様ってことなのか?
「協力してほしいこと?」
「そ、協力してほしいことがあるんだよね。
とりあえずそこの男に」
しかも俺ご指名かよ・・・。絶対、ロクな内容じゃないな。
「君には悪役になってほしいんだよ。そして、全力を出したうえで限界以上の力を引き出した主人公たちに倒されてほしいんだ」
・・・どういうことだ?
「・・・なんでまたそんなことを?」
「ボクがみてみたいからだよ。
別世界の力をもった悪にその世界の主人公たちがどういう力を引き出し、どう立ち向かい、どうやって倒すのかを」
・・・気まぐれっていうのかこういうの?
まぁ、言いたいことはわかったが聞かなければいけないことがある。
「悪役になるのはわかった。
だが、おまえが言うその世界とはどんな世界なんだ?」
「あぁ、そういえば言ってなかったね。
その世界っていうのは、IS〈インフィニット・ストラトス〉を基にした世界だよ」
IS〈インフィニット・ストラトス〉?
「え・・・それってライトノベルの作品じゃなかったかしら?」
「そうだよ。・・・そこで悪役になってもらう。いいよね?」
創作物の世界なのか。いろいろ面倒そうだが・・・
「わかった、やってやろう」
やるしかないのはわかっているからな。
「っ!? わかったって・・・本当にいいの!?」
ヤツの言う悪役の件を承諾した俺に、彼女が嚙みついてきた。
「なにか問題でもあるというのか?」
「あるに決まってるでしょ! このまま転生するとあなたは確実に死ぬってことよ! しかも短期間で! それでもいいの!?」
それは俺も思ったが・・・しかし、
「いいもなにも、ヤツは拒否権がないと言っていた。ならやるしかないだろう」
・・・そう、ヤツは拒否権はないと言っていた。だから拒否の意思を伝えるだけムダなのだ。
「そうかもしれないけど! それでも---」
「は~い、ストップ~。話進まないからもう終了~」
「---っ!?」
言い合っていた俺たちを見かねたのかヤツが声をかけてきた。
「とりあえずボクの言ったことに協力してくれるんだよね?」
「あぁ、そこに異論はないが、聞きたいことがもう一つある」
「ん?なにかな?」
「別世界の力とはなんだ?」
嫌な予感しかしないが、これはいちおう聞いておかないといけない。
「あ~・・・仮面ライダービルドだよ」
「・・・なんですって?」
「だから~仮面ライダービルドに登場したライダーの力。
ちなみに女の人はローグで男の方はエボルね」
まぁ、悪役だしな。そうなってしまうか・・・。
「私が・・・ローグ・・・」
「そういえば女の人に聞こうとしてたことがあったんだ」
彼女に? 今更何を・・・?
「な、何?」
「キミには選ばせてあげようと思って。
主人公や他の転生者たちといっしょに彼と戦うか、彼といっしょに悪役になるか」
よくわからんが、彼女には選ばせるのか・・・。というか---。
「他にも転生させたやついたのか・・・」
「まぁね。問答無用だったけど」
・・・ご愁傷様だな。
まぁそれはさておき彼女はどうするのか。
「・・・ねぇ。他の転生者たちって何人いるの?」
「ん? 3人だけど?」
なぜかわからないが、彼女は他の転生者たちの人数を聞いた。
「そう・・・。決めた。
私は彼と同じく悪役になるわ」
・・・まさか彼女が悪役になることを選ぶなんてな。
「それでいいのかい?」
「えぇ。会社でもつくって彼のサポートをさせてもらうわ」
「なるほどね~。OK! わかったよ」
俺のサポート・・・か。
「・・・よかったのか?」
「えぇ、あなた1人だといろいろ大変だろうしね。精一杯やらせてもらうわ」
「・・・ありがとう」
「感謝するのはこの件がうまくいってからでいいわ」
「・・・わかった。そうさせてもらう」
これで少しはやりやすくなるだろうな。
「じゃあ、さっそく転生してもらうよ。君たちは前の3人と違ってここでの記憶も前世の記憶もそのままにしておくから。
その方が暗躍しやすいだろうからね」
前の3人どんだけだったんだ・・・? なんか不憫に思えてきたな。
「じゃあ、まずは女の人からね。特典はローグの力ね。それともう一つあるんだけど、それは転生してから確認してね」
「わかったわ」
「じゃあ、いってらっしゃ~い」
そう言って神様が手を掲げる。
別れ際、彼女は俺の方を向き、
「ある程度したらこちらから連絡するわ。楽しみにしてて」
と、言ってきた。・・・彼女とは長い付き合いになりそうだな。
「わかった。また向こうで会おう」
「えぇ。また向こうの世界でね」
そう言って彼女は光に包まれ、目を開けた時には消えていた。
男の方の転生は次回に回します。すいません。