征兎side
例の決闘を数日後に控えた今日この日。
アリーナを使って訓練しようにも借りられないということで、ビルドの強化アイテム制作を進めようと部屋に向かっている。
っていうか、アリーナが使えずろくな訓練もできないのに何で決闘にしたのか不思議でしょうがない。ホント意味わかんない。
・・・まぁ今更だけど。
ちなみに今日和海は、専用機が完成したとのことで受け取りと慣らしを兼ねてnascitaに行っているため、学園にはいない。
俺もいっしょに行ってnascitaで訓練すればよかったと思ったが後の祭り・・・。
そんなこんなで部屋に到着したので鍵を回し、ドアを開けた。
「おかえりなさい。ご飯にする? お風呂にする? それともわ・た・し?」
--がすぐに閉めた。
・・・ふむ。なんか部屋の中にいた気がするけど気のせいだよな。そうだ、そうに決まってる・・・。
意を決し、再度ドアを開ける・・・。
「おかえりなさい。私にする? ワタシにする? それともわ・た・し?」
気のせいじゃなかった・・・。
部屋の中には裸エプロン・・・あ、中になんか・・・水着か? 着てるわこの人・・・水着エプロン? の痴女がいた。
「ふふっ。ボ~っとしちゃって、ちょっと刺激強すぎだったかしら?」
「いえ・・・部屋に入ったら水着エプロン? の痴女がいたのでどう反応すればいいかと・・・」
「ちょっと!? 私は痴女じゃないわよ!!」
・・・え? 違うの? ・・・じゃあ露出狂という名の変態・・・。
「それも違うから! そんな性癖ないから!」
うそ~ん。
・・・てか今ココロ読まれたな・・・。
「コホン! とりあえず自己紹介させてもらうわね。私は 更識楯無 、この学園の生徒会長をしているわ。よろしくね、桐生征兎くん」
生徒会長・・・、更識・・・そしてこの容姿・・・なるほど。
「なるほど・・・あなたが・・・」
「うん? わたしのこと知ってるの?」
「ええ、まぁ。・・・ロシアの国家代表であり、対暗部用暗部更識家現当主ということぐらいですけど」
「っ!? ・・・そんなことまで知ってるなんてね・・・」
「まぁ、社長に教えてもらったんですけどね。そのうち会うだろうから知っておけって」
「・・・さすがはnascitaの社長さんね。もっと色々わたしが知られたくないことまで知ってそうな気がするわ・・・」
たしかにありえそうで怖い・・・。
しかしまぁ、俺たちがnascita所属っていうのも知ってたか。あれだけ大々的に発表したし当然か。
しかも暗部故に所属した次の日にはもう知ってたって可能性もあるしな。
「・・・で、征兎くんはおねえさんのことをどれくらい知ってるのかな~? 是非ともおしえてほしいわ~」
「い、いやどれくらいって・・・」
あろうことか痴女会長は猫なで声でこちらによってきた。
ただでさえ薄い恰好なんだから勘弁してほしい。
「ねぇ~ねぇ~、おねが~い」
「あの、ですから・・・っ!?」
そこに天からの助けか、はたまた地獄からの使者か・・・ノックの音が聞こえた。
『征兎~、いる~?』
「ば、万丈! ・・・っ!!」
返事をしてから気づいた。・・・この状況はマズい・・・と。
「万丈! ちょっと待っ・・・」
「今日、和海いないでしょ? いっしょに夕飯食べ・・・な・・・い・・・」
案の定ドアを開けた万丈に見られた。しかもあの感じ絶対誤解してる。
「・・・・・・」
そのままドアを閉めて去っていった・・・。--って!?
「待ってーーーー!?」
・・・最っ悪だ・・・。
『--おう、どうした?』
「カズミン・・・征兎が・・・」
『?? 征兎がどうした?』
「征兎が・・・裸エプロンの女の人と部屋でいちゃついてた・・・」
『はぁ?』
「うぅ~・・・」
『とりあえず今帰ろうとしてるところだからそっち行くまで待ってろ』
「うん・・・。あ、そこに玄乃さんいる?」
『あぁ、いるけど・・・』
「ちょっと変わってもらっていい?お願いしたいことがあるの」
その後、帰ってきた和海に万丈がかけた電話の内容・・・つまり痴女会長襲撃事件について言及され、事細かに説明した。
というか万丈め、あの後和海に速攻で電話したのか・・・。
その電話の際、万丈は玄乃さんに自分の専用機をお願いしたとか。しかもあっさりOKしたらしく和海もビックリだったみたいだ。
なんで専用機? と思ったが・・・
「自分で考えろ」
--と和海にちょっとバカにされた感じに言われてしまった。
だがしかし、この後にやった万丈への弁解とご機嫌取りが大変だったためそんなことを考えるのをいつのまにか忘れてしまった・・・。
しかしまぁそんなこんなで今度2人きりで出かけるってことでなんとか許しをもらえた。
なんで2人きり? と思ったがまた機嫌が悪くなったら困るからあえて言わなかったけど・・・。まぁいいか!!
さて、あと数日で例の決闘? だからな。ビルドのメンテでもしておくとするか。