征兎side
例の決闘宣言から1週間経ち、ろくな訓練もできぬまま当日となった。
しかし、入学前からnascitaで多少訓練してたからよかったものの、してなかったらどうなってたことか・・・。
まぁ武器も完成したことだし、試しも兼ねてやりますけどね。
そして一夏はというと・・・箒と訓練していたみたいだだけど、1週間ずっと剣道をしてたらしい。
まぁそうなるだろうとは思っていたよ。・・・だって箒だもん。
そのことで一夏が箒に問いかけているが、仕方ないっちゃそうなのかもな。訓練機は借りれない、アリーナも使用できないだもん。ホント意味不明だよ。
そして今何をしてるかというと・・・一夏の専用機の到着を待っている。
つーかありえなくね? こういう日に遅れるとか企業としてどうなのよ。
最初は一夏と金髪さんの試合を行う予定なのだが、これではどうしようもない。
「なぁ、征兎」
「ん、どうした?」
とりあえず暇つぶしも兼ねて和海と話していよう。
「この前、専用機受け取りに行ったときに玄乃さんに聞いたんだけど・・・一夏の専用機を製造したのは倉持技研らしい・・・」
倉持技研? ・・・確か打鉄をつくったところだったけか。
「だけど倉持技研はそのとき日本の代表候補生の専用機を製造してたらしく、一夏の専用機にまで手が回らないはずだったらしいんだわ」
・・・は? だけど一夏の専用機は今日届く・・・ってことは・・・
「・・・まさか」
「あぁ、代表候補生の専用機製造は凍結して、一夏の専用機のほうを優先させたらしい」
ありえねー、企業としてどうなのよそれ・・・。元々受けていた仕事を放棄して、ネームバリュー優先させるとか・・・アカンやろ。
「まぁ事を知った玄乃さんによって懇意にしている企業すべてにこの所業が知らされて、そこからさらにその各企業から色々な企業に知らされていって・・・」
マジか・・・世界各国に影響を及ぼすnascitaがそんなことしたら・・・。
「・・・今では日本政府以外のすべてのところからの業務提携、契約、依頼されてた仕事などすべて打ち切られたみたいだ」
でしょうね。そうなりますよねー。
しかし、さすが玄乃さん・・・容赦ないな。本人は否定しているけど、束さんの親友だけあってやることが似ている。
「まぁ自業自得だろ。受け持った仕事放り出す企業にはふさわしい末路だろ」
「だな。元々がnascitaの下位互換企業って言われてたし、他の企業にとってはどうでもよかったんだろ」
そのわずかの信頼も今回のことでなくなったと・・・男性操縦者の専用機をつくって名をあげようとしたのか知らんが完全に裏目にでましたな。
「だけど日本政府はまだこれからも仕事を依頼するみたいだけどな」
「それはしょうがないだろ。nascitaは日本政府からの依頼は完全シャットアウトなんだから」
前に玄乃さんが、日本政府からの封書を差出人を見ただけでシュレッダーにかけているのを見たことがある。ちなみに電話は即切るし、メールは即削除である。
そんなんだから日本政府は倉持技研しか頼れるところがない。・・・もう政府の人間を玄乃さんに選んでもらえばいいのでは?そうすればnascitaも政府に協力してくれるようになるかも。保身しか考えてない政府のヤツらには無理だろうけど。
他から見放された倉持技研に、そこを頼るしかない日本政府・・・終わってるな。改めてnascitaの影響力を思い知らされた形になった。
--とそこへ、山田先生が走ってきた。どうやら一夏の専用機が届いたようだ。
がんばれ一夏!倉持技研と日本政府の今後のために!!・・・・・・なんてな。
そんなどうでもいいことを考えながら一夏たちの後に俺たちも続いた。