征兎side
一夏・箒・和海からの応援を受けて、アリーナで金髪さん--もといセシリア・オルコットを待って数分後・・・。
反対側のピットから彼女がISを纏い出てきた。
・・・んだけど・・・なんというか・・・前までの彼女とはなんか雰囲気が違うような気がする・・・。
「・・・始める前に少しよろしいでしょうか・・・」
「ん? どした?」
ホントにどうした? 以前なら罵倒の1つでも飛んできてるはずなのに。
「・・・その・・・先週までの数々の非礼お詫び申し上げます。本当に申し訳ありませんでした」
「お、おう・・・別に俺はそこまで気にしてないから・・・」
「ありがとうございますわ」
お、落ち着け、俺!
なにがどうして彼女が急にこんなしおらしくなった・・・!?
確か・・・一夏との試合が始まる前までは今までと変わりなかった。
つまり、一夏との試合中・・・またはその後に何かあった・・・?
・・・・・・あ。
もしや・・・これはいつものパターンか?
・・・試してみるか。
「なぁ・・・ちょっといいか?」
「はい? どうかなさいまして?」
「もしかして、お前・・・一夏のこと・・・」
「なななな、なにをおっしゃっているのですか!?」
は~い、決定~!
わっかりやすい反応ですこと。
しかし、一夏よ・・・どうやったらこんなことになるんだ?毎度毎度さすがだわ。
「まぁ、がんばれ! ライバルは多いだろうし、アイツ自身、超がつく朴念仁だからな!」
「~~~~~っ!?」
「お前が言うなよ・・・」
「あんただって人のこと言えないでしょ・・・バカ征兎」
--と管制室と観客席で言われていたなど俺が知るはずもなかった・・・。
「それはそうとISはどうしましたの? まさか降参ってわけではないでしょうし・・・」
「そうだったな。時間は有限だし俺も行かせてもらうか」
そう言いながら、ビルドドライバーを出し腰に押し当てる。
するとベルトが自動で巻き付く。
そして、手に ラビットフルボトル と タンクフルボトル を持つ。
「さぁ実験を始めよう」
そう言って、手に持つボトルを振る。
すると、何もないはずの空間から様々な数式が出てきた。これに目の前のオルコットは驚いているようだった。おそらく和海以外のみんなも驚いているだろう。
ある程度ボトルを振ったところで、キャップを回し、ドライバーのスロットに装填する。
『ラビット!』 『タンク!』
『ベストマッチ!』
その音声が聞こえたら、右側のレバーである ボルテックレバー を回す。
すると、フルボトル内の成分 トランジェルソリッド が混ぜ合わされ、俺の周囲に小型ファクトリー スナップライドビルダー が形成される。
さらに、液状となったソリッドがチューブ状の ファクトリアパイプライン に流し込まれ、前にラビット、後ろにタンクのハーフボディーを生成する。
『Are you ready?』
その音声が聞こえた後に言う言葉は一つ!
「変身!!」
そう叫ぶと、前後のハーフボディーが俺を挟み込むように結合する。
そして--
『鋼のムーンサルト!』
『ラビットタンク!』
『イエーイ!』
--変身完了ってわけだ!!
「そ・・・それは・・・いったい・・・?」
「これは俺の専用機であるビルド。創る・形成するっていう意味のビルドだ。以後お見知りおきを」
そう言いながらポーズなんかを決めてみた。