征兎side
さて、一夏が地面に墜落し、見事なクレーターを作ったわけだが・・・
「次に・・・桐生、猿渡、前に出ろ」
「「はい」」
いよいよ出番ですかい。
「めんどくせ」
おい、和海くんや。ボソッと呟いたとはいえ、俺には聞こえてるからね・・・。
そうしてみんなの前に出てきた。
「では、改めてお前たちの専用機を展開してくれ」
そう言われた。
ふむ・・・。ならここは--
「じゃあ、俺から」
ビルドドライバーを腰に装着。
ふっふっふ。
新たなベストマッチフォームを見せてやるぜ!
白と空色のボトルを取り出し、振る。キャップを回す。
ベルトに装填。
『パンダ!』 『ロケット!』
『ベストマッチ!』
ベルトのレバーを回す。
『Are you ready?』
「変身!」
『ぶっ飛びモノトーン!』
『ロケットパンダ!』
『イエーイ!』
これぞ、ビルド・ロケットパンダフォーム!
右腕は、巨大な爪 ジャイアントスクラッチャー。
左腕は、全てのアーマーがロケットになっている。
新たなビルドのフォームにみんな驚いているようだ。
ふっふっふ・・・狙い通りだ!
「前回見たものとはまた違うのか・・・」
その通りでございますよ!
「そうです! このビルドは様々なボトルの組み合わせで、多種多様な戦闘が可能なんです! いちおうベストマッチフォームじゃないトライアルフォームでも戦闘はできるんですけど、ベストマッチに比べてどうしてもパワーが落ちちゃうんですよね。でもベストマッチを探すのもなかなか大変で--」
「では、次--猿渡、展開しろ」
「はい」
ガーーーーーン!?
説明の途中だったのにー!?
周りのを見ると、みんな引いていた。
和海、一夏、箒、山田先生は苦笑い。
・・・なんで?
「はぁ・・・おバカ」
万丈にも呆れられている。
解せぬ・・・。
まぁ、そんなこんなで、和海の番。
そういや、和海がみんなに専用機見せるの初めてか・・・。
「猿渡くんの専用機か~」
「どんなのかな?」
「やっぱり桐生くんと似た感じじゃない? 同じ企業なんだし・・・」
「カズミ~ン、ガンバ~」
などなど、みんな思い思いに言っている。
のほほんさんの緩い応援もあった。
「なんかこうなってくると緊張するな・・・」
などと和海が言っているが・・・
「何言ってんだ。みんなに注目されてなんぼだろ」
「お前といっしょにすんな、ナルシスト」
・・・ヒドイ。
そんなやりとりがあったが、ようやく和海が自身の専用機の展開準備に入った。
ベルトを取り出し、装着する。
ビルドドライバーと違い、水色のドライバー。
『スクラッシュドライバー!』
さらに、フルボトルではない別のもの。
玄乃さん曰く、俺も持っているロボットフルボトルの成分をゲル状にし、それを入れたアイテム。なかなかゲル状にできるフルボトルの成分がない中、これはできた・・・とのこと。
見た目は、とても小さいゼリー飲料の容器。
ロボットスクラッシュゼリー。
そのキャップを回し、ベルトのスロットに装填。
『ロボットゼリー!』
「征兎のヤツと全然違う・・・」
と一夏が呟くが・・・気持ちはわかる。
和海が左腕を前に出し、あの言葉を言う。
「変身」
そう言い、右手でベルト右側のスパナ型レバーを押し下げる。
ベルト中央にある左右のプレスパーツがゼリーを揉み潰し、抽出された成分が液状装備 ヴァリアブルゼリー に変換され、透明な装甲を形成する。
さらに、ビーカーをモチーフとしたタンクが和海の周囲に出現する。
これにはみんなも驚く。
『潰れる! 流れる! 溢れ出る!』
そして、頭部から噴出したヴァリアブルゼリーが和海の全身を包む。
『ロボットイングリス!』
『ブラァ!』
和海の専用機・グリスはそうして変身が完了する。
その後、武装の展開で一夏が千冬さんにまたもや遅いと怒られたり、セシリアが展開は速かったがポーズを直せと怒られたり、俺のロケットパンダフォームに展開できる武装がないことや和海のグリスに武装が ツインブレイカー しかなく呆れられたりした。
ツインブレイカーはパイルバンカーのような アタックモード と二連装ビームガンの ビームモード の2種類に使い分けられる。
モードを切り替えるときにはその砲身部分 レイジングビーマー を動かす。
さらに、フルボトル装填スロットは二つあり、装填したフルボトルの数や種類によって攻撃が変化する。
などと、和海の代わりに俺がツインブレイカーについて説明したら、またしてもみんなに引かれてしまった。
うーーーん・・・。なぜだ?
考えているうちに授業終了となり--
「征兎、和海!! 手伝ってくれ!! --っていねぇ!?」
一夏がグランドに空けた穴埋めを手伝わされる前に退散した。