征兎side
色々あった昨日が終わった今日。
俺は昨日の失敗を悔やみながら登校していた。
なにしろ昨日、食堂に行ったらパーティーは終了し、解散寸前だった。
和海にも--
「間に合うんじゃなかったのか? 何やってたんだ?」
などと言われる始末。
チクショー・・・。
こんなことなら、千冬さんのところに行って、万丈の専用機の登録をすることなど後回しにすればよかった・・・。
二度とこんな失敗はしない・・・!!
「朝っぱらから、真剣な顔でなに考えているんだか・・・」
それはそうと、教室に着いたのはいいんだが・・・
「なんかあったのか?」
「俺が知るか」
まぁそうだよね。
「あ、征兎とカズミン。なんか2組に転校生が来たんだって」
「転校生?」
この半端な時期に?
「なんでも~中国から来たみたいだよ~」
おや・・・のほほんさん、いつのまに・・・。
しかし中国か・・・。
アイツはどうしてるかねぇ。
少しは立ち直れてるといいんだけど・・・。
みんなが今度のクラス対抗戦の景品の話をしていたら、
「その情報、古いよ」
ふと、そんな声が聞こえた。
あ・・・アイツって・・・。
「鈴!? お前、鈴か!?」
一夏もビックリしているようだな。
声のした方には、扉に寄りかかり、カッコつけてます風な感じをした俺たちの幼馴染の1人 凰鈴音 がいた。
「中国代表候補生の凰鈴音。今日は宣戦布告に来たってわけ!」
代表候補生!?
マジかよ・・・。
俺たちと別れてから1年くらいだぞ。そんな短期間でなれるもんじゃないだろ。
スゲェな。
「それと久しぶりね。征兎、和海、龍華」
「あぁ、そうだな」
「全然変わってないようで安心したよ」
「久しぶり~」
俺はちょっと適当な感じに返したけど・・・
和海はどういう意味だろうか? 聞いてはいけない気がするけど、ちょっと気になる。
万丈は軽いな。
「それに・・・一夏も」
「・・・そう・・・だな」
あ~・・・いちおう仲直りしたと思ったんだけど・・・。
鈴はともかく、一夏の方が引きずっているみたいだな。
こればっかはしょうがないかな・・・。
そこでふと、横に視線をずらすと・・・
「あ・・・」
和海は声に出たが、俺も出す寸前だった。
なぜなら、鈴の背後には・・・・・・
「おい」
「ん? なに・・・っ!?」
我がクラスの担任が立っていた。
「もうSHRの時間だ。早く自分のクラスに戻れ」
「は、はい・・・」
なんていう威圧感・・・。さすがブリュンヒルデ。
「じゃあ、あんたたちまた後でね!」
そう言い残し、そそくさと去っていった。
「一夏!!」
「一夏さん!!」
「さっきのヤツとはどんな関係なんだ!!」
「さっきの方とはどんな関係なんですの!!」
直後、箒とセシリアが一夏に鈴のことで詰め寄っていたが、今はダメだ。
--パアアアアアン!!!
「早く席につけ」
こうなるからな。
その後、SHRは滞りなく終了した。
しかしその後の授業中、箒とセシリアは何度も出席簿の餌食になっていた。
多分、一夏と鈴の関係について考えていたんだろうが、知っている俺らからすれば気にすることないって言いたくなる。
まぁ、おもしろいから言わないけどな。
--パアアン!!
「気持ち悪い笑みを浮かべてないで、授業に集中しろ」
「・・・ハイ」
しまった・・・。
無意識に顔に出てしまったか。
--パアアアアン!!
「ふぎゃ!?」
「・・・起きろ」
・・・万丈が叩かれるのはいつもの通りだな。