征兎side
「待ってたわよ! 征兎、和海、龍華、そして一夏!!」
昼休みに食堂についた俺たちを迎えたのは、そう言った鈴だった。
ってか、ずっとそこで待ってたの?
アイツの持ってるのラーメンに見えるんだけど・・・。
麺がのびるのでは?
「麺、のびるぞ・・・」
「ま、まだ大丈夫よ」
和海の一言に、ホントに大丈夫なのか心配になってしまうように返す鈴。
「はい、鈴ちゃん邪魔だよ~。どいてね~」
「ちょっと!? ひどくない、龍華!?」
気持ちはわかるが、ドストレートだな。
「と、とりあえず、俺たちも食券を出してくるから」
「むぅ~、わかったわよ。あたしは席を確保しとくからね。早く来なさいよ!」
「あぁ、わかったよ」
なんで俺がこんな役回りを・・・トホホ。
「「「・・・・・・」」」
こっちもこっちで・・・。
箒とセシリアはどうでもいいとして、一夏はなぁ~。
こればっかは無責任に気にするなとも言えないし・・・難しいな。
注文の品を各々受け取り、鈴が確保してくれた席に座った・・・・・・が、
「「「・・・・・・」」」
き、気まずい・・・。
なんでこんなことに・・・。転校生を交えての昼食ってもっと盛り上がるもんじゃないの?
よし、ここは俺が先陣を切るか!
「そ、それにしてもホントに久しぶりだな、鈴。いつのまにこっちに戻ってきてたんだ?」
「ん? あぁ、つい先日よ。色々バタバタしてたから連絡はできなかったんだけどね」
和海、万丈・・・お前らもなんか話してちょうだい・・・。
「それよりも、あんたたちこそなにISを動かしちゃってるわけ? ニュースを見て本当にビックリしたわよ」
「ぐ・・・色々あったんだ。不可抗力だったんだ・・・」
そう、色々あった・・・。
動かしてしまった経緯はかなりショボいけど・・・。
「んん! ・・・あ~もうそろそろソイツとどんな関係か話してほしいんだが?」
「そ、そうですわ! 一夏さん、もしやこの方とその・・・お、お付き合いをしていらっしゃるんじゃないでしょうね!?」
「え? い、いや・・・俺と鈴は・・・」
・・・一夏・・・。
「そうだな・・・俺たちの関係は・・・まぁ幼馴染っていったところか?」
え?和海くん・・・このタイミングで発言ですか?
「幼馴染・・・だと?」
まぁ、箒は気になるところだよね。
「鈴は箒と入れ違いで中国から転校してきたんだ。まぁ、そっから仲良くなって・・・って感じだな」
「なるほどな」
「なつかしいわね。あのころは色々バカなことやったっけ」
「そうだな。それでアイツが加わってからはさらに・・・」
あ! ・・・バカっ!?
「・・・っ!!」
「・・・一夏?」
「・・・一夏さん?」
「・・・すまん。なんでもない」
・・・・・・。
「しっかし、鈴はあんま変わんないね~。身長も胸も・・・」
「あんですって!? あんたにだけは言われたくないわよ、龍華!!」
近くでワーギャーワーギャーやられるとうるさいな。
まぁともかく、万丈の空気読めない発言で今回は助かったな。
たまにはあのバカも使えるな。
その後、鈴と箒、セシリアは互いに自己紹介をしていたが、
「あんたたちが心配してるようなことにはならないから大丈夫よ」
と、言っていた。
多分、一夏に対する恋愛感情云々だと思うけど・・・。
「さっきはすまなかったな」
和海がそう言ってきたが、まぁ俺は特に気にしてない。
「大丈夫よ。あたしはもう気にしてないから・・・ね」
鈴・・・。
「ありがとな」
「それにしても・・・一夏、大丈夫かな?」
「・・・確かにな。あれはちょっと・・・な」
「あたしからも少し話してみるわ」
「・・・わかった」
「・・・一夏、大丈夫か?」
「征兎・・・」
「あんま気にしすぎるなよ。あのときも言ったけど、あれは--」
「わかってる。・・・けどこれは、俺が向き合わなきゃいけないことだから・・・」
そう言って行ってしまう。
・・・ったく。
少しは俺らを頼れよな。