修正させていただきました。
征兎side
放課後。
気落ちした一夏のことは鈴に任せ、俺たちは俺たちで訓練をすることにした。
まぁ俺たちは今度のクラス対抗戦に出場するわけじゃないけど、いちおう今後のために・・・な。
けど・・・
「ねぇ征兎~。これってどこにボトルをセットするの?」
「剣の鍔の中央に空洞があるでしょうよ」
そう言いながらビートクローザーの中央部を指さし、この部分だと教える。
「ここ?」
『スペシャルチューン!』
「おぉ! ・・・で、この後は?」
このおバカは・・・。
「グリップエンドを引っ張れ」
「グリップエンド?」
「ここだよ、ここ」
再び、ビートクローザーのグリップエンドを指さす。
「ここを引っ張るの?」
そう言い、万丈はビートクローザーのグリップエンドである エンドブレイグリップ を引く。
『ヒッパレー!』
「おぉ~!!」
まったく・・・。
そう安堵してしまった自分を叱りたい。
「それで・・・こう・・かな!!」
その状態のまま万丈のヤロウはこっちに向けて剣を振り下ろしてきやがった!
するとどうなるか・・・こっちに向かってビートクローザーのグリップエンドを1回引くことで発動する スマッシュスラッシュ の斬撃が飛んでくる。
「--っておいバカ!! なんでこっちに向けて攻撃するんだよ!?」
なんとか避けたからいいものを!
だが、アイツは俺の声が聞こえてないのか--
「じゃあ・・・こうすると・・・」
『ヒッパレー! ヒッパレー!』
--グリップエンドを2回引いてやがった。
すると今度は、剣を横薙ぎに振り抜きやがった。
俺の元に ミリオンスラッシュ の蒼炎の火炎弾が飛んでくる。
「ちょっ!? マジか!?」
渾身の回避でなんとか当たらずに済んだ。
ホント、万丈と訓練するとろくなことがないよ・・・。
「・・・俺、必要ないんじゃないか? ・・・帰っていいか?」
それは勘弁してください、和海さん。
訓練を終えシャワーを浴びに行くと、手にドリンクを持ったまま座ってボーっとしてる一夏がいた。
「よう。お前もシャワーか?」
「あぁ、そのつもりだったんだけどな・・・」
「ん?」
「いや・・・さっきまで鈴と話してたんだ・・・」
さすが鈴、行動が早い。
「そうか・・・で、どうするんだおまえは?」
「そうだな・・・とりあえず、鈴も前を向いてがんばってんだ。俺だけがいつまでもウジウジしてらんねぇとは思った」
「・・・そうか」
「創一のことを忘れる・・・なんてことはできないけど、それも受け入れて前に進んでいくよ」
もう大丈夫そうだな。
隣で黙って聞いてた和海も笑みを浮かべてる。
「さしあたっては、今度のクラス対抗戦だな! 鈴やクラスのみんなをガッカリさせねぇように訓練しとかねぇとな!!」
「張り切るのはいいけど、あんまり無様な試合だけはすんなよ」
「普通に1組の恥になるからな」
「お前ら!? そこは普通に応援してくれるとこだろ!!」
創一(簪)side
「準備の方は大丈夫か?」
『問題な~し! 今すぐでもOKなくらいだよ!』
『・・・はぁ~・・・』
現在、クラス対抗戦乱入への最終確認中。
モニターで話している2人のテンションの差がスゴイな。
『およよ? どうしたの、くろのん? 溜息つくと幸せが逃げるよ』
「緊張してるのか? 世界的大企業の社長がこんなことで緊張すんなよ」
『大丈夫だよ、くろのん! この束さんがついてるからね! 安心して行動してくれたまえ!!』
『・・・あんたたちのせいで不安しかないわよ。まったく・・・』
今さらなに言ってんだ。
『まぁいいけど・・・。けど、そっちは大丈夫なんでしょうね? そっちに行ったらシスコン生徒会長がいるとかゴメンよ?』
「問題ない。なんか知らんが時々視線を感じるが、移動中のみだ。どこかの部屋に入ればすぐなくなるしな。試合中は控室に1人でいることになってるから大丈夫だろ」
ホントにウザいんだよな、あの視線。
教室と整備室、後は寮の部屋ぐらいしか安心できる場所ないんじゃないか?
これじゃ、引きこもりになりたくもなるわ。
『それより~、よかったの?』
『なにが?』
『ゴーレムの強さ。もっと強くできるよ?』
「いや、いい。今回の目的はあくまでもヤツらに“倒してもらうこと”だからな」
そう、パンドラボックスの在処を知るためにな。
「だから、カメラだけは壊されないようにしとけよ」
『あいあいさー!!』
『本当に大丈夫なの? 果てしなく不安なんだけど・・・』
まぁ、なるようになるだろ。