征兎side
ホークガトリンガーでの一撃があんま効いてないことはショックだったが、実は次なる手を考えてないわけではない。
まずは--
「一夏、ちょっといいか?」
『どうした、征兎?』
確認したいことがあって一夏に通信したかったから、アイツが会話してるだけのときに攻撃してこないのはありがたい。
「零落白夜・・・後、何回使える?」
『・・・残りのSEを考えると・・・あと1回だと思う』
1回か・・・。
「・・・わかった。なら、俺たちでヤツの動きをなんとか止めるから、一夏と鈴でそれを決めてくれ」
『大丈夫なの?』
「あぁ、任せろ」
『わかったわ。ならこっちは絶対に決めさせるから、ちゃんとやりなさいよ!』
『決めさせるって・・・なにもなければ外すみたいに言うなよ・・・』
まぁ現に外しまくってるからな・・・フォローのしようがない。
「動きを止めるって・・・なにか方法があるのか?」
「まぁな」
和海にそう答えると同時に、さっき視界の端に見えた人物に通信する。
「失礼・・・今、大丈夫か?」
『えぇ、問題ありませんわ』
「なら、そこからヤツの腕の砲身を撃つことって可能か?」
『もちろんですわ。そこを狙えばよろしくて?』
「あぁ、次に仕掛けたときに頼む。タイミングは任せる」
『了解ですわ』
そこで通信を終了させる。
・・・よし。
「・・・で、俺はどうすればいい?」
「和海はもう片方の砲身部分を頼む。俺はアイツの動きを止める」
「わかった」
これで作戦は決まった!
拡張領域から、茶色と水色のボトルを取り出し、ベルトに装填する。
『ゴリラ!』 『ダイヤモンド!』
『ベストマッチ!』
『Are you ready?』
「ビルドアップ!」
『輝きのデストロイヤー!』
『ゴリラモンド!』
『イエーイ!』
右腕には巨大なナックル サドンデストロイヤー。
左側の肩はダイヤモンドの形をしていて、胸部や腕にも小さなダイヤモンドが埋め込まれている。
ビルド・ゴリラモンドフォーム。
これで準備は整った!
「最初っからそれでいけばよかったんじゃね?」
うるさいよ、和海くん。
「じゃあ、さっそくいかせてもらいますかね」
言いながら、ヤツに向かって行く。
「おらぁ!!」
ヤツが反応したが関係ねぇ!!
右腕を振り抜き、思い切り殴りつける。
すると、ヤツは軽く吹き飛び、転倒した。
「・・・マジ?」
「スゲェ」
はっはっは! どうよ!!
内心、高笑いしてるのもつかの間、ヤツが腕を振って攻撃してきた。
何気にはじめてのパターンだな・・・。
だけど、危なげなく後ろに飛びながら避ける。
いつもなら、もう少しこのフォームでの戦闘を楽しみたいところだが、コイツ相手にそんなことはしない。
今度こそさっさと終わらせる!
「いくぞ。準備はいいか? 和海、セシリア」
「誰に言ってんだ」
『もちろんOKですわ!』
よ~し! いくぜ!!
「勝利の法則は決まった!!」
俺は、ヤツの足元に飛び込み、ベルトのレバーを一気に回す。
『Ready go!』
狙いは脚!!
『ボルテックフィニッシュ!』
その音声と同時に左腕を脚に当て、ヤツの片脚をダイヤモンドに変える。
その後、右腕を振り抜き、それを砕く。
すると当然、バランスを失い倒れそうになる。
「今だ!!」
そう言うとほぼ同時に、左側の砲身部分にビットのレーザーが降り注ぐ。
軽い爆発が起きると、とどめと言わんばかりに一筋のレーザーが直撃する。
ヤツの左腕の砲身は爆発し、おそらく使えなくなっただろう。
右側は--
「しゃぁ!!」
和海はそう気合いを入れて? ドライバーのレンチを下ろす。
『スクラップフィニッシュ!』
その音声の後、和海は飛び上がる。
その肩や背中からヴァリアブルゼリーが勢いよく噴出し、加速する。
「らぁぁぁぁ!!」
そして、右側砲身部分にエネルギーが乗ったキックをくらわせた。
以外に大きな爆発が起き、右腕が吹き飛んだ・・・。
和海・・・容赦ねぇ・・・。
まぁ・・・ともかく--
「今だ! 一夏!!」
--と言い、一夏たちの方を見ると・・・
鈴の衝撃砲を背中で受けている一夏がいた。
零落白夜のエネルギーを外部からもらうためなんだろうけど・・・ムチャするな。
その勢いのまま、零落白夜でヤツを斬りつけた。
斬られたところが真っ二つになり、落ちる。
そのままヤツは崩れ落ち、動かなくなった・・・。
「・・・・・・」
・・・やったか?
しばらく様子を見ていたけど、動く気配がなかった。
やった・・・!!
みんなも安堵の息を吐き、互いを労ったりしていたところだったが--
--ヤツの近くにいきなり煙が発生した。
突然のことだが、みんなもちろん警戒する。
--パチパチパチパチ
煙の中から拍手が聞こえてくる。
マジでなんなんだ・・・?
「【いや~、お見事だねぇ~】」
そんなふざけた言葉とともに煙が晴れるとそこには--
--赤いコブラのようなヤツと黒いコウモリのようなヤツがいた。