神様の気まぐれで転生させられます。(仮)   作:CHIEN

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41話

 征兎side

 

 なんで……なんでなんだ……?

 

『【おやおや、社長さんの娘からだと思いきや、そうそうたる顔ぶれだな】』

 

 なんでコイツが映っているんだよ……。

 

『【男性操縦者たちどころか、ブリュンヒルデまでいるとはな】」

「なんで……」

『【ん?】』

「なんでお前がそこにいやがる!?」

 

 ようやく出てきた言葉がこれだった。

 他のみんなもまさかスタークが出てくるとは思ってなかったからだろうか、驚愕したまま固まっている。

 無理もない。俺だってまさかコイツが出てくるとは思ってなかった。

 

『【そんなこと決まってるだろ? 商談さ】』

「商談だと?」

 

 いつのまにやら復活していた千冬さんが俺に代わりヤツに問いかけている。

 

『【実は前からあるものを造るためにデュノア社と交渉してたんだが、なかなか社長が首を縦に振ってくれなくてな。イグニッションプランから外されそうになってるところを狙ってやってたんだが、うまくいかなくてな】』

 

 イグニッションプラン?

 確か……ヨーロッパの方でやってる次世代ISがどうこうって計画だったっけ?

 

『【そこで俺は社長に、お前が協力してくれないなら娘に協力してもらうと言ってみたわけだが】』

 

 ……は?

 

「え……?」

『【そしたら社長、娘には手を出させないなんて言いやがってよ。思わず笑いそうになっちまったよ! まさか本当にそんなことを言うヤツがいるなんてな!】』

 

 このヤロウ……子を想う親の気持ちをそんな風に……!!

 みんなも少なからず怒りを抱いている。まぁ当然だよな。

 

「じゃ……じゃあ本当に……お父さんは……僕を守るために……」

「みたいだな」

 

 さっきまでの推測がほぼ正解だったことはうれしいけど、まさかコイツが関わっていたなんて……!

 

『【で、今日が交渉最終日だったわけだが、見事に決裂。挙げ句、協力してもらうはずだった娘も俺になんの断りもなくIS学園に転入させてやがった。……だから社長に罰を与えてやったんだよ】』

「……罰って……」

「お前……いったい何をしやがった!?」

『【安心しろ。社長はまだ生きてるからよ】』

「生きてるって……」

 

 普通は安心するところなんだけど、コイツが言うと全然そう思えない。

 

「おい……今の言い方だと他の人物は生きてないように聞こえるが?」

 

 突然の千冬さんの発言に俺たちは目を見開いてしまう。

 マジで? ……冗談じゃないぜ。

 

『【さぁ? どうかねぇ?】』

 

 ……このヤロウ……!!

 ホントにどこまで……!!

 

『【おっと……悪いな。まだやることが残ってるんでね】』

「他人の会社でこれ以上何をしようってんだこのヤロウ!」

『【じゃあ機会があったらまた会おうぜ。Ciao!】』

 

 そのまま通信は切られてしまった……。

 

「……」

「シャルル……」

 

 デュノアは意気消沈してしまってる。

 仕方ないことかも知れんがな。

 

「まさか……スタークのヤロウが関わってたとはな……」

「ヤツが関わっているとなると簡単には解決できそうにないな」

 

 チクショウ……。

 デュノアと両親が話してめでたく和解して解決! って流れになると思ってただけにショックがデカいな。

 

 

 

 

 

 

 

「デュノア……」

「ん? ……何?」

 

 みんな色々と落ち着いたところで、改めてデュノアに話しかける。

 聞きたいことがあるからな。

 

「お前はこれからどうする? ……いや、どうしたい?」

「え……」

「…………」

 

 再び場の空気が張り詰めたような感じになってしまったが、気にしない。

 それにこれは大事なことだ。今後のためにも。楽しい学園生活を送るためにも。

 

「僕は……」

「シャルル……」

 

 一夏が心配そうにデュノアに声をかける。

 

「シャルルが決めたことなら、俺は喜んで協力するぜ。もちろん征兎や和海だって」

 

 おい、勝手に決めるな。

 いや、協力するのが嫌とかそういうわけじゃないんだけどさ……。

 

「それにさっき、シャルルの居場所になってやるって言ったからな」

 

 コイツ……またそんなことを言って……。

 

「僕は……僕は……」

 

 さて、なんて言ってくれるのかな?

 

「僕は……ちゃんとした自分としてみんなと一緒にいたい! 学園生活を送りたい! そして、お父さんを助けたい!」

「よく言った!」

 

 その言葉を待ってたぜ!

 

「よっしゃ、やることは決まった! スタークのヤロウをブッ倒し、デュノアの親父さんとデュノア社を取り戻す!」

 

 見渡すと、みんなも力強くうなずいてくれた。

 絶対達成してみせる!

 

「まぁすぐには無理なんだけどな」

 

 ――とすぐにズッコケられることとなった。

 

「なんでそんなことを言うんだよ?」

「だって俺ら学生だぜ? 学校サボるわけにもいかないしさ……」

「それでもだ。空気を読め、空気を」

「僕もさすがにないと思うな……」

 

 まさかデュノアにまでそんなことを言われるとは……。

 俺はただ事実を言っただけだったのに……。

 

 

 

 

 

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