神様の気まぐれで転生させられます。(仮)   作:CHIEN

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63話

 征兎side

 

 では、さっそく行かせていただきますか!

 

 まずは腰を落とし、一気にスタークへと迫ると、蹴りをくらわせた。

 このフォームの特徴は泡であり、これにより従来のフォームよりも能力が引き上げられている。

 右肩のBLDバブルショルダーと左脚のクイックフロッセイレッグからラピッドバブルを発生させ、高速移動を可能とする。

 さらに、左肩のBLDバブルインパクトショルダーと右脚のヘビーサイダーレッグからは攻撃時にインパクトバブルが発生し、破裂時に衝撃波を発生させ、さらなるダメージを与える。

 

 蹴りをくらったスタークは、俺に拳や蹴りを繰り出してくるが、それを避け、受け流し、そして再び蹴る!

 さらに蹴る! そして回し蹴り!

 ブレードを使われての攻撃もなんのその。

 繰り出しされてくる攻撃すべてを受け流し、スタークの胸に掌底を入れる!

 

「【やるじゃねぇか……なら、これはどうだぁ!】」

 

 意外と効いたのかスタークが苦しそうにそう言った後、胸のバイザーからいつしか見たコブラが出てきた……しかも2体。

 

 出てきたコブラどもは、体当たりや尻尾を使って俺を攻撃してくる。

 大きさが大きさだけに威力は高く、ギリギリで避けたときには思わず、危なっ!? とか言ってしまった。

 

 そんな攻防の末、ついにコブラどもに体に巻き付かれてしまう。

 つーか、結構ヤバイ力で締め付けてきてる……って、痛い痛い痛い!?

 

 けどな……ここでやられるわけにはいかねぇんだよ!

 

「はあああああああああ!」

 

 そんな思いのもと、締め付けられてる腕に力を込める。

 同時にインパクトバブルを発生させ、それが破裂することによる衝撃波を追加し、コブラどもを引きはがす。

 

 けどこれ、諸刃の剣だな……衝撃波が俺にまで……。

 

 それはさておき。

 コブラどもを引きはがした俺は、片手に1体づつの尻尾を掴み、さっきまでのお返しの意味も込めて、思いっきり振り回してやる。

 ある程度したところで、コブラどもを上空に放り投げ、同時に俺も飛び上がる。

 

「【マジかよ……】」

 

 ベルトのレバーを回す。

 すると、ワームホールのような図形が出現し、その中にコブラどもを拘束した。

 

『Ready go!』

『スパークリングフィニッシュ!』

 

「はあああ!」

 

 無数の泡とともにエネルギーを乗せたキックを放つ。

 そのキックは、2体のコブラを消滅させ、そのままスタークへと叩き込まれる。

 

 ガハァ!? という声とともにスタークが吹っ飛んだ。

 

 不謹慎ながら、あのスタークを吹っ飛ばしたという事実に感動してしまっている自分がいた。

 

「【まさか、この俺がここまでやられるなんてな】」

 

 この期に及んでそんな軽口を叩きながら、しかしキックをくらった箇所が痛むのかそこを押さえながらスタークが体を起こす。

 

「【ったく、それをまさか自力で作りやがるとは……お前なら、俺の目的を達成させられるかもな】」

「なに?」

「【俺をこんなにした褒美だ、一つ良いことを教えてやる】」

 

 いや、お前の目的とやらを話してからにしてくれるとありがたいんだけど……。

 超重要なことじゃん!

 

「【身近な人物に気を付けな。俺たちはお前たちが思っている以上に近くにいるからな】」

 

 は? なにそんな大事なことサラッと言っちゃってんの!?

 

「おい! どういうことだ!?」

「【そして大事なのは、お前たちの成長だ】」

 

 いや、聞けよ!?

 

「【精々頑張って強くなってくれよ? ――Ciao】」

 

 俺の言葉には全く取り合わず、言うだけ言ってスタークは消えた。

 

 そして気付く、また逃げられた……と。

 

 

「はぁ~……」

 

 さっきまでの緊張感も無くなり、変身を解除した俺は地面に大の字になって寝転がった。

 

 重要ワードがポンポン出てきやがったため、少し頭の中を整理したかった。

 

 スタークの目的。

 そして、身近な人物に気を付けろ、俺たちは近くにいる……か。

 正直かなり気になるが……気にし過ぎると日常生活に支障をきたすからな……どうしたもんか。

 ま、なるようになるでしょ。

 

 

 

 ――精々頑張って強くなってくれよ?

 

 

 ……やってやるよ。

 お前の仮面の下をさらけ出し、その顔に吠え面かかせてやるよ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『ファンキードライブ!』

 

「龍華!」

「わかってる!」

 

 リモコンブロス――アリアが、ギアエンジンをネビュラスチームガンに装填して発動された歯車のような形状のエネルギー弾を和海と龍華はそれぞれ避ける。

 

「避けるのは上手いようですね」

「……ウザイ」

 

 言ってろ、と和海は内心で愚痴る。

 龍華は……怒り心頭になりかけている。

 

「姉妹だけあってコンビネーションはなかなかだな……」

「だったら私たちもコンビネーションでいくしかないね!」

「アホか、俺たちにんなもんあるわけねぇだろ」

「なんでよ! ちょっとくらいあるかもしれないでしょ!」

 

『エレキスチーム!』

 

「よそ見はいけませんよ!」

 

 エンジンブロス――リリアからスチームブレードによる攻撃が放たれる。

 和海はそれに舌打ちしながらも、昼間にもらったボトルの一つをドライバーに装填し、レンチを下げる。

 

『キャッスル!』

『ディスチャージクラッシュ!』

『潰れな~い!』

 

 掌を向けるとそこからゲルが噴出し、盾が形成されるとその攻撃を防いだ。

 

『シングル! ツイン!』

『ツインブレイク!』

 

 そこに龍華が、待ってましたと言わんばかりに動く。

 ツインブレイカー・アタックモードにドラゴンボトルとドラゴンゼリーを装填する。

 すると、ツインブレイカーのパイル先端から青い火炎弾が放たれ、姉妹の足元に着弾し、一時的に動きを鈍らせる。

 

「このまま畳み掛けるぞ!」

「わかってるよ!」

 

『シングル! ツイン!』

 

 和海はツインブレイカーをビームモードにし、ヘリコプターボトルとロボットゼリーを装填。

 

『クローズドラゴン!』

 

 龍華はアタックモードのままクローズドラゴンを装填。

 

『ツインフィニッシュ!』

『レッツブレイク!』

 

「オラ!」

 

 和海のツインブレイカーの銃口から、プロペラ状に形成されたゲルが連射され、姉妹の動きをさらに封じる。

 

「はあああ!」

 

 そこにすかさず、ツインブレイカーのパイルにクローズドラゴン・ブレイズを出現させた龍華のより強力な一撃が叩き込まれる。

 

「く……!?」

「……!?」

 

 それを受けた姉妹は、変身こそ解除されなかったものの後方へと飛ばされた。

 それを見た二人も警戒を怠らず、成り行きを見ている。

 

「……なかなかやりますね」

「…………」

 

 起き上がった姉妹だったが、リリアと違いアリアの様子はどことなくおかしい。

 

「……ろす」

「姉さま?」

「殺す!」

 

 なんだ!? と驚く二人をよそに、アリアはリリアのネビュラスチームガンからギアエンジンを奪うように取った。

 

「姉さま、ダメです!!」

「邪魔しないで!」

「今日、それになることはマスターに禁止されてるんですよ!」

「関係ない!」

 

 いきなりの展開に着いていけてない二人だったが、このままではいつ豹変したアリアが襲ってくるのかと気が気でない。

 しかし、それは唐突に終わりを告げた。

 

「「――!?」」

 

 急にビックリしたように姉妹が静かになった。

 

「……はい……はい……わかりました、戻ります」

「……了解」

 

 通信を終えたときには、さっきまでの豹変したアリアはすっかり鳴りを潜めていた。

 

「……帰る」

 

 そう言い、ネビュラスチームガンから煙を出し、アリアは消えた。

 

「では、私も失礼しますね」

 

 その後直ぐに、リリアもいなくなった。

 

 

 

「なんだったんだ?」

「……さあ?」

 

 変身を解除した二人だったが、最後の展開のためか、何とも言えない感じになってしまっていた。

 

 しかし、敵がいなくなったんだからいいか、と気を取り直し、疲れた体を休めながらみんなの帰りを待った。

  

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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