最初の鬼ごっこが終わり5分後、僕たちはAクラスの教室で話し合いを始めた。
「とりあえず休憩だ。少しの間とはいえ、命の危険と隣り合わせで動いてたんだ、お前らも疲れただろ?」
「そうですね」
姫路さんが一息つきながら返事をした。
実際、みんなの顔から疲労が見られる。1週間で1日3回鬼ごっこがあるから……
「7×3で、ええと、24回かな?」
「21よ吉井君」
「あっ、そっか」
「まったく、どうやって高校入れたのよ」
さすが木下さんだ。Aクラスなだけあって頭がいい。
決して僕がバカなわけじゃないからね?Fクラスのみんなも出来ないはずだし……。
「で、吉井君は何を数えてたの?」
「鬼ごっこの回数だよ」
「あと20回もあるなんてすごく不安よね……」
「大丈夫。僕がついてるよ」
「吉井君!?」
あれ?木下さんの顔が真っ赤になってる。怒らせちゃったのかな。
「こんな時に愛の告白かアホ久」
「そんなの不潔です。せめて私にしてください」
「そうよそうよ。なんでウチに言わないのよ」
なぜか姫路さんと美波も怒ってる!?
僕はそんな変なこと言ったつもりないんだけどな……。
「た、頼りにしてるわよ吉井君」
「まんざらでもないようじゃない姉上」
「ヒューヒュー熱いね〜優子」
「う、うるさいわね」
「…………うらやましい」
「まあ須藤たちには後で報告するとして、そろそろ真面目に話していいか?」
雄二のやつ、さらっと危ないことを言いやがって。どうやって鬼にコイツを受け渡してやろうか。
雄二に反論をしようとすると、急に真面目な顔になる。
これでは僕がふざけてるみたいになってしまうじゃないか!
「Aクラスの3人と合流したのはいいが、9人だと多すぎる」
「ごめんなさいね。私たちやっぱり一緒じゃない方がいいかしら?」
「おい雄二、木下さんたちを見捨てるのか?」
「のろけてないで最後まで話を聞けって」
やれやれといった感じで雄二はため息をつき、話を続ける。
「さっきも言ったが九人だと多すぎる。だから4人と5人に分けようと思う」
「9人でもいいような気もするがのう」
「いや、これだけいるとさすがに鬼に見つかりやすくなっちまう。かといって2人とかだと女子陣を守れないし武力行使もできねえ。結局半分に分けるのが一番ってことだ」
「……雄二は私が守る」
「いや逆だろ!?」
「……?」
「お、俺がお前を守ってやるよ」
「……(ポッ)」
会場は満場一致で「何を見せられてるんだろう」です。
「ご、ごほん。とにかくいい塩梅になるように考えたから聞いてくれ」
「…………グループ分けは大事」
「1つ目のグループが俺、翔子、ムッツリーニ、工藤、そして2つ目のグループが明久、秀吉、姫路、島田、木下姉だ」
「うむ、確かにいい分け方じゃ」
「そうだねー」
「じゃあこれでいいな?」
「「はーい」」
「教室に溜まってて鬼ごっこが再開したら終わりだからな。早速2つのグループに分かれて解散だ」
「「了解」」
僕たちの休憩が終わり、再び命がけの戦いが始まるのだった。
感想、お気に入り、評価お願いします。