「久々にヒカルとあかりがうちに来たね」
そういいながら、囲碁の本などを片付けながら言う。
ヒカルがハクの家に行くと言うので、何か怪しいと言うことを察したのか、あかりも付いて来ていた。
「そうだっけ?色々思い出して来たけど、確かにハクの家がなかなか思い出せなかったからそうなのかもな」
ヒカルは調子よく誤魔化しにいくが、
「何言ってんのヒカル! いつもハクの家に来ては本ばっかでつまんねぇ!ってゲームやりながら言ってたじゃない!」
とあかりに突っ込まれる。
佐為があちゃーという顔をしているのを尻目に、ヒカルもあちゃーという顔で、
「そうだったな!今思い出したわ!やっぱハクの家って本ばっかだよな!」
とぺろっと舌をだし、また誤魔化した。
怪しいとは思うものの、ヒカル自身あかりに最近優しいので、あかりも深くは突っ込まないことにしたらしく、今日は何するの?とハクに聞いていた。
「今日はヒカルが碁を打ちたいっていうからさ、碁を打とうと思うんだけど…」
そういうとあかりが実に意外そうな顔で、
「嘘でしょ!?ヒカル!」
となぜかヒカルを睨む。
「碁を習っちゃ悪いかよ…!」
とヒカルは返すが、あかりは即座にヒカルの額に手を当てて、「熱はないみたいね」と確認していた。
「熱なんてねぇよ!」と軽くあかりの手をはたきながらヒカルはムッとしたが、ハクはそのままニコニコしていて、
「せっかくヒカルがやるって言ってるんだから、試しにあかりもやってみたら?」
とヒカルに助け舟をだした。
「そうそう!あかりもやってみようぜ!意外と面白いかもしれねぇぞ!?」
意気込んでヒカルがいうものだから、あかりは何故か一層怪しんで、「何が目的…?」とヒカルに突っ込んだ。
むむぅっとなったヒカルは佐為にどうしたもんか?と問うと、佐為は「私に聞かれても…」といいつつ、「ヒカルのお祖父様と絡めればよいのでは?」といったところで、ヒカルの頭に電球がついて、「いやね…爺ちゃんに囲碁で勝てれば小遣いがもらえんだよ…」
へへへと邪な顔をしながらあかりに対して誤魔化した。
「もう…そんなことだと思った!」とあかりはある意味ヒカルらしいヒカルが見えて安心したのであった。
そんな痴話喧嘩のようなものを見ながらハクはそろそろ始めようかと、五目並べや碁の基本を二人に教え始めた。
ヒカルや佐為からすると基本中の基本なものだが、あかりには新鮮だったらしく、へぇーそうなんだ、と楽しそうに学んでいるところをヒカルは(やっぱこの頃のあかりってでけぇよな?)と佐為に聞き、「何をいってるんですか、今度こそあかりちゃんを大事にするんですよヒカル!」とたしなめられ、(へいへい、わかりましたよーだっ!)と脳内で話し合っていた。
「とまぁ、こんな感じなんだけど、どうかな?」
とハクは二人に聞く。
「おーう、わかったぜ、これで爺ちゃんに勝てるかな!」などと調子のいいヒカルと、
「すっごい楽しかったよハク!」と感動の目でハクをみるあかりに満足したのか、
「それは良かった!また囲碁知りたくなったらやろうよ!」とここ最近で一番嬉しそうなハクがいて、ヒカルはともかくあかりも嬉しそうであった。
(ハクってもしかして結構碁が打てるんじゃね?)
帰り際ヒカルはあかりを家に送りがてら、佐為と脳内で話をしていると、佐為は
「教え方のうまさをみるに、年齢に対して少なくともかなり打てるのでは?」
「ヒカル!私ハクと打ちたいです!!打たせてください!!!」
とわがままに対し、
(やーーだねっ!打つとしたらまず俺が先ーーー!!)
という子供の喧嘩をしながらも、どこまでハクは打てるのか?という疑問が二人に沸いた。
「あーーー囲碁面白かったなあかり! この調子で爺ちゃんに勝って小遣いもらいてぇ!」
もっともらしいことを言うヒカル
「もーっヒカルったらそればっかり!」
怒りながらもやはりヒカルと一緒にいれて嬉しかったあかりには花のような笑顔があった。