ヒカルと佐為と知らない幼馴染   作:ウメタロ

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第二十三話

 

今日は塔矢名人の研究会。

 

昔と違い、緒方九段や名人自ら探してきたネット碁の検討が多くなり、デジタル化が進んできた塔矢門下であった。

ヒカルは未だ塔矢門下ではないものの、面白いネット碁の検討が多いので頻繁に出入りしている。

 

今回のテーマは名人ネット碁を打つ、であった。

あらかじめ準備をしておいたヒカルに、名人が対局申請を送り、対局をする。

ただそれだけなのだが、この設定など全て名人自らがしたうえで送るとのことである。

「ええっと、持ち時間は二時間、コミは…」

ぶつぶついいながらも着々と設定をしていく塔矢名人、初対局がHikaで私には贅沢だといっていたが、とても嬉しそうにしている塔矢名人を見ているとこちらも嬉しくなってくるので、ヒカルは対局を受けることにしたのだった。

対局が始まるまでは手つきがおぼつかない人だったのだが、対局が始まると一変、碁打ち塔矢行洋が現れた。

 

「これがネット碁の世界…」

「進藤君は見えないが進藤君の気迫を感じる」

一手が進むごとに、ヒカルには行洋が、行洋にはヒカルが伝わっていく。

さすがに画面が慣れ親しんでる碁盤と碁石も使って、対局の盤面を写していく。

やはり進藤君は強い、守ってるだけでは拉致が開かない、そう感じ攻めたところを、上手く絡めて手で逆転され、結果はヒカル二目半勝ち、塔矢名人もkuroshiroなど時代の最先端の棋譜を集めていたから、この差ですんだのであろう、でなければ普段ネット碁の最先端をいくHikaにここまで食いつけなかったはずだ。

 

名人は眼鏡を外し、天を仰ぎ、いい碁だった。 そういって投了を押したのであった。

ここまで誰の手も借りずにネット碁ができたことに、対局よりも満足がいっているようだ。

今までは何かあれば「緒方君! アキラ!」だったのが、今日は一回も呼ばなかった、

ついにネット碁棋士、塔矢行洋はここに一人で立ったのだ!!

 

「先生対局内容は置いておいて、おめでとうございます!」

「父さんおめでとうございます」

「これでやっとkuroshiroやsaiに試合が挑めるな」 ハハハと笑った塔矢名人であるが、チャットも忘れない

「オメデトウゴザイマス」とのヒカルのチャットにも、「アリガトウ」と短いながらもチャットで返すことができるようにまでなっていた。

この調子でいけば、toyakoyoの名が広まるのも時間の問題、saiやkuroshiroは強い相手にも申請をしてくるから、このまま対局していけば、いずれこの二人とも対局できるだろう。

そう塔矢行洋は満足し、棋譜も保存し、次の戦いへ向かうのであった…!

 

 

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