あくる日の塔矢研究会にて
「進藤君kuroshiroやsaiと対局したいのだが、どうしたらいいかね?」
急に聞かれてビクッとなるヒカル。
「そうだぞ、俺にもコツを教えろ進藤!」
息巻く緒方。
「えぇ!? そんなこときかれてもわからないです、ただ夢中で対局ボタンを押したら、対局が叶っただけで…」
そう誤魔化すヒカル。
「そうか、進藤君は運が良かったのだね」
眼鏡を外し、拭きながら塔矢名人が言う。
「でもやっぱり実力だったり、塔矢先生の場合、塔矢先生本人だってことがわかれば、kuroshiroやsaiも対局してくれると思います、俺だって始めた頃は見向きもされませんでしたし」
尤もらしいアドバイスをしながらも心が痛いヒカル。
「進藤!一局打ってくれ!」アキラが言う。
「おう、いいぜ、どれだけ強くなったか久々に見てやる!」
ヒカルが言って対局が始まった。
そんな中kuroshiroに挑むために対局設定をあれでもないこれでもない、と弄っている二人、進藤持ち時間はいくつでやった?、など設定について色々聞かれるが律儀にヒカルは覚えてる範囲で答えていく、そんなことはsaiで対局を受ける時、一切見てないとは言えないヒカルであった…。
そうして打っていると、アキラが苦しそうにしている、今の一手が痛いところをついたからだ。
長考しだすアキラを他所に、ヒカルは懸念を口にした、
「でも塔矢先生とsaiやkuroshiroの対局なんてやったらまたサーバーが落ちるかもなぁ…」
「そのサーバーが落ちるとはどういうことなのかな?緒方君?」
はい、とわかりやすく説明する緒方。
「ふぅーむ、それは厄介な問題だね」
渋い顔の塔矢行洋。
「しかし、近いうちにサーバーは増強されるらしいので、先生ご安心を」
「そうなの!?緒方さん!?」
びっくりしたヒカル。
「なんだ今度の更新予定を見てなかったのか? この前のイベント失敗で懲りたのか、すぐにサーバー増強は報告されていたぞ」
「そっかぁ、ならよかったぁ」
ヒカル自身もハクとネットという公式の場で打ちたかったので、安心していた。
そんなことを話ししていると、長考していたアキラが「ありません」と頭を下げた。
「えぇ? まだあるよ塔矢」と伝えるが、
今の僕じゃわからないというので、伝えると目から鱗というように、塔矢は検討して吸収していった。
今回も塔矢名人はPCに張り付いてkuroshiroの対局を見ていた、もう慣れたもので相手のレベルによって見る見ないなどの、取り捨て選択もできるようになってきていた。
今回はkuroshiroの相手はなかなかの打ち手のようで、緒方九段と二人で対局申し込み設定の傍ら見ていた。
「今のは良い一手ですね、これはkuroshiroも困るか?」
「この程度で困るレベルではないよkuroshiroは」と塔矢行洋
PCの横にある碁盤で並べつつ、二人に言った。
「アキラ、進藤君、検討が終わったらこっちを見ないかね」 なかなかの碁が繰り広げられているよ。
そういうと二人はわかりました、ともう少し検討してから加わることにした。
「しかしまだkuroshiroに食い下がるか、この中国の者、おそらくプロでしょうね」
「そうだろうな、中国でもトッププロに入る者だと私も思う」
「む…ここで長考か」
「悩みますね、ここからどうするか」
「果たして生きる道はあるんですかね?」
そう緒方が聞くと、
「わからない、少なくともこの短い時間に見つけなければ中国の者の負けだということだ」
刻々と経つ時間の中で、ヒカルとアキラが対局を見にきた時に、中国のプレイヤーは投了ボタンを押していた…。
kuroshiroが中国の強豪プレイヤーに勝ったのである。
過去にkuroshiroに挑んだ国外プレイヤーは山ほどいたが、今回は相当強かったらしい。
対局が終わり、四人で検討をしようと塔矢行洋は提案し、今回のメインテーマはこの対局の検討で終わったのであった。
筆が進まないって言った割にはさっくりとかけた話…。
ネタが欲しい……。切実