現世侵攻……ダルイ……   作:食べかけのピザ

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ふっかーーーつ!!

はい、無事受験も終わり大学生になれることが決定したので、謎のテンションで書き上げました。

いや、復活早々変な奴書いてすみません(土下座)


十刃.なんか落ちてた

ある日、藍染は虚夜宮(ラス・ノーチェス)の廊下を歩いていた。ただそれだけならば何の変哲も無い日常である。藍染の歩く先にパンツが落ちてなかったらの話だが。

 

「何だこれ……」

 

藍染がそう呟くのも無理はない、流石の藍染といえどもこのような事態は想定の範囲外である。例え藍染以上の天才がいたとしてもこのような事態は想定できただろうか、いや出来ない(反語)。

 

何はともあれ藍染の思考がストップしたのは確実である。というかこれで思考がストップしない方がおかしいのだが。これで思考がストップしない者はただの変態だろう。

 

取り敢えず目の前に落ちているパンツをそのままにしておくわけにも行かず、止まった脳みそをフル回転させ、どうするべきかを考える。

 

そこで藍染はそのパンツを観察することにした。

 

そのパンツは女物だ、それは確実に言える。男がこのピンクの三角形の布を装備するとは考えにくい。男なら大体トランクスかボクサーブリーフだろう、ただのブリーフなら三角形に見えないこともないがこの虚夜宮にいる男にブリーフを装備しているものがいるとは思えない。かく言う藍染自身もブリーフは5年前に卒業している。

 

観察した結果、女物だと分かったわけだが、それをどうしようかと考えようとしたところ重大なことに気がついた。そもそもパンツとは落とすものなのだろうかと。

 

パンツとは普通はズボン、又はスカートの下に装備しているものだろう。稀に頭にかぶっているものもいるらしいがそんな者がこの虚夜宮にいるとは考えたくない。

 

とにかくパンツは装備しているものだ、そんなものを落とすものなのだろうか。百歩譲って落としたとしても落としたことに気づかないと言うことがあり得るだろうか、もし自分が落としたとしても気づかないと言うことはないだろう、パンツを落としたと言うことは則ちノー●ンだと言うことなのだから。股がスースーして気づくだろう。いや、それに気付かないからこそパンツを落としたと言えるのかもしれないが。

 

取り敢えずとんでもなくドジな者が落としたのだろうと見切りをつけてそのドジにこのパンツを届けてやろうと考える。これは親切心からくる考え方だ、決してそのドジを笑ってやろうと考えたわけではない……いや、少しくらいはあるかもしれないが。

 

落とした者にパンツを届けるためにはまずそれを拾う必要がある。だがそこは藍染、もしかしたら直前までレディーが履いていたかもしれないパンツを素手で触るような非紳士的なことはしないのだ、藍染は紳士なのだから。なのでそれを拾うべくまず腰から斬魄刀を鞘ごと抜き、そしてその柄尻(つかじり)で器用にそのパンツを引っ掛けて拾い上げる。そして拾い上げたパンツを目の高さまで持ち上げ、もう一度観察する。まあもう一度観察したところで何が変わるわけではないのだが。というか斬魄刀の先に引っ掛けた女物のパンツをジロジロ観察する男、何も事情を知らないものが見たらただの変態である。藍染の威厳が急降下待った無しだろう、もう威厳など無いも等しいだろうとは言ってはいけない、ちょっとくらいはあるだろう……あるといいな。

 

しかし運の悪い日というのは誰にもあるもので、これにはたとえ藍染といえども抗えない。

 

そこに丁度ギンが角から現れ、その光景を目にする。そう、目にしたのだ。この時のギンの心中は誰にも推し量ることはできないだろう、それほど有り得ない光景なのだ。そしてその視線に藍染は気づいていない。

 

「藍染隊長……なにしてはるんですか……」

「ん?ギンか、丁度いいところに来てくれた、手伝ってもらいたいことがあってね」

 

普通ならばこのような光景を見られたら誰しもが狼狽(うろた)えるだろう。だが藍染は動じない、天才の名は伊達では無いのだ。

 

「いや、その前に質問いいですか」

「ん?何か疑問でもあるのかな、なんでも聞いてくれたまえ」

「いや疑問しかないやろ!なんでパンツを斬魄刀に引っ掛けてはるんですか!?その前になんでパンツなんかあるんかいな!?」

「ああこれかね、確かに疑問に思うのは仕方ないと思うが、そこまで興奮することはないだろう。あ、女物だったから興奮してしまったのかな?それならばギンの視界に入れてしまって済まない、配慮が足りなかったね」

「ぶん殴るであんた」

 

ギンが興奮している理由に1人で納得し謝罪する。藍染は素直(笑)なのだ。これがギンの怒りを買うのだが藍染は気づいていない。

 

興奮したり怒った様子を見せていたギンだったが取り敢えず落ち着いたようだったのでこれまでの経緯と事情を説明する。

 

「これには事情があってね、かくかくしかじかということなんだ」

「成る程、そういうことやったんか、なんならはよう言うて下さいよ」

「いや、ギンがいきなり怒り始めたのがいけないと思うんだがね」

 

ギンのせいじゃないかと思いそれを口に出す藍染だが深くは追求しない、なるべく部下との間に波風は立てない、藍染は優れた上司なのだ。……いつも波風立てているだろうとツッコんではいけない、いいね。

 

「とにかくこのパンツの落とし主を見つけたいのだが手伝ってくれないか?」

「嫌ですね」

「即答!?」

 

ギンならば文句を言いながらも渋々手伝ってくれるだろうと考えていた藍染は驚きをあらわにする。だがギンの反応は仕方ないだろう、誰が好き好んでパンツの落とし主を探す手伝いをしようと思うのだろうか、下手すれば、いや、下手しないでも変態のレッテルを貼られること待った無しである。

 

「いや、当たり前やろ、なんでボクが変態の仲間入りしなけりゃいけないんや」

「落し物を持ち主に届けようと言うことがどうして変態につながるのかな?」

「まあ普通やったらそうなんやけど……その落し物ってなんや?」

「パンツだね」

「パンツだね、じゃないやろ!?だからその落し物が問題なんや!もし『このパンツは君のかな』なんて言うてみて下さいよ、ゴミを見る目で見られるで!」

「ふむ、一理あるね」

「いや……一理どころじゃ無いんやけど……とにかくボクは手伝いませんから!」

 

そう言ってギンはその場から立ち去る。それを残念そうに見送る藍染、しかしそんな事で藍染は落ち込まない、藍染のメンタルは木綿豆腐より硬いのだ。

 

(ちな)みにギンとの会話の間もパンツは斬魄刀にぶら下げたままである。この光景を見たら100人中99人が変態だと言うだろう、残りの1人が藍染な訳だが、やはり天才は凡人とは感性が少しずれているのだろう。

 

あえなく協力をギンに断られてしまった藍染だったので、仕方なく1人で落とし主探しをする事にした。

 

ならばとまず誰から尋ねに行こうかと考える。そうなるとなるべくハリベルは避けておきたい、最近ますますこちらにゴミを見る目を向ける機会が増えているのを如実に感じている。そんな時にこんな問題を持っていき、もし違った場合には目を当てられない状況になるだろう。なのでハリベルのところに行くのは最終手段としておきたい。

 

こう考えた藍染は初めはハリベル以外の破面(アランカル)から尋ねて行こうと決断した。

 

 

☆☆☆☆☆☆

 

 

斬魄刀にパンツを引っ掛けたまま虚夜宮をぶらぶら歩く藍染は適当に会った人物から手当たり次第に聞いて行こうと考えていた。

 

そんな時に丁度よく廊下の先から歩いてきたのはルピ・アンテノール♀だ。崩玉の勘違いによって♂から♀へとジョブチェンジした彼女なら女物のパンツを装備しているだろうと思い話しかけようとするがあちらがこちらに気がついたらしい。そして、こちらに気づいたような様子を見せたルピは驚愕をあらわにしている。

 

「やあルピ、元気かい?」

「ま、まあ元気ですけど……」

「それは良かった、取り敢えず質問をいいかな?」

「僕の方が質問したいんですけど……」

 

戸惑ったような様子を見せているルピに話しかけるが、その返答にキレがない。そんな彼女を不審に思いながらも質問をしようとした藍染だったが、逆に彼女が何かを聞きたいらしい。

 

「いいだろう、なんでも聞いてくれたまえ」

「なんでパンツなんか持ってるんですか?」

「ふむこれか、あまり気にしないでくれ、と言うか君にも関係がある事なんだがね」

「エェ……え!?」

 

案の定藍染が手にしているものに疑問をぶつけ、気にするなと言う答えに呆れるルピだったが、それが自分に関係のあるものだと聞き目を見開く。

 

「僕に関係があるってどういう事ですか!?」

「つまり私の質問というのがこれに関係するものなのだが……君は今パンツを履いているかな?」

「………………は?」

 

予想の斜め上をいく藍染の質問にルピが固まる。だがそれもそうだ、質問が質問である。ルピは瞬時にその意味を理解できないようだった。

 

「君は今パンツを履いているかな?」

「いやいやいや!?なんでそんな質問が来るんですか!?意味が解りませんよ!」

「君は今パンツを履いているかな?」

「三回言った!?」

 

自分が言った質問に動揺しているルピだが、どうしてそんなに動揺しているのかがさっぱり分からない。やはり頭の出来が違うと、会話も成立しにくいのだろうか。

 

「私の言っている質問が解りにくいのかな?決して難しく言っているつもりはないんだけどね」

「意味が解らないとかじゃなくてですね、いや、解らないんですけど……なんでそんな質問を?」

「そうだな……私が今斬魄刀にぶら下げているのは何か分かるかな?」

「凄く……パンツです……」

「そう言う事だ」

「どう言う事!?」

 

ここまで説明しても理解出来ないルピにがっかりしつつ、仕方無くこうなった経緯を事細やかに説明する。

 

「成る程、そう言う事だったんですか。けど、なんでそれがこんな質問になるんですか?」

「全く、ここまで言っても解らないのかね、そんなんだからルピなんて呼ばれるんだよ?」

「なんでですか!?」

 

あたかも自分の名前が悪い意味で使われているような言い方をする藍染にツッコミを入れるルピだったが、そんなことににお構いなく話を続ける。

 

「仕方ない、説明しよう。まず、誰かがパンツを落としたわけだ、これは分かるかな」

「まあ、それは」

「と言うことは、落とした本人は今パンツを装備していない可能性があるわけだ」

「なんでそうなるんだよ!!」

 

藍染の謎理論にルピはつい敬語も忘れて怒鳴る。しかし藍染はどうしてルピがそんなに困惑しているのかが分からない。ここまで解りやすく説明してあげたのにどうして解らないのかと。

 

藍染の理論的にはこうだ。まず、誰かがパンツを落とした、これは事実だ。そして廊下に落ちていたと言うことは、歩きながら落としたと言う可能性が高いだろう。歩きながらパンツを落とすことなどあり得ない。もし落としたとしても普通なら気付くだろう。それに気づいていないと言うことは、かなりとろい奴が落としたのだろう。と言うことは、それだけとろいなら今現在ノー●ンであることにも気づいていない可能性が高い。それなら今パンツを装備していない奴を探せばいいと言うことだ。そんな簡単なことがルピはどうして説明しても解らないのか。

 

「まあ、君が理解できなくともいい、君が今パンツを履いているかどうかを答えればいいだけだ。さて、履いているかな?」

「履いてますよ!!」

「えぇ〜本当にござるか〜?」

「本当ですよ!!なんでここで嘘をつく必要があるんですか!?」

「いや、君は今パンツを装備していないが、恥ずかしくて私に言えないという可能性もなきにしもあら……」

「ねーよ!! 本当に履いてるんだよ!」

 

恥ずかしがらなくともいいという(むね)を伝えたのだが、それがルピを恥ずかしがらせてしまったらしく、少し怒らせてしまったらしい。

 

だが、そんなことで藍染は諦めない。早くも落とし主探しに疲れてきた藍染にとって、さっさと落とし主を探し出して遊びたいのだ。そうなるとルピがパンツの落とし主であるというのが一番手っ取り早い。しかし、ルピはパンツを装備していると言っている。

 

そこで藍染は考えた。今パンツを装備しているというのなら、装備していない状態にすればいいじゃないと。そうなったら話は速い、さっさとそれを剥ぎ取ってこのパンツを押し付ければいいのだ。

 

「残念だ、こんな事はしたくなかったが仕方ない。パンツを装備していた君が悪いんだよ?」

「な、なんで手をわきわきさせながら近づいてくるんですか……」

「ふふふ……()いではないか」

 

右手に斬魄刀を持ちながら、左手をわきわきさせて近づいてくる藍染にルピもジリジリと後ずさるが、藍染はそんなルピを目で牽制する。そしてルピは意を決して逃げ出そうとするが、藍染は逃がさない。神速の舜歩によって即座にルピの背後に立ち、斬魄刀を放り投げ、羽交い締めにする。

 

「この私から逃げられるとでも思っていたのかな?もしそうだとしたら甘い考えだ」

「くそっ、やっぱりか、離せ変態!」

「変態とは失礼な、これも立派な上司と部下のコミュニケーションだよ」

「そんなわけないだろ!」

 

藍染の手の内から逃れようと必死にもがくルピだが、悲しいかな、力で勝てるわけもなくジタバタすることしかできない。

 

「何やってんだお前ら……」

「何って、上司と部下のコミュニケーションだが?」

「そんなわけないっつってんだろ!助けてグリムジョー!」

 

そんな時、(ルピにとっては)丁度よく現れたのがグリムジョーだが、この状況が理解できていないようだ。まあ一目見て理解しろというのが無理な話なのだが。

 

「助けろって……え?」

「今、藍染にセクハラされているんだよ!」

「セクハラとは失礼な」

 

傍目(はため)から見たらセクハラと言われてもおかしくないのだが、藍染は本気でコミュニケーションと思っているからタチが悪い。

 

そんな2人を見て、訳が解らないながらもただ事では無いと感じたらしく、グリムジョーも行動に移す。

 

「なんだかよく解んねーが、藍染がなんかしてる事は分かるぞ。だからルピを離しやがれ!」

「ふふふ、そうして欲しいのなら力尽くで来るがいい」

「いいぜ、おめーを倒す為に編み出した新技を見せてやる」

「ほう、それは楽しみだ」

「吠え面かくなよ!」

(きし)れ『豹王(パンテラ)』!」

 

ここでまさかの帰刃(レスレクシオン)、これにはさしもの藍染も瞠目する。そんな藍染を他所にグリムジョーは新技を繰り出す。

 

 

「いくぜ!『豹王の虚閃(セロ・レオパリオン)』」

「ほう、それが君の新技か」

「余裕ぶっこけると思うなよ!」

 

グリムジョーの右手から虚閃(セロ)が打ち出され、それが形を変えて豹となり藍染に襲いかかってきた。器用にルピを避けて襲いかかる豹を避ける為にルピを解放し、その場から飛びのく。

 

「無駄だ!そいつは一度ロックオンした奴を追い続ける!」

「くっ」

 

完全に避けたと思っていた藍染は予想外の展開に驚愕するが、追ってきた豹に対して体の前で腕を交差させることによって防ぐ。霊圧を解放して、防御力を上げる事によってダメージを最小限に止めるが、そもそも元の威力自体が大したことがなかったらしくダメージはほとんど無かった。

 

「成る程、威力がないと思ったら、これはただの足止めだったという事か、よく考えたじゃないか。この私を出し抜くとは、誇ってもいい」

 

爆発によって生じた煙を払い、2人の姿を捉えようとするが、すでに2人はそこにはいなかった。先程の技は足止め且つ目くらましの為だったらしい。

 

この自分が出し抜かれたのにも驚いたが、それ以上にグリムジョーが頭を働かせて自分を出し抜いた事に感慨を覚え、彼には届かないとは思うが賞賛を送る。

 

それにしてもルピにこのパンツを押し付けようとしていたのだが、本人がいなくなっては仕方がない。諦めて落とした本人を改めて探してあげようと、先程放り投げた斬魄刀を拾い上げる。

 

「面倒臭くなってきたが仕方がない、これも虚圏(ウェコムンド)統括者としての役目かな」

 

 

☆☆☆☆☆☆

 

 

落とし主を探し始めてしばらく経ったが、未だ落とし主が見つからない。この虚夜宮(ラス・ノーチェス)には女性破面(アランカル)はそう多くない。なので直ぐに見つかるだろうとタカをくくっていたのだが甘かったらしい。先ず会わない、この虚夜宮の広大さを忘れていた。

 

もう夜も()けてきたので(いや、いつも夜なのだが、感覚的に)、落とし主探しは明日に回そうかと考え始めてきた頃に藍染の頭上からヒラヒラと1枚の紙が落ちて来た。

 

「なんだこれは、手紙か?なぜ何も無い頭上から?」

 

その手紙本体にも、落ちて来たという事実も不思議に思いつつその手紙を拾い上げる。特に何か仕掛けられているわけでもなさそうなので、開封し、その手紙を読み上げる。

 

 

 

"君好みのパンツをプレゼントしたつもりだったがどうだったかな?"

 

by霊王




えー復活早々変でしたね、自分でもなんでこんな奴書いたのか分かりません。受験勉強から解放された喜びで頭がどうにかしてたんでしょう。

これからはぼちぼち更新していくのでよろしくお願いします。
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