現世侵攻……ダルイ……   作:食べかけのピザ

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ちょっと本編?の方が難航しているので小話をちょっとばっかし投入。

相変わらずヤベーとは思ってる。今回は瀞霊廷での出来事です。


十二刃.やっべぇ、やり過ぎた

《やっべぇ、やり過ぎた》

 

五番隊隊長である藍染は最近新しい部下達を迎え、その中の1人が挨拶に来た。

 

「あ、あの、今日から五番隊に所属することになりました雛森桃です!よろしくお願いします!」

「ああ宜しく、君には期待しているよ」

「ふぁ、ふぁい!頑張ります!」

「ははは、そんなに緊張しなくてもいいんだよ」

 

霊術院を卒業した者は一から十三までの隊に振り分けられる。今日はそんな死神の卵の入隊式であり、その1人がこの雛森桃だ。

 

彼女は未だ霊術院生だった時に藍染に助けられた事があり、そんなこともあって藍染を敬愛している。なので藍染お得意の人身掌握に最もかかりやすい部類と言えるだろう。しかも彼女自身はあまり自覚していないが才能はある。特に鬼道に関しては今の時点で達人の域に達しようとしている。いずれは副隊長になる事もあるかもしれない。だから彼女に自分を盲信させるのもいいだろう。

 

そう考え、藍染は彼女を自分の虜にする為に何かと気にかけることにした。

 

 

「やあ雛森君熱心だね、何か困っている様だったけどどうしたのかな?」

「あ、藍染隊長!あのー、破道のここのところでいつも失敗しちゃって……」

「ああそこか、そこのところはこうすれば良いんだよ」ピトッ

「あっ……」

「ん?どうかしたかな?」

「い、いや!何でもないです!」

 

さり気なくボディタッチをしてみたり……

 

 

「ふぅ、重いなぁ」

「雛森君、なんだか重そうだね、僕が持ってあげよう」

「藍染隊長!そんな、悪いです!」

「良いんだよ、僕も丁度暇だったからね。それとたまには僕にカッコつけさせてくれ」

「もう……藍染隊長はズルいです」

「ははは、大人とはおしなべてズルいものさ」

 

荷物を運ぶのを手伝ってあげたり……

 

 

「雛森君、副隊長就任おめでとう」

「ありがとうございます!これも藍染隊長のおかげです!」

「いや、僕は何もしていない、全部雛森君の努力の賜物だよ」

「そんな事……」

「ところで明日の夜は暇かな?」

「はい、何もありませんけど」

「それは良かった。それじゃあ明日の夜は僕の家でお祝いをしよう……勿論、2人きりでね」

「ふぇ!?」

 

なんか意味深な行動をしてみたり……

 

そんな事を長年続けていた結果、もともと高かった藍染への好感度は爆上がり!これ以上ないくらいまで高まっていた!これでもう藍染の計画通りな訳なのだが、それに伴う弊害が有った。

 

 

「なあギン」

「何ですか?」

「最近風呂に着替えを忘れて行った時や、朝起きた時にきちんと着替えが用意してあるんだ」

「はあ、なんや不気味やけどええやないですか」

「それがね……下着もなんだよ」

「は?」

「それに僕の私物もたまに無くなっているんだ」

「それヤバイやないですか」

「いや、下手人自体は分かっているんだけどね」

 

そう、雛森の好感度を上げまくった結果、藍染の予想よりも遥かに高まっており、なんかこう、凄いことになっているのだ!

 

「それと、最近雛森君がお弁当を作って持ってきてくれるんだけどね」

「なんや羨ましいなぁ、やたら可愛い弁当を食べてはるて思うとったらそう言う事やったんか」

「羨ましい?たまに髪の毛や血が入っててもかい?」

「ヒェッ」

 

そう、ヤバイ(断言)。正直言ってここまでの恐怖を藍染は今まで感じたことはない。自業自得と言われれば自業自得なのだが、ここまでヤバくなるとは予想できなかったのだから仕方ない。

 

「藍染隊長ー、何処ですかー?」

「ヒェッ!ギギギギギン、僕は隠れるから相手をして追い払ってくれ」

 

そう言って藍染は物陰に隠れる。そしてそこに雛森が入れ替わるようにして現れた。

 

「市丸隊長、藍染隊長を見ませんでしたか?」

「い、いや見てへんなぁ」

「そうですか、何処行っちゃったんだろ」

 

藍染の話に少しビビっていたギンだったが予想よりも普通な雛森に少し毒気を抜かれる。そして少し興味が湧いて来るものがあったので聞いてみることにした。

 

「雛森ちゃんは藍染隊長のこと好きなんか?」

「すすすすすすす好き!?私なんかが藍染隊長を好きなんて烏滸がましいです!……けど、ずっとそばにはいたいですよね」ハイライトオフ

「え?」

 

雛森の初心な反応に、以外と普通やなぁ、なんて考えていたギンだったが、なんか雲行きが怪しくなってきたのを感じた。

 

「そう、おはようからおやすみまでずっと……」

「あ、あのー、雛森ちゃーん?」

「あ!藍染隊長を探してたんだった(ハイライトオン)。市丸隊長、失礼します!」

 

そう言って走り去って行く雛森の背中を見送りながらギンは戦慄していた。

 

「ギン、雛森君はもう行ったかな?」

「ええ、行きましたけど、あれはヤバイわ」

「ああそうだね、一言で言い表すなら……」

 

「やっべぇ、やり過ぎた」

 

 

 

 

《例のあのシーン》

 

砕蜂(ソイフォン)と夜一に左右から同時に短剣を突きつけられている藍染は、そんな状況にもかかわらず余裕の笑みを浮かべている。そんな藍染に対してキレるのが護廷十三隊の中でも沸点が低いという事で有名な砕蜂。

 

「何がおかしい貴様ぁ!」

「いや何、君達2人の行動は全くの無意味だと考えると笑えてきてね」

「なんじゃと?このまま貴様の首を掻き切っても良いんじゃぞ」

「まあすぐに分かる。特に四楓院夜一だったらすぐに分かるだろう」

「ワシだったら?……っ!?砕蜂!此奴から離れろ!」

 

夜一の言葉に疑問を抱いた砕蜂だったが、その鬼気迫る様子に藍染から飛び退く。すると空から光のようなものが降ってきて藍染を包み込んだ。

 

「これは……」

反膜(ネガシオン)(ホロウ)が仲間を助ける時に使われるものじゃ」

「総隊長!」

「流石は総隊長、見識が深い」

「ふん、虚の力を借りて逃げるような奴に褒められても嬉しくないのう」

「逃げるのではないさ、その……あれだよ、ちょっと家に帰るだけだから!」

「いや、それって逃げてるんじゃね?」

「うっせー、バーカ!」

 

なんかいきなりキャラ崩壊を起こした藍染を皆はびっくりした表情で見つめるが、直ぐに藍染は冷静さを取り戻した。

 

「ごほん、冗談はさておき砕蜂君」

「……なんだ」

 

突然自分の方に話題を振る藍染に驚き、訝んんだ砕蜂だったが、返事を返す。

 

「いや、先程剣を突きつけられた時の事なんだが……可哀想なくらい貧乳だね」

「……………………は?」プッチーン

 

胸の話題、それは砕蜂をキレさせるには十分だった。それに関しては砕蜂自身も気にしている事、毎日寝る前にバストアップマッサージを100年以上も続けているのに 、効果が現れる兆しは一切無い。100年以上振りに再会した師は前より大きくなっているようだったのに。

 

「全く、どうして師弟でそこまで差が出るのかこの私でも全く分からなかったよ(笑)」

「貴様ぁーーーーー!」

「そんな事より藍染惣右介」

「そんな事!?夜一様、あのハゲそんな事って言いましたよ!」

「待て砕蜂、何かが外れかかっておるぞ」

 

規制が効かなくなってきた砕蜂を宥める夜一、砕蜂の物言いに額に青筋を走らせる総隊長、中々混沌(カオス)な状況だが其処は総隊長、直ぐに気持ちを鎮める。

 

「改めて……藍染惣右介、貴様は天にでも立つつもりかの」

 

その問いに反膜(ネガシオン)に包まれた藍染は、悔しそうにこちらを睨む護廷十三隊を見下ろしながら答える。

 

「元々誰も天になんて立ってはいないさ」

 

そしてその伊達眼鏡を外し、ヨン様風だった髪型をオールバックに掻き上げる。

 

反逆者風にイメチェンした藍染は彼らに宣言する。

 

「私が天に立つ」眼鏡グシャァ

 

 

 

 

 

 

そして虚夜宮(ラス・ノーチェス)へと帰ってきた藍染は手当てを受けていた。

 

「痛たたたた、ちょっとギン、もう少し優しくしてくれないかな?」

「何言うてはるんですか、自分で握り潰した眼鏡の破片で怪我する様な人に丁寧になんてする訳ないやろ」

「要〜、ギンがいじめるんだが」

「藍染様の自業自得かと」

 

そう、あの時眼鏡を握り潰した藍染は、その破片で掌を怪我していたのだ。これには流石の東仙でも呆れている。

 

「あーもう面倒くさいなあ、消毒液ぶっかけたろ」

「アァーーー!」

 




はい、やっぱりこうなるよね。

藍染様の眼鏡グシャァ、は絶対手のひら怪我したでしょって思うんですよ。

それに雛森ちゃんもこうなってもおかしくないかなーてね。
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