他の作品を読んでるとやっぱり執筆が遅れちゃうんですよね、はい、言い訳すみません
今日もいつも通り自室でぐーたらしていようと思い、朝っぱらからいそいそと最近現世で購入した●iiやP●4を準備していた藍染だったが、引きこもってばかりいないでたまには部下とコミュニケーションをとってこいとギンから部屋を追い出されてしまった。初めはふてくされて部屋の外でブーブー行ってた藍染だったが、確かに部下とのコミュニケーションも大事かなと思い直し今は廊下をぶらついていた。
「全くギンはひどいなー、確かに親交を深めるのは大事だと思うけどなんで私が
往生際悪くギンが聞いたらキレられそうなことをぶつくさ言っている藍染だが、そうは言いながらも言いつけに従って部下とコミュニケーションをとろうとする辺り人が悪いわけではないのだろう(反逆はしたが)。そんな訳でとりあえず誰かとしゃべってみようかと手当たり次第に声をかけるべく廊下をぶらついているのはいいものの、取り合えず
そろそろ諦めて部屋に戻りス●ブラでもしようかと考えていたところ自分の前を歩く影が見えた。
「あれは誰だ?」
遠目で見たところでは誰だか判別がつかなかったが、ここまで近づくと誰だかわかってきた。小柄な体になんか半分に割れた貝殻を被ったかのような頭、そして常に両ポケットに手を突っ込んでいる者といえば一人しかいないだろう。
「やあウルキオラ」
「藍染様……」
「おはよう、今日もいい天気だね(藍染ジョーク)」
「はい、そうですね」
「あれ!?」
取り敢えず声をかけてみたものの、何を話そうか迷ったので取り敢えず天気の話題を振ることにした。ちなみに
「ごほん、ところで君が外を出歩いているなんて珍しいな、何かあったのかい?」
「いえ、たまには散歩もいいかと思いまして」
「ほう、それはいい心がけだ、体が
「ありがとうございます」
相変わらず物静かな奴だが、散歩をしているなんて可愛い奴じゃないかと藍染は内心うんうん頷く。他の奴らは反抗的な奴が多いからウルキオラに対する藍染ポイントはどんどん上がって行く。
「それで藍染様はどうしてここらを歩いていらしたのですか?」
「そうだな……」
別に外に出る気はなかったが、ギンに部屋から追い出されたと言ったらなんかかっこ悪いような気がする。ここは嘘でもついていた方がいいだろう。
「たまには君たちと交流をしようと思ってね、部下とのコミュニケーションは大事だろう?」
「成る程、さすがは藍染様、考えることが深い」
「そんなことないさ……いや、そう?」
「はい、流石です」
「ははは、全くウルキオラは可愛い奴だ、そんな君には特別に藍染ポイントを贈呈しよう」
「ありがとうございます」
ウルキオラの藍染に対する敬意を持った態度に藍染は気分を良くする。藍染ポイントとかいう訳わからないものに対してもツッコまず、丁寧に礼を言うことからも本当に藍染のことを敬愛しているのだろう。藍染はこんな者を求めていたのだ。
思えば藍染がニート宣言をして以来部下達の藍染に対する態度がぞんざいになった気がする。ギンは元々此方を信用しておらず、寧ろぶっ殺そうとしていたので分かるとして、当初は藍染のことを信仰と言っていいほど敬意を払っていた東仙の最近の態度は、ニートを子供に持ったオカンの様な感じで、今ではまるで当初の敬意が感じられない。
そして
そんな事を考えながらこれからはもっとウルキオラを可愛がろうと決め、考え事に集中していてほったらかしにしていた間に立ったまま寝てるウルキオラに話題を戻す。
「おーい、ウルキオラ、起きたまえ」
「Zzz……ハッ!おはようございます」
「あ、ああおはよう」
どこまでもマイペースなウルキオラに癒されながらも当初ギンに言われたことを実行する。
「ところで最近困っていることや悩んでいることはないかな?私でよければ相談に乗るが」
「困っていることや悩んでいることですか……」
「そうだ、どんな些細なことでもいいから何かあったら言ってみたまえ、こう見えてもアドバイスをするのは得意なんだ」
何を隠そう、藍染実は
「それならば一つ、引っかかっていることがあります」
「ほう、それは何なんだ」
「女、井上織姫のことなのですが……」
「織姫君のことか、それは興味深いな、言ってみたまえ」
まさかここで織姫の名が出てくるとは思わなかった。織姫とウルキオラの接点といえば、初めのころの織姫をさらった時の世話係、あとはたまに訪ねてくる織姫がウルキオラのところに顔を出すことくらいだろうか。正直ウルキオラが気に掛けるとは思わないのだが。
「はい、最近何故か井上織姫のことを思うと自分の中で何かがざわつくのです」
「なるほど、織姫君のことを思うと……ね…………え!?」
「はい……何か変でしょうか?」
「いや、別に変だということはないんだが少し意外に思ってね」
「はあ?」
「まあそんな事はどうでもいい、喜んで相談に乗るとしよう」
少し面食らったが可愛いウルキオラのためだ、少し一肌脱ぐとしよう。しかしそう難しい問題ではない、今までの経験から話を聞く限り思い当たるのは一つしかない。
「ところでざわつきの他にも何か思い当たる事はないか?」
「そうですね……あの女の事を考えるとなんだか胸にポッカリと穴が空いたような感じがします」
「元々から空いてたけどね、いや、あれは首元だったかな?」
ジョークだかなんだか分からない発言だが、これが本気だとしたならばもはや確定だろう。
「ウルキオラ」
「はい」
「君のそのざわつきのことを世間では恋というんだ、間違いない」
「鯉……ですか?」
「そう、恋だ(確信)」
そう、恋なのだ。これまで数々の相談を受けてきた中で色恋の相談件数はかなり多かった。そんな藍染にとってウルキオラの気持ちは恋としか言いようがないのだ。
「何故、鯉だと思われるのですか?」
「私の経験上そうなんだ」
「しかし鯉は現世でしか存在しないものなのでは無いでしょうか?」
「ふむ、確かにここ、虚圏では見られないものかもしれないな」
よく考えたらそうだ、虚圏ではまず恋というのは聞いたことがない。まずもって女性破面の絶対数が少ないし、そもそも元々が
そう考えたらウルキオラが勘違いしても仕方ないのだろうか。
「しかし恋は尸魂界でも見られるものだよ」
「そうなのですか」
「というかそもそも君は恋というものを知っていたのか?」
「はい、少し現世の事を勉強しようと思いまして」
「ならば話は早い。君はざわつきの他にもふわふわとしたものを感じたりしないかい?」
「ふわふわとしたものですか?」
藍染の言葉に考え込むウルキオラ、自分には心が無いと思っているだけに少し困惑しているのだろう。
「しかしそもそも鯉とはふわふわしているのですか?」
「それはどういう意味だろうか」
「俺が調べた限りでは鯉とは水の中を流れるようなものだと聞いたのですが」
「水の中を流れるようか……」
水の中を流れるようとはどんな気持ちなのだろうか、恋をすることによって心が洗われ、水の中を流れるように健やかな気持ちになる、といったところだろうか。
「成る程、実にいい表現の仕方だ。中々現世の表現も馬鹿にはできないな、しかし私が言ったふわふわするというのも恋なんだよ」
「成る程、鯉はふわふわするのですか」
「そうだ。で、何か思い当たる節はあるかな」
「あるのかもしれません」
「やはりか!」
これは喜ばしい事だ、これまで心が無いと悩んでいたウルキオラに心が芽生えたのかもしれない。今の気持ちを例えるのなら、初めて立ち上がった赤子をを見る母親といったところか。
「ウルキオラ、よく聞いてくれ」
「はい」
「君の中に芽生えた恋というのは心なんだ」
「鯉が心?」
「そう、君の中に恋が住み着き、君の中でふわふわして、君の中を流れて心が出来上がったんだ」
「俺の中の鯉が心を」
又もやウルキオラは考え込む。確かにいきなり自分の中に心が芽生えたと言われても困惑するのは仕方がない。だが焦る必要はない、じっくりと自分の中に染み込ませてこい、そして心に慣れていけばいいのだ。
「分かり始めてきました。俺の中に鯉が住み着いているということは、俺自身が鯉になるということでしょうか」
ウルキオラ自身が恋になる?それはどういうことだろうかと暫し考えたが、恐らく自分を恋で包み込むというような表現だろう。
「そうだ、自分の中に芽生えた恋を大きくしていき、そして自分を包み込み自分自身が恋になることによってその想いは相手へとダイレクトに伝わるようになるんだ」
「俺自身が鯉になると」
「あくまでも比喩表現に過ぎないがそれくらいの気持ちでいろということだ」
だんだんウルキオラもこちらの言いたいことが分かってきたようで、その鉄面皮に感情と思わしき表情が浮かんできた。そんなウルキオラの手助けをしてやりたいがここからはウルキオラの成長につながっていく、ここはそっと見守ったがいいだろう。
そうやって見守っていると遂にウルキオラが顔を上げた。
「藍染様、分かりました」
「ほう、何が分かったというのかな?」
「鯉とはそんなに難しいものではなく、鯉に身を任せ、委ね、それを体の隅々まで浸透させて俺自身が鯉となる。それこそが本当の鯉なのだと」
「お、おう……」
ウルキオラ自身が理解してすっきりしているのは藍染としても喜ばしいことなのだが、今度は逆に藍染のほうがウルキオラの言っていることが理解できない。先ほどまではギリギリついていくことができたのだが、これに関してはお手上げだ。だからそれをツッコみたいのだがこれまでないほどに満足しているうウルキオラにそれを指摘するのは流石の藍染といえども忍びない。ならばそこでとるべき行動は何か、それはもはや一つしかなかった。
「そういうことですよね藍染様」
「うん、まさにその通りだ(白目)」
思考放棄である。もう藍染がとるべき行動はこれ一つしかなかった。藍染の驚異的な頭脳でもウルキオラの言うことはさっぱり理解できなかったのだからこれを責められる者はいないだろう。藍染は断言できる。これは自分と同等の頭脳を持つ浦原でも理解することは出来ないと。
「今回は俺のつまらない相談に乗っていただき有難うございました」
「あ、うん、気にしないでくれ」
「では俺はここで失礼します」
「うん、おつかれ……」
いろんな事を考えている、いや、思考が停止している間に十分に満足したらしいウルキオラは藍染の前から去ってゆく。藍染はただその後姿を見送ることしかできなかった。
どうでしたかね?ちょっと無理やり感が否めませんが、まあ大丈夫だよね?
ちょっとした独り言なんですけど、私は投稿した奴は基本読み返さないんですよね、なんか気恥ずかしいっていうか。自分が読みたいって思ったものを書いているはずなのになんなんですかねこの感覚。
それはさておき、次はもっと早く投稿できるように頑張ります。それと感想、評価は大歓迎なんでドシドシ送ってください!