相変わらずキャラ崩壊が激しいです"こんなの僕が知ってる十刃じゃない"と言う人は自己責任で
「いきなり会議なんてなんだってんだよなー」
こうぼやくのはグリムジョーである、
なぜグリムジョーが驚いているかというと、それは今回の招集が会議という名目だからだ。会議というと自分たちにも意見を求めているという可能性が高い、それは決して頭の出来がいいわけではないグリムジョーにもそれくらいはわかる。
いつもの招集といえば藍染が決めたことを皆に伝えるために行われるものであり、彼らはそれを実行するだけであってそこに自分の意見はない。あまり考えるのが得意ではないグリムジョーにとってそれは別に不満ではないし、疑問を持つこともない、考えるのは頭がいいものがやればいいのだ、だからこそ今回の招集に困惑しているのである。
しばらく歩くと玉座の間が見えてきた。いつも通りに扉を開け中に入り見渡すと自分以外は全員集まっているのがわかる。自分が来るのはいつも遅いほうなのでそれは何ら不思議なことではない、いつもと違うことといえば……
「やあグリムジョー待っていたよ、さあそこの空いている席についてくれたまえ」
……なぜか部屋の中央に長テーブルが置いてあり、全員がそこに座っていることである。
それならば会議室でやればいいじゃないかと思うグリムジョーだが、藍染的には計画を続けるかやめるかのとても大事な会議なので玉座の間でやりたかったのだ、つまり雰囲気である。
「さあ、みんなも集まったことだし会議を始めようか」
本当に会議だったのかと半信半疑で来ていたであろう皆が小さく驚くのをしり目に藍染は続ける。
「今日はよほどの無礼な口をきかなければ、多少のことは大目に見るつもりだ、皆の積極的な意見を期待しているよ」
あの藍染がそこまでして自分たちに意見を求めるとはいかほどのことかと全員が想像を膨らませる。ただ、藍染の横にいる東仙が見るからにげんなりしているのが気になるが、ちなみにギンのほうはいつも通り何を考えているかわからない笑みを浮かべている……しかしよく見ると心なしか疲れが見えるような気がする。
「それでは皆に意見を求めたいのは……」
皆がかたずを呑む中衝撃の言葉が耳に飛び込んできた。
「現世侵攻をやめようと思うのだがどう思う?」
「「「は??!!」」」
”絶句”その言葉が最も似合うような状況に陥るあの心がないとされる
その衝撃からいち早く回復したグリムジョーは先の藍染の言葉もあっていつもより遠慮なく怒鳴る。
「は!?やめるってどういうことだよ!!今まで100年も準備に時間かけてきたんだぞ、今更辞めるなんてできるわけねーだろうが!!」
「シャクだが今回ばかりはグリムジョーに賛成じゃな、一体どうしたんだボス」
「私程度の力ではとても解決できないような事態に陥ったのだ、非常に非常に残念だが計画をやめるほかないと判断した、しかしそれでは納得しないであろう君達に説明および何か案があったら聞きたいと思い集まってもらった次第だ」
藍染ほどの力の持ち主でも解決できない、それは十刃達にとって衝撃であった。この男は力も頭脳も飛び抜けており、できないことはないのではないかと思っていたほどなのだ、この男も人(死神)なのだなぁとかすかな親近感が起こる。それを聞いていたギンと東仙は藍染に白い眼を向けている、東仙はそんな気がするだけだが。
先ほど声を荒げたグリムジョーとそれに同調したバラガンもその言葉に固まる、力で押さえつけられ絶対に勝てないと思ったから今まで従っていたが、今まさに困った目をしている藍染を見て、元々兄貴分気質を持つグリムジョーは困っている奴がいたら放っておけないセンサーが発動し怒りを収めた、まさにツンデレの鑑である。
「チッ、なんだよ困ってることって言ってみろ」
実にチョロイ、それに加えてバラガンも困っている孫を見守るおじいちゃん目線が顕現し、下克上を狙っていたはずなのに今はコロリと藍染を支えてやらねばという気持ちになってきた。
「そうじゃ、困っていることとはなんじゃおじいちゃんに言って見なさい」
心なしか目つきも優しくなっている…気がする。
「グリムジョー、バラガンありがとう、バラガンからは何か不安な声が聞こえてきた気がするがまあいいだろう。私が困っていることとはな———」
全員が耳をすませる、藍染でも手に負えないこととはどんなことかと。
「———働きたくないんだ」
「「「は??!!」」」
「何が手に負えないことだ、ただの気分じゃねーか!」
「何をいうグリムジョー、気分とは大事なことなんだ働きたくない時に働いても結果は出ない」
「なるほどなるほど、おじいちゃん分かったそんな事なら仕方ないのう」
「てめーじじいは黙ってろ、こういうのは甘やかしたらいけないんだよ」
藍染のこの言葉にグリムジョーは大激怒である、めんどくさがり屋の弟を怒る感じではあるが、バラガンはただ孫を甘やかすおじいちゃんだ。この様子にほかの十刃も口を開く。
「いきなりどうしたってんだよ、働きたくないのは同感だがらしくねーな」
こういうのは
「そうだそうだ本当にどうしちまったんだよー」
こういうのはスタークの
「そうだね、簡単に言うと”今までたくさん働いたからもう休んでいいよね”というわけだ」
「じゃあしかたねーな、なあリリネット」
「何言ってんだよスターク良い訳ないだろ」
「リリネット」
藍染から声をかけられる。
「な、なんだよぉ…」
「後でお菓子をあげよう」
藍染はエサで釣り始めた。
「な、ならしかたねーな、わかったよ」
見た目通りお子様である、本人に言ったら怒りそうだが。
「ハリベルはどう思う」
次に意見を求めたのは褐色、金髪、巨乳の三拍揃った美女
「藍染様の御心のままにと言いたいところですが、流石にその理由では納得がいきません」
十刃一の真面目キャラで現実世界だったら風紀委員をしてそうなハリベル、忠誠を誓っている藍染のいうことと言えどもその不真面目な態度は納得がいかなかったようだ。
「そもそも計画を続けたいけどめんどくさいんですか、それとももうやる気はないんですか」
「やる気は一切無い(キリッ)」
「そんなわがまま言わないでください、グリムジョーも言っていましたが準備に100年かかったんですよ、それが無になりますがいいんですか」
藍染を説得する様子はグリムジョーと反対に姉のようだ。
「フッ、ニートになるためならそれくらい些細なことだ」
ダメだこりゃ、みんながそう思う中ハリベルは諦めない。
「と、とにかく私は納得しません、途中でやめるなんてめっです」
もはやできの悪い弟を叱る姉そのものである。
可愛い、そうほっこりした藍染だが最終手段を出す。
「そういえばハリベル、最近現世のケーキを手に入れたのだが」
「うっ」
「ハリベルにあげようと思ったんだが残念だな、リリネットに上げてしまおうか」
「い、いや待ってください」
「あの有名なエンゼルのモンブランなんだが残念だな」
「し、仕方ないですね、そういえば私もめんどくさいと思っていたんですよ」
ハリベルは陥落した、やはり破面といえども女の子、甘いものには目がないのだ。
「そうか、ハリベルならそうだろうと思っていたよ、モンブランは後で君の部屋に送っておこう従属官と一緒に食べるがいい」
勿論これも藍染の策略のうちだ。皆の趣味、好物を把握してある藍染にとって、どうすれば相手を陥落させられるか予想するのは容易だ。このモンブランもハリベル対策に自らが店に並びに行ってわざわざ買ってきたものだ。もちろん変装などしていない藍染曰く「私は変装をするほどみみっちい男ではない」ということだ。
もし藍染がケーキ屋の行列にならんでいるところを浦原喜助や四楓院夜一などに見られていたとしたら彼らはまず自分の目を疑ったことだろう、それだけシュールな光景である。
そんなわけでハリベルを説得(笑)した藍染は
「もちろんウルキオラは賛成してくれるね」
「……ショートケーキ」
「ん?」
「ショートケーキを所望します」
「あ、ああ今はないが後ですぐに用意しよう」
さしもの藍染もウルキオラがケーキを条件に出すとは思っても見なかったようだ、心がないキャラはどこの行ったのだろうか、欲望ありまくりである。
ここで初めて藍染の余裕が崩れる、さすがは十刃一の潜在能力を持つ男だこういうところでもその一部を発揮しているようだ。だがそこは藍染、すぐに余裕を持ち直す藍染クオリティーは伊達じゃない。
「フフフ、ウルキオラがそんなことを言うなんて驚いたよ、私をここまで驚かすものは中々いない誇ってもいい」
「ホールでお願いします」
「わ、わかったホールで用意しよう」
ただし天然には敵わないようだ。
「ケッ、俺は死神の強いやつと戦えると思ったから楽しみにしてたのによ、いきなり丸くなっちまって俺のアフターケアはどうしてくれるんですかねー、俺はそいつらみたいに単純じゃねーですよ」
こういうのは
「ノイトラは強いものと戦いたかったのか、困ったな私たちの間で戦うわけにもいかないし、どうしようか」
「思いつかねーならこんな会議やめにしてとっとと死神どもと戦えるようにしてくれよ」
「そうだ俺も黒崎一護と決着をつけなければいけねーんだよ」
ここにグリムジョーも加わる、かつて現世で戦った時に決着をつけられなかった一護と決着をつけたいグリムジョーはその機会が失われることを恐れたらしい。
「何も思いつかないってんなら俺は直接死神のところに行くぜ」
「それはダメだ、そんな事をしたら私の監督不届きで尸魄街と対立してしまうではないか」
自分が今までやってきた事を棚に上げそんな事をのたまう藍染、そしてそんな藍染の脳裏にいいアイデアがよぎる。
「そうだ彼らをこちらに招待しようではないか、それならば恨まれる心配もないだろう。いやいっそのこと武芸大会でも開くのがいいかもしれないな、うむ中々いいアイデアだと思わないかな」
「武芸大会だ〜?んだそれはそれじゃあ命と命のやり取りができねーじゃねーか、テンション上がらないな」
命のやり取りがしたいノイトラはそれでは満足しないようだ、だが藍染が口を開く。
「そんなこと言っても私は君たちに死んでほしくないんだ(遊ぶ相手が減る)君たちが死ぬととても悲しい(特にいじりがいがありそうだし)だから納得してくれないか(私の楽しい生活のためにも)」
「「藍染…様…」」
藍染の言葉の裏に隠された本音に気づかない二人はその言葉に感動する。つまり、普段は冷たい人がいきなりデレたら普通のデレよりも攻撃力が高い現象が発動したのだ。
その言葉の裏に隠された本音に気づいているギンは可哀想なものを見る目でたった今感動している二人を見ている、護廷十三隊はこんなのと戦うかもしれないのかと。今攻めてこられたら以外とあっさり倒せるのではないだろうか、そう考えながら藍染の方を見る。相変わらず胡散臭い笑みを浮かべながら計画通りに行ったと喜んでいるようだ。
なんで自分はこんなのに復讐をしようとしているのかと大きな脱力感を感じる。こんなバカなやり取りを見ていれば復讐心も萎えるというものだ。
ちなみに東仙は会議が始まった直後のグリムジョーとのやりとりの時から放心状態だ。
「チッ、藍染様がそこまで言うってんなら仕方ねーな今回は引いてやるよ、なあグリムジョー」
「わーったよ、約束は絶対に守れよ、絶対だかんな!」
「約束しよう、私を誰だと思っている完全無欠の超絶イケメン藍染様だぞそれくらいわけないさ」
内心ほくそ笑みながら『チョロい』そう思った。
大体6000文字で収めようと思ったら何故か10000文字近く行っただから分割します