現世侵攻……ダルイ……   作:食べかけのピザ

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いつのまにかお気に入りも1000件を超え皆さんの感想にもニヤニヤさせていただいています。ありがとうございます!

そして今回の話を書いていて思ったことは"あるぇ?この作品の主人公ってグリムジョーだったっけ?"ですね。




九刃.ぐりむじょーーー!!

ここはグリムジョーの自室、今日は特に何もやる気が起きないので自室でグータラやっていた訳だが、奴にはそんなことは関係ない、あいつはどんな時でもやってくる。

 

ノックの音が鳴り響き、ノイトラかルピでも訪ねていたのかと思い入室を許可する。だがドアを開けて入ってきたのは奴だった。

 

「やあ、くつろいでいるようだねグリムジョー」

「げっ藍染、何しにきやがった」

「酷いな、私がいつも何かやっているみたいな言い方をするじゃないか」

 

そう藍染である。グリムジョーがこう警戒するのにはもちろん訳がある。それはグリムジョーはいつも藍染のイタズラの被害にあっているからであり、それをやり返そうにも藍染にはまったく通用しないから余計にタチが悪い。

 

イタズラの被害に遭っているのはこの虚夜宮(ラス・ノーチェス)にいるものなら誰にでも当てはまるのだが、グリムジョーはその中でも特に藍染の標的にされることが多いのだ。

 

「いや、いつも何かやってんじゃねーか!この間一日中ひたすら膝カックンされたの忘れたとは言わせねーぞ!」

「ふむ、そんなこともあったかな、その後もいろいろやってきたから流石の私といえど記憶の彼方に飛んで行っていたよ」

「お前たった今いろいろやったって白状したの分かってんのか」

「は!誘導尋問か、流石はグリムジョーだ、この私を引っ掛けるとは……なかなかやるな」

「なんなんだよこいつ……」

 

どうしてたったこれだけの会話でこんなにも疲れるのだろうか、正直藍染と10分会話するよりも2時間ほどサッカーをしていた方が疲労度的にはまだマシである。

 

そんなグリムジョーに気づいているのかいないのか、藍染は驚いたというような口ぶりをしながらもそのニヤニヤを引っ込めていない。恐らくグリムジョーの反応を見て楽しんでいるのだろう。

 

「ふう、今日のグリムジョー分も摂取したところで」

「なんなんだよグリムジョー分って」

「まあ、小さいことなんてどうでもいいじゃないか、私もグリムジョーにいろいろイタズラを仕掛けてきたことを1ミクロン程反省していてね、そのお詫びでもしようと君を訪ねてきたんだよ」

 

おや、これは珍しい、あの藍染が反省するとは。そんな風に意外に思うグリムジョーだがそれを思い直し警戒する、これは何か裏があるに違いないと。こちらが油断した時にこそ仕掛けてくるのが藍染なのだ、こうグリムジョーが警戒するのも当然である。

 

「なんだ気持ちわりーな、またなんか(たくら)んでんのか、とっととはけ」

「何か企んでいるなんて人聞きが悪いな、私は本当にお詫びとしていいことを教えてあげようとここにきたのに」

「いいことだ?」

「そう、いいことだ」

 

なんだかお詫びとしてはいささか小さくないかと思うが、何かもらったところで何か仕掛けられていないかを疑うのが当然なので、そういう心配をしなくていいのだと思えばそういうことの方がいいのかもしれない。

 

どうせ聞くだけなら大したことでは無いだろうとグリムジョーは考える、もしそれがいいことで無かったとしても聞き流せばいいだけなのだから。

 

「本当にいいことなんだろうな、ロクでもないことだったらぶん殴るぞ」

「君に私が殴れるのならね、っとそんなに構えないでくれ、今から言うことは本当にいいことなんだ、少なくとも君に被害があるわけではない、それだけはAIZENの名に誓って保証しよう」

「本当か」

 

AIZENというところがなんだか信用ならないがそこまで言うのなら少なくとも被害があるわけではないのだろう。どうせこのままだったらしつこそうだし聞く覚悟を決める。

 

「分かったよ、で、なんだいい事って言ってみろ」

「ふふふ、そんなに聞きたいのかい、そこまで言うのなら教えてあげよう」

「うぜ〜」

「聞こえているよ、まあいい、いい事とはね、二の腕と胸の柔らかさは一緒なんだ」

「は?それだけか」

「そうだ、いい事だろう」

 

何故それがいい事なのだろうかグリムジョーにはそれが分からない。二の腕といえば腕の付け根ら辺の少し肉の付いているところだったはずだ、自分で触ってみてその後胸を触ってみるが断然鍛え上げられた胸の方が硬い。

 

「おい藍染、全然腕の方が柔らけーぞ、これがいい事なのか」

「全くこれだからグリムジョーなんて言われるんだよ、私が今すぐに確認できることを言うはずが無いだろう」

「なんで俺の名前がそんな悪い風な意味で捉えれられてんだよ!」

「おっと口が滑ったつい本音が」

「本音かよ!お前本当に俺に対して悪いと思ってんのか!」

 

 

なんで藍染はこんなに自分を怒らせるのが得意なんだろうか、藍染と話していると寿命がガリガリ削られていっている気がするグリムジョー、破面(アランカル)に寿命があるかどうかは知らないが。

 

「もちろん思っているさ、実際こうして謝罪(笑)に来ているだろう?」

「俺はもっとムカついたがな」

「取り敢えずいろんな人に試してみるといい、そうすれば私の言うことが真実だったと分かるだろう。あ、一つ言っておくが私のは触らせないからな」

「頼まれても触んねーよ!なんなんだよお前、俺を怒らせてそんなに楽しいか?」

「実に楽しい、グリムジョーをからかっている時が一番生きているということを実感するくらいだ」

「そんなにかよ………」

 

どうやったら藍染を止めることができるのだろうかと思案し、力でも頭でも叶わないことに思い当たり、諦めて全て東仙に任せようという結論に達する。こんな所で東仙の胃痛の種は増殖していっているのだ。

 

「はぁ、それでもう用事は済んだのか」

「ああ、これをいうためにわざわざここに来たんだからね」

「たったこれだけのためにかよ暇なヤローだな」

「何をいう、私はこれから要の所に遊びに行くという重大なミッションがあるんだよ」

「マジかよ……」

 

それを聞いたグリムジョーは心の中で東仙に黙祷(もくとう)を捧げる、今日は東仙が医務室に運ばれるかもしれないなと。

 

取り敢えず今回のところはこれでお(いとま)させていただくよ、それではまた明日会おう」

「絶対くんな!」

 

そう言ってやっと藍染は出て行った、まるで嵐のような男である、勢いだけじゃないだけに余計タチの悪い嵐であるが。

 

「そうそう、試しているとそのうちに絶対にいい事があるから試しに行った方がいいということを念押ししておこう」

「分かったからもうくんじゃねー!」

「ははは、アデュー」

 

最後の最後まで腹の立つ男だ。

 

 

 

 

 

藍染が出て行ってから約1時間が経ち、グリムジョーはまだ自分の部屋にいた。実は藍染の言うことが気にはなっていて何度か腰を上げようとしたのだが、それでは藍染に乗せられた形になるので、それが癪だったから意地を張って自分の部屋から出ていないのだ。

 

「クソッ、藍染のヤローめ、あいつの言葉が頭の中に鳴り響いてやがる!なんであいつは目の前にいなくても俺を惑わせてくるんだよ!」

 

先程からずっと藍染の言葉が頭の中に鳴り響き、藍染の高笑いする様子が目の前に浮かんできそうである。それを落ち着かせようと藍染の似顔絵の貼ってあるサンドバックをひたすら殴るがそれは一向に収まる気配はない、もしかすると藍染は自分がこうやって悩む事も計算の内に入れていたのかもしれない、もしそうだとするととんでもなく性格の悪いヤローであるとグリムジョーのイライラは(つの)るばかりだ。

 

そしてそこでグリムジョーは思いついた、これは藍染に乗せられたのでは無くて自分が気になるから確かめに行くのだと、その事が藍染に乗せられたと言うのだが、それに気がつかないのがグリムジョーらしいと言えるだろう。

 

「よし、俺は藍染に乗せられてねー、俺が気になるから行くんだ!」

 

 

 

 

 

 

思い立ったが即実行とまず訪れたところが悪友であるノイトラの所だ、取り敢えずアイツのところに行っとけばいいかという発想である。

 

「おっすノイトラ」

「ああ、グリムジョーか、ちょっと待ってろ」

 

見たところノイトラはDSをしているらしい、聞こえてくる音からしてマ○カーでもやっているのだろう、ちなみにノイトラが一番よく使っているのがワル○ージだ、なんだか親近感が湧くかららしい。

 

「ふーん、じゃあ待たせてもらうぜ」

「どうぞグリムジョー様」

「おお、テスラかわりーな」

「いえ、これが僕の仕事ですから」

 

グリムジョーがソファに座ったと同時にお菓子と飲み物を出すテスラ、そんな彼にグリムジョーはこんな従属官(フラシオン)が欲しいと常々思っているのだが、テスラはノイトラに絶対の忠誠を誓っているので残念に思っている。

 

ボリボリお菓子をつまんでいる間に終わったのかノイトラの声が聞こえた。

 

「チクショー難しすぎだろこのコース」

「なんのコースやってたんだ?」

「魔のレインボーロードですが何か?」

「ダッセーな俺あそこだったら4回くらいしか落ちねーぞ!」

「え?俺より雑魚じゃん、俺大体3回くらいなんだけど」

「………マジで?」

「マジで」

 

とても気まずい沈黙が訪れる、その気まずさは友達が「今回のテスト悪かったー」と言っているところに自分の点数を自慢したら、その友達が自分より点数が高かった時くらいに気まずい。あまりの気まずさにテスラはキッチンに引っ込んでいる。

 

「お、俺もさ5回くらい落ちる時もあるから気にすんなって!」

「うるせー、同情なんていらねーよ」

「ほ、ほら、これでも食えよ、結構上手に出来たんだぜ」

「クソがーー!」

 

自暴自棄になったグリムジョーはノイトラが差し出したクッキーを凄い勢いで(むさぼ)った。

 

 

 

 

 

泣きながらクッキーを食べていたグリムジョーだったがそこであることに気がついた。

 

「あれ?これジャムが乗ってんな」

「そうだ、それは上にジャムをのせてみたんだがどうだ味は」

「悪くねーな、というか美味い」

 

実はグリムジョー食パンを食べる時は必ずジャムをつけて食べるほどジャムが好きだったりする。そんなグリムジョーにとって食べたらサクサク感と共にジャムの味を楽しめるこのクッキーはとても口にあったらしい。

 

「そうか、良かったな」

「実はグリムジョー様がジャムが好きだということを知ったノイトラ様が、グリムジョー様が来た時のためだと言って作っていたものなんですよ」

「何言っちゃってんのテスラ!?いや別にそんなわけじゃねーから!ただの偶然だからな!」

「あだだだだだ!ノイトラ様、痛いです!」

 

このジャム乗せクッキーの制作秘話をテスラに暴露されたノイトラは力任せにテスラの頭にアイアンクローをかましそのまま釣り上げる。見た目は細身ながらもあの巨大な斬魄刀を苦もなく振り回す程の怪力を持っているノイトラのアイアンクローを食らったテスラは、頭が割れるのではないだろうかと思うほどの痛みに襲われている。

 

テスラを釣り上げたままノイトラはグリムジョーを一瞥(いちべつ)すると、グリムジョーは俯いたままプルプル震えていた。

 

「ノイトラ、俺、お前のこと勘違いしてたぜ」

「どう勘違いしてたんだよ」

「今までお前のこと馬鹿で悪人面で性格悪くて、最近料理始めたくらいしか取り柄のないやつだと思ってたけどよ」

「なに?お前今まで俺のことそう思ってたの!?」

「俺の為にこんなもん作ってくれるなんて、お前ただの馬鹿じゃなかったんだな…」

「ちょっとお前ぶん殴っていいか」

 

褒められているはずなのに全く褒められている気がしないノイトラ、取り敢えず一発ぶん殴る、そのまま倒れ込んだグリムジョーだったがしばらくするとムクリと起き上がった。

 

「あれ?俺今までなにやってたんだっけ」

「記憶飛んでんのかよ……」

ノイトラ様、これヤバいんじゃないですか

だ、大丈夫じゃね?

「おい、なにヒソヒソしてんだよ」

「いや、何でもないぜ!」

 

何故かこの部屋に入った時からの記憶が無いグリムジョー、ノイトラとテスラがヒソヒソとしているのが気になるが気になるクッキーが目に入ったのでそちらに意識がいく。

 

「お、これ上にジャムが乗ってんのかうめーな!」

「ノイトラ様、もう一回繰り返すんでしょうか」

「やめろよ…考えさせんな」

 

 

 

クッキーを全て食べ終わったグリムジョーは満足したが何かを忘れているような感覚に陥る。

 

「あー!そうじゃん、本題をすっかり忘れてたぜ」

「本題?そういやお前なにしに来たんだ」

 

藍染の言うことを確かめに来たグリムジョーだったが、ノイトラのパンチによって記憶から飛んでいたらしい。

 

「ノイトラ、ちょっと二の腕触らしてくれよ」

「二の腕?まあ良いけどよ」

 

ノイトラの許可をもらい差し出された二の腕を触る。だがなんだか違和感を感じる。

 

「…あれ?硬くね?」

 

そう、明らかに自分のに比べて硬い、正直なところ自分と同じくらいだろうと考えていたグリムジョーは(いささ)かショックだった。

 

「なー硬くね?」

「ん?まーな、そりゃーあれだよ」

「なんだよあれって、いやマジでかてーんだけど」

「ほら俺の鋼皮(イエロ)って歴代十刃最硬だからな、硬いのは当たり前っちゃ当たり前なんだよな」

「あーな!成る程そう言うことか」

 

ノイトラの腕が硬い理由を知ってグリムジョーは安堵する、ノイトラが硬いだけであって自分が柔らかいわけでは無いのだと。それに二の腕がこれだけ硬かったらもしかすると胸と同じ硬さかもしれない。そう藍染の言うことが現実味を帯びてきたところで再び尋ねる。

 

「次は胸を触るけどいいか」

「ああ、いいz……は?ちょっとすまん、もう一回言ってくんねーか」

「だから胸を触っていいかって聞いてんだよ」

 

時が止まる。ノイトラとテスラは彫刻のようにピシリと固まり、ノイトラは大粒の汗を流している。

 

その場の空気が変わったのを感じ取ったグリムジョーだが何故こうなったか分からない。

 

「お、おいグリムジョー、本気で言ってんのか?」

「ん?ああ、俺は本気だぜ」

「いや、考え直せ!俺にはネルがいてゴニョゴニョ…

「?なんでそこでネリエルが出てくるんだ?ネリエルなんか関係ねーだろ」

 

何故、胸の硬さを確認するだけなのにそこにネリエルが出てくるのだろうか、疑問符を頭に浮かべながらもジリジリと後ずさるノイトラに近づく。

 

「なんで逃げるんだよ、俺はただお前の胸を触りたいだけだ」

「待て待て待て待て!だったらテスラのを触ってろ!」

「ノイトラ様!?」

「お前のじゃなきゃ意味ないんだよ!」

「「!!!?」」

 

とてつもなく勘違いしそうなグリムジョーの言い回しに、案の定と言うかノイトラとテスラの2人はグリムジョーの真意と違った形に解釈しているらしい。

 

「テ、テスラーー!」

「はい!5分、いや10分は稼いで見せます!」

「任せたぞ!」

 

そして何故かグリムジョーの前に立ちはだかるテスラ、どうしてそこまでしてノイトラは自分から逃げるのだろうか、自分はただ…

 

「二の腕と胸の硬さが一緒かどうか確かめたいだけなんだが」

「「はい!?」」

 

 

 

 

 

 

「ククククク、なんだそう言うわけだったのか、紛らわしい言い方してんじゃねーよ」

「あれ、言ってなかったっけか?ていうか何と紛らわしかったんだ?」

「いや、てっきりBL展開に突入したのかと」

「BL?何だそれ」

 

そんなグリムジョーの返しにノイトラとテスラは顔を見合わせ、そしてノイトラがグリムジョーの肩に手を置く。

 

「グリムジョー、お前は綺麗なままでいてくれよ……」

「なに言ってんだお前」

 

優しい目で自分を見てくるノイトラに気持ちわりーと思いながら、グリムジョーは更にその疑問を大きくした。

 

 

 

 

 

 

「ところでお前細っこいくせにかてーな」

「言っただろ、俺の鋼皮(イエロ)は歴代十刃最硬だって」

 

誤解が解けた後ノイトラの胸を触ったグリムジョーだったが本当に硬かった。しかし二の腕も同じくらいの硬さだったので藍染の言うことも満更嘘ではないのかも知れない。

 

「全く、けど二の腕と胸の硬さが一緒なんて噂なんで知ったんだ」

「いや、ここに来る1時間くらい前に藍染が俺の部屋に来て俺に教えて行ったんだよ」

「「ブフォ!」」

「ゲッ、きったねーな」

 

その事を藍染に教えてもらったと言った瞬間に吹き出した2人、それに首をかしげるグリムジョー。

 

「ところでどうしたんだ?」

「いや、何でもねー」

ノイトラ様、やっぱり藍染様でしたよ

ああ、やっぱりかーって感じだな

 

なんだか2人が話しているが声が小さくて聞こえない、それに近づこうとしたグリムジョーだがちょうどノイトラが顔を上げた。

 

「これ、他の奴にもしたか?」

「いや、お前が初めてだけど」

「そうか……じゃあ他の奴にする予定はあるか?」

「お前の後にはルピのところにでも行こうと思ってたけどよ」

「え?マジで?」

「マジだけど」

 

ルピのところに行って何か悪いことでもあるのだろうか、ルピとは仲はいいのだし、それくらい構わないだろう。

 

「グリムジョー様それhモガッ!?」

「いんじゃねーか、お前とルピ仲良いしな!」

「あ、やっぱりそうか?じゃあ早速行ってくるわ!」

「いってら〜」

 

そう言うとグリムジョーはノイトラの部屋を出て行った。そして部屋に残った2人。

 

「ノイトラ様、いいんですか?」

「いいんじゃね?仲良いのはほんとだろ」

「まあそうですけど……とても悪い顔をしてますよ」

「うるせー悪い顔は元々だ」

 

そんな会話が行われている事を知らないグリムジョーはルピに会いに取り敢えずルピの部屋に向かっていた。すると運良く曲がり角からルピが出てくるのが見えた。

 

「おいルピ!」

「グリムジョーじゃ〜ん、どしたの?」

 

グリムジョーの声に反応してこちらにトテトテ走ってくるルピ、グリムジョーの目の前に立つとその身長差によって自然と上目遣いになるのだが、その度にグリムジョーはなんだか分からない感情に襲われる。

 

「いや、少しお前にしてもらいたいことがあってな」

「してもらいたいこと?」

「まあ実際にするのは俺なんだが…いいか?」

「??まあ良いけど…」

「じゃあ腕を出してくんねーか」

「こう?」

「じゃあちょっと借りるぜ」

「え?…何を…え?」

 

そう言ってルピの手を取りその二の腕を触る。それはとても柔らかかった、まさに自分のやノイトラのとは雲泥の差である。ただ触れているだけでふにふにしていてこのままずっと触っていたいくらいだ。

 

「え?……え?」

 

未だにルピは何が起きているか分かっていない、そんなルピを尻目にグリムジョーは当初の目的を思い出した、これは二の腕と胸の柔らかさが一緒かどうかを調べるものだったと。

 

だがグリムジョーはここで重大な間違いを犯していた。ルピの二の腕の柔らかさにテンパっていたグリムジョーはルピに同意を求めるのを失念していたのだ。

 

そしてそのままルピの胸に手を伸ばす、それは二の腕とは比べものにならないくらいの柔らかさだった。

 

「あっ…え?…あの…グリムジョー?」

 

あまりの柔らかさにグリムジョーはその手を離すことができない。その時藍染が言っていた事を思い出した。

 

『試しているとそのうちに絶対にいいことがあるから試しに行った方がいい…』

 

藍染が言っていたのはこの事なんだろうか、あいつも悪いやつではないのかもしれない。

 

「え、え〜っと…その…」

 

ふにふにふにふに………

 

「あの〜……」

 

ふにふにふにふに………

 

「は、はうぅ………」

 

ルピの問いかけるような声も今のグリムジョーには届かない、その内にルピは真っ赤になって俯いた。

 

そしてそこに通りがかったハリベル、そんなハリベルが見たのは、

 

ルピの胸を揉んだままのグリムジョー

 

それに抵抗せず真っ赤になって俯いたルピ

 

どう見たってギルティーである。

 

「おいグリムジョー……おい、聞いているのか」

 

グリムジョーに声をかけるハリベルだがグリムジョーがそれに気づいた様子はない、むしろ先に気づいたのはルピの方だ。

 

「え?ハリベル…えっと…これは…その…」

「案ずるな、すぐに助けてやる『波蒼砲(オーラ・アズール)』」

 

ハリベルに気づかないままその攻撃をモロに食らったグリムジョーはそのまま気絶した。しかしその顔は何かを悟ったかのように安らかなものだったと言う。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「クククククク…はっはっはっ!アハハハハハ!ゲホッゲホッゲホッ」

「なんや、グリムジョーば観察しとったんかいな趣味悪いわー、これも藍染隊長の計画の内なんやろ」

「ゲホッゲホッ、ああ、その通りだよ、グリムジョーは私の計画通りに動いてくれた、こんなに笑ったのは初めてなんじゃないかと言うくらいに笑わせてもらったよ」

「はあ、グリムジョーが不憫(ふびん)やわ」

「でもいいじゃないか、そのお詫びに最後にいい思いをさせてあげたんだから。でもこれだからグリムジョーいじりはやめられないよ」

 

こうやって藍染のグリムジョーいじりは終わらない。




グリムジョーはルピの上目遣いに何かを感じた。
ルピはグリムジョーに対抗しなかった。

これだけ言えば分かるよなぁ!

さあ皆さん一緒に叫びましょう"ぐりむじょーーー!"





それと勝手ながら更新を一時休止させて頂きます。詳細は活動報告の方を確認ください。
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