モニカたちのバレンタイン   作:old777

1 / 3
皆がチョコレート作ろうってなるまでの日常パートになります。
導入からだらだらと書きすぎた感が否めません……。


Please tell me how to make chocolate!!

文化祭からしばらく経ち季節は冬真っ只中となっていた。

白い息を吐きながら一人の女性が普段は使われていない3年生の教室の鍵を開ける。

 

「あら、今日は私が一番乗りみたいね」

モニカが教室の中に入り、壁に備え付けられたエアコンを入れる。

「今日は一段とよく冷えるわね」

手をさすりながらモニカはかばんの中から書きかけの詩を取り出す。

近くの机に座って、筆箱からお気に入りのペンを取り出し自分の詩と向き合う

シンとした部室の中、凍えた部室を温めるエアコンの音だけが小さくモニカの耳に届く

紙上にペンを滑らせていると扉の向こうから近づいてくる人影が見えた。

「モニカちゃん、やっほー!」

元気な掛け声とともに扉が開け放たれる。

サヨリとタチバナ君が一緒に文芸部に顔を出しに来た。

モニカはいつも一緒にいる二人に少しムッとしながらも笑顔で二人を出迎える

「あら、サヨリ、タチバナ君」

自宅に招き入れるかのような態度でモニカは二人を出迎える。

「サヨリ、もうちょっと声量を落としたらどうなの?廊下まで響いてたわよ」

二人の後ろからピンク色の髪がひょっこりと覗いている

「あ、ナツキちゃん!えへへー、元気なのが取り柄だからねー」

サヨリは右手を頭の上に持ってきてコツンとぶつけるようなしぐさをとる

「ナツキ、もっと言ってやってくれ。昼寝のすぐにこいつのテンションに付き合わされるのはつらい」

タチバナは批判的な目でサヨリを見つめる

「あんたも何が昼寝よ!授業はちゃんと起きて聞かなきゃダメでしょ!」

さっきまでの静寂が嘘のように部室内は和気藹々とした空気に包まれる

「あとはユリだけね、皆ユリは見なかった?」

書き終えた詩を小さくたたんでポケットにしまうとモニカは3人に近づいた

「何も聞いてないわね、どこかでピアノの練習でもしてるんじゃない?」

いたずらっぽくナツキがモニカのほうを見る

「あはは……まぁ、しばらくしてたら来るかもしれないし、来たら皆で詩の見せあいしましょう。」

モニカは笑いながら鞄から1冊の本を取り出す

普段なら自分からあまり読もうとはしないサイコホラー系の小説

ユリから借りたものだった。

本の頭から出ている金色の栞を軸に本を開く

パラパラと読み進めながら頁をめくるたびに物語は違う顔を見せてくれる

「ねーナツキちゃーん、あの漫画の続きどこー?」

サヨリはクローゼットの中をごそごそあさっている

小さな体がクローゼットの本棚を右左とせわしなく動く

「いや、あの漫画だけで分かるわけないだろ……」

タチバナはあきれながらもサヨリの後ろで一緒になって漫画を探してくれている

「ほら!あの……博士に作られた三人組の女の子がスーパーパワーで街の平和を守るやつ!」

「あー、ごめんサヨリ、その本今は……」

ナツキが申し訳なさそうにしていると

廊下の方からタッ、タッ、タッと駆け足で近づいてくる音が聞こえてきた

「ご、ごめんなさい……少し探し物をしていて……」

腰まで伸びた長い髪と豊満な肉体を揺らしながらユリが文芸部まで走ってやってくる

「探し物?鞄の中も机の中も探したけど見つからなかったってやつ?」

ナツキがユリのもとに向かってウサギの刺繍が入ったピンクのハンカチでわずかに汗ばんだユリの額をぬぐう

「あっ……ナツキちゃんありがとう……」

ユリはハンカチを受け取り

そのまま自分のポケットにそっとしまった

「いや!ちょっとユリ!?」

慌ててナツキがユリからハンカチを奪い取る

「ごめんなさい……我慢できませんでした……」

ユリはシュンとしながらよろよろと近くの壁にもたれかかる

「ユリ、やる相手選ばないと友達なくすよ?私だからいいけど……」

ナツキはすぐポケットにハンカチをしまう

「よし、皆そろったわね!」

モニカが本を閉じて席から立ち上がる

「詩の交換を始めるわよ!」

その号令で皆がモニカの周りに集まり各々詩についての感想を言い合っていく

5人皆が詩を互いに見せ合い終わった時には日はもう傾き

青かった空は、リンゴよりも赤い夕焼けに染まっていた

「お疲れさまー!私たちはお先に失礼するね!」

サヨリはタチバナの腕を引っ張りながらそそくさと部室を後にした

「ナツキちゃん……この漫画面白かったです、ありがとうございます」

「もう読み終えたの?私の方はまだ読み終えてないから今度返すわね」

ナツキはユリから手渡された漫画をクローゼットに並べる

「……また散らかってるわね、並べ直さないと……」

ナツキは本棚と正対し本を順番に並べ変え始めた

「そういえばユリってば今日はどうして走って部室に来たの?探し物していたって言っていたけど……」

「ああ……えっと、実は図書室で本を探していまして……」

ユリは気恥ずかしそうにつぶやきながらモニカの目を見た

「珍しいわね、あの図書室にあなた好みの本があるとはあんまり思わないけど……」

「今日探していた本は小説とかではなかったので……」

「じゃぁ、いったい何探してたのよ」

本棚の整理を終えたナツキが二人の間にすっぽりと納まる

「お……お菓子の本を……」

今にも消え入りそうな声でうつむき髪をいじりながらユリはつぶやいた

「ユリ!お菓子作りに興味があるの!?」

ナツキは首が吹き飛ぼうかという勢いでユリのほうを向いた

「ええと……もしかしてバレンタインに向けてのチョコレートづくりかしら?」

モニカは恐る恐るユリに尋ねる

「はい、彼にはいつもお世話になってますから……」

そう言うユリの目は泳いでいた、おそらくタチバナ君とお近づきになるために作りたいのだろう

「そういうことなら、私がいるじゃない!」

ナツキが小さな胸をドンと叩いて誇らしげに上体をそらす

「そうよ!4人でチョコレートを作って彼にプレゼントしましょう!」

(このまま皆がバラバラにチョコレートを作って個別ルートに入ると、とんでもないことになるわ……)

モニカはポケットから携帯を取り出してサヨリにメッセージを送った

「私のおうちに集まってチョコレートを作りましょう!きっと素晴らしいプレゼントになるはずよ!」

「まぁ、私はもともとタチバナなんかにチョコレートを渡す気なんかないわよ、でもモニカがそういうなら……」

「うう……わかりました、じゃぁそれで……」

そして三人は今度の休日にモニカの家でチョコレートを作ることを約束した。

サヨリとは十数通のやりとりの後なんとかチョコレートづくりに参加させることに成功した。

サヨリも一人でチョコレートを作ってプレゼントしようとしていたらしい。

(まぁ、幼馴染なんだし当然よね)

モニカはそう思いながら携帯を閉じて約束の日のためにいろいろ準備をし始めたのだった。

 




できるだけ皆が何しゃべってるかわかりやすく書こうとしたらこんな書き方になっちゃいました……
もう少し書き方に関しては勉強した方がいいかもしれないですね……
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。