ダークバスターの旧作品群   作:ダークバスター

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始まりがあれば、終わりもある。
ついに阿記葉との決着。
結局、パイロンの事は判らずじまいで終わってしまうが、旅はまだ続く……



――ギャシャァァァァァン!
 パイロンA(同機が三体いるので、区別をつけるためにA・B・Cと区別します)の腕が、紅蓮の刀に斬り落とされた。
『左腕破損、戦闘能力13.8%低下』
 などと機械的な言葉が、パイロンAから聞こえてきた。
 紅蓮の背後に、パイロンCのD.S.M.Pが飛んできたが――
「来炎一閃(らいえんいっせん)!」
 薙ぎ払う様に、刀を横に振りつつも、同時に炎が巻き上がる。
 しかし、その炎からパイロンBが出てきたのだ。
 ダメージを省みず、そのままメタルクローが飛んできた。
――ジャシュ!
「ぐぁ!」
 胸を押さえながら、距離を取る紅蓮。
 後ろに下がったが、軽く胸辺りを裂かれた。
『チャージ完了――発射』
 その『発射』の言葉と同時に地面に伏せた。
 次の瞬間、一筋の青い閃光が走った。
 紅蓮はすかさず、バースト・ビームを放ったパイロンAに――
「アクア・ボム!」
――ズブァサーーーーン!
 パイロンAの胴体辺りに、水が発生――爆発が起きた。
 しかも、発射後のオーバーヒート+廃熱中だった為に、通常時よりもダメージを与えることが出来た。
『先ノ攻撃ニヨリ、廃熱管ニ異常発生。以後、バースト・ビーム使用不能。サラニ、全機能42.9%低下、コレ以上ノ戦闘ハ不可能――機体確保優先ノ為、一時撤退』
 パイロンAは、D.S.M.Pを射出と同時に、壁際に跳び、壁に吸い込まれるように消えていった。
 それを見た紅蓮は、その辺の手頃な石を広い、消えていった壁に投げつけた。
 石は、壁にぶつかる事無く、吸い込まれるように消えていった。
「ホログラムか!?」
 不意に殺気を感じ、前に飛び込んだ。
――シュン!
 パイロンCのメタルクローが、数瞬前まで頭があった場所辺りを通過していた。
「ライトニング・ジャベリン!」
 受身を取りながら、魔法を放つ。
――バシューン!
 未だにパイロンCのアンチマジックは有効だった。
「グォォォォォォォォォ!」
 そのまま、さらに斬りかかってきたパイロンC。
「ちぃいっ!」
 片手を地面に着いて、パイロンCの顎目掛けて、蹴り上げる。
 そのまま僅かに吹き飛ぶパイロンC。




戦闘と言う名の演劇は……次第に、終演へ向かうのだった。




<どこかに繋がる通路>
「ぜぇ、はぁ、ぜぇ、はぁ……ここまで来れば、奴も、おっんってはぁこない、な」
 壁に寄りかかり、荒くした息を整える阿記葉。
「?」
 ふと、自分が通ってきた方から、何かの音が聞こえてきた。
 しかも、その音は次第に大きくなってきたのだ。
「この音……パイロンのホバー音!?」
「だろうな」
 その言葉の主を見た。
「お前は……マスカード」
「そう睨むな。あのお方から、お前の監視を頼まれてな」
「なんだと?」
 訝しげに目を作る。
「ハッキリ言えば、お前は信用されていた訳ではないが、別に信用しきっていた訳でもない」
「どういう意味だ?」
 パイロンAは、二人の横を通り過ぎていった。
「言葉通りだ。よは信用できるかできないか、監視をしていたんだよ。そして、結果がどうであれ、この戦いが終わったあと……お前とは縁を切るそうだ」
「何故そんな話が出てくる!?」
 怒鳴る阿記葉。
 だが、そんな事を予測していたのか、怯む事無く淡々と続けた。
「自分の胸に聞け……お前の本心を、あのお方が気づかないとでも思ったのか?」
「!?」
 その言葉に目を丸くした。
「どちらにせよ、お前は調子に乗りすぎた。自分の始末は自分でつけろ、いいな?」
「おっ、おい待て!」
 マスカードは、阿記葉の問いに振り返ることなく、パイロンAが通っていった通路を進んでいった。
「生きていたら、また会おう」
 そのまま、地面に沈みながら消えていった。
「糞が!」
――ドン!
「俺がどんだけ苦労したのか分かって言ってるのかアイツはよ!」
 怒り任せに拳を壁に叩き付け、杉違いな事を口走る。
 拳からは、血が出てきた。
「……やる……殺してやる、皆殺してやる、皆殺してやるみんなころしてやる皆殺してやる皆殺してやる皆殺してやる皆殺してやるミンナコロシテヤル皆殺してやる皆殺してやる皆殺してやるみんなころしてやるみんなころしてやるミンナコロシテヤルミンナコロシてやる皆殺してやる皆殺してやる皆殺してやる皆殺してやる皆殺してやる皆殺してやる皆殺してやるみんなころしてやる皆殺してやるミンナコロシテヤルミンナコロしてやる皆殺してやる皆殺してやる皆殺してやるミンナコロシテヤル皆殺してやる皆殺してやる皆殺してやる皆殺してやる皆殺してやる皆殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやるコロシテヤルコロシテヤルコロシテヤルコロシテヤルコロシテヤル殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺スコロスコロスコロスコロスコロス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺スコロスコロスコロスコロス殺ス殺ス殺ス殺すころすさつす殺ス殺ス殺ス殺す殺す殺す殺す殺すコロスコロスコロスコロす殺す殺す殺す殺すころすころすころす殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺スコロスコロスコロスコロスコロス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺す殺す殺す殺す殺すコロスコロスコロスコロす殺す殺す殺す殺すころすころすころす殺す殺す殺す殺す殺すころすころすころすころす殺す殺す殺す殺す殺すころすころすころすころす殺スコロスコロスコロスコロスコロス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺ス殺す殺す殺す殺す殺すコロスコロスコロスコロす殺す殺す殺す殺すころすころすころす殺す殺す殺す殺す殺す――」
 狂ったレコーダーのように、ひたすら『殺ス』を繰り返し呟くのだった。



<戦闘場所>
――カランカラン、カラン!
 パイロンBとCは、腰に付けてあった円形の缶を転がした。
「爆弾!?いや違う!」
 爆弾にしては、自分たちとの距離は、あまりにも近すぎるという以前に、足元に落としたのだから、違うと紅蓮は判断した。
――カシャ!×2
 パイロンの顔の部分が、薄黒いアイシールドを展開した。
「!?」
 紅蓮は咄嗟に、顔を腕で覆った。
――ドバァァァァァァァァァァン!
 次の瞬間、大きな爆発音と強力な閃光に包まれた。


第四話:終演と傷跡

<阿記葉との戦いから、十日後――>

 

 

 

――パシャ、パシャ

――カチャ、カチャ

「若葉、洗い終わったぞ」

 紅蓮は、川から汲んできた水で、皿を洗っていた。

「はい、お疲れ様です、紅蓮さん」

 洗い終わった食器類や調理器具を拭いていた若葉。

「次は?」

 洗い終わった皿を、若葉に渡す。

「いえ、これで最後です」

 紅蓮から受け取った皿を、一枚づつ丁寧に拭いていく。

「ふぃ~っ!」

 背伸びしようとして途端、パイロンから受けた傷跡に痛みが走った。

「紅蓮さん!?」

「っだ、大丈夫大丈夫」

 苦笑しながら若葉に言い聞かせた。

(まだ回復しきってないのかよ……アンチ・マジックの液体版ってもの、ってか何でもアリに成りつつあるな)

 内心、そう呟く紅蓮だった。

 

 

 

<ある街の非合法酒場>

「で、マスカードさんよ。阿記葉の野郎、知らねえか?」

 黒人の様に、黒い肌で筋肉質なおっさんが尋ねてきた。

「……死んだよ」

 そを言って、グラスに入ってたカクテルを一気飲みする。

「アイツが死んだ?がははははははっ!……いくら掴まされた?」

 顔を寄せてくるおっさん。

「だから死んだんだよ、阿記葉は」

 いい加減ウザくなってきたのか、ぶっきら棒に言い放つ。

「……マジらしいな」

「当たり前だっんく、んっく――」

――ゴトッ!

「止めは俺が刺したんだからな」

 

 

 

 

○           ○          ○

 

 

 

 

「はあっ、はあっ、はあっ……」

 紅蓮は、ウェンディをおぶりながら、パイロンBとCが逃げていった通路を通っていた。

 一応、ホログラムを破壊して、判りやすい様に道標を残して来た為、若葉ですら間違うことは無いだろう。

“もうすぐ出口だ”

 闇王・ダドウックが告げた。

「わかった」

 紅蓮はその場で止まり、ウェンディを降ろした。

“紅蓮?”

「――fraud of darkness(闇のまやかし)」

 サバイバルナイフを媒体に魔法を掛け、襲われない様にした。

「……行くか」

 刀を握り締め、通路の出口へ勢い良く出て行った。

 その瞬間を待って射たかの様に、パイロンたちが襲い掛かってきた。

 パイロンAの攻撃を避け、同時に左から来たパイロンBの首を跳ねる事が出来たのだが、一瞬の隙を突いたパイロンCの拳をもろ顔面に貰って、左側に吹き飛ばされた。

 二、三回バウンドしながらも、体制を立て直し、残りのパイロンに再度攻撃を仕掛けた。

 そして、混戦の極みを見切りながら、阿記葉の精密射撃魔法を放ってくる。

 いくつモノ奇策や罠を使っていたから、頭脳タイプの弱い奴と考えていたのだが、思った以上の正確な攻撃に、高い魔力を持っていた事に驚いた。

 だが、ここで負ける訳には行かない。

 この男はウェンディを……そして、あの謎の機動兵器・パイロンの事を聞き出さなければならない。

 この世界には、余りにも不似合いで、進歩しすぎた科学の結晶の品物。

 この世界に出回れば、確実に世界バランスを崩す兵器。

 それを知っているのは、今はまだ俺だけ。

 だから、こいつらを倒し、阿記葉の顔面に拳をぶち込んだ後、何が何でも聞き出さなければ。

 そう思いながら、パイロンA、Cのコンビネーション攻撃と阿記葉の精密射撃魔法を流し、かわしていた。

「アハハハハハハハハハハハハ――どうしたんだい!?動きが悪いぞ?」

 狂った笑い声を上げながら、罵声を浴びせる阿記葉。

 確かに、限界が既に来ていた……いや、既に超えていたと表現した方が適切かもしれない。

 ここまで来るのに、魔力、小道具、回復アイテムを使い切っていたから。

 今ある魔力は、自然界に漂っているごく僅かな魔力と、パイロン廃熱と共に捨てている魔力と阿記葉が放ち終えた魔力をかき集め、自分の魔力に変換して使っている状態なのだ。

 完全にゲリラ戦法状態で、体力も限界に来ている。

 だが、阿記葉の法は――今の今までほとんど魔法を使っていなかった。加えて地形を把握している事。

 さらに、ダメージを喰らわせているのに、一向に衰えを見せないパイロンA、C。

 完全に形勢不利だった。

 だが、それでも――

「負ける訳は――」

 バックステップしながら刀を鞘に戻し、素早く構え直す。

「いかないんだよ!」

 その瞬間、紅蓮は一筋の線を見た。

 

 

体剣魔総撃覇術――奥義・剣の章――『閃・居合い抜き』(せん・いあいぬき)

 

 

 その線に体を乗せ、次の瞬間、二体のパイロンの間を過ぎていた。

――パチン

 そこで、少し鞘から出ていた刃をしまう。

 それと同時に今度は、二体のパイロンの首が同時に跳んだ。

 阿記葉は、何が起きたのか判らなかった。

 紅蓮の姿が消えたと思った次の瞬間、いつの間にかパイロン通り過ぎていた。

 そして、『パチン』といい音が聞こえたと思いきや、今度はパイロンの首が跳んできた。

 もう、訳が判らなかった。

「あ、あは、あははははは……」

 地面に膝を付き、ただただ笑う阿記葉。

 そして、紅蓮はボロボロで言う事を聞かない体を、無理やり動かして、阿記葉の前まで歩いた。

「阿記葉、お前に聞きたい事があ――」

――パパパパパパパパパ、キュ

「!?」

 後ろから、ワイヤー飛んできて、紅蓮の体と腕に巻きついた。

 それを待っていたのかの様に、素早く飛び退く阿記葉。

 とにかく後ろを見ると、首を跳ねたはずの三体のパイロンの胴体部分から、ワイヤーが射出されていた。

「そのまま止めを刺せば良かったものを……所詮アマちゃんだった訳だ」

「誰が殺しなどするか。それに聞きたい事があったからな」

「ふん、強がりもいい加減にしておけよ!」

 怒りの余り、我を忘れている阿記葉。

 

 

 

 怒りをあらわに、内にあった不満と怒りを言い出した阿記葉。

 自分の過去、今の状況、これからの計画が狂った事。

 そして――

 

 

 

「あばよ、お人よし!」

 阿記葉は、紅蓮に言い放つ。

「く……そ!」

 紅蓮の体はボロボロで、動くことも困難なのにも関わらず、三体のパイロンに装備されてあった拘束用ワイヤーを体に巻きつけられているため、さらに動くことが出来なかった。

『起爆プログラム始動……魔力動力暴走開始……三十秒後ニ起爆シマス』

 一体のパイロンから、発せられた声。

「紅蓮さん!」

「!?」

 声が聞こえた方向を向く。

 そこには、ウェンディがいた。

「くるな、ウェンディ!」

 ウェンディが、紅蓮のサバイバルナイフを持って、紅蓮の元へ駆け寄っていく。

 だが――

「へ、お前か……また、たあっぷりと、イタぶってやるからよ~お。だから……大人しくしてろや」

 阿記葉が、ウェンディの進行方向を塞ぐ。

「い、いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」

 阿記葉を見たウェンディは、植えつけられた恐怖を思い出し、悲鳴を上げ、そのまま尻餅をついて後ずさりを始めた。

「あぁぁぁぁぁぁきぃぃぃぃぃぃはぁぁぁぁあああああ!」

 雄叫びを上げる紅蓮。

 その瞬間、自分の生命力と残りの魔力を『力』に変換して、篭手に注ぎ込む。

 そしてワイヤーを引きちぎり――

 

 

体剣魔総撃覇術――奥義・体の章――『神足之領域』(しんそくのりょういき)

 

 

 そして、紅蓮の見える世界が波動に変わった。

 ここが地面、そこは岩、あそこには人、向うには草と、レーダーが探知する様な感覚になっている。

 この移動技は、目で見るのではなく、体全体で感じ取る技。

 ある流派には、『神速』という技があるが、それは感覚の促進らしい。

 故に、全てが0で止まり、相手に近づく事が可能。

 だが、完全な移動技故に、攻撃などと同時に行えないのが難点であるが、相手が気づいた時は、すでに手後れ故だからこそ、この名がついたといえる。

 神の足を持つ者のみに許された領域。

 それが、『神足之領域』である。

 

 ウェンディと阿記葉の間に割って入り、阿記葉を殴る瞬間、元の世界に戻される。

 そして、吹き飛ぶ阿記葉。

 そのまま地面をバウンドする事無く、パイロンたちとぶつかり、巻き込みながら倒れる。

 同時に爆発が起こり、海の中へ沈んでいった。

 紅蓮は、動かないことを遠目で確認すると、ウェンディを連れて、外へ出て行った。

 

 

 

 その後、紅蓮たちはいつも道理の冒険が始まった。

 結局、パイロンの事は判らずじまいだったが、一つだけ分かったことは、何者かが量産している事だけだった。

 

 

 

 最後に、とある海岸沿いの港で、男のバラバラ死体が流れ着いたという話があった。

 死亡原因は溺死や火傷ではなく、鋭利な刃物と体中に打ち込まれた弾だったらしい。

 

 

 

 

 

 

 

……to be continued




 うわ~~~ん!この話、大失敗作だよ!
 でも、この話を読んでいる人を裏切りたくないので、一旦公開。
 五ヶ月間も放置していたから。(汗
 でもやはり、完全オリジナルストーリーを展開するべきだった。
 魔宝が置いてある場所、通る町はそのままで、四つ目の魔法を目指す話にすれば良かったと、今後悔。
 ついでに、5ヶ月間近く放置したのが仇になった。
 次の話は、プロット組まないと。(汗
 ちなみに、初めの『死』の所、自分で書いておきながら、マジで怖かった。(汗






制作開始:2006/3/19~2006/8/11

打ち込み日:2006/8/11
公開日:2006/8/11

変更日:2008/10/23
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