そこは小さな町だった。
よくイジメられていた少年が居た。
イジメている者達は、ただそこに居るだけの理由でイジメてきた。
何時しか少年は、唯一得意のプログラミングを使い、いくつかのプログラムを作った。
しかし、少年はそれらのプログラムを作っていくごとに使うことに恐れ始めた。
理由は、二つ。
一つ目は、これを使うことにより、より多くの人が死ぬことになること。
二つ目は、一人の女の子をプログラムの一部として使用すること。
そのため、これらをデリートしようとしたが、時はすでに遅く、外部アクセスにいくつかのプログラムがコピーされいた。
そして、このプログラムの存在を知ったヴァリムは、アルサレアの領地にも関わらず進軍を開始し、残りのプログラムと、
そのプロブラムのベースとなった一人の女の子を確保し、そして町を焼き払い去って行った。
少年は後悔した。
たった小さな復讐心で作ってしまったプログラムが、多くの人を死なせてしまった。
そして、一人の女の子の未来を奪ってしまった。
アレから数年、少年・・・・いや、青年はアルサレア機甲兵団に入隊した。
自ら作り出したしまったいくつかのプログラムを破壊し、一人の女の子を助けるために、そして町を襲った者達と
自分自身の犯した行いへ復讐のために。
機甲兵団J-PHOENIX
復讐の空
FILE01:復讐の空
「エレナ!ステラの援護!」
「了解しましっうわ!」
敵の中距離用「マシンガン」が何発か直撃した。
「大丈夫か!」
被弾したエレナに聞き返す。
「す、すいません。敵が多く、しかも今は完全支援型なので接近戦の装備がなく、近づけません!」
「そうか、なら」
一安心して、すぐ次の指示をしようとした時に。
「俺の出番か」
と、他の隊員が通信に割り込んで来た。
「トーラスか、お前はエレナを!サーガ、聞こえるか!」
「ステラを、ですねナーガ隊長、今向かってます」
突き放した口調で帰ってきた。
「お前、俺が逆の指示をしたらどうするつもりだ」
怒るわけでもなく、呆れるわけどもなく、ただ言葉を返した。
「自分はエレナとは、相性が悪いためただ…」
「俺が悪かった。ステラを頼む」
サーガとエレナは、なぜか仲が悪いことは、部隊の皆が知っているため即座に通信を切り上げた。
今、エレナの機体は「J-ファー・完全支援型」にカスタマイズになっているため、至近・中距離の格闘・射撃装備はなされていないので、
敵の「ヌエ」は中距離でマシンガンに火を吹かせていた。
しかし、盾「ビックプレート」を装備したいたが、2機の装備していたマシンガンと格闘用武器「レーザーソード」の計3機の連携攻撃を防いでいる時に破壊されてしまった。
しかも、数は全部で5機。分が悪すぎる。
「やっぱり、きちんとステラに付いてけばよかったな」
と、自分の失敗を呟いた。
「しかし、コレらを何とかしないと。と、言いたいけど武器がっキャ!」
瓦礫の半分が崩れ、被弾し始めた。
「トーラスさ~~~ん!早く来てください~~!」
そして、1機のヌエがレーザーソードを振りかざして、突進して来た。
「き、来た~~ぁあわぁ~~~~~~~~!!!!!」
天と地がひっくり返りそうな大声を出しながら後退するが、瓦礫に足を取られ機体が尻餅をついた。
そうしているうちに、突進して来て斬られそうになったが、ヌエが立て真っ二つに斬れた。
「大丈夫か、エレナ」
目の前には、アルサレアで優秀なパイロットが搭乗することができる機体、Jフェニックスがいた。
「ト、トーラスさ~ん、助かりました」
「早くお前は後方へ下がれ。あとは、俺がやる」
「りょ、了解しました。」
機体の態勢を立て直しながら言葉を返した。
そのころ、ステラはというと。
「この、この!」
何度も何度も「Jファー・バルカン」の格闘用武器「スパークフック」を振っているが、敵の機体にかする以前に届いていない。
「こ、このパイロットは、何がしたいんだ?」
敵パイロットも困惑を隠せない状況。
「うう~ちょこまかと動いて~!」
と、怒りながらスパークフックを振り回す。
「ちょっとまて、全然届いてないから、しかもイチャモンまでつけんなよ!」
なぜか、イチャモンまで付け始めた。ココがステラの悪い癖である。
「いつまで遊んでいるんだステリアル、撤退命令だぞ」
「ええ!もうそんな時間ですか。…わかりました、すぐ撤退します」
大急ぎで機体を、旋回しながら後退していった。
「あ!こら、待ちなさい!!」
すぐさま敵機の「ダークアームド」を追おうしたが、サーガの「Jファー・カスタム改」が止めに入った。
「待て、1分前から全ての敵機が後退を始めた。任務は完了だが」
ココで、ステラに尋ねた。
「なぜ内部装備のバルカンを使用しなかったんだ、あれはロックオンされていれば自動的に追尾してくれただろうが。」
しばしの沈黙がながれて、
「あ、そういえばあったんだっけ」
「・・・・・・・・・・・またか。腹、くくっとけよ」
「あう~~~、お願いしますから一緒に――」
「断る。」
即答。その時間、わずか0.1秒。
「報告書なら書いてやる」
「それくらいなら、私でも書けます」(泣)
その後、戦闘中に合流したトーラスとエレナはうまく連携をあわせて5機のヌエを破壊してキャンプ地点に合流。
サーガとステラは、途中でナーガと出会いそのままキャンプ地点に合流したが、戻<る途中で先の戦闘状況を話したら、案の定ステラは、キャンプ地点に着くと同時にその場に正座させられて怒られた。
まあ、当たり前の結果だったが。
「で、感想は?」
と、サーガはテーブルにつっぷしているステラの横にコーヒーを置きながら尋ねた。
「最悪」
一言言ってコーヒーを啜った。
「また当分は、演習からだな」
「うん、でも演習はもうヤダ」
プッシュュュュュと、ドアが開いた。
「ここに居たの、ステラ」
「あ、エレナ、なにか用」
エレナは、ステラに近づいて。
「ううん、またステラが隊長に怒られたって聞いたから。どーせまた、サーガのせいでしょうけ・ど!」
なぜか、最後辺りを強く強調して言った。
「違うよ、私が効率の悪い戦闘をしたからだよ。なんでいつもサーガのせいにするの」
その問いかけに、えっという顔をしながら。
「え~と、それは~~~ってあんた何時からいたの」
話を逸らすように、サーガに今気がついたような口ぶりで言った。
「元から居たが」
「あっそう、居たんだ」
今気がついたように、突き放す口調で言った。
「俺は今から機体調整に行くが、ステラはどうする」
あえて、エレナの言葉を流してステラに問いかけた。
「じゃあ私も行くよ。エレナ、またあとで」
「ええ、また」
ステラとサーガはエレナを残して部屋をあとにした。
そして、部屋に残ったエレナは
「なんであいつなんだろう、……私じゃなくて」
格納庫では、作業している整備班とカナディアが居た。
「あら、アーガにステナじゃない」
カナディアに、会う早々いきなり名前を間違えられた。おかげでサーガとステラはこけそうになった。
「違います、自分はサーガで」
「こっちは、ステラだよ、おばちゃん」
ステラの一言にサーガと作業班の者達が、凍りついた。
「ステラちゃん、今、なんて言ったのかな」
ステラも自分の言った言葉の重さを思い出したが、すでに近くに居たサーガと作業班の者達はすでに危険地帯から離脱していた。
「えっ、えあ、う、あ、あの、その、え~~と、さ、さよなら!!!」
ウサギのごとく逃げたが、0.3秒で襟首を掴まれた=捕獲された。
「ステラ、ちょっと奥まで来てもらいますよ」
「ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんな……」
襟首をカナディアに掴まれて引き摺られる状態で、ごめんなさいを何度も繰り返したが、結局、奥の部屋に連行されて行った。
危険地帯の元凶が消えたため、また作業が始まった。
「あの馬鹿は、本当に懲りないんだから」
前に一度、この部隊が結成されて自己紹介の時に、他の部隊員とケンカになってその仲裁役になったカナディアに対して、
「黙っててください、カナディアおばさん!」
などと、口ばしってしまいケンカしていた部隊員と共に奥の部屋へ連れて行かれた。
その時、カナディアからはとてつもない殺気が充ちており、皆の足が竦んでしまい、なすがままに連れて行かれ、戻ってきた時は
二人とも、なにかをぶつぶつと呟やいて三日間は部屋の隅で蹲っていた。
最近は慣れたらしく、3時間くらいで直るようになった。
(しかし、なぜ慣れるまで言ってんだか)
おかげで、この部隊の恐怖名物になっている。プラス、他のとこからは「ガイア小隊」ではなく、「悪夢の小隊」と言われている。
「また言ったのか、あいつは」
不意に後ろから、ガーナが声をかけてきた。
「ええ、また言いましたよ」
「ま、こちらが被害がでなきゃいいがなっと、戻っていたみたいだ」
話し込んでいたら、奥からカナディアと……。
「カナディア、ステラになにをしたんだ」
おそるおそる、ガーナがカナディアにステラのことを聞いた。
「え、ガーナもですか」
その問いに首を左右に素早く振った。
「では、私は一回部屋に戻りますので」
「あ、ああわかった」
そのまま格納庫を出て行った。
カナディアは顔はすがすがしい感じだったが、身に纏っていたモノが殺気に変わっていた。
「絶対この部隊の禁句事項に記載するべきだと思う」
サーガの問いに、整備班一同が首を縦に力ずよく頷いた。
「俺もそう思う」
ステラの姿は、もの凄いことになっていた。(どんな姿はご想像にお任せします。)
-三時間後-
「ふう、もう!あそこまでしなくてもいいのに」 燃え尽きた状態から復活したステラは、カナディアの仕打ちに対して愚痴をこぼしていた。
「いや、学習能力の低いお前が悪い。いい加減に覚えろ、ステラ」
「ガ――ン!」
トーラスにキツイ一言でテーブルに沈んだ。
「おいおい、さすがに言い過ぎだぞトーラス」
「ですがガーナ隊長、お言葉ですが・・・」
「泥に釘を打っても意味はないぞ」
と、サーガが割り込んで喋って話を丸めこませた。その時、ドアが慌しく開きエレナが入ってきた。
「たっ隊長、ほ、本部より緊急連絡です!」
「なにがあった!」
「グッグレン小隊が、っと、とにかくミーティングルームに!」
その場に緊張が走った。
「トーラス、ステラ、サーガ!」
その掛け声にすぐさま反応してミーティングルームに急いだ。
-ミーティングルーム-
「っな、なんだって」
ガーナが唖然となった。無理もない、アルサレア第七中隊が全滅した報告を受けた事。
しかも、それは目と鼻の先で行われていたのでその敵はこちらに向かっている事をカナディアから聞かされた。
「しかも、『その機体を何が何でも破壊しろ』だと!」
ガーナを怒鳴りながらテーブルを叩いた。
「ですが…、このままだと近隣の村に被害が」
ガーナをなだめる様にトーラスが言った。
「……ところで、そのキースを撃破したいう機体、どんなタイプなんだ?」
サーガが何気なく迎撃目標のことを聞いた。
「ええ、それが……、どうもアルサレラ機みたいなのよ。
機体名は…、ヘリオスみたいなのよ」
「ねえ、ヘリオクってなに?」
エレナは、初めて聞く名前らしくて尋ねてきた。
「ZCX-HOISTV ヘリオス、流星雨事件だかに、研究所から出てきた内の一機。
基本的には、夜間用に開発された機体らしい」
「サーガ、なぜそれを知っているの。
……まさか軍用データベースに侵入したのか?」
驚きながら尋ねた。
「ああ、いや噂で聞いた話しだ。
さすがにあのセキュリティーは、突破は難しい」
「……侵入したことには変わりないから」
エレナがぼやいた。
作戦開始まで、あと1時間――
整備班たちは、大慌てで修理や補給を行っている。
サーガは、カナディアに尋ねた。
「カナディア、一つ聞きたいことがあるのだが」
「何かしら?」
データ整理を一旦中断して、サーガと向かい合った。
「先のヘリオスのことだが、まさか一機だけで中隊を壊滅させたのか?」
「ええ、そうよ。
敵は、いきなり中隊の中に突っ込んでいき、同士討ちを狙いながら、戦っていたそうよ」
送られてきた報告書を見ながら、答えた。
「……………最後に一つ」
「そうぞ」
少し考えて、言葉を放った。
「そのヘリオスには、特しy――」
「ここにいたのかサーガ」
後ろからガーナが、声を掛けてきた。
「何かあったんですか?」
「いや、お前さんが相談事をしてたところを見たもんでな」
サーガは呆れながら、
「相談事ではなく、ヘリオスの事について聞いていたんだが…、もういい」
そういって、自分の機体が置いてある格納庫へ行った。
「はあ、……ガーナの馬鹿」
「………すまない」
「時々、悲しそうな目をしているけど……、何故軍に入ったんだろう?
あの子は、そういうのは向かない子だというのに…」
カナディアは、サーガが出て行ったドアを見つめて言った。
「そうだな、…奴は何かを追っているようだが……」
そこまで言って、ガーナは黙り込んだ。
これ以上の詮索はよそう。そう思ったからだ。
このアルサレアは、ヴァリムの脅威から逃れるために、駆け込み寺役を担っている。
そのため、ここにいる者達は、ヴァリムに何らかの恨みをを持っているのも少なくは無い。
サーガも、その一人だと考えたからだ……、少なくとも、この時は……
-ヘリオスのコクピット内-
「こちらDA2687-G01、AK、応答願います」
『こちらデュア、確認しました。
どうなされましたか?』
「……アルサレアに、この機体のことがバレた」
『増援要請ですか?』
「いや、報告だけだ。
それに、他の部隊も動き出したようだから、近くの部隊を一つ潰してから、それらに戻るように報告しといてくれ」
『了解、後武運を』
そして、通信は切れた。
「………後武運、か……」
そう、呟いた。
-ヘリオス予測通過ポイント-
「準備はいいか、ABCども」
Aはアルファ、Bはブラボー、Cはチャリー。
Aチーム
ナーガ:Jアームド
ステラ:Jファー・バルカン
Bチーム
トーラス:Jフェニックス
エレナ:Jキャノン
Cチーム
サーガ:Jファー・カスタム改
である。
「いまーす」
「了解」
「ええ」
「………」
サーガ以外は、応答した。
「サーガ、さっきも説明した通り、後方で待機。
俺たちA、Bが抜かれたら、応戦しろ」
「……ああ」
そっけなく応答した。
そして十分後、ヘリオスと接触した。
だが、ステラはともかく、他の三機が大破させれれてしまった。
そして、サーガも中破しつつも、何とか敵を退くことが出来た。
いや、見逃してもらった。と、言ったほうが正しいのかもしれない。
プロローグを記載に辺り、結構開けていた行間を記載に辺り、1行に変更。
制作開始:2004/9/30
打ち込み日:2005/9/29
公開日:2005/9/29
改正日:2005/11/20
FILE01のあとがき
去年から書いていた、「機甲兵団J-PHOENIX 復讐の空」です。
発表してから、早○ヶ月……、能力不足でやる気ダウンしたが、やっと第一話完成しました。
そして――
FILE02:黒い機体とサーガ
を、お送りします。
次は多分、いつだろう。
まだ、何作か書き途中だし……
制作開始:2004/9/30くらい~2005/9/25
打ち込み日:2005/9/29
公開日:2005/9/29
改正日:2005/11/20
変更日:2008/10/23